- 子どもがバレーをやりたいと言い出したけれど、何歳から始められるのか分からない
- 周りはもう習っているのに、うちは出遅れているのではと不安になる
- どこに入れればいいのか、何を用意すればいいのか見当がつかない
こんな悩みを解決します。
結論から言うと、バレーボールは受け入れ先さえあれば未就学のうちからでも始められますし、中学から始めても十分に間に合う競技です。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
現在は中学生以上を指導していますが、同じコートには小学生のころから続けてきた選手と、中学の入部が初めてのコートだった選手が並びます。
数年たったころに前に出ているのがどちらかというと、開始年齢では決まりません。
始める時期そのものより、始めたあとに何を積み上げたかのほうが、はるかに大きく効いてくるんです。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 年齢ごとに何ができて、何をやらせなくていいのかが分かる
- 部活・地域チーム・スクールの違いと選び方が分かる
- 始める前にそろえる道具と、かかるお金の見通しが立つ
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:受け入れ先があれば何歳からでも始められる
バレーボールには、この年齢から始めなければいけないという決まりはありません。始められるかどうかを決めているのは、子どもの年齢ではなく、近くにその年齢を受け入れるチームがあるかどうかです。
民間のスクールには、未就学児の学年から受け入れているところもあります。地域のチームは、小学校中学年あたりから募集していることが多くなります。
学校の部活動として本格的に始まるのは、多くの地域で中学からです。
つまり選択肢は年齢とともに広がっていくと考えてください。年齢が上がるほど始めやすくなる競技であって、乗り遅れる競技ではありません。
始められないのは年齢のせいではなく、近くに受け入れ先がないだけです。
- 未就学〜小学校低学年:民間のスクールなど、受け入れているところが一部にある
- 小学校中学年〜高学年:地域のチーム・スポーツ少年団の募集が増える
- 中学生:学校の部活動として、多くの子が同じスタートラインに立つ
- 高校生:未経験からの入部も珍しくない
ここで大事なのは、遅く始めることを不利だと思い込まないことです。実際に、中学から始めて数年で主力になる選手は珍しくありません。
理由は競技の性質にあります。身長・ジャンプ力・体の使い方といった、後から伸びる要素が結果に直結する競技だからです。
早く始めた子はボールの扱いに慣れている一方で、体が育つ時期はみな同じようにやってきます。そこで一気に差が縮まる場面を、私は毎年のように見ています。
うさママもう出遅れているのかと、ずっと焦っていました。



焦らなくて大丈夫ですよ。あとから伸びる要素が多い競技です。
始める年齢より、始めたあとに何を積み上げるかで決まります。
年齢別に見る「今できること」と「まだやらなくていいこと」
年齢によって、体でできることは変わります。ここを無視して大人と同じ練習をさせると、伸びるどころか痛みが出てしまうことがあります。
年代ごとに何を目安にすればいいのかを整理しておきましょう。
未就学〜小学校低学年は「ボールを怖がらない」だけで十分
この時期の目標は、技術ではありません。飛んでくるボールから逃げずに、手や体で触れることです。
バレーボールは落ちてくるものに向かっていく競技なので、怖さが残っているとどの技術も身につきません。逆に言えば、怖さがない状態を作れていれば、この時期の準備は足りています。



家では何をさせてあげればいいのでしょうか?
家でやるなら、風船やゴム製の柔らかいボールで十分でしょう。落とさずに何回続くかを数えるだけでも、目で追う力と足を運ぶ習慣が育ちます。
サーブやスパイクの形を教え込む必要はありません。形から入ると、体が大きくなったときに窮屈な打ち方が残ってしまうためです。



この時期は、当たって痛くないと分かるだけで十分です。
小学校中学年〜高学年は「足で動く」を体に入れる
このあたりから、チームでの活動が現実的になります。人数がそろい、コートを使った練習が始まる時期です。
意識してほしいのは、腕の使い方ではなく足の運び方です。ボールの正面に体を運べるかどうかが、その後の伸びを分けます。
腕だけで届かせる癖がつくと、あとから直すのに時間がかかります。低い姿勢でボールの下に入る動きは、早い時期のほうが素直に身につくんです。
一方で、この時期に高さやパワーを求める必要はありません。骨が伸びている最中なので、跳ぶ回数を増やしすぎると膝やかかとに負担が集まります。
この年代で先に育てたいのは、腕の強さではなく足の運び方です。



足で入るのが先なんだね。腕を伸ばして届かせてた…。
中学生からは「同じスタート」で始まる
中学の部活動は、未経験者が多数派になる場所です。経験者もいますが、全員が新しいチームの練習に一から合わせていくことになります。
この時期は身長が伸びる時期と重なるため、伸びしろがそのまま結果に出やすくなります。だからこそ、練習量よりも休養と食事の管理が効いてきます。



中学から始めた子も、同じ練習からのスタートだよ!
体を作る土台については、こちらの記事にまとめています。
バレーボールを習える場所は大きく4つ
始めると決めたら、次は場所選びです。選択肢は大きく4つに分かれていて、それぞれ雰囲気も費用も違います。
- 学校の部活動:中学以降が中心。費用がもっとも抑えやすい
- 地域のチーム・スポーツ少年団:小学生の受け皿。保護者の当番があることが多い
- 民間のスクール:曜日と時間が決まっていて、当番がない場合が多い
- クラブチーム:競技志向。練習量も移動も多くなる
どれが正解ということはありません。子どもがどれくらいやりたいのかと、家庭が出せる時間の両方で決めるものだからです。
近くにどんなチームがあるか分からないときは、都道府県のバレーボール協会をたどると見つかることがあります。全国の窓口は公益財団法人日本バレーボール協会のサイトにまとまっています。



選択肢が多くて、どこから見ればいいのか分かりません…。
見学は必ず2つ以上に行く
1つだけ見て決めてしまうと、比べる基準が持てません。指導の声のかけ方も、練習の密度も、2つ見て初めて違いが分かります。
見るべきは技術指導の中身ではなく、子どもたちの表情と、待ち時間の長さです。順番待ちばかりで動いていない練習は、通う日数のわりに伸びません。
保護者の関わり方も、その場で聞いておくと後で困りません。当番の有無、送迎の分担、遠征の頻度は、続けられるかどうかに直結します。
見学では技術指導より、子どもの表情と待ち時間の長さを見てください。
地域のチームを選ぶときの見方は、こちらでくわしく解説しています。
部活とクラブで迷ったら「移動時間」で比べる
競技志向のクラブチームは練習の質が高い反面、移動と拘束時間が増えます。ここを見落とすと、学校生活のほうが先に苦しくなってしまいます。
週あたりの移動時間を合計してみてください。その時間が睡眠や勉強から差し引かれると考えると、判断しやすくなります。



強いチームに入れたほうがいいのか、迷ってしまって…。



続けられる範囲を先に決めると、選びやすくなりますよ。
最初にそろえる道具と、ボールの号数の目安
道具は、最初から全部そろえる必要はありません。始めてみないと分からないものもあるので、順番をつけて買うほうが無駄が出にくくなります。
最初に必要になるのはシューズです。バレーボールは急に止まって切り返す動きが多いので、体育館の床をつかめる靴かどうかで安全性が変わります。
サイズを大きめに買いたくなる気持ちは分かりますが、中で足が動くと踏ん張れません。成長を見越すとしても、ゆとりは1センチ程度までにしておきましょう。



大きすぎる靴は、止まる動きでいちばん危ないんです。
ボールは年代で号数が変わる
自宅用にボールを買う場合は、号数を間違えないようにしてください。手の大きさに合わないボールを使うと、扱い方そのものが変わってしまいます。
| 年代 | 号数の目安 |
|---|---|
| 小学生 | 軽量4号 |
| 中学生 | 4号 |
| 高校生以上 | 5号 |
| ママさんバレー | 4号 |
小学生用は同じ4号でも軽量タイプになります。重いボールを無理に扱うと、手や肘をかばう打ち方が身についてしまうため、ここは合わせておきたいところです。



重いボールでも、痛くない打ち方を探しちゃうもんね。
用品全体の選び方は、こちらにまとめてあります。
費用は月謝より「それ以外」で差が出る
月々の会費だけを見ると、バレーボールは負担の少ない部類に入ります。ただし実際にかかるお金は、それ以外の部分で積み上がっていきます。
遠征の交通費、大会の参加費、シューズの買い替え、ユニフォーム。この4つは、団体によって金額の幅が大きいところです。
見学のときに年間の目安を聞いておくと、あとから慌てずにすみます。



月謝だけで考えていました。年間で聞いてみます。
早く始めた子と、あとから始めた子はどこで差がつくのか
早期に始めることには、たしかに利点があります。ボールの落下点を読む感覚や、コートの中での位置取りは、触れた時間の長さがそのまま出るからです。
ただ、その差は永久には続きません。中学、高校と進むにつれて、別の要素が前に出てきます。
追いつく側の武器は「体の成長」と「素直さ」
あとから始めた選手には、変な癖がついていないという強みがあります。指導したことがそのまま入るので、伸びる速度が早い時期があるんです。
加えて、身長やジャンプ力が伸びる時期は経験年数と関係なくやってきます。競技歴3年の選手が競技歴8年の選手を追い越す場面は、実際に起こります。
だからこそ、始めた時期を理由に諦めさせないでください。追いつけるかどうかを決めるのは、開始年齢ではなく取り組み方です。
競技歴の差は、体が伸びる時期に一度リセットされます。
運動が得意ではない子が中学からバレー部に入るときに、親ができる準備は別の記事でまとめています。
早く始めた子が抱えやすいのは「飽き」と「故障」
一方で、早く始めた選手には別の課題が出ます。長く続けているぶん、中学や高校で気持ちが続かなくなることがあります。
体の面でも、跳ぶ動きを積み重ねた年数が長いほど、膝や腰に負担が蓄積します。小学生のうちから毎日跳んでいた選手が、伸び盛りの時期に休まざるを得なくなるのは、もったいない話です。
早く始めるなら、休む日を決めておくこと。これが長く続けるための条件になります。



早く始めるほど、休ませ方が大事になります。



開始年齢ヨリ継続年数ト休養ガ効ク
始める前に、親が確認しておきたい3つのこと
最後に、入る前に確かめておきたい点をまとめます。あとから変えるのが難しい部分ばかりなので、先に見ておくと安心です。
送迎と当番がどれくらい必要か
小学生のチームは、保護者の協力が前提になっている場合があります。当番の頻度、車出しの回数、大会の付き添いをあらかじめ聞いておきましょう。
きょうだいがいる家庭では、ここが一番の負担になりやすいところです。回し方の工夫は別記事にまとめています。
練習量と休養日のバランス
週に何日活動しているか、休養日があるかは必ず確認してください。成長期に休みなく続けると、疲れが抜けないまま次の練習が来ます。
痛みを訴えたときにどう対応する方針なのかも、聞いておく価値があります。無理をさせない団体かどうかは、長く続けられるかを左右します。
なお、痛みが続く場合は自己判断で様子を見ず、医師にご相談ください。



痛いと言われたとき、どう動けばいいのか不安で…。
親自身がどこまで関わるか
未経験でも困ることはありません。技術は体育館で身につくものなので、家庭は道具・食事・睡眠・言葉の担当と考えれば十分です。
やってはいけないのは、家で技術を教え直すことです。指導者の言葉と食い違うと、子どもがどちらを信じるかで迷ってしまいます。
技術は体育館の担当、道具と食事と睡眠と言葉が家庭の担当です。
よくある質問
まとめ:始める時期より、始めたあとの積み上げ
バレーボールは、受け入れ先があれば早い時期からでも始められますし、中学や高校から始めても十分に間に合います。年齢で線を引く必要はありません。
遅いから無理ではなく、遅く始めた子にはあとから伸びる余地が残っています。
| 段階 | 見るところ | やらなくていいこと |
|---|---|---|
| 始める前 | 通える距離・当番・年間費用 | 強さだけで選ぶ |
| 未就学〜低学年 | ボールを怖がらないか | 打ち方の型を教え込む |
| 中〜高学年 | 足で正面に入れているか | 跳ぶ回数を増やす |
| 中学生以降 | 睡眠と食事が足りているか | 経験者と比べて焦る |
中学生以上を指導していると、入り口がどこだったかは、数年後の姿とほとんど結びついていないことに気づきます。
続けている選手に共通しているのは、家庭が焦らずに待っていたことです。始める年齢を選ぶより、始めたあとに休める環境を作るほうが、ずっと大きな差になります。



まずは見学に行って、シューズから考えてみます。



それで十分ですよ。焦らず、続けられる形から始めましょう。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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