- 朝練に行っても、体が重くて動けない
- 朝は食欲がなくて、何も食べずに家を出てしまう
- 眠いまま練習して、意味があるのか分からなくなっている
こんな悩みを解決します。
結論からお伝えすると、朝練で差がつくのは練習内容ではなく、起きてから体育館に入るまでの過ごし方です。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールを運営してきましたが、朝の時間帯に体が動かないと相談してくる選手には、共通した過ごし方がありました。
眠いまま家を出て、何も食べずに、着いてすぐボールを触る。この3つがそろうと、朝練の時間はほとんど身になりません。
逆に言えば、この3つを整えるだけで朝練の質は変わります。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 朝練で体が動かない原因がわかる
- 起きてから家を出るまでにやることがわかる
- 体育館に着いてからのアップの順番がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:朝練の質は「起きてからの1時間」で決まる
先に結論をお伝えします。朝練で動ける体になるかどうかは、起きてから体育館に入るまでの1時間をどう使うかで決まります。
寝ている間、体温は下がっています。心拍数も落ちていますし、関節も動きにくい状態です。
その状態からいきなりボールを触っても、体は起きていません。動けないのは気持ちの問題ではなく、準備の問題です。
- 体温を少しずつ上げる(起きてすぐ全力で動かない)
- エネルギーを入れる(食べずに動かない)
- 水分を入れる(寝ている間に失われている)
この3つは、どれも家を出る前に終えられます。特別な道具もいりません。
サルくん朝練の日は、いつも最初の30分がぼんやりしたまま終わってしまいます。



体が起きていないだけですよ。起きてからの順番を変えれば直せます。
私が見てきた中で、朝練を活かせている選手は、練習が始まる時点ですでに体が温まっていました。
そもそも朝練に意味があるのか、と聞かれることもあります。私の考えでは、朝練は「量を積む時間」ではなく「基礎を1つだけ丁寧に触る時間」です。
放課後の練習は実戦形式が中心になりますし、時間も長く取れます。一方で朝は短く、集中できる人数も限られます。
だからこそ、サーブレシーブの入り方や構えの高さなど、1つに絞って繰り返すのに向いています。



朝練って、正直やる意味あるのかなと思っていました。



全部をやろうとすると意味が薄まります。1つに絞れば十分に効きますよ。
この記事では、力が出ない原因、家を出るまでの過ごし方、体育館での順番、朝練のあとの使い方、そして続かない時の見直し方の順にお伝えします。
朝練で力が出ない3つの原因
まず、原因をはっきりさせておきましょう。ここを取り違えると、根性論に走ってしまいます。
私がよく相談を受けるのは、次の3つのどれかです。多くの場合、複数が重なっています。
原因①:体がまだ起きていない
いちばん多いのがこれです。起きて15分で家を出て、そのまま体育館に着いてボールを触る。
この流れだと、体温も心拍数も上がりきっていません。
体が起きていない状態で強い球を受けると、反応が遅れてケガにつながります。
とくに冬場は、体育館の床も空気も冷えています。夏と同じ感覚で入らないようにしてください。
原因②:何も食べずに動いている
朝は食欲がないという人は少なくありません。しかし、前日の夕食から何も入れずに朝練をすると、かなり長い時間、エネルギーが入っていないことになります。
エネルギーが足りない状態では、集中力も持ちません。練習の後半で足が止まるのは、体力不足ではなく燃料切れの場合があります。



朝は食べられなくて、いつも飲み物だけで行っていました。



それだと、練習の後半で動けなくなって当然です。少量でも入れてください。
原因③:夜の過ごし方が朝を決めている
3つ目は前日の話です。朝の状態は、その日の朝だけでは変えられません。
寝る直前までスマートフォンを見ていたり、夕食が遅すぎたりすると、睡眠が浅くなります。
朝練がある日は、前日の夜から準備が始まっていると考えてください。
起きてから家を出るまでにやること
ここからが本題です。まずは家での過ごし方を整えます。
やることは3つだけです。難しいことはありませんが、順番を守ることが大切です。
起きる時間は「逆算」で決める
まず、家を出る時間から逆算して起きる時間を決めます。
理想は、家を出るまでに40分から1時間ほど余裕を作ることです。この時間があれば、体温を上げてから動き出せます。
起きてすぐ激しく動く必要はありません。日常の動作をこなしていくだけで、体温は自然に上がっていきます。
朝食は「入る量」で決める
朝食で大事なのは、量ではなく「何も入れずに出ないこと」です。
食欲がない日は、おにぎり半分やバナナ1本、ゼリー飲料でもかまいません。すぐにエネルギーになるものを少しだけ入れます。
- おにぎり(半分でもよい)
- バナナ
- ゼリー飲料
- 甘くない飲むヨーグルト
- カステラや食パンなど、喉を通りやすいもの
しっかり食べられる日は、ご飯とおかずをそろえた形にしてください。朝練後に授業が続く日は、そのほうが午前中も持ちます。



食べてすぐ動くと、お腹が痛くなりませんか?



量が多いとそうなります。時間がない朝ほど、少量で消化のよいものにしてください。
朝食の組み立て方は、次の記事にくわしくまとめています。
水分は起きた直後に入れる
見落とされやすいのが水分です。寝ている間にも汗をかいているので、朝は水分が足りていない状態から始まります。
起きてすぐにコップ1杯を飲み、家を出る前にもう一度飲んでおきましょう。
体育館に着いてから慌てて飲んでも、体に回るまでには時間がかかります。
とくに夏場は、寝ている間の発汗量が増えます。朝の時点ですでに水分が足りていない状態で練習に入ると、後半で足がつる原因にもなります。



朝から水を飲むという発想がありませんでした。



起きてすぐの1杯は、体を起こすスイッチにもなりますよ。
体育館に着いてからのアップの順番
家での準備ができていれば、あとは順番どおりに動くだけです。
朝のアップで大事なのは、静かな動きから始めて、少しずつ大きくしていくことです。いきなり最大の力を出さないでください。
最初の10分でやること
着いてすぐボールを触りたくなりますが、その前に体を起こします。
朝は関節が動きにくいので、止まったまま伸ばす静的ストレッチだけで終わらせないようにします。動かしながら伸ばすほうが、そのあとの動きにつながります。
ボールを触る順番も段階を踏む
体が起きたら、ボールに入ります。ここでも順番があります。
近い距離のパスから始めて、少しずつ距離を伸ばします。サーブやスパイクは、体が温まってから入れてください。



朝からいきなり打ち込んで、肩が痛くなったことがあります。



それは典型的な入り方の失敗です。順番を1つ飛ばすとそうなります。
肩や膝に痛みが出た場合は、我慢して続けないでください。痛みが続くときは医療機関で診てもらうようにしましょう。
短い朝練ほど「狙いを1つ」に絞る
朝練は時間が限られています。1時間に満たないことも多いはずです。
その中で全部をやろうとすると、どれも中途半端になります。今日はサーブレシーブだけ、今日は一歩目だけ、と決めてください。
試合前のアップの組み立ても、考え方は同じです。次の記事も参考になります。
朝練のあとを無駄にしない
朝練は、終わったあとの過ごし方まで含めて1セットです。ここを外すと、午後の練習や授業に響きます。
やることは2つです。どちらも短い時間で終わります。
終わったらすぐに補食を入れる
朝練で使ったエネルギーは、そのままにしておくと回復が遅れます。
授業が始まる前に、おにぎりやパンなど、すぐに食べられるものを入れておきましょう。牛乳や乳製品を足せると、なおよいです。
- おにぎり
- パン(菓子パンより食事パン)
- 牛乳・飲むヨーグルト
- バナナなどの果物
学校のきまりで飲食できる場所が決まっている場合もあるので、事前に確認しておいてください。
夜の過ごし方をセットで整える
朝練の日は、その日の夜も早めに寝ることが前提になります。
朝早く起きた分だけ、夜の睡眠時間を確保しないと、翌日以降に疲れが積み上がっていきます。
夕食が遅くなる日の食べ方は、次の記事にまとめています。
朝練が続かない時に見直すこと
ここまでやっても、朝練がつらいままという場合があります。そのときは、根性で乗り切ろうとしないでください。
見直す場所は、だいたい決まっています。
睡眠時間が足りているかを数える
まず、実際に何時間眠れているかを数えてください。感覚ではなく、就寝時刻と起床時刻を書き出します。
朝練のために早起きしているのに、寝る時間が変わっていなければ、単純に睡眠が削られているだけです。
年代ごとに必要な睡眠時間の考え方は、厚生労働省が公開している健康情報でも紹介されています。自分の睡眠が足りているかを確かめる目安になります。
眠りが足りない状態で練習量を増やしても、伸びるどころかケガのリスクが上がります。
体調のサインを見逃さない
朝起きられない日が続く、食欲が戻らない、練習中にふらつくといった状態が続く場合は、疲れが抜けていないサインかもしれません。
そういうときは休む判断も必要です。体調が続けて悪い場合は、自己判断せずに医療機関で相談してください。



休むと、まわりに遅れそうで怖いです。



1日休んで戻るほうが、ずるずる続けるより結果的に早いですよ。
顧問や保護者に相談する
朝練の時間帯や内容は、自分だけでは変えられないこともあります。
通学時間が長い、朝食の準備が間に合わないといった事情は、遠慮せずに伝えてください。伝えなければ、周りは気づけません。
保護者の方に相談するときも、「朝がつらい」ではなく「起きる時間と朝食の中身をどうするか」という形で具体的に伝えると、話が前に進みやすくなります。



言い出しにくくて、ずっと黙っていました。



早く言うほど楽になります。困っていることは、そのまま伝えて大丈夫ですよ。
よくある質問
まとめ
朝練で動ける体になるかどうかは、起きてから体育館に入るまでの過ごし方で決まります。
体温を上げる、エネルギーを入れる、水分を入れる。この3つを家で終えてから出発してください。
体育館では、軽い動きから始めて少しずつ大きくしていきます。いきなり強い球を打たないことが、ケガを防ぐいちばんの方法です。
そして朝練は、終わったあとの補食と、その日の夜の睡眠までがセットです。
私は元日本代表として、また指導者として多くの選手を見てきましたが、朝練を活かせている選手は例外なく生活のリズムが整っていました。
つらい朝が続くときは、我慢ではなく生活の見直しから始めてください。



明日は30分早く起きて、水と朝ごはんを入れてから行きます!



それだけで、最初の30分の動きが変わりますよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
コンディショニングについては他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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