- バレーボールに炭水化物って、そんなに大事なの?
- 試合や練習の後半になると、急にバテて動けなくなってしまう…
- 体を絞りたくて、つい白いご飯を減らしているけど大丈夫かな?
こんな悩みを解決します。
バレーボール選手にとって炭水化物は、体を動かすいちばんのエネルギー源です。不足すると後半でバテたり、体づくりの材料まで削られたりします。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで指導してきましたが、後半に動けなくなる選手ほど、ご飯の量が足りていないケースが多いと感じます。
しっかり食べている選手は、最後のセットでもジャンプの高さが落ちにくく、集中も切れにくいんですよね。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 炭水化物がバレーボールでエネルギー源になる仕組みがわかる
- ご飯を抜くと後半バテる・体づくりが進まない理由がわかる
- 活動量に合わせた主食の量の目安と選び方が身につく
コンディショニング全体の流れは、こちらの記事でまとめています。
バレーボールにおける炭水化物とは何か

炭水化物は、ご飯・パン・めん類などの主食に多く含まれる栄養素です。体の中で消化されると、最終的にブドウ糖という形になって全身に運ばれます。
サルくん炭水化物と糖質って、別のものなの?



ほぼ同じものと考えて大丈夫だよ。炭水化物から食物せんいを除いた部分が糖質なんだ。
糖質は、体を動かすための「ガソリン」のような役割をしています。このガソリンが切れてしまうと、いくら練習をがんばりたくても、体が思うように動いてくれません。
炭水化物=バレーボールで動くためのエネルギー源、とまず覚えてください。



タンスイカブツハ カラダノガソリン
特に、ジャンプやダッシュを何度もくり返すバレーボールは、エネルギーをたくさん使うスポーツです。その分、ガソリンとなる炭水化物の役割も大きくなるんですよね。
体の中ではグリコーゲンとして蓄えられる
食べた炭水化物は、すぐ使われる分だけでなく、一部は体の中にためておくこともできます。筋肉や肝臓にグリコーゲンという形でたくわえられ、運動中に少しずつ使われていきます。
長く動き続けられるかどうかを左右するのが、この蓄えの量。たっぷりあるほど粘れますし、少ないと早い段階でガス欠のような状態になってしまいます。
不足するとタンパク質や脂肪から作られる
体は、炭水化物が足りなくなると、別の栄養からエネルギーを作ろうとします。その材料として使われるのが、本来は体づくりに回したいタンパク質や、脂肪です。



え、筋肉の材料がエネルギーに使われちゃうの!?



そうなんだ。だからご飯を抜くと、せっかくの体づくりまで遠回りになってしまうよ。
つまり炭水化物が足りないと、体を動かすだけでなく、体を大きくする面でも損をしてしまいます。
炭水化物がエネルギー源として果たす役割


ここからは、炭水化物が具体的にどんな働きをしているのかを見ていきます。
バレーボールの動きは、短い時間に大きな力を出す動作の連続です。その一瞬の力を生み出すときに、まず使われるのが糖質です。
すばやいジャンプやダッシュのエネルギーは、主に糖質からまかなわれると考えてください。
脂肪もエネルギーにはなりますが、すばやく力を出す動きには糖質のほうが向いています。



スバヤイウゴキハ トウシツガトクイ
だからこそ、激しく動くバレーボールでは、炭水化物の準備がそのままプレーの質につながります。
脳のエネルギー源にもなり集中力を支える
炭水化物のブドウ糖は、体だけでなく脳のエネルギー源にもなっています。脳がしっかり働くことで、コートの状況判断やボールへの反応が鋭くなります。



そういえば、おなかが空くと集中できなくなるかも…。



それは脳のガソリンが足りていないサインかもしれないね。
エネルギーが不足すると、体だけでなく集中力や判断のキレも落ちてしまいます。レシーブの1歩目が遅れたり、サインを見落としたりするのも、その影響であることがあります。
練習の質を保ち回復を助ける
エネルギーが十分にある状態だと、1回1回の練習に集中して取り組めます。ふらふらのまま長く練習するより、しっかり食べて密度の高い練習をするほうが、上達は早いんですよね。
また炭水化物は、練習で使ったエネルギーを補い、次の練習に向けて体を回復させる役割もあります。
食べて回復する力も、立派な実力のうちだと、私は選手たちに伝えています。
しっかり食べている選手ほど、翌日に疲れを残しにくいと感じます。
炭水化物を抜くとバレーボールでどうなるか


ここまでで、炭水化物がいかに大切かが見えてきたと思います。では逆に、ご飯などの主食を減らしすぎると、どんなことが起きるのでしょうか。



後半になると足が動かなくて、いつもミスが増えちゃうんです…。



それ、もしかするとガス欠が原因かもしれないよ。一緒に確認していこう。
主に3つの困りごとが起きやすくなります。
- 試合や練習の後半でバテて、ジャンプやダッシュが落ちる
- 集中力や判断力が切れて、ミスが増える
- 体づくりの材料が削られ、筋肉がつきにくくなる
後半にバテて動けなくなる
体にたくわえたグリコーゲンが減ってくると、力を出しづらくなります。これがいわゆる「ガス欠」の状態で、後半に足が動かなくなる大きな原因です。
ジャンプの高さが落ちたり、ダッシュのスピードが鈍ったりして、プレーの質が下がります。



ガソリンギレデ コウハンニバテル
前半は元気なのに後半に崩れる選手は、エネルギー切れを疑ってみる価値があります。
集中力が切れてミスが増える
脳のエネルギーが不足すると、判断のスピードや正確さが落ちてきます。ボールへの反応がワンテンポ遅れたり、簡単なボールを落としたりしやすくなります。



最後の最後で大事なボールを落としちゃうの、これだったのか…。



技術だけの問題じゃないこともあるんだ。エネルギーの土台を見直してみよう。
集中力は気合いだけで保つものではなく、エネルギーという土台があって初めて続きます。
体づくりの材料まで使われてしまう
炭水化物が足りないと、体はタンパク質を分解してエネルギーに回します。本来は筋肉や骨の材料になるはずの栄養が、燃料として使われてしまうということです。
ご飯を抜くと、がんばった練習が体づくりにつながりにくくなるので注意してください。
特に成長期は、体が大きくなる大切な時期です。エネルギーが足りない状態が続くと、身長や体づくりにも影響が出ることがあります。
バレーボール選手の炭水化物の量の目安


では、実際にどれくらいの炭水化物をとればよいのでしょうか。
ここで大切なのは、活動量に合わせて主食の量を調整するという考え方です。



具体的に、ご飯はどれくらい食べればいいですか?



1食あたりのご飯の目安から見ていこう。あくまで目安だから、自分の体と相談してね。
たくさん動く日はしっかり、休む日は少し控えめにと、メリハリをつけるのがポイントです。
1食あたりのご飯の量の目安
主食の量は、活動量や体格によって変わりますが、ひとつの目安があります。
- 練習がある日:茶わんにしっかり1杯〜大盛り1杯
- 試合など運動量が多い日:大盛りや、おかわりも取り入れる
- 練習がない休養日:いつもよりやや控えめでもよい
これはあくまで目安で、体格や食欲には個人差があります。無理に食べすぎる必要はありませんが、練習日にご飯を極端に減らすのは避けたいところです。



ウゴクヒハシッカリ ヤスムヒハヒカエメ
体重が増えにくい・後半にバテる選手は、まず主食の量が足りているかを見直してみてください。
主食を抜かず3食でとるのが基本
1日に必要な炭水化物は、一度にまとめてとるより、3食に分けてとるほうが効率的です。体にためられるグリコーゲンの量には限りがあるため、こまめに補うのが理にかなっています。
特に朝食を抜くと、午前中からエネルギー不足の状態でスタートすることになります。



朝はあまり食欲がないんだけど、どうすればいいかな?



おにぎり1個やバナナ1本からでいいよ。まずは何か口にする習慣をつけよう。
3食それぞれで主食をとり、エネルギーを切らさないことを基本にしてください。
炭水化物を多く含む食品と選び方
炭水化物は、いろいろな食品からとることができます。



ご飯以外にも、炭水化物がとれる食べ物ってあるの?



たくさんあるよ。組み合わせると食事の幅が広がって、続けやすくなるんだ。
代表的な食品を知っておくと、献立のバリエーションが増えて飽きずに続けられます。
- ご飯・もち・赤飯などの米類
- 食パン・ロールパンなどのパン類
- うどん・パスタ・そばなどのめん類
- いも類(じゃがいも・さつまいも)
- バナナなどの果物
主食を中心にしつつ、いも類や果物も上手に取り入れるのがおすすめです。
主食はしっかりとり極端に減らさない
体を絞りたいという理由で、白いご飯を大きく減らす選手をときどき見かけます。ですが成長期の選手にとって、主食を極端に減らすのはおすすめできません。
糖質を減らしすぎると、動けない・集中できない・体が育たないという三重の損につながります。



シュショクヲヘラシスギルト ミウゴキガトレナイ
体重が気になる場合は、主食を削るより、揚げ物や甘いお菓子を見直すほうが体に優しい方法です。まずは主食をしっかりとることを、土台として大切にしてください。
補食でエネルギーを上手に補う
練習量が多いと、3食だけではエネルギーが足りなくなることがあります。そんなときに役立つのが、食事と食事の間にとる軽い食べ物、いわゆる補食です。



練習の前に何か食べておくといいんですか?



そうだよ。おにぎりやバナナなら、消化もよくてエネルギーになりやすいんだ。
補食には、おにぎり・バナナ・あんぱんなど、炭水化物がとれて消化のよいものが向いています。
練習前後にうまく取り入れると、エネルギー切れを防ぎ、回復もスムーズになります。ただし量や内容は活動量に合わせて、食べすぎにならないよう調整してください。
炭水化物をとるときの注意点
最後に、炭水化物とつき合ううえで気をつけたいことをまとめます。炭水化物は大切なエネルギー源ですが、何でも好きなだけ食べればよいわけではありません。



たくさん食べればいいってわけでもないんだね。



そうなんだ。バランスと、自分の体に合った量を考えることが大切だよ。
体に合った量と、ほかの栄養とのバランスを意識することがポイントになります。
糖質制限は成長期の選手には慎重に
大人のダイエットで知られる糖質制限ですが、成長期の選手にそのまま当てはめるのは慎重になりたいところです。
成長期の体は、エネルギーも材料もたくさん必要としています。ここで糖質を大きく制限すると、エネルギー不足から体づくりに影響が出ることがあります。
成長期の選手にとって、炭水化物は一般的に必要な栄養だと考えてください。合うかどうかは一人ひとりちがうため、自己判断で極端な方法を試すのは避けましょう。
数値は目安・心配なときは専門家に相談する
この記事で紹介した量は、あくまで一般的な目安です。必要な量や合う食べ方は、年齢・体格・運動量によって一人ひとりちがいます。
体質・アレルギー・持病がある場合は、自己判断せず医師や管理栄養士に相談してください。
よくある質問
まとめ:炭水化物を味方につけて最後まで動ける体に
バレーボールにおける炭水化物は、体と脳を動かすいちばんのエネルギー源です。
ご飯などの主食を抜くと、後半でバテたり、集中が切れたり、体づくりの材料まで使われたりします。成長期はご飯を減らさず、活動量に合わせて主食の量を調整することを基本にしてください。



まずは練習日のご飯をしっかり食べることから始めてみます!



その一歩が、後半まで動ける体につながるよ。無理のない範囲で続けてみてね。
特別な食べ物は必要ありません。毎日の主食をしっかりとることが、最後まで戦える体の土台になります。今日の食事から、ご飯の量が足りているか、ちょっと見直してみてくださいね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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