- 三者面談で部活のことをどう話せばいいのか分からない
- 成績の話になると、部活が悪者にされそうで身構えてしまう
- 15分ほどで終わってしまい、聞きたかったことを聞けずに帰ってきた
こんな悩みを解決します。
三者面談で部活の話がうまく進まないのは、親の伝え方が下手だからではありません。その日に何を決めたいのかが、決まらないまま席に着いているからです。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生・高校生を指導していますが、面談の時期になると保護者から「部活を続けさせてもいいのか迷っている」という相談をよく受けます。
面談の前に、家で決めておくことと、その場で先生に聞くことを分けておく。それだけで、短い時間でも話が前に進みます。
三者面談は、部活を続けるか辞めるかを判定される場ではありません。学校と家庭で、その子の一年の進め方をすり合わせる場です。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 三者面談で部活の話がこじれる理由がわかる
- 面談前に親が準備する5つの手順がわかる
- 学年別に先生へ聞いておきたいことがわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:三者面談は「部活か勉強か」を決める場ではない
先に結論をお伝えします。三者面談で親がやることは、部活と勉強のどちらを取るかを決めることではなく、両方を回すための条件をすり合わせることです。
面談の時間は、学校にもよりますが一組あたり15分から20分ほどしかありません。その短い時間で「続けるか辞めるか」という大きな話を持ち出すと、結論が出ないまま終わります。
代わりに、家で決めてきたことを先に伝え、学校側にしか分からないことだけを聞く。この順番にすると、限られた時間が無駄になりません。
うさママ成績が下がっていて、部活の話をされそうで怖いんです。



先に家の方針を伝えてしまうと、話が責める方向に行きにくくなりますよ。
先生も、部活をやめさせたくて面談をしているわけではありません。学校での様子と家での様子を突き合わせて、その子が困っていないかを確かめたいのです。
だからこそ、家庭側から「今こう考えています」と最初に出してしまうほうが、話が早く進みます。
- この一年、部活をどう位置づけるか
- 成績がどこまで下がったら手を打つか
- 家で守る生活のルール
三者面談で部活の話がこじれる3つの理由
そもそも、なぜ部活の話はこじれやすいのでしょうか。理由は3つあります。
【理由①】親と子で目的がずれたまま席に着く
1つ目は、目的のずれです。
親は「勉強とのバランスを相談したい」と思い、子どもは「部活を続けたいと認めてもらいたい」と思っている。この状態で面談が始まると、先生の一言をお互いが違う意味で受け取ります。
面談の場で初めてお互いの考えを知ると、子どもは自分の味方がいないように感じてしまいます。家で先に話し合っておくだけで、この構図は起きません。
つまり必要なのは、面談の場で話し合うことではなく、面談までに話し合っておくことなんですよね。



面談は結論を出す場ではなく、決めてきたことを共有する場です。
【理由②】部活が成績の原因にされやすい
2つ目は、原因の決めつけです。
成績が下がったとき、いちばん目につく変化が部活だと、そこが原因のように見えてしまいます。実際には、生活リズムや勉強のやり方が合っていないだけということも多くあります。
部活をやめれば成績が上がるとは限りません。空いた時間がそのまま勉強に変わるかどうかは、また別の話だからです。
順番としては、まず生活のどこに無理があるのかを見つけるほうが先になります。就寝時刻、宿題を始める時刻、休みの日の使い方。この3つを並べると、部活以外の原因が見えてくることも少なくありません。
【理由③】子どもが本音を言えない
3つ目は、子ども自身の遠慮です。
親と先生が並んでいる場では、多くの子は当たり障りのないことしか言いません。本当は疲れている、本当は続けたい、といった気持ちほど飲み込まれます。



大人二人ノ前デ本音ハ出ニクイ
だからこそ、面談の場で本音を引き出そうとしないほうがいいんです。家で聞いておいて、面談ではその内容を代弁するくらいでちょうどよくなります。
私は選手に対しても、大人が二人以上そろう場では言葉が出にくくなるものだと伝えています。話を聞くなら、相手が一人のときのほうがずっと本音に近づきます。
三者面談の前に親が準備する5つの手順
ここからが本題です。面談を実りある時間にするための準備を、5つの手順にまとめます。
- 子どもと家で先に話しておく
- 家庭の方針を一文にまとめる
- 聞きたいことを3つに絞ってメモする
- 部活側の予定を手元に用意する
- 面談後にやることを決めておく
【手順①】子どもと家で先に話しておく
最初にやることは、家での事前の話し合いです。
「部活はどうしたい?」と正面から聞くと身構えられるので、練習で楽しかったことや、しんどい曜日はどこかといった具体的な話から入ると答えやすくなります。
そのうえで、面談で先生に伝えていいことと、伝えてほしくないことを本人に確認しておきます。これをしておくと、面談中に子どもが黙り込むことがほとんどなくなります。



先に聞いておけば、面談で驚かずに済みますね。



そうです。子どもにとっても、味方がいる状態で席に着けます。
【手順②】家庭の方針を一文にまとめる
次に、家庭としての考えを短くまとめます。長く説明しようとすると、それだけで面談時間が終わってしまいます。
「部活は続けさせたい。そのうえで、平日の勉強時間をどう作るか相談したい」くらいの一文で十分です。方針が先に出ていると、先生も助言の的を絞れます。
このとき、迷っていることを隠す必要はありません。「続けさせたいが不安もある」と正直に置いたほうが、学校側も現実的な提案をしやすくなります。
【手順③】聞きたいことを3つに絞ってメモする
3つ目は、質問の絞り込みです。15分の面談で聞けることは、多くても3つほどだと考えておきましょう。
学校での様子、成績で気をつける点、そして部活と学習の折り合い。この3つに絞ると、聞き漏らしが減ります。
紙に書いて持っていくと、緊張しても手元を見れば思い出せます。書いたメモは、そのまま面談後の記録にもなります。



聞きたいことは、多いほど聞けなくなります。
【手順④】部活側の予定を手元に用意する
4つ目は、部活の予定を持っていくことです。
大会や遠征の日程、テスト前に休みになる期間を手元に置いておくと、勉強の計画を先生と一緒に組めます。学級担任は、部活の細かい日程まで把握していないことが多いからです。
日程が分かれば、「この週は部活が休みなので集中できます」といった具体的な話ができます。
【手順⑤】面談後にやることを決めておく
最後は、面談のあとの動きです。
助言をもらっても、家に帰るころには内容がぼやけます。面談が終わったその日のうちに、家で何を変えるかを1つだけ決めてください。
変えるのは1つで十分です。朝の起きる時間でも、寝る前の30分の使い方でもかまいません。多くを変えようとすると、どれも続かなくなります。



ひとつだけなら、うちでも続けられそうです。



続いたら次を足せばいいですからね。
学年別に聞いておきたいこと
三者面談で確かめたいことは、学年によって変わります。
中学1年・2年は生活のリズムを確かめる
この時期は、進路よりも先に生活が整っているかどうかが大事になります。
授業中の様子、提出物が出せているか、疲れが残っていないか。部活が始まったことで生活が回らなくなっていないかを、学校側の目で見てもらいます。
家では元気でも、学校で寝てしまっているというのはよくある話です。家と学校の両方から見ると、手を打つ場所が見えてきます。
この学年でリズムが整った子は、あとの学年が驚くほど楽になります。逆にここを放っておくと、学年が上がるにつれて挽回に時間がかかります。



最初の2年で整えておくと、3年生の負担がまるで変わりますよ。
中学3年は引退の時期と受験の重なりを確かめる
3年生になると、部活の引退と受験の準備が重なります。ここは学校ごとに時期が違うので、面談で必ず確認しておきたいところです。
引退がいつになりそうか、そこから受験までにどれくらいの期間があるか。この2つが分かると、家での切り替え方を先に決められます。



引退の時期って、学校によって違うんですね。



だからこそ、面談で先に確かめておくと安心なんです。
最後の大会まで走り切らせるのか、途中から少しずつ勉強へ比重を移すのか。どちらでも構いませんが、決めるのは面談の前に家庭側で済ませておくのが理想です。
高校生は進路とバレーの続け方を確かめる
高校では、大学や就職とバレーをどうつなげるかが話題になります。
その競技を続けたいなら、どの時期までに動くべきかを先生に確認しておきましょう。学校を通した手続きが必要な進み方もあるため、早めに知っておくほど選べる道が増えます。



続けたい気持ちがあるなら、面談で先に伝えておくと動きやすくなります。
やりがちな3つの失敗
最後に、面談でやってしまいがちな失敗を挙げておきます。
- 子どもの前で部活を否定してしまう
- 先生に判断をゆだねてしまう
- その場で大きな決断をしてしまう
ひとつ目は、子どもの前で部活を否定してしまうことです。
「部活ばかりで」と言った瞬間に、子どもは自分の好きなものを責められたと受け取ります。事実として時間の使い方を話すのはかまいませんが、価値を下げる言い方は避けてください。



つい「部活のせいで」と言ってしまったことがあります…。



それを言うと、そのあとの話を子どもが聞かなくなってしまいます。
ふたつ目は、先生に判断をゆだねてしまうことです。
「どうしたらいいでしょうか」だけで終わると、先生も一般的な助言しか返せません。家庭の方針を先に出すからこそ、その子に合った具体的な話が返ってきます。
みっつ目は、その場で大きな決断をしてしまうことです。
面談の空気の中で「では辞めます」と決めると、あとで本人が納得できないまま進みます。持ち帰って家で話し、数日おいてから決めても遅くはありません。



大きな決断ほど、家に持ち帰ってからで大丈夫です。
よくある質問
まとめ
三者面談で部活の話がこじれるのは、伝え方の問題ではなく、その日に何を決めたいのかが定まっていないからです。家で先に話し、方針を一文にまとめ、聞くことを3つに絞って臨みましょう。
面談は結論を出す場ではなく、家庭の方針を共有して条件をすり合わせる場です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 面談の位置づけ | 続ける・辞めるの判定ではなく条件のすり合わせ |
| こじれる理由 | 目的のずれ・原因の決めつけ・本音が出ない |
| 事前準備 | 家で話す/方針を一文に/質問は3つ/部活の日程/帰宅後の1つ |
| 中1・中2 | 生活リズムが整っているかを学校の目で確認 |
| 中3 | 引退の時期と受験までの期間を確認 |
| 高校生 | 競技を続ける場合の動き出す時期を確認 |
| 避けたいこと | 部活の否定・丸投げ・その場での大きな決断 |
私は指導者として多くの家庭を見てきましたが、部活と勉強を両立できていた家庭に共通していたのは、面談の場ではなく、その前の家での会話が丁寧だったことでした。



まず子どもと家で話してみます!



そこが出発点ですよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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