- バレーを続けたいけれど、強豪校に行くべきか決められない
- 名前の知られた学校に行って、試合に出られなかったらどうしよう
- 親としてどこまで口を出していいのか分からない
こんな悩みを解決します。
バレーを続ける前提で高校を選ぶときに大事なのは、学校の強さを比べることではありません。卒業する3年後に自分がどうなっていたいかを先に決めて、そこから逆算することです。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生を指導してきましたが、この時期になると進路の相談を受けることが本当に増えます。
そのなかで気づいたのは、迷いが晴れない選手ほど「どの学校が強いか」から考え始めているということでした。順番を逆にするだけで、選ぶ基準はぐっとはっきりします。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 高校を選ぶときに見るべき5つの基準がわかる
- 強豪校と一般校それぞれの向き・不向きがわかる
- 見学や体験入部でどこを見ればいいかがわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:学校の強さではなく3年後から逆算する
先に結論をお伝えします。高校選びで最初に決めるのは、志望校ではなく卒業する3年後に自分がどうなっていたいかです。
全国大会で戦う経験がほしいのか、3年間コートに立ち続けたいのか、大学でも続けたいのか。同じ「バレーを続けたい」でも、目的地が違えば選ぶ学校は変わります。
たとえば全国のレベルを肌で知りたいなら、部員が多く競争の激しい環境にも意味があります。逆に試合経験を積み重ねたいなら、部員数が身の丈に合った学校のほうが伸びることも多いんです。
サルくん強い学校に行けば、勝手にうまくなれる気がしていました。



環境は大事ですが、そこで何をするかのほうがもっと大事ですよ。
どちらが上ということではありません。目的地が決まっていないまま学校名だけで選ぶと、入学後に「思っていたのと違う」というズレが起きやすくなります。
この記事では、選ぶときの5つの基準・強豪校と一般校の違い・入部までの道すじ・見学で見るポイント・後悔しやすい決め方の順に整理していきます。
バレーで高校を選ぶときの5つの基準
ここからが本題です。学校を比べるときは、次の5つを同じ物差しで見ていきます。
強さのランキングは、この5つのうちのひとつでしかありません。全部を100点にできる学校はないので、自分にとって何がいちばん譲れないのかを決めるのが先です。
- 部の目標と自分の目的が合っているか
- 3年間通い続けられる距離と時間か
- 学業との両立が成り立つか
- かかる費用に家庭として無理がないか
- 指導者と部の雰囲気が自分に合うか
【基準①】部の目標と自分の目的が合っているか
まず見るのは、部としてどこを目指しているかです。
全国大会を狙う部と、地区の上位を目標にする部では、練習時間も休みの日数もまったく違います。どちらが良い悪いではなく、自分の目的と噛み合っているかどうかが問題になります。
学校の紹介文だけでは分からないので、見学のときに「今年のチームの目標はどこですか」と直接たずねるのがいちばん確実です。



目標って、聞いてもいいものなんですか?



むしろ喜ばれますよ。本気で見に来た子だと伝わりますから。
【基準②】3年間通い続けられる距離か
意外と軽く見られがちなのが、通学時間です。
朝練がある学校なら、始発近くの電車に乗る生活が3年間続きます。片道が長いほど睡眠時間が削られ、練習の質にも学校生活にも影響してきます。



1時間半くらいなら、みんな通っているのでは?



通えるかどうかより、続けられるかで考えてみてください。
入学直後は気持ちで乗り切れますが、疲れがたまる2年目以降にこたえてきます。距離は、体力を毎日少しずつ削っていく条件だと考えておいてください。
【基準③】学業との両立が成り立つか
3つ目は、勉強との折り合いです。
練習が長い学校ほど、家で机に向かう時間は短くなります。そのうえで卒業後に進学を考えているなら、両立の仕組みが部としてあるかどうかを確認しておきたいところです。
テスト前の練習がどうなるか、補習や課題のサポートがあるか。この2つを聞くだけでも、部の姿勢はかなり見えてきます。



部活だけの3年間にはしてほしくないんです。



その気持ちは、入学前に伝えておいて損はありませんよ。
【基準④】かかる費用に無理がないか
4つ目は、お金の話です。ここは選手本人ではなく、家庭として確認しておく部分になります。
授業料のほかに、部費・遠征費・合宿費・用具代・ユニフォーム代がかかります。遠征の多い部は、その分だけ年間の負担も増えていきます。



学費ダケデ判断シナイ
金額そのものより大切なのは、3年間続けられる見通しがあるかどうかです。入学してから家庭で無理が出ると、いちばん苦しいのは本人になります。
【基準⑤】指導者と部の雰囲気が合うか
最後は、人との相性です。
同じ強豪校でも、指導者が代われば部の空気は変わります。厳しく引っ張るタイプが合う選手もいれば、考えさせる指導のほうが伸びる選手もいます。
これは資料では絶対に分かりません。だからこそ、次で説明する見学や体験入部が大事になるわけです。
強豪校と一般校、どちらが向いているか
多くの人が迷うのが、この二択でしょう。それぞれの特徴を整理しておきます。
前提として、どちらを選んでも上達はします。違うのは、伸びる道すじと、そこで求められるものです。
| 項目 | 強豪校 | 一般校 |
|---|---|---|
| 練習のレベル | 高い・スピードが速い | 基礎から積み上げやすい |
| 部員数 | 多く競争が激しい | 少なく出番が回りやすい |
| 試合経験 | 大会の格は高いが出場は限られる | 公式戦で経験を積みやすい |
| 練習時間 | 長く休みが少ない傾向 | 学業と調整しやすい傾向 |
| 費用 | 遠征・合宿で増えやすい | 抑えやすい |
| 向いている人 | 全国のレベルを体感したい人 | 3年間コートに立って伸びたい人 |
強豪校を選ぶなら覚悟しておきたいこと
強豪校の魅力は、練習の水準がそのまま日常になることです。周りが速いので、自分の基準も自然に引き上げられます。
一方で、全国から選手が集まるぶん、中学で主力だった選手が3年間ベンチということも珍しくありません。
私のところにも「入ってみたら同じポジションに自分より背の高い選手が5人いた」という相談が届きます。



それを聞くと、少し怖くなります…。



出番がなくても伸びる選手はいます。ただ、それを覚悟して入るかどうかが分かれ目です。
出場機会が少なくても練習の中で伸びられるタイプなら、強豪校は大きな財産になります。試合に出て自信を積み上げたいタイプなら、慎重に考えたほうがいい選択です。
私が選手に必ず聞くのは、「出番がなかった1年目をどう過ごすつもりか」という質問です。ここに答えを持っている選手は、どの環境でも伸びていきます。
一般校でも力はつけられる
一般校の強みは、出番が回ってくることと、学校生活とのバランスを取りやすいことです。
公式戦に出る回数が多いほど、試合でしか身につかない判断や度胸は育っていきます。練習量が少なくても、目的を持って取り組めば力はついていくものです。
ただし、部の目標が低い場合は、自分から練習を足す姿勢が必要になります。環境に引っ張ってもらえない分、自分でペースを作らなければならないからです。



環境のせいにしないってことですね。



そうです。どちらを選んでも、そこが分かれ目になります。
高校のバレー部に入る3つの道すじ
進み方そのものも知っておくと、準備の時期が見えてきます。
大きく分けると、入部までの道は次の3つになります。学校や地域によって制度は異なるので、必ず志望校と中学校の先生に確認してください。
スカウトや推薦で進む場合
大会で結果を残した選手に、学校側から話が来ることがあります。この場合は中学校の顧問の先生を通じてやり取りが進むのが一般的です。
声がかかったときほど、条件面をきちんと確認してほしいところです。特待の内容や、部を続けられなくなったときの扱いは、事前に文書で確認しておくと安心できます。
実技試験や部の選考を受ける場合
多くの選手が通るのがこの道です。学力試験に加えて、実技の確認や部との面談がある形になります。
準備は、直前に始めても間に合いません。3年生の夏までに基礎の精度を上げておくと、実技で慌てずにすみます。



特別なアピールを用意したほうがいいですか?



派手なプレーより、レシーブと声のほうがよく見られています。
一般入試で入って入部する場合
学力で入って、入学後に入部する形です。入部そのものに制限がない学校なら、この道がいちばん自由度があります。
ただし強豪校の場合、入部の時期や条件が決まっていることもあります。「入れると思っていたのに間に合わなかった」を防ぐため、受験前に確認しておきましょう。
見学・体験入部で見ておきたいポイント
資料と実際の部は、かなり違うことがあります。だからこそ、必ず自分の目で見てから決めてほしいんです。
見るべきなのは、うまさではありません。練習中よりも、練習の前後にその部の本当の姿が出ます。
- 下級生と上級生の会話の様子
- 準備と片づけを誰がどうやっているか
- ミスが出たときの指導者と選手の反応
- 控え選手が練習中に何をしているか
- けが人がどう扱われているか
特に見てほしいのは、控え選手の過ごし方です。ボール拾いだけで3年間が終わる部なのか、控えにも役割と練習の場がある部なのか。ここに部の考え方がはっきり出ます。



一度の見学で、そこまで分かるものでしょうか?



分からなければ、時期を変えてもう一度行けば大丈夫です。
可能なら、大会が近い時期と、そうでない時期の両方を見られると理想的です。追い込みの時期にどう振る舞うかは、その部の文化そのものだからです。
見学の申し込みは中学校の顧問の先生を通すのが基本になります。段取りが分からないときは、先生に相談するところから始めてください。
後悔しやすい決め方と保護者の関わり方
最後に、あとから「違った」となりやすいパターンをまとめておきます。
- 友達が行くからという理由で合わせる
- 学校名の知名度だけで決める
- 親が決めて本人が納得していない
決めるのは本人にする
3つとも共通しているのは、本人の意思が中心にないことです。
きつい時期が来たときに踏ん張れるかどうかは、自分で決めたという記憶があるかどうかで変わります。
人に決めてもらった選択は、うまくいかないときに人のせいになってしまうからです。
私自身、進路の相談を受けたときは、最後は必ず本人に決めてもらうようにしています。迷っている時間そのものが、その子にとって必要な時間だと考えているからです。
保護者は情報と選択肢をそろえる役に回る
とはいえ、中学生が自分だけで判断するには情報が足りません。ここが保護者の出番になります。
費用の見通しを立てる、見学の日程を調整する、通学経路を一緒に調べる。こうした判断材料をそろえる役割は、大人にしかできません。



決メルノハ本人・ソロエルノハ大人
そのうえで、家庭としてどうしても難しい条件があるなら、遠慮せず早めに伝えてあげてください。あとから覆されるほうが、本人にはこたえます。
指導者への聞きにくいことをどう伝えるかは、こちらの記事も参考になるはずです。
よくある質問
まとめ
バレーを続ける前提の高校選びは、強い学校を探すことから始めるとかえって迷います。3年後にどうなっていたいかを決めてから、学校を当てはめていく順番が近道です。
部の目標・通学距離・学業・費用・指導者との相性。この5つを同じ物差しで比べれば、学校名に振り回されなくなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 最初に決めること | 志望校ではなく3年後の目的地 |
| 選ぶ5つの基準 | 部の目標・距離・学業・費用・指導者との相性 |
| 強豪校が向く人 | 出番が少なくても練習で伸びられる人 |
| 一般校が向く人 | 試合経験を積んで自信をつけたい人 |
| 入部までの道 | 推薦・実技選考・一般入試の3つ |
| 見学で見る場所 | 控え選手の過ごし方と練習前後の様子 |
| 後悔しやすい決め方 | 友達に合わせる・知名度だけ・親が決める |
| 保護者の役割 | 決めるのは本人、材料をそろえるのは大人 |
私は元日本代表として、また指導者として多くの中学生の進路を見送ってきましたが、納得して進んだ選手は、環境が厳しくても最後まで折れませんでした。



まずは行きたい学校を見学しに行ってみます!



それが一番です。自分の目で見て決めた選択は強いですよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
保護者の関わり方については他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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