- 部活が終わるころには外が真っ暗で、自転車で帰ってくる子が心配
- 大きなバッグを背負って、ふらふら走っていないか気になる
- 自転車の青切符が始まったと聞いたけれど、子どもに何を伝えればいいか分からない
こんな悩みを解決します。
部活の自転車通学は、自転車のルールを親子で確認し、ライトとヘルメットなどの装備をそろえ、帰り道の約束を5つ決めておく。この3つで、暗い帰り道の事故のリスクを減らすことができます。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
練習でどれだけ力をつけても、家に着くまでが部活です。私は、帰り道の安全は子どもの注意だけに任せず、家庭で「決めごと」にしておくことが大切だと考えています。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 部活の帰り道が危なくなりやすい理由が分かる
- 16歳以上が対象になった自転車の青切符と、中高生が知っておきたいルールが分かる
- 親子で決めておきたい帰り道の5つの約束と、自転車の点検のしかたが分かる
部活の子への親の関わり方を全体から知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:ルール・装備・約束の3つで帰り道を守る
先に結論をお伝えします。部活の自転車通学で、家庭で整えておきたいのは次の3つです。
- 自転車のルールと、違反したときの青切符の仕組みを親子で確認する
- ライト・反射材・ヘルメットなど、暗い道で身を守る装備をそろえる
- ライトを点ける時間やスマホを使わないことなど、帰り道の約束を決める
「気をつけて帰ってね」と声をかけるだけでは、何に気をつければいいのかが子どもに伝わりません。具体的な約束にしておくと、疲れている日でも迷わず行動できます。
うさママ冬になると、練習が終わるころにはもう真っ暗で…。



暗くなる前提で、装備と約束を先に決めておきましょう。
警察庁の自転車ルールブックでは、自転車を安全に使うための基本として「自転車安全利用五則」がまとめられています。
車道は左側を通る・交差点で信号と一時停止を守る・夜はライトを点ける・飲酒運転をしない・ヘルメットをかぶるの5つです。
この記事の約束も、この五則をもとにしています。
部活の帰り道が危なくなりやすい3つの理由
まずは、部活の帰り道のどこに危なさがあるのかを知っておきましょう。理由が分かると、どの約束が大切なのかが見えてきます。
暗い時間帯に帰ることが多い
秋から冬にかけては日が短くなり、練習が終わるころには外が暗くなっています。暗い道では、子どもから車や歩行者が見えにくくなるだけでなく、車の運転手からも自転車が見えにくくなります。
警察庁のルールブックでは、夜にライトを消していたときの事故は、ライトを点けていたときより致死率が約1.8倍高いと示されています。
また、日没前後の薄暗い時間帯は、重点的に指導や取り締まりを行う時間とされています。



ライトを点けないだけで、そんなに危なさが変わるんですね…。
練習の疲れで注意力が落ちている
バレーの練習のあとは、体も頭も疲れています。ぼーっとしたまま走ると、信号の変わり目や、横から出てくる車に気づくのが遅れることがあります。
おなかが減っていると、早く帰りたい気持ちからスピードを出しがちです。疲れている日ほど、急がずに走ることを意識させたいところです。
私は、練習でどれだけ疲れていても、帰り道だけは集中を切らさないでほしいと考えています。



練習のあとは、早く家に帰りたくて急いじゃうんだよね。
荷物が重くてふらつきやすい
部活の日は、教科書に加えて、シューズや練習着、水筒、お弁当箱などで荷物が重くなります。重いバッグを背負ったり、ハンドルに袋を掛けたりすると、自転車がふらつきやすくなります。
とくに曲がるときや、ブレーキをかけたときにバランスをくずしやすくなります。荷物そのものを軽くする工夫は、次の記事でくわしく紹介しています。
中高生が知っておきたい自転車のルールと青切符
2026年4月から、自転車の交通違反に「青切符」が使われるようになりました。高校生の子がいる家庭では、とくに知っておきたい変化です。
16歳以上は青切符の対象になる
青切符とは、決められた交通違反をしたときに、反則金を納めるように伝えられる仕組みです。自転車の青切符は、16歳以上の人が対象になります。
16歳未満の子が違反をした場合は、青切符は交付されず、原則として警察官による指導や警告が行われます。
高校生になると、自転車の違反で反則金を納める立場になることを、子ども自身にも伝えておきましょう。中学生のうちから同じルールを身につけておくと、あわてずにすみます。



知らなかったでは済まないんだね。ちゃんと覚えておくよ。



高校生になると、もう大人と同じ扱いになるんですね。
部活の帰り道で気をつけたい違反と反則金
部活の帰り道でやってしまいがちな違反と、ルールブックに示されている反則金の例をまとめました。
| 違反の例 | 反則金 | 帰り道で起きやすい場面 |
|---|---|---|
| スマホを手に持って通話・画面を見る | 12,000円 | 家に「今から帰る」と連絡しながら走る |
| 信号無視 | 6,000円 | 早く帰りたくて黄色や赤で渡る |
| 夜にライトを点けない | 5,000円 | ライトの電池切れ・点け忘れ |
| 傘差し運転・音が聞こえないイヤホン | 5,000円 | 雨の日や音楽を聞きながらの帰宅 |
| 一時停止の場所で止まらない | 5,000円 | 見通しの悪い住宅街の交差点 |
| 並んで走る(並進) | 3,000円 | 部活の仲間と話しながら帰る |
スマホを手に持って使う違反は、自転車の反則金の中でもっとも高い金額です。いちばん大切なのは反則金よりも、どれも事故につながりやすい行動だという点です。



仲間とならんで帰るのは楽しいですが、ここは縦一列に並ぶように伝えたいですね。
親子で決めたい帰り道の5つの約束
ここからは、家庭で決めておきたい帰り道の約束を5つ紹介します。子どもと一緒に読みながら、家のルールとして決めてみてください。
| 約束 | 決めること |
|---|---|
| 約束1 | 学校を出るときにライトを点ける |
| 約束2 | ヘルメットをかぶって帰る |
| 約束3 | 走っている間はスマホとイヤホンを使わない |
| 約束4 | 仲間とは縦一列で走り、二人乗りはしない |
| 約束5 | 雨の日は傘を差さず、雨具か迎えにする |
約束1:学校を出るときにライトを点ける
1つめは、暗くなってから点けるのではなく、学校を出る時点でライトを点けることです。暗くなってから点けようとすると、点け忘れたまま走ってしまうことがあります。
夕方の薄暗い時間は、まだ見えているつもりでも、車からは自転車が見えにくい時間です。後ろから来る車に気づいてもらえるように、後ろの反射材やテールライトが汚れていないかも確認しておきましょう。
約束2:ヘルメットをかぶって帰る
2つめは、ヘルメットをかぶって帰ることです。ヘルメットの着用は、法律で自転車に乗るすべての人の努力義務とされています。
ルールブックでは、頭をけがした人のうち、ヘルメットをかぶっていなかった人の致死率は、かぶっていた人の約1.4倍と示されています。
ヘルメットをかぶらないことで反則金の対象にはなりませんが、自分の命を守るための装備です。



髪型がくずれるから、ヘルメットはちょっと…。



帽子のような形のヘルメットもあるので、本人が選べるようにすると続きやすいですよ。
約束3:走っている間はスマホとイヤホンを使わない
3つめは、自転車に乗っている間はスマホもイヤホンも使わないことです。家への連絡は、学校を出る前か、家に着いてからにしましょう。
「今から帰る」の連絡は、自転車に乗る前に送ると決めておくと、走りながらスマホを見ることがなくなります。帰る時間の連絡のしかたは、門限の記事でも紹介しています。
約束4:仲間とは縦一列で走り、二人乗りはしない
4つめは、部活の仲間と帰るときも、ならんで走らずに縦一列で走ることです。話しながらならんで走ると、道の広い範囲をふさぎ、車や歩行者と接触しやすくなります。
二人乗りも禁止されている行為です。仲間の自転車がパンクした日などは、二人乗りをせずに自転車を押して歩くか、家に連絡して迎えを頼むように伝えておきましょう。



困ったときは連絡していい、と伝えておくのも大事ですね。
約束5:雨の日は傘を差さず、雨具か迎えにする
5つめは、雨の日に傘を差して自転車に乗らないことです。傘差し運転は、すべての都道府県で禁止されています。片手運転になり、ブレーキやハンドルの操作が難しくなるためです。
雨の日は、上下に分かれたレインコートを使うか、雨が強い日は家族が迎えに行くなど、雨の日の帰り方を先に決めておきましょう。送迎を家庭だけで回すのが大変なときは、次の記事も参考にしてください。
季節の変わり目にやる自転車の点検手順
約束を守るには、自転車そのものが安全に走れる状態であることが前提です。日が短くなる前など、季節の変わり目に次の順番で点検してみましょう。
ルールブックでも、ブレーキ・タイヤ・反射器材・車体・ベルなどを乗る前に点検し、悪いところがあれば整備に出すことがすすめられています。
ブレーキが効かない自転車に乗ること自体も、反則金の対象になる違反です。



衣替えの時期に、自転車も一緒に点検するようにします!
自転車通学でやりがちな3つの失敗
子どもの安全を願っていても、伝え方や準備のしかたで、うまくいかないことがあります。よくある失敗を3つ見ていきましょう。
失敗1:「気をつけて」だけで具体的に伝えない
毎朝「気をつけてね」と声をかけていても、何をどう気をつければいいのかは、子どもには伝わりにくいものです。慣れた通学路ほど、注意が向かなくなることもあります。
「ライトは学校を出るときに点ける」「連絡は乗る前に送る」のように、行動の形で伝えるほうが守りやすくなります。



毎朝「気をつけて」とだけ言っていました…。



気持ちの言葉より、行動の約束のほうが疲れた日でも思い出しやすいですよ。
失敗2:雨や暗さの日も無理に自転車で帰らせる
雨が強い日や、台風が近づいている日にも、いつもどおり自転車で帰らせてしまうのも、気をつけたい失敗です。雨の日は視界が悪く、ブレーキも効きにくくなります。
天気が悪い日の帰り方は、その日になって決めるのではなく、事前に家族で決めておきましょう。警報が出た日の部活の考え方は、次の記事で紹介しています。
失敗3:事故にあったときの動きを決めていない
事故を起こしてしまったとき、または事故にあったときに、どう動けばいいかを決めていない家庭も少なくありません。あわてて、その場を離れてしまうと、あとで大きな問題になることがあります。
「けがをした人がいれば助けを呼ぶ」「警察に連絡する」「家に連絡する」の順番を、子どもと確認しておきましょう。
自転車でも、相手にけがをさせると高額な損害賠償を求められることがあるため、自転車保険に入っているかどうかも家庭で確認しておくと安心です。
よくある質問
まとめ:帰り道の安全は家庭の約束で守る
部活の自転車通学は、ルールを親子で確認し、ライトやヘルメットなどの装備をそろえ、帰り道の約束を決めることで、暗い帰り道の事故のリスクを減らせます。
「気をつけて」を、行動の約束に変えて伝えることが、疲れて帰る子どもを守るいちばんの近道です。
| 約束 | 家庭でやること |
|---|---|
| ライト | 学校を出るときに点ける・反射材の汚れを確認する |
| ヘルメット | 本人が選べる形で用意し、毎日かぶる |
| スマホ・イヤホン | 乗っている間は使わず、連絡は乗る前に送る |
| 走り方 | 仲間とは縦一列・二人乗りはしない |
| 雨の日 | 傘は差さず、雨具か迎えにする |
まずは今日、子どもと一緒に自転車のライトを点けて、明るさを確かめるところから始めてみてください。



明日から、学校を出るときにライトを点けるよ!



家に着くまでが部活です。毎日、無事に帰ってくることがいちばんですよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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