- 練習から帰ってきた子の背中に、赤いブツブツが広がっている
- 首やひじの内側をかゆがって、夜中にかいてしまう
- 薬を塗ってもまた出てくるので、何が原因かわからない
こんな悩みを解決します。
バレー部にあせもが出やすいのは、体育館で大量にかいた汗が、乾かないまま肌に残り続けるからです。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで指導してきましたが、夏の体育館で背中や首をかゆがる選手は毎年います。
汗をかく量そのものより、かいた汗をどれくらいの時間そのままにしているかで、肌の状態は大きく変わっていました。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- バレー部の子にあせもが出やすい理由がわかる
- 練習の前後でやるケアの手順と順番がわかる
- 皮膚科に相談したほうがいい目安がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:汗を残さない・こすらない・乾かす
先に結論をお伝えします。バレー部のあせも対策は、次の3つに集約されます。
- 汗をかいたら、たまる前に押さえて拭く
- 拭くときも洗うときも、肌をこすらない
- 服と肌を乾かしてから、次の行動に移る
いちばん大事なのが1つ目です。あせもは、汗そのものではなく、汗の通り道がふさがって皮ふの中に汗がたまることで起きると考えられています。
だから、汗の量を減らそうとするより、かいた汗を長く置かないほうが現実的なんですよね。
うさママ夏は毎日あせもで、見ているこちらもつらくて…。



拭くタイミングを1つ決めるだけでも、かなり変わりますよ。
2つ目のこすらないは、見落とされがちなポイントです。かゆいところや汗をかいた場所を強くこすると、肌の表面が傷つきます。
3つ目の乾かすは、練習後の着替えと帰り支度に直結します。濡れたインナーを着たまま冷房の効いた部屋に入ると、肌は蒸れたままになります。
この記事では、出やすい理由・防ぐ5手順・出てしまったときの対応・失敗例・相談の目安の順に見ていきます。
バレー部にあせもが出やすい3つの理由
同じ中学生でも、バレー部の子は背中や首にあせもが出やすい傾向があります。理由は3つあります。
出やすい場所にも共通点があります。首のうしろ・背中の上半分・胸のまん中・ひじの内側・膝の裏。どれも汗がたまりやすく、布や道具でふさがれやすい場所です。
逆に言えば、この5か所を重点的にケアするだけでも、手間をかけずに範囲を減らせます。
体育館は風が通らず、汗が乾かないから
1つ目は、練習する場所の環境です。
体育館は屋根と壁で囲まれていて、風がほとんど通りません。外のグラウンドなら風で飛んでいく汗が、体育館では肌の上に残り続けます。
さらに夏は湿度も上がるので、汗が蒸発する力そのものが落ちます。



体育館、外より暑く感じるときがある…。



カゼガナイトアセハノコル
つまり、同じ運動量でも体育館のほうが肌に汗がたまりやすい、というわけです。暑さそのものへの備えは、こちらの記事でくわしく紹介しています。
ウェアが汗で肌に張りつくから
2つ目は、着ているものです。
練習着やインナーシャツは、汗を吸うと肌にぴたりと張りつきます。張りついた布の下は、空気が入れ替わらない状態になります。
とくに背中は、床に落ちたボールを追う動きで何度も曲げ伸ばしするので、布と肌がこすれ合う場所でもあります。
汗で濡れた布が肌に張りついた状態が長く続くほど、肌は蒸れた環境に置かれます。
素材選びで軽くできる部分もあります。インナーの選び方は、こちらを参考にしてください。
サポーターやテーピングの下が蒸れるから
3つ目は、体につけている道具です。
膝サポーター・ひじサポーター・テーピングの下は、汗が逃げ場を失う場所になります。ひじの内側や膝の裏に赤みが出る選手は、たいていここが原因です。



サポーターは外させたほうがいいんでしょうか?



練習中は必要なので、外すのは休憩と練習後でかまいません。
大事なのは、つけている時間ではなく、外したあとに乾かす時間を作ることです。
私はスクールの選手たちにも、休憩に入ったらまずサポーターを外すよう伝えています。
テーピングでかぶれが出やすい場合は、下地の使い方で変わることもあります。
そして、あせもを放っておくと、肌の問題だけでは終わらなくなります。指導の現場で先に気づくのは、肌ではなく動きのほうです。
背中がかゆい選手は、レシーブの構えで背中を丸めきれません。すると重心が高くなり、低いボールへの入りが遅れます。



急に構えが浅くなった選手は、背中を見せてもらうことがあります。



かゆいだけでフォームまで変わるの!?
かゆみやヒリつきをかばう動きは、本人に自覚がないまま癖として残ります。
だからこそ、肌を整えておくことは、練習の質を守ることでもあります。
あせもを防ぐ5つの手順
ここからは、練習の前後でやる手順を順番に紹介します。特別な道具はいりません。
この5つをくり返すだけです。なかでも効き目が変わるポイントが2つあります。
拭くときは、こすらず押さえる
1つ目のポイントは、汗の拭き方です。
タオルで往復させるように拭くと、汗は取れても肌の表面が削れます。肌が荒れると、かゆみが出やすい状態に近づきます。
正しくは、タオルを当てて数秒押さえ、そのまま離す拭き方です。背中や首は、乾いたタオルを首の後ろから入れて押さえると早く取れます。
タイミングは、給水のときに合わせるのがいちばん続きます。水分をとる動きとセットにすれば、思い出さなくても手が動くようになるからです。



ゴシゴシしないほうがいいんだ!



そう、押さえるだけで汗は十分とれるよ。
小さめのタオルを2枚持たせて、濡れたら替えるほうが結果的に早く乾きます。
タオルの枚数や大きさの目安は、こちらの記事にまとめています。
練習後は、早く流して早く乾かす
2つ目のポイントは、練習が終わってからの時間です。
学校にシャワーがない場合も多いので、無理にシャワーである必要はありません。ぬるま湯でしぼったタオルで首・背中・ひじの内側を拭き、そのあと乾いたタオルで水気をとるだけでも違います。
熱いお湯は、かゆみを強く感じさせることがあります。ぬるいと感じるくらいの温度が目安です。



オユハヌルメガメヤス
家に着いてからお風呂に入る場合も、石けんの泡でやさしく洗い、ナイロンタオルでこすらないようにします。



背中はつい強く洗っていました…。
そして最後に乾かす時間を作ります。汗を流したあと、肌が湿ったまますぐ服を着ると、また同じ状態に戻ってしまうんです。
目安は、背中に手を当てて冷たくベタつかない状態になるまでです。時間にすれば数分で、着替えを広げている間にたいてい終わります。
サポーターも同じです。バッグに丸めて入れると、次の練習まで湿ったままになります。帰ったら広げて干す、を決めておいてください。
出てしまったときの対応と、やりがちな3つの失敗
すでに赤いブツブツが出ている場合も、やることの基本は変わりません。汗を残さず、こすらず、乾かす。この3つを続けながら、悪化させる行動を減らしていきます。
失敗1:かゆいところをかく
いちばん多い失敗がこれです。かくと一時的に楽になりますが、爪で肌の表面が傷つきます。
夜中に無意識でかいてしまう場合は、爪を短く整えておくだけでも傷の深さが変わります。
どうしてもがまんできないときは、かくかわりに冷やしたタオルを当てて落ち着かせる方法があります。肌を傷つけずにかゆみをやり過ごせます。



寝てる間にかいちゃってるみたい…。



爪を短くしておくと、傷が残りにくくなるよ。
失敗2:汗をかいた服のまま帰る
2つ目は、着替えずに帰ることです。
濡れたインナーを着たまま電車やバスに乗ると、その間ずっと肌は蒸れた状態になります。時間にすると30分から1時間ほど、汗がたまり続ける計算です。
替えのインナーを1枚バッグに入れるだけで、この時間をゼロにできます。
汗を吸ったウェアは、そのままにせず早めに洗うのも大切です。
失敗3:赤みの上に制汗剤を重ねる
3つ目は、赤みが出ている場所に制汗剤やパウダーを重ねてしまうことです。
汗を抑える目的の製品は、肌の状態がふつうのときに使うものです。すでに炎症が起きている場所に重ねると、刺激になることがあります。
赤みが出ていない場所に使う、というのが基本的な線引きになります。



よかれと思って塗っていました。



使う場所を分ければ大丈夫ですよ。
制汗剤そのものの選び方は、こちらの記事を参考にしてください。
汗拭きシートや替えのインナーは、部活用品と一緒にそろえておくと切らさずにすみます。
🔎 パフォーマンスアップや日頃のケアに役立つ用品は、Amazonでバレーボール用品を探すと見つけやすいです。
皮膚科に相談する目安と、そろえておくもの
ここまでは家でできることを紹介しました。ただし、家庭のケアだけで抱えこまないほうがいい場合もあります。
相談したほうがいい3つのサイン
次のようなときは、早めに皮膚科で相談してください。
- ケアを続けても2週間ほど変わらない、または範囲が広がっている
- じゅくじゅくしている・黄色い汁や膿が出ている
- かゆみが強くて眠れない、または熱がある
赤いブツブツが出る理由は、あせもだけとはかぎりません。見た目が似ていても、対応が変わることがあります。
私の指導現場でも、長引いた選手ほど早めに受診していました。自己判断で市販薬を使い続けず、専門家に見てもらうのがいちばん早いです。



病院に行くほどかどうか、いつも迷ってしまって…。



練習に支障が出ているなら、それだけで十分な理由になりますよ。
家でそろえておくもの
必要なものは多くありません。次の3つがあれば、ひととおり対応できます。
| もの | 使う場面 |
|---|---|
| 小さめのタオル2枚 | 練習の合間に押さえ拭きする |
| 替えのインナーシャツ | 休憩と練習後に着替える |
| 洗い替えのサポーター | 片方を乾かしている間に使う |
サポーターを2組そろえるのは、乾ききらないまま毎日つけるのを避けるためです。



カワカスジカンヲツクル
なお、肌の状態は睡眠や食事のリズムにも左右されます。肌だけを見て考えこまず、夏の生活全体もあわせて確認してみてください。
よくある質問
まとめ
あせもは、夏だからしかたないとあきらめるものではありません。かゆみがあると、レシーブの構えもブロックの準備も自然とかばった形になります。
汗をかいたら押さえて拭く、練習後は早く流して乾かす。この2つだけでも夏の肌はかなり変わります。
| 場面 | やること |
|---|---|
| 練習の合間 | タオルを当てて押さえ拭きする |
| 休憩 | インナーシャツを乾いたものに替える |
| 練習後(体育館) | ぬるま湯で汗を流し、押さえて水気をとる |
| 帰宅後 | こすらず洗い、乾かしてから服を着る |
| 赤みが出たとき | かかない・制汗剤を重ねない・広がるなら皮膚科へ |
私は元日本代表として、また指導者として多くの選手を見てきましたが、肌の調子が安定している選手ほど、夏でも練習の質を落とさずに続けられていました。



今日からタオルを2枚持っていく!



着替えを1枚足すだけなら、すぐできますね。



いいですね。小さな習慣ほど、夏のあいだ効いてきますよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
コンディショニングについては他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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