- 練習のたびに爪が割れて、ボールを触るのを痛がる
- 試合前に爪を見られて、短くするよう言われた
- 短くしたつもりが深爪になって、指先が痛いと言う
こんな悩みを解決します。
バレーで爪のトラブルが起きるのは、長さそのものより、切る形と切るタイミングがずれていることが原因です。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで指導してきましたが、爪が割れる選手と割れない選手の差は、爪の強さではありませんでした。
角の落とし方と、切るタイミングだけで、割れる回数は大きく変わります。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- バレーで爪を短くする理由と、正しい長さがわかる
- 割れにくく深爪にもならない切り方の手順がわかる
- 割れた・はがれたときの対応と、相談する目安がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:指先の肉と同じ高さで、角を残して切る
先に結論をお伝えします。バレー選手の爪は、次の3つで決まります。
- 長さは、指先の肉と同じ高さまで
- 形は、先端をまっすぐ。角は少しだけ落とす
- 切るのは、お風呂のあと
いちばん大事なのが1つ目です。爪の白い部分を1mmほど残し、指先の肉より出ないところで止めるのが目安になります。
手のひらを自分に向けて、指先から爪が見えなければ大丈夫です。逆に、指を横から見て爪が肉より前に出ていたら長すぎます。
サルくん短ければ短いほどいいと思ってた…。



短すぎると、今度は指先が痛くて力が入らなくなるよ。
2つ目の形は、割れにくさに直結します。先端を弧のように深く丸く切ると、両端が薄く弱くなります。
3つ目のタイミングは、意外と知られていません。乾いた爪は硬くて欠けやすいので、湯上がりのやわらかい状態で切るほうがきれいに整います。
長さの確認は、親子どちらでもできます。手のひらを上に向けて指をまっすぐ伸ばし、爪の先が見えなければ十分に短い状態です。
この確認を練習に行く前の習慣にしておくと、伸びすぎに気づけます。鏡を見る必要もなく、10秒で終わります。
この記事では、短くする理由・切り方の5手順・失敗例・割れたときの対応・相談の目安の順に見ていきます。
バレーで爪を短くする3つの理由
爪を切るのは、身だしなみのためだけではありません。理由は3つあります。
味方と相手にけがをさせないため
1つ目は、まわりの安全です。
バレーは、ネット際でブロックとスパイクの手が近づきます。レシーブでも、2人が同じボールへ手を伸ばす場面があります。
このとき爪が伸びていると、相手の腕や自分の味方を引っかいてしまいます。大会の前に審判や先生が爪を見るのは、そのためです。
引っかき傷は、本人が思うより深くなります。爪の先は薄く鋭いので、軽く当たっただけでも皮ふが切れるからです。
しかも、当てた側はほとんど気づきません。相手が痛がって初めてわかる、というのがこの種のけがの特徴なんですよね。



ツメハドウグデハナクキケンブツ
試合前に外す物や、髪と爪の決まりは、こちらの記事にまとめています。
ボールが当たって割れるのを防ぐため
2つ目は、爪そのものを守るためです。
オーバーハンドパスでは、指の腹でボールを受けます。ところが爪が伸びていると、腹より先に爪の先端が当たります。
硬いボールが爪の先を押し上げれば、根元に力が集中します。これが、縦に割れたり、爪と指の間が痛くなったりする流れです。
同じことは、ブロックでも起こります。強いスパイクが指先に当たったとき、爪が長ければ長いほど、衝撃を受け止める面が後ろにずれます。
指の腹で受けられていれば、力は指全体に散ります。爪の先で受けると、1点に集まってしまうわけです。
爪が長いほど、ボールの力は指ではなく爪の先で受けることになります。



だから伸びてる日ほど痛かったのか!?



指の腹で受けられているかどうかは、爪の長さで変わるんです。
突き指をしたときの痛みを増やさないため
3つ目は、けがをしたあとの話です。
突き指をすると、指先は腫れます。爪が長いままだと、腫れた指先の皮ふを爪が圧迫します。
痛みが増せば、その指をかばった構えになります。結果として、レシーブの面も作れなくなるんですよね。
突き指そのものを防ぐ手の組み方は、こちらの記事を参考にしてください。
私の指導現場でも、爪が原因で指先をかばう選手は毎年います。本人は爪のせいだと思っていないので、気づくまで時間がかかります。



指先の使い方が急に変わった選手は、まず爪を見せてもらいます。
爪は小さい部分ですが、指先の感覚とフォームに直接つながっています。
爪を整える5つの手順
ここからは、家でやる手順を順番に紹介します。爪切りとやすりがあれば十分です。
この5つをくり返すだけです。なかでも仕上がりが変わるポイントが2つあります。
角は落としすぎず、少しだけ
1つ目のポイントは、両端の角です。
角を深く切り込むと、伸びてきた爪が皮ふに食い込みやすくなります。巻き爪の始まりは、たいていここです。
かといって、角をとがったまま残すと、ユニフォームや靴下に引っかかります。だから、角はとがりを取る程度に、ほんの少しだけ落とすのがちょうどいい形になります。



丸く切ってあげたほうが優しいのかと思っていました。



見た目はきれいですが、食い込みやすくなるんです。
イメージは、四角い爪の角だけをやすりでなでる感じです。
切る順番も覚えておくと安心です。一気に真ん中から切ると、そのひと押しで爪が割れることがあります。
端から2回か3回に分けて、少しずつ進めてください。時間はほとんど変わらないのに、仕上がりはきれいになります。
やすりは一方向にかける
2つ目のポイントは、仕上げです。
やすりを往復させると、爪の層がめくれて、そこから割れが広がります。手間に感じても、一方向だけにそろえてください。



ヤスリハイッポウコウ
切りっぱなしのざらつきは、ボールに触れるたびに少しずつ欠けていきます。この30秒があるだけで、次に切るまでの持ちが変わります。
やりがちな3つの失敗
ここでは、かえってトラブルを増やす行動を3つ挙げます。心当たりがあれば、今日から変えてみてください。
失敗1:試合当日の朝に切る
いちばん多い失敗がこれです。
切った直後の指先は、いつもより感覚が変わります。ボールが当たる位置が微妙にずれて、サーブやパスの感覚が合わなくなることがあります。
爪を切るのは、試合の2日前まで。当日の朝に整えるのはやめてください。
失敗2:深爪にする
2つ目は、切りすぎです。
白い部分を完全になくすと、指先の肉が前に出てきます。この状態でボールを受けると、爪ではなく肉が直接押されて痛みます。
深爪はすぐには戻りません。短くしすぎたと思った日は、無理に触らず伸びるのを待ってください。
指先に力が入らない状態でオーバーハンドパスを続けると、痛みを避けようとして手のひら側で受ける癖がつきます。これは直すのに時間がかかる癖です。
どうしてもその日に練習がある場合は、痛む指だけテーピングで覆っておくと負担を減らせます。



やりすぎて、次の日ずっと痛かった…。



白い部分は1mm残す。それ以上は切らないでおこう。
失敗3:足の爪を放っておく
3つ目は、手だけを気にして足を忘れることです。
バレーは前後の動きが多いので、足の爪はシューズの先に何度も当たります。長いままだと、爪が押されて黒くなることがあります。
足の爪も同じく、まっすぐ切って角を少しだけ落とします。ただし、手より少し長めでかまいません。
足の指は、体重を支えるときに爪が地面側から押し返されます。手と同じ感覚で短くすると、踏ん張ったときに指先が痛くなります。
当たりが強すぎる場合は、シューズのサイズが合っていない可能性もあります。
爪切りややすりは、部活用品と一緒にそろえておくと切らさずにすみます。
🔎 パフォーマンスアップや日頃のケアに役立つ用品は、Amazonでバレーボール用品を探すと見つけやすいです。
割れたときの対応と、相談する目安
どれだけ気をつけていても、ボールの当たり方によっては割れることがあります。そのときの対応を決めておくと慌てません。
割れたらすぐに覆って守る
割れた爪をそのままにすると、動かすたびに割れ目が広がります。まずは、これ以上広げないことを優先してください。
やることは2つです。割れた部分をやすりでなめらかにしてから、細いテーピングで1周だけ覆います。強く締めず、指が曲がる程度のゆるさにします。
やすりをかけるのは、割れ目の先にできた小さなささくれをなくすためです。ここが服やボールに引っかかると、割れは一気に広がります。
覆うテープは、練習ごとに新しいものに替えてください。汗を吸ったままだと、皮ふがふやけて別のトラブルになります。



巻いておくと、引っかからなくて安心だ。



引っかかりを減らすだけで、痛みはかなり違うよ。
テーピングの基本的な巻き方は、指のけが向けの記事でも紹介しています。
相談したほうがいい3つのサイン
次のようなときは、早めに皮膚科か整形外科で相談してください。
- 爪の根元がずきずき痛み、赤くはれている
- 爪が浮いてきた、またははがれかけている
- 血がたまって紫や黒に変わり、痛みが強い
爪のまわりは化のうすることがあります。自己判断で無理にはがしたり切り取ったりせず、専門家に見てもらうのがいちばん早いです。



病院に行くほどかどうか、いつも迷ってしまって…。



練習に支障が出ているなら、それだけで十分な理由になりますよ。
なお、爪の状態は食事や睡眠にも左右されます。割れやすい時期が続くときは、生活のリズムもあわせて確認してみてください。
よくある質問
まとめ
爪の手入れは、身だしなみではなく安全とプレーの話です。指先が痛いと、オーバーの面もレシーブの構えもかばった形になります。
白い部分を1mm残して、先端はまっすぐ。角は少しだけ落として、やすりは一方向。
| 場面 | やること |
|---|---|
| ふだん | 週1回、お風呂のあとに整える |
| 切る形 | 先端はまっすぐ・角はとがりを取る程度 |
| 長さ | 白い部分を1mm残す(深爪にしない) |
| 試合前 | 当日の朝は避け、2日前までに終える |
| 割れたとき | やすりでならしてテーピングで覆う・痛むなら受診 |
私は元日本代表として、また指導者として多くの選手を見てきましたが、指先のトラブルが少ない選手ほど、思い切ってボールの下に入れていました。



今日から曜日を決めて切ってみる!



お風呂のあとなら、声もかけやすいですね。



いいですね。小さな習慣ほど、指先を守ってくれますよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
コンディショニングについては他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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