- 試合の日、朝は何時に起こして何を食べさせればいいのか分からない
- 会場に着いてから、親がどこにいてどう過ごせばいいのか迷う
- 試合が終わって帰ってきた後、何をさせればいいのか毎回バタバタする
こんな悩みを解決します。
試合の日にやることは、朝の準備・移動・会場での待ち時間・試合の合間・帰宅後の5場面に分けると迷わなくなります。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生を指導していて、大会会場では保護者の方から「今日は何をすればいいですか」と聞かれることがよくあります。
試合の日は特別な日に見えますが、親がやることは実はそれほど多くありません。決めておく順番さえ分かっていれば、当日は落ち着いて過ごせます。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 試合の日の1日を5つの場面に分けて考えられるようになる
- 朝の出発から帰宅までの時間の逆算のしかたがわかる
- 場面ごとに親がやること・やらないことがはっきりする
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:試合の日は5つの場面に分けて考える
先に結論をお伝えします。試合の日は1日を通して気を張るのではなく、場面ごとに親の役割を決めておく、これだけで負担がぐっと軽くなります。
分け方は次の5つです。朝の準備、会場までの移動、会場に着いてから試合までの待ち時間、試合と試合の合間、そして帰宅後の時間になります。
分ける理由は、場面ごとに困りごとの中身がまったく違うからです。
朝は時間との勝負、会場では立ち位置の問題、帰宅後は体のケアが中心になります。
これをひとまとめに「試合の日は大変」と考えると、何から手をつければいいのか分からなくなってしまいます。
うさママ毎回バタバタして、終わるとどっと疲れます…。



場面ごとに分けると、やることは意外と少ないですよ。
もう1つ大事なのが、親がやることと、本人にやらせることを先に線引きしておくことです。荷物の準備まで親がやってしまうと、忘れ物をしたときに本人が困り方を学べません。
親の役割は、本人が試合に集中できる時間と体の状態を用意することです。プレーの中身や当日の指示は、指導者の担当になります。



5場面ニ分ケテ 役割ヲ決メル
この線引きができていると、会場で他の家庭と比べて焦ることも減っていきます。
場面1:朝の準備は前日の夜でほぼ決まる
1つ目の場面が朝です。ただ、朝にやることを減らすカギは前日の夜にあります。
試合の朝は、いつもの登校よりも早い時間に動くことがほとんどです。そこに荷物の確認まで重なると、家の中が一気にあわただしくなります。
だからこそ、前の晩のうちに終わらせておける作業は全部前倒しにしてしまいましょう。
荷物は前の晩に本人が詰める
まず荷物です。これは本人に詰めさせてください。親が詰めると、その場は早く終わりますが、中身を覚えないままになります。
大会でよく起きる忘れ物は、シューズ・ユニフォーム・膝サポーターの3つです。この3つは会場では代わりが利かないため、詰めた後に本人が声に出して確認する形にすると抜けにくくなります。
保険証や医療証を持たせる決まりのチームもあります。持ち物の連絡が出ているなら、前の晩に一度読み合わせておくと安心です。



朝は眠くて、確認する気になれなくて…。



だから前の晩なんです。眠い頭で確認しても抜けますよ。
朝食は試合開始から逆算して出す
次に朝食です。ここは時計から逆算する形にすると迷いません。
食べたものが消化されて動ける状態になるまでには時間がかかります。目安として、しっかりした食事は試合開始の3時間前までに済ませておくと体が重くなりにくくなります。
第1試合が朝9時なら、朝食は6時前後という計算です。早すぎて食べられない場合は、量を減らして、会場でおにぎりやバナナを足す形に切り替えてください。
中身はごはん・パンなどの主食を中心にしてください。
脂っこいものと食べ慣れないものは避けます。当日に新しい食べ物を試さない、これは覚えておいて損がありません。
試合の日に、初めて食べるものを出さない。緊張している日の胃は、いつもより敏感になっています。



験を担いで特別なものを、と思っていました。



気持ちは分かりますが、いつも通りが一番強いんですよ。
場面2:出発時刻は受付から逆算する
2つ目の場面が移動です。ここでつまずくと、その日1日の余裕がなくなります。
出発時刻は「試合開始の何時間前」ではなく、受付や集合の時刻から逆算して決めるのが基本になります。
大会は受付時間が指定されていることが多く、そこに遅れると出場そのものに関わるからです。
チームで集合して移動する場合は、集合時刻に間に合う逆算をします。会場に現地集合の場合は、集合時刻の30分前に着くつもりで組んでおくと安心です。
会場の駐車場は早めに埋まる
車で向かう家庭が気をつけたいのが駐車場です。大きな大会になるほど、複数のチームと保護者が同じ時間帯に集まります。
会場の駐車場が使えず、離れた場所に停めることになると、そこから荷物を持って歩く時間が余分にかかります。大会の要項に駐車場の案内が書かれていることが多いので、前日までに確認しておいてください。
同じチームの家庭と乗り合わせる方法もあります。台数が減れば、駐車場のことで慌てる人も減るからです。
移動中は静かに過ごさせる
移動時間の過ごし方も、意外と当日の調子に響きます。ここで親が話しかけすぎると、本人の集中が途切れてしまうことがあります。
車内で試合の心配ごとを話題にするのは避けてください。「今日は誰と当たるの」「勝てそう?」といった質問は、励ましているつもりでも不安を大きくします。
音楽を聴く、目を閉じておく、そういう本人なりの過ごし方があるなら、そっとしておくのが一番の応援になります。



車内デ 勝敗ノ話ヲシナイ
長い距離を移動する日は、車酔いにも気をつけたいところです。空腹でも満腹でも酔いやすくなるため、朝食の量は普段どおりを目安にしてください。
車酔いしやすい子の場合に、前日から当日の車内までにできる対策は、別の記事でまとめています。
場面3:会場に着いてからの親の立ち位置
3つ目の場面が、会場に着いてから試合が始まるまでの時間です。ここが親にとって、いちばん手持ちぶさたになりやすい時間になります。
体育館に入ったら、まず荷物置き場と観客席の場所を確認します。大会によっては、保護者が入れる場所と選手だけの場所がはっきり分かれています。
選手の場所には近づかない
いちばん大事な原則がこれです。チームが集まっている場所に、親が用事もなく行かないようにしてください。
アップが始まると、選手は指導者の指示で動いています。そこに親が入ると、本人の意識が家庭側に戻ってしまいます。
私の指導現場でも、この時間に選手が親のところへ行き来していると、集まるべき時に人がそろわない原因になります。
渡すものがあるなら、会場に着いた時点でまとめて渡しておいてください。



顔を見に行きたくなってしまうんです…。



その気持ちを我慢するのも、立派なサポートですよ。
待ち時間は自分の体を守ることに使う
もう1つが、親自身の過ごし方です。体育館は夏は暑く、冬は底冷えします。
観客席で長時間座っていると、思っている以上に体力を使います。飲み物、羽織るもの、座面に敷くものを用意しておくと、最後まで落ち着いて応援できます。
親が途中でつらくなってしまうと、応援の声も表情も変わってしまいます。自分の体を守ることも、当日の準備のうちに入れておいてください。
場面4:試合の合間にやることは3つだけ
4つ目の場面が、試合と試合の合間です。1日に2試合、3試合と続く大会では、この時間の使い方で午後の動きが変わります。
やることは3つに絞れます。水分、補食、そして体を冷やしすぎないことです。
水分は、のどが渇いてから飲むのでは遅くなります。1試合ごとにこまめに口をつける習慣をつけておくと、後半の動きが落ちにくくなります。
補食は、消化に負担がかからないものを選びます。おにぎり、バナナ、エネルギーゼリーなどが定番です。
次の試合までの時間が短いときは、無理に食べさせないでください。胃に食べ物が残ったまま動くと、かえって苦しくなります。
試合まで30分を切っていたら、固形物ではなくゼリーや飲み物にする、この線引きを持っておくと迷いません。



食べた直後の試合は、お腹が重かったです…。



時間で決めておけば、その失敗は減りますよ。
昼をまたぐ日は、お弁当を1回で食べきらせない方法もあります。半分を早い時間に食べて、残りを次の試合前に回すやり方です。
場面5:帰宅後の30分で翌日が決まる
5つ目の場面が帰宅後です。ここを流してしまうと、次の日に疲れがまとめて出ます。
帰ってきてから30分でやることを、あらかじめ決めておいてください。着替えと洗濯物出し、水分、軽い補食、そしてストレッチまでをひとまとまりにしておくと、夜の流れが崩れにくくなります。
順番はそれほど重要ではありません。ただ、先にソファに座ってしまうとそこから動けなくなるので、帰宅してすぐ着替えまで済ませる形にするのがおすすめです。
洗濯物とシューズは当日のうちに出させる
試合の日は、練習日より洗濯物が増えます。ユニフォーム、練習着、タオル。汗を吸ったまま袋に入れておくと、においが落ちにくくなります。
これも本人にやらせてください。カゴまで運ぶだけの作業ですが、続けていると自分の道具を管理する感覚が育ちます。
シューズは中敷を外して風を通します。翌日も試合があるなら、この一手間で履き心地が変わってきます。
試合のふり返りは本人から話すまで待つ
もう1つが、会話のしかたです。ここが親にとって、いちばん難しい場面かもしれません。
負けた日や、出番がなかった日は、本人から話し出すまで待ってください。玄関で「どうだった?」と聞かれるのがつらい、という声を選手から聞くことがあります。
話し始めたら、最後まで聞くことに徹します。途中で「だからあそこは」と分析を挟むと、次から話さなくなってしまいます。



聞カレル前ニ 待ツ
その日のうちに何か伝えたいなら、プレーの中身ではなく、朝から動き続けた1日そのものをねぎらう言葉にしてください。
試合の日にありがちな2つの失敗
ここでは、大会会場でよく見かける失敗を2つ挙げておきます。どちらも、良かれと思ってやってしまうものです。
応援に力が入りすぎてしまう
1つ目が応援です。声を出すこと自体は問題ありませんが、内容には気をつけたいところです。
観客席から具体的な指示を出してしまうと、本人はコートの指示と親の声のどちらを聞けばいいか分からなくなります。ミスの後に名前を呼ぶのも、本人を追い詰めてしまいます。
応援は、点が入ったときの拍手で十分です。それ以上のことは、指導者とチームの役割になります。
予定を詰め込みすぎてしまう
2つ目が、その日の予定です。大会は進行が読みにくく、早く終わる日もあれば、大幅にずれ込む日もあります。
試合の後に習い事や家族の用事を入れてしまうと、時間が気になって最後まで落ち着いて見ていられません。本人にも「早く終わって」という空気が伝わります。
試合の日は、1日空けておくくらいがちょうどよいと考えてください。予定が読めない日に別の予定を重ねない、これだけで当日の気持ちがずいぶん楽になります。



終わる時間が読めないのが、いちばん困っていました。



だからこそ、最初から空けておくのが正解なんです。
よくある質問
まとめ
試合の日は特別な1日に見えますが、場面ごとに分けてしまえば、親がやることは限られています。
朝の準備・移動・会場での待ち時間・試合の合間・帰宅後。この5場面で、それぞれ1つずつやることを決めておけば十分です。
| 場面 | 親がやること |
|---|---|
| 前の晩 | 荷物は本人に詰めさせ、持ち物を読み合わせる |
| 朝 | 試合開始の3時間前までに朝食を終える |
| 移動 | 受付時刻から逆算して出発・勝敗の話はしない |
| 会場 | 渡すものは到着時に渡し、選手の場所へ行かない |
| 待ち時間 | 飲み物と羽織るもので自分の体力を守る |
| 試合の合間 | 水分・補食・冷やさない、この3つだけ |
| 帰宅後 | 30分で着替え・洗濯物出し・水分・ストレッチ |
| 会話 | 本人が話し出すまで待ち、最後まで聞く |
私は元日本代表として、また指導者として多くの中学生を見てきましたが、当日に落ち着いている選手の家庭ほど、準備を前の晩までに終わらせています。
当日にできることは、実はそれほど多くないんですよね。



今度は前の日に自分で準備します!



それが一番の当日対策ですよ。いってらっしゃい♪
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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