- 練習はがんばっているのに、後半になるとバテてしまう
- 何をどれだけ食べればいいのか、自分ではよく分からない
- 調べると情報がバラバラで、何を信じればいいのか迷う
こんな悩みを解決します。
バレー選手の食事は、1日に必要な量を食べることと、主食・主菜・副菜・牛乳乳製品・果物の5つを毎食そろえることの2つが基本です。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで指導してきましたが、跳ぶ・走る・止まるをくり返すバレーは、体づくりと食事を切りはなせない競技だと考えています。
この記事では、厚生労働省の資料やスポーツ栄養の研究をもとに、1日に何をどれだけ食べればいいのかの全体像を紹介します。ぜひ自分の食事を見直すきっかけにしてみてください。
- 中高生の選手が1日に必要なエネルギーの目安がわかる
- 毎食そろえたい5つの食べ物と、その役割がわかる
- 朝・昼・練習前後・夜の食べ方の流れがわかる
結論:量を食べて、5つを毎食そろえる
結論からお伝えします。バレー選手の食事は、1日に必要な量を食べることと、5つの食べ物を毎食そろえることが土台です。
部活でたくさん体を動かす中高生は、運動をしていない同じ年の人より、多くのエネルギーが必要です。そのうえで、体をつくる材料や調子を整える栄養も、毎食まんべんなくとっていく必要があります。
サルくん何をどれだけ食べるかなんて、考えたことなかったです…。



大丈夫。まずは全体像をつかめば十分だよ。
- 練習量が多い中高生は、たくさんのエネルギーが必要
- 主食・主菜・副菜・牛乳乳製品・果物を毎食そろえる
- 練習の前後は、補食で食事と食事の間をつなぐ
- 食事を極端に減らさない・体の不調は専門家に相談する
細かい数字を覚えるより、毎日の食事で5つがそろっているかを見るほうが、ずっと続けやすいはずです。ここから、1つずつ見ていきましょう。
バレー選手に食事が大切な3つの理由
なぜ、バレー選手はここまで食事を気にする必要があるのでしょうか。理由は大きく3つあります。
エネルギーが切れると最後まで動けない
1つ目は、エネルギーです。ジャンプやダッシュをくり返すバレーでは、体を動かすためのエネルギーをたくさん使います。
そのエネルギー源として真っ先に使われるのが、ご飯やパン、麺などの主食に多い糖質(炭水化物)です。公認スポーツ栄養士の小池ゆみえさんは、糖質を車のガソリンにたとえています。
ガソリンが足りないと、練習や試合の後半でジャンプの高さやボールへの反応が落ちやすくなります。



トウシツ ハ カラダ ノ ガソリン
筋肉や骨をつくる材料がいる
2つ目は、体をつくる材料です。筋肉の材料になるたんぱく質や、骨の材料になるカルシウムは、食事からとるしかありません。
トレーニングで体に刺激を入れても、材料が足りなければ体は強くなりにくくなります。練習と食事は、セットで考えるものなんです。
中高生は成長のためのエネルギーも必要
3つ目は、成長です。中高生の体は、運動をしていなくても大きくなっている途中にあります。
小池さんは、成長期の選手のエネルギーを、優先する順に3つに分けて説明しています。いちばん先が生活のための分、次が成長のための分、最後が運動のための分です。
運動で使う分を食べられていないと、成長のための分まで足りなくなるおそれがあります。



成長する分まで、食べないといけないんですね!



だから中高生は、大人より食べる量が多くて当たり前なんだ。
1日に必要なエネルギーの目安
では、中高生の選手は、1日にどれくらいのエネルギーが必要なのでしょうか。ここでは、国の基準となる数字を紹介します。
中高生は1日2,000〜3,000kcal台が目安
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、1日に必要なエネルギーの目安(推定エネルギー必要量)が、年齢・性別・体の動かし方ごとに示されています。
| 年齢 | ふつう | 高い |
|---|---|---|
| 12〜14歳 男子 | 2,600kcal | 2,900kcal |
| 12〜14歳 女子 | 2,400kcal | 2,700kcal |
| 15〜17歳 男子 | 2,850kcal | 3,150kcal |
| 15〜17歳 女子 | 2,300kcal | 2,550kcal |
表の「高い」は、スポーツなどの活発な運動習慣がある人を想定した区分です。毎日のように部活で練習している選手は、この「高い」に近いと考えてよいでしょう。



15〜17歳の男子だと、3,000kcalをこえるんですか!?



練習がハードな日は、それ以上に必要なこともあるよ。
数字はあくまで「平均的な体格」の目安
注意したいのは、この表が平均的な身長・体重の人を想定した数字だということです。同じ15歳でも、身長や体重、練習の時間や内容によって、必要な量は人それぞれちがいます。
厚生労働省の資料でも、食べている量が足りているかどうかは、体重の変化やBMI(体重と身長から出す体格の目安)で確かめるよう書かれています。



同じ年でも、必要な量は人によってちがうんですね。
体重が減り続けていたり、練習で疲れが抜けなかったりするなら、食べる量が足りていないサインかもしれません。
気になるときは、学校の先生や医師・管理栄養士に相談してください。
- 練習の後半になると、いつも体が重くなる
- 前の日の疲れが、朝になっても抜けない
- 体重が少しずつ減り続けている
- 練習のあと、強い空腹のまま長い時間がたつ



スウジ ハ メヤス ジブン ノ カラダ ヲ ミル
練習の量で必要なエネルギーは変わる
同じ人でも、必要なエネルギーは毎日同じではありません。練習が長い日や、走る・跳ぶの多いメニューの日は、使うエネルギーが多くなります。
反対に、練習が休みの日は、ふだんより少し少なめでも足りることがあります。大切なのは、表の数字にぴったり合わせることより、練習の量に合わせて主食の量を増やしたり減らしたりすることです。
ただし、休みの日でも成長のためのエネルギーは必要です。食事をぬいたり、極端に減らしたりはしないでください。



練習がきつい日は、おにぎりを1個増やせばいいんですね!
毎食そろえたい栄養フルコース型の食事
必要な量が分かったら、次は何を食べるかです。そこで役に立つのが、スポーツ栄養の現場で使われている「栄養フルコース型の食事」という考え方です。
一般の人は、主食・主菜・副菜を3食そろえ、果物と牛乳・乳製品は1日に1〜2回とればよいとされています。
それに対してアスリートは、主食・主菜・副菜・牛乳乳製品・果物の5つを毎食そろえることが望ましいとされています。



毎食5つそろえるのが、アスリートの食事なんですね!
5つの食べ物には、それぞれちがう役割があります。
主食:体を動かすエネルギー
主食は、ご飯・パン・麺・もちなどです。体を動かすエネルギー源になる糖質(炭水化物)を多く含みます。
小池さんは、5つの中で最も重要なのは主食だと説明しています。量を決めるときは、おにぎり1個(ご飯約100g)を1つの単位にすると、自分がどれくらい食べたかを数えやすくなります。
ご飯だけでなく、パンやうどん、パスタ、もちも主食です。食欲がない日は、のどを通りやすいうどんやおかゆにするなど、形を変えて量を確保しましょう。
菓子パンは手軽ですが、脂質や砂糖が多いものもあります。毎日の主食にするより、おにぎりや食パンを中心にするほうが安心です。
主菜:筋肉や血をつくる材料
主菜は、肉・魚・卵・大豆製品(豆腐・納豆など)のおかずです。筋肉などの材料になるたんぱく質を多く含みます。
肉ばかり、魚ばかりと偏らせず、いろいろな種類を食べると、たんぱく質と一緒にとれる栄養の幅が広がります。
副菜:体の調子を整える
副菜は、野菜・いも・きのこ・海藻などのおかずです。体の調子を整えるビタミンやミネラル、食物繊維を多く含みます。
みそ汁やスープに野菜を入れると、副菜を1品増やすのと同じように考えられます。色の濃い野菜と薄い野菜を組み合わせるのもおすすめです。
牛乳・乳製品:骨を強くする
牛乳・ヨーグルト・チーズなどの乳製品は、骨の材料になるカルシウムを多く含みます。
着地の衝撃をくり返し受けるバレーでは、骨の強さも大切です。毎食1品、牛乳かヨーグルトを足すだけでも、カルシウムをとりやすくなります。
果物:エネルギーとビタミンを補う
果物は、バナナ・みかん・キウイ・りんごなどです。エネルギーになる糖質と、ビタミンCなどのビタミンをまとめて補えます。
皮をむくだけで食べられるものが多いので、朝ごはんや練習後の補食にも取り入れやすい食べ物です。



1食で5つ、と覚えておけばいいんですね。



そう。足りないものは、補食や次の食事で足せば大丈夫だよ。
栄養素ごとの量の目安
ここからは、少しくわしく、栄養素ごとの量の目安を紹介します。数字は「必ずこの量を食べる」というより、自分の食事を見直すときの物差しとして使ってください。
たんぱく質は国の基準より多めが目安
厚生労働省の基準では、たんぱく質の推奨量(ほとんどの人が足りる量)は、次のようになっています。
| 年齢 | 男子 | 女子 |
|---|---|---|
| 12〜14歳 | 60g | 55g |
| 15〜17歳 | 65g | 55g |
ただし、この推奨量は、運動量が「ふつう」の人を想定した値だと資料に書かれています。
運動をする人については、国際スポーツ栄養学会が、体重1kgあたり1日1.4〜2.0gのたんぱく質で、多くの人に十分だとしています。
この数字は主に大人を対象にした研究をもとにしているので、中高生はあくまで参考として受け止めてください。



ウンドウ スル ヒト ハ オオメ ガ メヤス
量を一度にたくさんとるより、3食それぞれに主菜を入れて、1日の中で分けてとるほうが、体づくりには向いています。同じ学会も、たんぱく質は3〜4時間ごとに均等に分けてとるのが理想だとしています。
炭水化物はエネルギー全体の半分以上
厚生労働省の基準では、炭水化物は1日のエネルギーのうち50〜65%を目標にすることになっています。
つまり、食べる量の半分以上は、主食などの炭水化物でとるのが基本ということです。
体型を気にして主食を減らすと、練習で使うエネルギーが足りなくなりやすくなります。主食は毎食、しっかり食べてください。
脂質はとりすぎも、避けすぎもしない
脂質(あぶら)の目標は、1日のエネルギーのうち20〜30%です。脂質は少ない量で多くのエネルギーになるうえ、体に必要な栄養でもあります。
揚げ物ばかりが続くと脂質が多くなりすぎますが、反対に避けすぎるのもよくありません。魚や肉、乳製品などから、ふつうにとれていれば十分です。
カルシウムは中学生がいちばん多く必要
カルシウムの推奨量は、12〜14歳の男子で1日1,000mg、女子で800mgです。15〜17歳では、男子800mg・女子650mgとなっています。
12〜14歳の男子は、大人よりも多くのカルシウムが必要な年代です。牛乳・乳製品に加えて、小魚や大豆製品、青菜などからもとるようにしましょう。



中学生のほうが、大人よりカルシウムが必要なんだ!



骨がぐんぐん育つ時期だからね。
食物繊維は野菜・きのこ・海藻から
食物繊維は、おなかの調子を整える働きがあります。厚生労働省の基準では、目標量が12〜14歳の男子で1日17g以上、女子で16g以上、15〜17歳では男子19g以上・女子18g以上とされています。
食物繊維は、副菜の野菜・きのこ・海藻、果物、いも類などに多く含まれます。主食と主菜だけの食事が続くと不足しやすいので、副菜を1品足すことを意識してみてください。
1日の流れで考える食べ方
食べる量と中身が分かったら、1日の流れに当てはめてみましょう。部活のある日を例に、時間ごとのポイントを紹介します。
朝ごはん:1日のエネルギーのスタート
朝ごはんは、寝ている間に使ったエネルギーを補う食事です。時間がなくても、主食だけで終わらせないようにしましょう。
ご飯とふりかけだけのような朝ごはんだと、足りない栄養を残りの2食でとらなければならなくなります。おにぎりに牛乳とバナナを足すだけでも、5つのうち3つがそろいます。
朝練がある日の起き方や食べ方は、こちらの記事でまとめています。
昼ごはん:練習前の大事な燃料
放課後に練習がある日は、昼ごはんが練習前の大事な燃料になります。給食や弁当は残さず食べて、主食をしっかりとっておきましょう。
学校の給食は、栄養のバランスを考えて作られています。家や外で自分で選ぶときも、給食のそろい方をお手本にすると分かりやすくなります。
練習前後の補食:食事の間をつなぐ
昼ごはんから夕ごはんまでの時間が長いと、練習中にエネルギーが切れやすくなります。そこで、食事と食事の間をつなぐのが補食です。
補食は3食の代わりではなく、あくまで食事の間をつなぐものです。お菓子だけで済ませず、主食や乳製品、果物から選ぶようにしましょう。
夕ごはん:回復と体づくりの食事
夕ごはんは、練習で使ったエネルギーを戻し、体を回復させるための食事です。5つをそろえて、主食と主菜はしっかりの量を食べましょう。
練習で帰りが遅くなる日は、寝るまでの時間が短くなります。そんな日は、揚げ物のような消化に時間のかかるものを控えめにすると、眠りをじゃましにくくなります。



帰りが遅い日は、消化のいいものを選べばいいんですね。
部活がある日の食事の組み立て例
ここまでの内容を、放課後に練習がある1日に当てはめると、たとえば次のような流れになります。
| 時間 | 食べるものの例 | そろうもの |
|---|---|---|
| 朝 | ご飯・みそ汁・卵焼き・牛乳・バナナ | 5つすべて |
| 昼 | 給食・弁当を残さず | 主食・主菜・副菜 |
| 練習前 | おにぎり・バナナ | 主食・果物 |
| 練習後 | おにぎり・ヨーグルト | 主食・乳製品 |
| 夜 | ご飯・魚や肉のおかず・野菜の煮物・果物 | 5つすべて |
1食で5つがそろわなくても、補食や次の食事で足りないものを足せば大丈夫です。たとえば昼に乳製品と果物がなかったら、練習前後の補食でヨーグルトやバナナを選ぶ、という考え方です。



1日の中で、足りないものを足していけばいいんですね。
家で食事を作ってもらっている人は、練習のある日の帰る時間や、練習後に補食がほしいことを、前もって家族に伝えておくとスムーズです。自分で準備できるものは、自分で用意してみましょう。
献立を細かく決める必要はありません。食べ終わったあとに、5つのうちどれがそろったかをふり返るだけでも、食事は少しずつ変わっていきます。
試合や大会の日の食事
ふだんの食事に加えて、試合や大会の日には、少し考え方を変える場面があります。
試合前日と当日は主食を多めに
試合前日は、ふだんどおりの食事を基本に、主食をしっかりとっておきます。当日は、消化がよく、エネルギーになる糖質を中心に、試合の2〜3時間前までに食べ終えるのが基本です。
試合の合間が空くときは、おにぎりやバナナ、ゼリー飲料など、軽いもので補給しましょう。くわしい食べ方は、こちらの記事で解説しています。
試合のあとは早めにエネルギーを戻す
試合が終わったあとは、使ったエネルギーと体の材料を早めに補うことが大切です。主食とたんぱく質がそろうものを、できるだけ早く口に入れましょう。
連戦の大会や、遠征・合宿で宿に泊まるときは、宿の食事をしっかり食べることが基本です。足りないものは、コンビニなどで乳製品や果物を足すと補えます。
水分補給も食事の一部
食べるものと同じくらい大切なのが、水分補給です。汗をたくさんかくと、水分と一緒に塩分も体の外に出ていきます。
のどが渇いたと感じてから飲むのではなく、練習中はこまめに少しずつ飲むのが基本です。暑い日や汗の量が多い日は、塩分を含むスポーツドリンクなども活用しましょう。
- 練習が始まる前に、まず一度飲んでおく
- 練習中は、休憩のたびに少しずつ飲む
- 練習が終わったら、汗で出た分を早めに戻す
水筒の中身が練習の後半で空になっていないかも、見直してみましょう。足りないなら、大きめの水筒にするか、2本目を用意しておくと安心です。
練習中に足がつりやすい人は、水分と塩分が足りていないことも考えられます。予防のしかたは、こちらの記事でまとめています。
自分で選ぶときの食べ物の選び方
部活帰りや休みの日など、自分で食べるものを選ぶ場面も多いはずです。ここでは、迷ったときの考え方を紹介します。
コンビニでは5つのうち足りないものを足す
コンビニで買うときは、5つのうち、今日足りていないものはどれかを考えて選ぶのがコツです。
- 主食:おにぎり・サンドイッチ・パン
- 主菜:ゆで卵・サラダチキン・焼き魚
- 副菜:野菜サラダ・具だくさんのスープ
- 乳製品:牛乳・ヨーグルト・チーズ
- 果物:バナナ・カットフルーツ
おにぎりだけ、菓子パンだけで済ませず、ゆで卵や牛乳を1つ足すだけでも、中身はぐっとよくなります。
外食やお菓子は選び方とタイミングで考える
外食では、丼物や麺類だけの単品より、ご飯・おかず・汁物がそろう定食のほうが、5つをそろえやすくなります。
お菓子や甘いものは、まったく食べてはいけないものではありません。ただ、食事の代わりにしたり、食事が入らなくなるほど食べたりしないことが大切です。



お菓子をゼロにしなくていいなら、続けられそうです!



食事を食べきれる量なら大丈夫。ただ、食事の代わりにはしないでね。
サプリメントやエナジードリンクの考え方
体を強くしたくて、サプリメントやエナジードリンクが気になる人もいるかもしれません。ここで大切なのは、何よりも先に、毎日の食事をそろえることです。
サプリメントは食事のあとで考える
サプリメントは、食事で足りないものを補うためのもので、食事の代わりにはなりません。5つをそろえた食事がとれていれば、多くの場合はサプリメントに頼る必要はないでしょう。
また、サプリメントの中には、表示されていない成分が入っているものもあります。大会に出る選手は、知らないうちにドーピングの禁止物質をとってしまう危険もあるんです。
使いたいときは、自分だけで決めず、指導者や医師・管理栄養士に相談してください。
エナジードリンクは習慣にしない
エナジードリンクの多くは、カフェインや糖分を含んでいます。疲れたときに頼る習慣になると、眠りが浅くなるなど、かえって回復をじゃますることもあります。
練習前に元気を出したいときは、エナジードリンクより、おにぎりやバナナでエネルギーを入れるほうが確実です。



サプリ ヨリ マズ ショクジ
身長・骨・睡眠と食事の関係
中高生の選手からよく話に出るのが、身長や骨、睡眠と食事の関係です。
身長は食事だけで決まるものではない
身長が伸びるかどうかには、生まれつきの影響も大きく、この食べ物を食べれば身長が伸びる、というものはありません。
ただ、成長に必要なエネルギーや栄養が足りていないと、成長のための分まで足りなくなるおそれがあります。特別な食べ物を探すより、必要な量と5つのそろい方を毎日続けることが大切です。
筋トレと身長の関係については、研究をもとにこちらの記事で解説しています。
骨と睡眠も食事とセットで考える
骨の強さには、カルシウムをはじめとした栄養と、食べる量が足りているかが関わります。すねや足の甲などに続く痛みがあるときは、疲労骨折のおそれもあるので、早めに医師に診てもらってください。
体の回復には、睡眠も欠かせません。寝る直前にたくさん食べると眠りにくくなることもあるので、夕ごはんの時間とあわせて考えましょう。
食事で気をつけたい3つのこと
最後に、食事について気をつけてほしいことを3つ紹介します。
食事を極端に減らさない
体型が気になって、食事を極端に減らしたり、主食をぬいたりするのは危険です。練習量に見合ったエネルギーが足りない状態が続くと、ケガや体調不良につながるおそれがあります。
食べることがつらい、食べるのがこわいと感じるときは、1人でかかえこまず、信頼できる大人や医師に相談してください。
苦手な食べ物は置きかえで考える
野菜や魚が苦手でも、同じ役割の食べ物で置きかえれば、栄養を補うことができます。魚が苦手なら肉や卵、大豆製品で、生野菜が苦手ならスープや炒め物で、という考え方です。
アレルギーがある人は、自分で判断せず、医師の指示にしたがってください。
体調やケガで迷ったら専門家に相談する
食事についての数字は、あくまで平均的な目安です。体調が悪い日が続く、ケガで練習を休んでいるなど、ふだんとちがう状態のときは、医師や管理栄養士に相談するのがいちばん確実です。
自分の食事を見直したいときは、何を食べたかを数日分メモしてみると、足りないものが見えてきます。



まずは3日分、食べたものをメモしてみます!



いいね。足りないものが分かれば、次の1品が決まるよ。
まとめ:5つをそろえて、必要な量を食べよう
この記事では、バレー選手の食事と栄養の基本を、1日の量と中身、食べる流れに分けて解説しました。
必要な量を食べて、主食・主菜・副菜・牛乳乳製品・果物を毎食そろえる。足りない分は補食や次の食事で足す。
| 食べ物 | 主な役割 | 例 |
|---|---|---|
| 主食 | 体を動かすエネルギー | ご飯・パン・麺 |
| 主菜 | 筋肉などの材料 | 肉・魚・卵・大豆 |
| 副菜 | 体の調子を整える | 野菜・きのこ・海藻 |
| 乳製品 | 骨を強くする | 牛乳・ヨーグルト |
| 果物 | エネルギーとビタミン | バナナ・みかん |
私は元日本代表として、練習でつけた力を試合で出しきるには、毎日の食事が欠かせないと考えています。まずは今日の夕ごはんで、5つがそろっているかを確かめてみてください。



今日の夕ごはんから、5つそろっているか見てみます!



その積み重ねが、最後まで跳べる体をつくるんだ。
参考にした資料
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の策定ポイント(2025年2月)
- 堺市「あなたに必要な1日のエネルギー量の目安は?」(日本人の食事摂取基準2025年版より抜粋)
- 農畜産業振興機構「スポーツと糖質〜アスリートの基本の食事〜」のご紹介(広報webマガジンalic 2024年11月号/原典:小池ゆみえ「砂糖類・でん粉情報」2024年7月号)
- Jäger R, et al. International Society of Sports Nutrition Position Stand: protein and exercise. Journal of the International Society of Sports Nutrition, 2017
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
食事・栄養については他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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