- 練習は休まず出ているのに、メンバーに選ばれない
- 何をどう直せばいいのか、自分でもわからない
- 上手い人と比べて、もう無理なのかと思ってしまう
こんな悩みを解決します。
レギュラーになれない時にやることは、自分の武器を1つ決めて、外れている理由を1つに絞り、そこだけを練習することです。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで指導してきましたが、伸びる選手ほど、直すところを絞っていました。
反対に、全部を平均的に直そうとする選手は、半年たっても何が変わったのか自分で説明できません。努力の量ではなく、向ける方向が結果を分けます。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 指導者がメンバーを決めるときに見ている点がわかる
- 控えから抜け出すための手順が、順番どおりにわかる
- 出番がない時期に何を練習すればいいかがわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:レギュラーになれない時にやることは4つ
先に結論をお伝えします。いま出番がない選手がやることは、次の4つだけです。

- 武器にする1つを決める(全部を平均的に上げようとしない)
- いま外れている理由を、1つに絞って言葉にする
- 自主練の中身を、その1つだけに寄せる
- 紅白戦や練習試合で、使える形かどうかを確かめる
この4つには順番があります。理由がわからないまま練習量だけ増やすと、直したい場所と練習の中身がずれてしまうからです。
たとえばサーブレシーブが返らないことが原因なのに、スパイクの練習を増やしても評価は変わりません。方向を間違えた努力は、残念ながら成果になりにくいです。
サルくんとりあえず全部がんばれば、そのうち選ばれると思ってた…。



気持ちはわかります。でも1つに絞ったほうが、実は早く変わりますよ。
直すところを1つに絞る。これが、控えから抜け出す一番の近道です。
私のスクールでも、伸び悩んでいる選手にはまず1つだけ課題を決めさせます。決めた瞬間から、練習中の目つきが変わる選手は少なくありません。
この記事では、選ばれる基準・4つの手順・ありがちな失敗・ベンチでの過ごし方の順に見ていきます。
メンバーを決めるときに指導者が見ている3つのこと
まず知ってほしいのは、指導者がどこを見ているかです。ここがわかると、直す場所も自然に決まってきます。
計算できるプレーがあるか
私がメンバーを決めるときにいちばん重く見るのは、任せた仕事をどれくらいの確率でやってくれるかです。
たとえばサーブレシーブなら、10本中何本を返せるか。サーブなら、10本中何本を入れられるか。1本のすごいプレーより、崩れない安定感のほうが選ばれます。
派手なスパイクが決まる選手でも、レシーブが返らなければ、その分どこかで誰かが穴を埋めることになります。



スゴイ1ポン ヨリ クズレナイ 8ポン
試合で使われるのは、上手い選手ではなく、計算できる選手です。
チームの中で役割があるか
2つ目は、そのチームの中でどんな役割を持っているかです。同じくらいの実力なら、役割がはっきりしている選手が先に使われます。
サーブで崩せる、レシーブが堅い、ブロックが跳べる、声で流れを変えられる。どれか1つでも人と違うものがあれば、そこが出番を作ります。



全部そこそこだと、選ばれにくいってこと?



そのとおりです。1つ抜けているほうが、使いどころがはっきりするんですよ。
練習でどれだけ伸びているか
3つ目は、今日の実力ではなく、伸びの角度です。指導者は、練習中の選手を毎日見ています。
先週できなかったことが今週できていれば、その変化は必ず目に入ります。逆に、半年間まったく同じミスをくり返していれば、それも見えています。



選手は結果だけ気にしますが、こちらは変化のほうを見ているんですよね。
今のレベルが低くても、伸びている選手には次のチャンスが回ってきます。ここが、今から間に合う理由です。
控えから抜け出す4つの手順
ここが記事の中心です。順番どおりに進めてください。飛ばすと、また練習量だけが増えていきます。
手順①:武器にする1つを決める
最初にやるのは、自分が何で使われたいかを決めることです。ここが決まらないと、練習の優先順位も決まりません。
決め方は簡単で、今いちばんマシなプレーを選びます。好きなプレーではなく、人と比べて崩れにくいものを選んでください。
サーブが安定しているなら、サーブで入る選手を目指します。レシーブが得意なら、後衛で守る選手を目指せば十分に道はあります。



スパイクは無理でも、サーブなら勝負できるかも!



いいですね。武器は1つあれば、コートに立つ理由になりますよ。
手順②:いま外れている理由を1つに絞る
次に、なぜ今使われていないのかをはっきりさせます。ここを想像で済ませてしまう選手が、とても多いです。
いちばん確実なのは、指導者に直接聞くことです。練習後に短く聞けば、多くの場合は答えが返ってきます。
聞き方は、答えやすい形にするのがコツです。「どこを直せば試合で使ってもらえますか」「サーブレシーブとサーブなら、どちらを先に伸ばすべきですか」のように、範囲を狭めて聞いてみてください。



忙しそうで、聞くタイミングがない日もあるんだよね…。



そんな日は無理をしなくて大丈夫です。先輩に印象を聞くだけでも手がかりになりますよ。
映像で確かめる方法もあります。スマホで自分のプレーを撮り、上手い選手の動きと見比べると、違いははっきり見えます。
理由を想像で決めない。聞くか、映像で確かめるかの2択です。
理由が3つも4つも出てきたときは、試合で最初に困る1つを選びます。全部直そうとした時点で、また元に戻ってしまいます。
手順③:自主練の中身をその1つに寄せる
理由が決まったら、自主練の中身を入れ替えます。ここで初めて練習量が意味を持ちます。
サーブなら、毎日30本を同じ手順で打つ。レシーブなら、壁を使った1人練習で面の作り方を固める。1回の量より、毎日続くことを優先してください。
- 壁パスでオーバー・アンダーの面を固める
- 直上パスで、自分の力加減を毎日そろえる
- サーブのトスだけを、フォームごと反復する
- 鏡やスマホの映像でフォームを見比べる
家でできる練習の組み方は、こちらの記事にまとめています。
サーブレシーブを武器にしたい選手は、返す基準を先に決めておくと練習が進みます。狙う場所と体の向きの決め方は、こちらの記事で解説しています。
やった内容は、その日のうちに短く書き残しておくと迷いが減ります。何をどれだけやったかが残れば、伸びも自分で確かめられます。



書くのは面倒だけど、続けたら差が見えるのか…。



3行で十分です。書いた人と書かない人では、半年でだいぶ差が出ますよ。
手順④:紅白戦や練習試合で使える形か確かめる
最後は、練習でできるようになったことを、試合の形で出せるか確かめる作業です。ここを飛ばす選手が本当に多いです。
1人練習でできても、相手がいる場面では出せないことがよくあります。紅白戦や練習試合は、その差を確かめる場だと考えてください。
出せなかったときは、失敗ではありません。練習の中身を、もう少し試合に近い形へ変える合図です。



レンシュウ デ デキル ト シアイ デ ダセル ハ ベツモノ
サーブなら、点差が競った場面を想定して打つ。レシーブなら、声を出しながら受ける。本番に近づけるほど、練習の値打ちは上がります。
レギュラーになれない選手にありがちな3つの失敗
ここからは、体育館でよく見かける3つの失敗です。どれも直し方はシンプルです。
全部を平均的に直そうとする
いちばん多いのが、あれもこれも直そうとして、どれも中途半端に終わる形です。練習時間は限られているので、分散させた分だけ伸びは薄くなります。
直し方は、手順①と②に戻って1つに絞ることです。ほかの課題は消えるわけではなく、順番待ちになるだけだと考えてください。
人と比べて落ち込む
2つ目は、上手い選手と自分を比べて、練習に身が入らなくなる形です。比べる相手が今日の他人だと、差はいつまでも埋まりません。
比べる相手は、先月の自分にします。返せる本数、入る本数のように、数えられるもので比べると変化が見えます。



同じ学年の子が試合に出てると、正直きつい…。



その気持ちは自然です。ただ、比べる相手を先月の自分に変えると、前に進めますよ。
気持ちが落ちてしまった時の立て直し方は、こちらの記事でくわしく解説しています。
黙って待ってしまう
3つ目は、何も聞かず、何も言わずに、選ばれる日をただ待つ形です。指導者から見ると、この選手が何をしたいのかがわかりません。
直し方は、手順②で書いたとおり、自分から聞きにいくことです。聞きに来た選手のことは、指導者はよく覚えています。
失敗の3つは、分散する・他人と比べる・黙って待つです。どれも順番を守れば防げます。
出番がない時期のベンチでの過ごし方
試合に出られない日も、やれることはあります。ここでの過ごし方が、次のチャンスの大きさを決めます。


声とサポートでチームの一員になる
まずは声です。ベンチから出る具体的な声は、コートの選手にとって本当に助かります。
相手のサーブが誰か、ブロックがどこに立っているか。外から見えることを短く伝えるだけで、チームの動きは変わります。



見えたことを言うだけなら、今日からできる!



それで十分です。声を出せる選手は、交代で入っても浮きませんよ。
コートで使える具体的な言葉は、こちらの記事にまとめています。
観察して、自分の武器と比べる
もう1つは観察です。自分と同じポジションの選手が、どんな場面で何をしているかを見てください。
サーブレシーブの立ち位置、スパイクを打つコース、崩れた時の入り方。見ながら、自分ならどうするかを考えると、頭の中の練習になります。
気づいたことは、その日のうちに書き残しておきます。書き方の型は、こちらの記事が参考になります。



ベンチ ハ タダノ セキ デハ ナイ
ここで腐ってしまうと、練習そのものがつまらなくなります。バレーボールを嫌いになってしまうことが、いちばんもったいない結果です。
身長やポジションが理由の時にどう考えるか
身長が足りない、希望のポジションが埋まっている。自分では変えられない理由で悩む選手も多いです。
まず、身長は今すぐには変えられません。ただし、身長で決まらないプレーはたくさんあります。
サーブ、サーブレシーブ、ディグ、つなぎ。これらは背の高さより、判断の速さと形の正しさで差がつきます。
低い選手には、低い選手にしかできない戦い方があります。ブロックでも、高さで勝てない分をタイミングとコース限定で補う考え方があります。
希望のポジションが埋まっている場合は、いったん空いている場所を見てください。人が足りない場所は、そのまま出番の入り口になります。



本当はスパイカーがいいけど、リベロなら空いてるかも…。



まずコートに立つことが先です。立ってから、やりたい場所へ移った選手もいますよ。
ポジションごとの役割と向き不向きは、こちらの記事で確認できます。
体格で決まらないプレーを選ぶ。これは逃げではなく、勝てる場所を選ぶ作戦です。
よくある質問
まとめ
レギュラーになれない時にやることは、練習量を増やすことではありません。直す場所を1つに絞り、その1つだけを毎日続けることです。
武器を1つ決める→理由を1つに絞る→そこだけ練習する→試合の形で試す。この順番なら、自分の変化を数で確かめられます。
| 場面 | やること |
|---|---|
| 選ばれる基準 | 計算できるプレー・役割・伸びの角度で見られている |
| 手順① | 今いちばん崩れにくいプレーを武器に決める |
| 手順② | 外れている理由を、聞くか映像で1つに絞る |
| 手順③ | 自主練をその1つに寄せ、毎日続ける |
| 手順④ | 紅白戦や練習試合で、使える形か確かめる |
| 出番がない日 | 具体的な声を出し、同ポジションの選手を観察する |
| 体格で悩む時 | 身長で決まらないプレーと、空いている場所を選ぶ |
私は元日本代表として、また指導者として多くの選手を見てきましたが、あとから伸びてきたのは、才能があった選手ではなく、直す場所を決められた選手でした。



まずサーブ。10本中8本入るまで、毎日打ってみる!



いい決め方です。1つ決まれば、練習の意味も変わりますよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
メンタルについては他にも記事を書いています。
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