バレーのポジションの決め方|身長と特徴で6人を割り振る手順

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バレーのポジションの決め方を解説するアイキャッチ画像
  • 自分がどのポジションになるのか決まらず、落ち着かない
  • 背が低いから、やりたいポジションは無理だと言われた
  • チームの6人をどう割り振ればいいのか、決め手がわからない

こんな悩みを解決します。

結論からお伝えすると、ポジションは身長だけで決まるものではなく、身長・手の感覚・足の動き・性格という4つのものさしを重ねて決まります。

私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。

10年以上スクールで指導してきましたが、ポジション決めでつまずくチームには、はっきりした共通点がありました。

背の順に並べて、高い選手から前に置いてしまうことです。この決め方をすると、守備で計算できる選手まで前に集まり、後ろが一気に薄くなります。

ぜひこの記事を参考にしてみてください。

この記事を読むことで得られる3つのこと
  • ポジションを決めるときに見る4つのものさしがわかる
  • 6人を割り振る手順が4ステップで整理できる
  • 決まった後にやること、変えたいときの伝え方までわかる

それでは、くわしく見ていきましょう。

目次

結論:ポジションは4つのものさしを重ねて決まる

先に結論からお伝えします。ポジションを決めるときに見ているのは、身長・手の感覚・足の動き・性格の4つです。

このうちどれか1つだけで決めると、必ずどこかに無理が出ます。身長だけで並べると守備が崩れ、性格だけで決めると攻撃が細くなるからです。

ポジションを決める4つのものさし
  1. 身長と跳ぶ高さ:ネットの上でボールを扱えるか
  2. 手の感覚:ボールを狙った場所へ運べるか
  3. 足の動き:落下点へ入り直せるか、粘れるか
  4. 性格:同じ場面で誰が落ち着いていられるか

大事なのは、この4つを同時に見て、いちばん重なりの大きい場所に選手を置くことです。

サルくん

背が高い順に決めるんだと思っていました…

あげば

身長は4つのうちの1つですよ。残り3つを見ないのはもったいないですね。

もう1つ、忘れてはいけない前提があります。中学・高校のチームでは、ポジションを決めるのは基本的に顧問やコーチだということです。

だからといって、選手側にできることがないわけではありません。どのものさしで見られているかがわかれば、練習でアピールする場所も決まります。

その意味で、この4つは選手にとっても使える地図になります。

もう1つ知っておいてほしいのは、ポジションは1人で完結しないという点です。6人の組み合わせで決まるので、同じ選手でもチームが変われば置かれる場所は変わります。

去年の先輩と同じ動きができても、今年のチームでは別の役割を求められることがある。これは実力不足ではなく、チームの穴に合わせて配置が動いているだけです。

サルくん

去年と違う場所になったのは、下手になったからかと思っていました…

あげば

チームの形が変わったからですよ。腕が落ちたわけではありません。

身長順で決めてはいけない2つの理由

背の順で決める方法は、たしかに早くて楽です。それでも私はおすすめしていません。理由は2つあります。

理由①:身長は伸びるが、決め方は残ってしまう

1つ目は、中学生・高校生の身長がまだ動くからです。

1年生の春に決めたときの並びが、2年生の夏には入れ替わっていることは珍しくありません。ところが、一度決まったポジションはそのまま残りがちです。

つまり、いちばん変わりやすい要素を、いちばん動かしにくい決定に使ってしまうことになります。これは順番が逆ではないでしょうか。

バボット

イチバン変ワル要素デ 決メナイ

体格は伸ばせますし、跳ぶ高さもトレーニングで変えられます。決めつけずに、半年ごとに見直せる形にしておきたいところです。

理由②:守備の穴は攻撃より目立たない

2つ目は、守備の弱さがすぐには表面化しないからです。

背の高い選手をまとめて前に置くと、見た目にはブロックが揃って強そうに見えます。けれども、後ろに残るのは守備が得意ではない選手たちです。

試合になると、相手はブロックの上や横ではなく、その後ろの床を狙ってきます。点差が開いてから気づくのでは遅いんですよね。

決めるときは、前の高さと同じくらい、後ろの3人で床を守り切れるかを見てください。

6人を割り振る4つのステップ

ここからが具体的な手順です。私が現場で使っている順番は4つに整理できます。

STEP
全員に一通りのポジションを経験させる
STEP
セッターを先に決める
STEP
セッターの向かい側(対角)にライトを置く
STEP
レフト2枚とミドル2枚を、対角どうしで組む

順番に意味があるので、途中から始めないことが大切です。

最初のステップを飛ばすチームは多いのですが、ここが土台になります。やってみるまで、本人にも周りにも向き不向きはわからないからです。

実際に、レシーブが苦手だと思われていた選手がリベロで伸びた例もあれば、身長が高くてもブロックより攻撃で生きた選手もいました。1週間ずつ回してみるだけで、見え方は変わります。

バボット

ヤッテミルマデ ワカラナイ

ステップの中心はセッターを先に決めること

セッターを最初に決めるのは、他の5人の置き場所がセッターから逆算されるからです。

セッターは1試合で最も多くボールに触り、攻撃の形をつくります。ここが決まらないまま周りを埋めると、あとで全員を動かし直すことになります。

見るのは身長ではなく、手の感覚と落ち着きです。同じ場面で息が上がらない選手を選ぶと、終盤のトスが崩れにくくなります。

サルくん

セッターって、背が低い人がやるものだと思っていました!

あげば

高い選手がやると、そのままブロックにも入れるので有利ですよ。

残りの5人は「対角」で組んでいく

セッターが決まったら、次は向かい側に立つ選手です。

6人制では、コート上で向かい合う位置関係を対角と呼びます。ローテーションで全員が回っても、対角の2人はいつも反対側にいる関係が続きます。

この仕組みがあるので、セッターと同じ列に攻撃の中心を集めないように組みます。前衛にいつも攻撃できる選手が残るのが、良い並びです。

バボット

対角ハ 回ッテモ ズット反対側

具体的には、セッターの対角にライト、レフトどうしで1組、ミドルどうしで1組をつくります。この3組で6人が埋まります。

ポジション別に見る向いている人の目安

割り振るときの目安を、ポジションごとに整理しました。あくまで出発点なので、当てはまらない選手を外す道具には使わないでください。

ポジション主に見るもの向いている選手の特徴
セッター手の感覚・落ち着き同じ場面で息が上がらない・味方をよく見ている
レフト(アウトサイド)攻守の両立打つのも拾うのも好き・1本目に強い
ライト(オポジット)決め切る力打ち切る場面で気持ちが乗る・逆側からでも打てる
ミドル跳ぶ高さ・切り替えの速さ助走の入り直しが速い・ブロックが好き
リベロ1本目の安定落とさないことに手ごたえを感じる・声が出る

表のとおり、身長が主役になっているのはミドルだけです。残りの4つは、手の感覚や気持ちの向きで選ばれます。

それぞれの適性はくわしく書いた記事があります。迷ったときは、当てはまる項目の数で比べてみてください。

なお、リベロだけはルール上の制限があります。サーブとブロックができず、ネットより高い位置でボールを打つこともできません(日本バレーボール協会の競技規則より)。

守備の中心として置くポジションなので、攻撃を伸ばしたい選手をここに固定してしまわないよう気をつけたいところです。

ポジション決めでよくある失敗3つ

決め方そのものより、決めた後のあつかいでつまずくチームが多いと感じています。よく見かける失敗を3つあげます。

失敗①:1回決めたら卒業まで動かさない

いちばん多いのがこれです。1年生のときの並びが、そのまま3年生まで続いてしまうパターンになります。

体は伸び、得意なことも変わります。それなのに役割だけが固定されると、伸びしろのある場所に立てないまま終わってしまいます。

学期の区切りや大会の後など、見直すタイミングを先に決めておくと動かしやすくなります。

見直しでポジションが変わった選手が、新しい役割に慣れるまでに何から始めるかは別の記事でまとめています。

失敗②:全員が1つのポジションしかできない

2つ目は、専門を決めるのが早すぎる場合です。

けが人が1人出ただけで、6人が組めなくなります。人数の少ないチームほど、この状態は苦しくなるはずです。

サルくん

うちは部員が少ないので、1人休むと練習になりません…

あげば

全員に2つ目の役割をもたせておくと、そんな日でも形になりますよ。

主のポジションを決めたうえで、控えの役割をもう1つ持たせておく。これだけで、練習も試合も回るようになります。

失敗③:本人に理由を説明しない

3つ目は、決めた理由が本人に伝わっていないことです。

「あなたはミドル」とだけ言われた選手は、なぜ選ばれたのかがわかりません。納得できないまま続けると、練習の意味も見えなくなります。

反対に、どのものさしで選んだかを1つでも伝えられれば、選手は自分で伸ばす場所を決められます。ここは決める側の仕事です。

伝え方は長くなくてかまいません。あなたの落下点への入り方がいちばん速いから、ミドルを任せたい、この一言で十分に届きます。

理由を聞いた選手は、練習中の目線が変わります。任された理由を守ろうとするので、その部分から先に伸びていきました。

決まった後にやること・変えたいときの伝え方

ポジションが決まったら、そこからが本番になります。やることは大きく2つです。

決まったポジションで数字を残す

最初にやってほしいのは、自分の役割の中で目に見える結果を作ることです。

レフトなら1本目の返球、ミドルならブロックで触った数、セッターなら攻撃が決まった本数。何でもかまいません。

やり方は簡単で、練習試合の1セットだけ数えてもらえば十分です。毎回でなくても、月に1度そろえば変化は見えてきます。

数字が動いていれば、続ける理由になります。動いていなければ、練習の中身を変える合図として使えるはずです。

数えられる形にして残しておくと、話し合いの材料になります。感覚だけで訴えるより、ずっと伝わりやすくなります。

バボット

数エラレル形ニ シテオク

変えたいときは「今の役割をやり切ってから」伝える

やりたいポジションが別にある場合も、順番があります。

今の役割から逃げている、と受け取られてしまうと、話が前に進みません。まずは今の場所で結果を出し、そのうえで希望を伝えるのが近道です。

伝えるときは、やりたい理由と、そのために自分がやっている練習をセットにします。ここまで用意されていれば、指導者も検討しやすくなります。

サルくん

練習してから言えばいいんですね!

あげば

順番を守るだけで、聞いてもらえる確率が変わりますよ。

よくある質問

ポジションはいつごろ決まるものですか?

チームによりますが、基本の動きを一通り覚えたころに仮で決まることが多いです。
最初から固定せず、様子を見ながら入れ替える形が一般的になります。

背が低いとスパイカーにはなれませんか?

そんなことはありません。
助走とコースの選び方で決め切る選手はたくさんいますし、レフトは守備の比重も大きいポジションです。

自分に向いているポジションがわからないときはどうすればいいですか?

練習でいちばん楽しいと感じた場面を思い出してみてください。
拾えたときか、決まったときか、味方が決めたときかで、向いている方向が見えてきます。

途中でポジションを変えると出遅れませんか?

短期的には手間がかかりますが、合っていない場所を続けるほうが遠回りになります。
基本の動きは共通なので、積み上げたものが無駄になることはありません。

まとめ:4つのものさしで見て、決めた後も見直す

ポジション決めは、背の順に並べる作業ではありません。身長・手の感覚・足の動き・性格の4つを重ねて、いちばん合う場所に置くのが正しい進め方です。

決めた後も固定しないこと。これが最後のポイントになります。

場面やること
決める前全員に一通り経験させる
決めるときセッターから決めて、対角で組む
決めた後数えられる結果を残す
変えたいとき今の役割をやり切ってから伝える

私は元日本代表として、そしてコーチとして多くの選手を見てきましたが、ポジションが合った瞬間に伸び方が変わる場面を何度も見ています。

サルくん

今の場所でやり切ってから、相談してみます!

あげば

それがいちばん強いですよ。まずは今日の練習からですね。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

ポジションについては他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪

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この記事を書いた人

バレーボール・ビーチバレーボール元日本代表。
バレーボールスクールを10年間運営。

【保有資格】
日本スポーツ協会公認バレーボールコーチ4

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