バレー部で子どもがいじめられたら|親が動く順番と相談先

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バレー部で子どもがいじめられたときの親の対応を解説するアイキャッチ。心配するうさママをあげばが親指を立てて励ます
  • 子どもの様子がおかしく、バレー部でいじめられているのではと心配している
  • 顧問に相談したら、試合に出られなくなるのではと迷っている
  • 相手の子や保護者に、直接言いに行きたい気持ちをおさえている

こんな悩みを解決します。

バレー部で子どもがいじめられていると分かったら、親だけで解決しようとせず、子どもの話を聞く・記録する・学校に相談する、の順番で動くことが、子どもを守るいちばんの近道です。

私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。

指導者の立場から考えても、部活の中の人間関係は、コートの外にいる大人からは見えにくいものです。だからこそ、家で気づいた親の一言が、学校が動くきっかけになります。

ぜひこの記事を参考にしてみてください。

この記事を読むことで得られる3つのこと
  • 部活のいじめが見えにくい理由と、家で気づけるサインが分かる
  • いじめが分かったときに親がやる5つの手順と相談先が分かる
  • 親がやりがちな失敗と、部活を続けるか休むかの考え方が分かる

部活での親の関わり方を全体から知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。

それでは、くわしく見ていきましょう。

目次

結論:聞く・記録する・学校に相談するの順番を守る

先に結論をお伝えします。バレー部でのいじめが心配なとき、親が大切にしたいのは次の3つです。

いじめが心配なときに親が大切にしたい3つ
  • 聞く:子どもの話を責めずに、最後まで聞く
  • 記録する:いつ・どこで・誰に・何をされたかを書き残す
  • 相談する:部活の中だけで終わらせず、学校に相談する

いじめの話を聞くと、親としては今すぐ相手に何か言いたくなるかもしれません。けれど、感情のままに動くと、子どもがさらに孤立したり、学校とのやりとりがこじれたりすることがあります。

うさママ

うちの子がいじめられていたらと思うと、落ち着いていられません…。

あげば

だからこそ、動く順番を先に決めておきましょう。

学校には、いじめを防ぎ、起きたときに対応するための決まりがあります。部活の中で起きたことも、学校全体で対応するいじめの問題として相談してかまいません。

私は、いじめの相談は「おおげさかもしれない」と迷う段階でしてよいものだと考えています。

部活のいじめが見えにくい3つの理由

部活のいじめは、クラスのいじめよりも大人が気づきにくいと言われます。なぜ見えにくいのかを知っておくと、子どもの小さな変化に気づきやすくなります。

部活のいじめが見えにくいおもな理由
  • 先輩と後輩の上下関係が、いじめを隠してしまう
  • 練習や指導の一部のように見えてしまう
  • 試合に出られなくなるのが怖くて、子どもが話さない

先輩と後輩の上下関係が隠してしまう

バレー部では、準備や片付け、球拾いなどを後輩が受けもつことがよくあります。

その決まりの中に、特定の子だけに仕事を押しつける、きつい言葉をぶつけるといった行為がまぎれていても、「部活の決まりだから」と周りが見過ごしてしまいがちです。

言われた子どもも、「後輩だから仕方ない」と自分で思いこみ、つらさを口に出さないことがあります。

練習や指導の一部のように見えてしまう

わざと強いボールを1人にだけ打ちこむ、その子のミスだけを大声で責める、パス練習の相手をしないといった行為は、外から見ると練習の風景にしか見えません。

指導者がその場にいても、厳しい練習といじめの境目が見分けにくいことがあります。本人が「つらい」と感じ続けているかどうかが、見分けるうえでの大事な手がかりです。

うさママ

練習の中だと、親の私にはまったく分からないですね。

試合に出られなくなるのが怖くて話さない

子どもが親に話さない理由として多いのが、「言ったらチームに居づらくなる」「試合に出してもらえなくなる」という不安です。とくにレギュラー争いをしている時期は、がまんを選んでしまうことがあります。

また、SNSやグループのメッセージで悪口を言われている場合は、家の中にいても続くため、子どもが1人でかかえこみやすくなります。

あげば

話さないのは、子どもなりに自分を守ろうとしているからかもしれません。

家で気づけるいじめのサイン

子どもが自分からいじめを話してくれるとは限りません。次のような変化が重なっていないか、ふだんの様子と比べて見てみましょう。

体や持ち物に出るサイン

体や持ち物の変化は、目に見えるので気づきやすいサインです。

体や持ち物に出るおもなサイン
  • 練習で説明がつかない、あざやすり傷がある
  • 練習着やシューズが、よごれたり破れたりしている
  • 持ち物がなくなる、お金をよくほしがる

バレーでは練習中に打ち身ができることもあるので、あざがあるだけでいじめとは決めつけられません。「どうしたの?」と聞いたときに、目をそらす・説明をしぶるといった様子があれば、少し気にかけておきましょう。

行動や言葉に出るサイン

行動や言葉の変化は、少しずつあらわれるので、1つだけで判断せず、いくつか重なっていないかを見るのがポイントです。

行動や言葉に出るおもなサイン
  • 朝になるとお腹や頭が痛いと言い、部活を休みたがる
  • 部活やチームメイトの話を、急にしなくなる
  • スマホの通知を気にする、見られるのをいやがる

「部活に行きたくない」という言葉は、疲れやスランプから出ることもあります。行きたくない気持ちへの向き合い方は、次の記事でくわしく紹介しています。

いじめが分かったとき親がやる5つの手順

ここからは、子どもがいじめられていると分かったときに、親が実際にやる手順を5つ紹介します。上から順番に進めていきましょう。

STEP
子どもの話を責めずに最後まで聞く
STEP
いつ・どこで・何があったかを記録する
STEP
顧問と担任の先生に相談する
STEP
学校の対応を確認し、足りなければ相談先を広げる
STEP
子どもの心と体を守る時間をつくる

①子どもの話を責めずに最後まで聞く

子どもが話してくれたら、まずは「話してくれてありがとう」と伝え、途中で口をはさまずに最後まで聞きましょう。

「あなたにも原因があるんじゃない?」「やり返せばいいのに」といった言葉は、子どもが二度と話してくれなくなるきっかけになります。

あなたは悪くない、必ず守ると、はっきり言葉にして伝えることが、子どもの安心につながります。

学校に相談するかどうかも、子どもの気持ちを聞きながら一緒に決めていきましょう。人間関係の悩みを聞くときの受け答えは、次の記事も参考になります。

②いつ・どこで・何があったかを記録する

話を聞いたら、忘れないうちに内容をメモに残しましょう。学校に相談するとき、具体的な記録があると、話が正しく伝わりやすくなります。

記録しておきたいこと
  • 日時と場所(練習中・部室・帰り道など)
  • 相手の名前と、言われたことやされたこと
  • まわりにいた人と、そのときの子どもの様子

SNSやメッセージでの悪口は、画面を保存しておきます。けがをしている場合は、写真を撮り、病院を受診したときの記録も残しておきましょう。

うさママ

聞いた日に、すぐノートに書いておきます!

③顧問と担任の先生に相談する

記録がまとまったら、学校に相談します。部活の中のことなので顧問に伝えるのが自然ですが、担任の先生にも同時に伝えておくと、学校の中で情報が共有されやすくなります。

相談するときは、「いじめを受けているかもしれないので、事実を確認してほしい」と、してほしいことをはっきり伝えるのがおすすめです。電話だけで済ませず、できれば面談の時間をとってもらいましょう。

あげば

してほしいことを具体的に伝えると、学校も動きやすいですよ。

学校は、いじめを防ぐための基本方針を決め、いじめに対応するための組織を置くことが、法律(いじめ防止対策推進法)で求められています。親からの相談は、学校が事実を確認するための大切なきっかけになります。

④学校の対応を確認し足りなければ相談先を広げる

相談したあとは、学校がいつまでに、どのように事実を確認するのかを聞いておきましょう。面談の日時や、話した内容も記録に残しておきます。

しばらくたっても状況が変わらない場合は、学年主任や教頭・校長の先生に相談を広げます。それでも解決が難しいときは、学校を管理する教育委員会に相談することもできます。

学校以外にも、子どもや保護者が相談できる窓口があります。

うさママ

学校のほかにも、相談できる場所があるんですね。

文部科学省の24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)は、夜間や休日も含めて24時間、原則として電話をかけた地域の教育委員会の相談機関につながります。

暴力でけがをさせられた、お金をとられたなど、体や命に危険がある場合は、学校への相談とあわせて警察にも相談してください。

⑤子どもの心と体を守る時間をつくる

学校とのやりとりが進んでいるあいだも、子どもにとってはつらい時間が続いています。家では部活やいじめの話ばかりにせず、好きなことをして過ごす時間もつくりましょう。

どうしても部活に行くのがつらいときは、休ませることも子どもを守る方法の1つです。休む連絡の仕方に迷ったら、学校との相談の中で、どう伝えるかも一緒に決めておくと安心です。

あげば

家は、子どもがほっとできる場所にしておきましょう。

眠れない・食事がとれない・表情が暗いといった状態が続く場合は、スクールカウンセラーや、かかりつけの医師に相談してください。

親がやりがちな3つの失敗

子どもを守りたい気持ちが強いほど、よかれと思ってした行動が、かえって状況を悪くしてしまうことがあります。避けたい失敗を3つ見ていきましょう。

失敗1:相手の子や保護者に直接言いに行く

相手の子を呼び出して注意したり、相手の保護者に電話で抗議したりするのは、避けたい行動です。親どうしの言い合いになり、子どもがチームの中でさらに居づらくなることがあります。

相手の子や保護者とのやりとりは、学校に入ってもらって進めるのが基本です。直接ではなく、学校を通して話を進めると覚えておきましょう。

あげば

直接言いに行くと、子どもの立場が苦しくなることがあります。

失敗2:SNSやグループのメッセージに書きこむ

腹が立って、保護者のグループのメッセージやSNSに、いじめの内容や相手の名前を書きこんでしまう失敗です。書いた内容が広まると、うわさが一人歩きし、子ども自身が傷つくことにもなります。

相手の名前を出した書きこみは、親がトラブルに巻きこまれる原因にもなりかねません。気持ちを吐き出したいときは、信頼できる家族や相談窓口に話すようにしましょう。

うさママ

怒りにまかせて書いたら、子どもがもっと傷つくんですね…。

失敗3:子どもに黙って学校に乗りこむ

子どもから聞いた話を、本人の気持ちを確かめずに学校へもちこむのも、気をつけたい失敗です。子どもは「秘密にしてと言ったのに」と感じ、それから先、親に何も話してくれなくなることがあります。

ただし、けがや命にかかわる危険があるときは、子どもが望まなくても大人が動く必要があります。そのときは、「あなたを守るために先生に伝えるね」と、理由をきちんと説明してから動きましょう。

うさママ

腹が立って、すぐ学校に電話するところでした…。

指導者のふるまいに不満がある場合の伝え方は、次の記事で紹介しています。

部活を続けるか休むかの考え方

いじめが分かったあと、多くの親が迷うのが「このまま部活を続けさせてよいのか」ということです。答えは1つではないので、子どもの気持ちを中心に考えましょう。

うさママ

バレーは好きなのに、部活をやめさせるのはかわいそうで…。

あげば

続けるか休むかは、子どもと一緒に決めていいんですよ。

選び方こんなときに考える気をつけたいこと
休む・距離をとる部活に行くと体調をくずす学校と休む期間の目安を話しておく
続けながら学校と対応するバレーを続けたい気持ちが強い対応の進み具合を定期的に確認する
退部・別の場所で続ける部活の環境が変わる見込みがない退部は逃げではないと子どもに伝える

休む・距離をとるという選択

いじめが続いている場所に、無理に通わせる必要はありません。体調に影響が出ているときは、まず休んで、心と体を落ち着かせることを優先しましょう。

休んでいるあいだに学校の対応が進めば、安心して部活に戻れることもあります。休む期間の目安や、戻るときの段取りは、顧問や担任の先生と話しておくと安心です。

うさママ

休むことも、子どもを守る方法なんですね。

退部や別の場所で続けるという選択

学校と話しても環境が変わらないときは、退部を選ぶことも子どもを守る大切な選択です。バレーが好きな気持ちがあるなら、地域のクラブチームなど、部活とは別の場所で続ける道もあります。

大切なのは、子どもが「自分が弱いから逃げた」と思わないようにすることです。退部を決めたときの伝え方は、次の記事でくわしく紹介しています。

よくある質問

子どもに「先生には言わないで」と頼まれたら、どうすればいいですか?

まずは、なぜ言ってほしくないのかを聞き、子どもの不安を受け止めましょう。
そのうえで、けがや命にかかわる危険があるときは、「守るために伝える」と説明して学校に相談してください。

はっきりした証拠がなくても、学校に相談していいですか?

証拠がそろっていなくても相談してかまいません。
子どもから聞いた話や、家で気づいた変化をメモにまとめて伝え、学校に事実の確認をお願いしましょう。

いじめをしているのが顧問や指導者の場合はどうすればいいですか?

暴言や体罰など指導者のふるまいが心配なときは、顧問ではなく担任や教頭・校長の先生に相談しましょう。
学校の中で解決が難しいときは、教育委員会の相談窓口も使えます。

相手の保護者から謝りたいと連絡がきたら、会ってもいいですか?

会う前に、学校に連絡があったことを伝え、話し合いの場に先生に入ってもらうのがおすすめです。
親どうしだけで会うと、言った・言わないのトラブルになりやすいので気をつけましょう。

まとめ:子どもを守るために大人がつながる

バレー部で子どもがいじめられたときは、親だけでかかえこまず、子どもの話を聞き、記録を残し、学校に相談する順番で動くことが大切です。

部活の中のことも、学校と相談窓口につながって、大人みんなで子どもを守りましょう。

手順親がすること
聞く責めずに最後まで聞き、あなたは悪くないと伝える
記録する日時・場所・内容と、SNSの画面を残す
相談する顧問と担任の先生に、事実の確認をお願いする
広げる変わらなければ管理職・教育委員会・相談窓口へ
守る休む選択もふくめて、心と体を守る時間をつくる

子どもが勇気を出して話してくれたことは、それだけで大きな一歩です。まずは今日、子どもが話しやすいように、部活以外の話もできる時間をつくってみてください。

うさママ

今夜、ゆっくり話を聞く時間をつくってみます!

あげば

親が味方でいることが、子どものいちばんの支えになりますよ。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪

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この記事を書いた人

バレーボール・ビーチバレーボール元日本代表。
バレーボールスクールを10年間運営。

【保有資格】
日本スポーツ協会公認バレーボールコーチ4

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