- バレーをがんばるなら、お菓子はやめたほうがいいのか迷っている
- 練習のあと、つい甘いものやジュースに手がのびてしまう
- 食べるとしたら、いつ・どれくらいならいいのか知りたい
こんな悩みを解決します。
お菓子や甘いものは、食べてもかまいません。大事なのは、食べる量と時間を決めて、食事や補食の代わりにしないことです。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
この記事では、農林水産省の「食事バランスガイド」や世界保健機関(WHO)の砂糖のガイドライン、厚生労働省の情報サイトをもとに、選手がお菓子と上手につきあう方法を解説します。
がまんしすぎず、でも練習に必要な食事はしっかり食べる。そのバランスのとり方を、ぜひ参考にしてみてください。
- お菓子を食べてもいい理由と、気をつけたい理由がわかる
- 1日に食べる量と、食べるタイミングの目安がわかる
- 練習の補食に使える甘いものと、ジュースの選び方がわかる
結論:お菓子は「量と時間を決めて」楽しむ
結論からお伝えします。お菓子や甘いものは、1日の量と食べる時間を決めて、食事のあとや休みの日の楽しみとして食べるのがおすすめです。
農林水産省の「食事バランスガイド」では、お菓子や甘い飲みものは食事の楽しみとして、適度にとるものとされています。
食べてはいけないものとして書かれているわけではありません。
ただし、お菓子でおなかをいっぱいにしてしまうと、練習に必要なご飯やおかずが食べられなくなります。そこで、次の3つを守ることから始めてみてください。
- お菓子は1日200kcalくらいまでを目安にする
- 食べる時間を決めて、だらだら食べない
- 食事の前や、食事・補食の代わりには食べない
サルくんお菓子、食べてもいいんですか!?



いいよ。ただ、量と時間を決めるのがポイントなんだ。



オカシハ タノシミ ショクジノ カワリニ シナイ
お菓子を食べてもいい理由と、気をつけたい理由
まずは、お菓子が体の中でどんな役割になるのかを知っておきましょう。理由がわかると、自分で量を決めやすくなります。
食べてもいい理由:エネルギーのもとになり、気持ちの楽しみにもなる
お菓子に多い砂糖は、炭水化物の仲間です。体を動かすためのエネルギーのもとになるので、それ自体が体に悪いものというわけではありません。
食事バランスガイドでも、お菓子は食生活の楽しみとして位置づけられています。好きなものを全部がまんすると、ストレスがたまって続かないこともあるでしょう。



楽しみとして食べるなら、がまんしすぎなくていいんですね!
気をつけたい理由:食事が入らなくなり、栄養がかたよる
一方で、お菓子には砂糖や脂質は多いのに、たんぱく質・ビタミン・ミネラルは少ないものがたくさんあります。
体をつくる材料になるのは、ご飯やおかず、牛乳、果物などの食事です。お菓子で先におなかを満たすと、その食事が入らなくなってしまいます。
さらに、甘いものを食べる回数が増えると、むし歯のリスクも高くなります。くわしくは次の章で紹介します。



お菓子でおなかがいっぱいだと、体をつくる材料が入ってこないんだ。
お菓子は1日どれくらいまで?量の目安
ここからは、1日に食べる量の目安を、2つの資料から紹介します。
食事バランスガイドの目安は1日200kcalくらい
農林水産省は、お菓子や甘い飲みものについて、1日200kcalくらいまでを目安にするよう呼びかけています。
200kcalがどれくらいかは、次の表を参考にしてください。
| 種類 | 200kcalくらいの目安 |
|---|---|
| 洋菓子 | ショートケーキ小1個・シュークリーム小1個 |
| クッキー・スナック | クッキー4枚くらい・ポテトチップス半袋(30g) |
| 和菓子 | どらやき1個・大福1個・みたらしだんご2本 |
※農林水産省「食事バランスガイド」の解説より。
ポテトチップスなら、1袋ではなく半袋で1日分になります。大きな袋のお菓子は、最初に食べる分だけお皿に出しておくと、食べすぎを防ぎやすくなります。



ポテトチップス1袋は、2日分なんですね…。
WHOは砂糖をエネルギーの10%未満にとすすめている
世界保健機関(WHO)は、加工や料理のときに加える砂糖や、はちみつ・果汁に含まれる糖(遊離糖類)を、1日にとるエネルギーの10%未満にするようすすめています。
さらに5%未満、1日約25g(小さじ6杯くらい)まで減らせると、健康にとってより良いとしています。
WHOの資料では、砂糖入りの炭酸飲料1缶に、最大で約40g(小さじ10杯くらい)の遊離糖類が含まれる例が紹介されています。飲みもの1本で、1日分をこえることもあるのです。
なお、このガイドラインは、生の果物や野菜に含まれる糖や、牛乳にもともと含まれる糖は対象にしていません。果物や牛乳は、砂糖と同じように控える必要はないということです。



アマイ ノミモノ 1ポンデ サトウ タップリ



果物と牛乳は砂糖とは別。しっかりとっていいよ。
お菓子を食べるタイミングと食べ方
量と同じくらい大事なのが、食べるタイミングです。ここでは、選手が気をつけたい3つの食べ方を紹介します。
時間を決めて、だらだら食べない
厚生労働省の情報サイト「e-ヘルスネット」によると、むし歯のリスクを下げるには、砂糖の量を減らすことに加えて、砂糖を含むものを食べる回数を減らすことが大切と説明されています。
ずっと口に甘いものが入っている状態は、歯にとってよくありません。
スマホや動画を見ながら食べると、気づかないうちに量も回数も増えがちです。食べる時間を決めて、決めた分を食べたら終わりにしましょう。
食事の前には食べない
夕食の前にお菓子を食べると、おなかがふくれて夕食が食べられなくなります。
練習で使ったエネルギーや、体をつくる材料をおぎなうのは夕食です。お菓子を食べるなら、食事のあと、または食事に影響しない時間にしましょう。
帰りが遅くて夕食までおなかがもたない日は、お菓子ではなくおにぎりやバナナなどの補食で調整するのがおすすめです。帰りが遅い日の夕食の食べ方は、こちらの記事で紹介しています。
練習直後はお菓子より補食を優先する
練習が終わった直後は、体がエネルギーと材料を必要としています。
ここでスナック菓子やチョコレートだけを食べてしまうと、たんぱく質などの材料が足りません。練習後は、おにぎりと牛乳のような補食を先に食べるのが基本です。
練習後に食べるタイミングと中身は、こちらの記事でくわしく紹介しています。



練習後は、まずおにぎりと牛乳ですね!
練習に役立つ甘いものと、選び方
甘いものの中には、練習の補食として役に立つものもあります。ここでは、お菓子と補食の分け方と、選び方のコツを紹介します。
補食に使える甘いもの
次のような甘いものは、脂質が少なく、エネルギーのもとになる炭水化物が中心です。練習前や練習の合間に、エネルギーを手早くおぎなうのに向いています。
- 個包装のようかん
- カステラ
- 果物(バナナ・みかんなど)
- ゼリー飲料
ようかんやカステラは持ち歩きやすく、部活のバッグに入れておく補食としても使われています。練習前のエネルギー補給に使うときは、食べる時間の目安もあわせて確認しておきましょう。
楽しみのお菓子は「脂質の多さ」もチェックする
楽しみとして食べるお菓子にも、選び方のコツがあります。
ポテトチップスやチョコレート、クリームを使ったケーキは、砂糖だけでなく脂質も多いお菓子です。
脂質の多いものは消化に時間がかかるため、練習の前に食べるとおなかが重く感じることがあります。
食べるなら、練習がある日は夕食のあと、または休みの日にするのがおすすめです。
袋の栄養成分表示を見て、エネルギー(kcal)が200kcalをこえないかチェックするくせをつけてみてください。



練習前はようかんやカステラ、楽しみのお菓子は食事のあと、と分けよう。
甘い飲みものは水やお茶と分けて考える
ジュースや炭酸飲料、甘いカフェオレなどは、飲みやすいぶん量が増えやすい飲みものです。のどがかわいたときの水分補給は、水やお茶を基本にすると決めておきましょう。
練習中に汗をたくさんかく日は、スポーツドリンクを使うこともあります。練習中の飲みものの選び方と量は、こちらの記事を参考にしてください。



のどがかわいたら、まず水かお茶ですね!
お菓子を入れた1日の食べ方の例
ここでは、放課後に練習がある平日を例に、お菓子をどこに入れるかの流れを紹介します。時間や量は、自分の練習量やおなかのすき具合に合わせて調整してください。
この流れなら、お菓子を食べても、練習に必要な食事と補食はきちんととれます。お菓子は1日の最後の楽しみと決めておくと、食事の前に手がのびることも少なくなるはずです。



夕食のあとに食べるって決めれば、がまんしなくていいですね♪



そう。決めた量を楽しんだら、歯みがきまでセットにしよう。
お菓子とのつきあい方で失敗しやすいこと
最後に、選手がやってしまいがちな失敗を3つ紹介します。
お菓子を完全にやめようとして続かない
「今日からお菓子は一切食べない」と決めても、がまんが続かず、反動でたくさん食べてしまうことがあります。
いきなりゼロにするのではなく、量と時間を決めて食べるほうが続けやすいはずです。休みの日の楽しみにするなど、自分なりのルールをつくってみてください。
お菓子のぶん食事を減らしてしまう
お菓子を食べたからといって、ご飯やおかずを減らすのはやめましょう。
練習量の多い選手は、たくさんのエネルギーが必要です。食事を減らしてお菓子で埋めると、体をつくる材料が足りなくなります。
自分に必要な食事の量の目安は、こちらの記事で確認できます。
食べたあと歯をみがかない
甘いものを食べたあとは、歯をみがくか、少なくとも水やお茶で口をすすぎましょう。
e-ヘルスネットでは、砂糖を控えることとあわせて、フッ化物(フッ素)入りの歯みがき剤を使うこともすすめられています。



タベタラ ハミガキ
食事のとり方で体調や体のことに不安があるときは、ひとりで悩まず、医師や管理栄養士に相談してください。
お菓子と甘いものについてよくある質問
まとめ:お菓子は楽しみ、練習を支えるのは食事と補食
この記事では、お菓子や甘いものを食べるときの量・タイミング・選び方を紹介しました。
お菓子は1日200kcalくらいまで。時間を決めて、食事や補食の代わりにしない。
| 場面 | おすすめの食べ方 |
|---|---|
| 練習前・練習の合間 | ようかん・カステラ・バナナなど脂質の少ないもの |
| 練習直後 | お菓子よりおにぎり・牛乳などの補食を先に |
| 食事の前 | お菓子は食べない |
| 食事のあと・休みの日 | 楽しみのお菓子を決めた量だけ |
| のどがかわいたとき | 水・お茶を基本にする |
まずは今日から、お菓子を食べる時間を1つだけ決めてみてください。
お菓子とうまくつきあえる選手は、がまんでストレスをためずに、練習に必要な食事もしっかり食べられるようになります。



お菓子は夕食のあとの楽しみにします!



自分でルールを決められるのは、立派な体づくりの力だよ。
参考にした資料
- 農林水産省「食事バランスガイド」の考え方(実践食育ナビ)
- WHO「WHO calls on countries to reduce sugars intake among adults and children」(2015年・英語)
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「甘味(砂糖)の適正摂取方法」
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
食事・栄養については他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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