- 体育館の暑さで、子どもが練習の後半にバテてしまう
- 冷感グッズが種類も値段もばらばらで、どれを選べばいいか分からない
- 去年買ったものが、結局あまり使われないまま夏が終わった
こんな悩みを解決します。
暑さ対策の道具は数え切れないほど売られていますが、部活で本当に働くものは多くありません。体を冷やす・飲み物を冷たく保つ・空気を動かす、この3つの役割で分けて考えると、買う物がはっきりします。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生以上の選手を指導してきましたが、夏の体育館では毎年、道具の差が最後の30分に出ると感じてきました。
高価なものを持っている子が強いわけではありません。使うタイミングが決まっている子が、最後まで動けています。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 部活で実際に使える暑さ対策グッズの種類と役割が分かる
- 首・手のひらなど、どこを冷やすと効率がよいのかが分かる
- 買う前に確認しておきたい学校のルールと安全面の注意が分かる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:道具は3つの役割で選ぶ
結論からお伝えします。暑さ対策のグッズは、体を冷やす道具・飲み物を冷たいまま保つ道具・空気を動かす道具の3つに分けて考えてください。
売り場では「冷たい」という言葉でひとまとめに並んでいますが、働き方はまったく違います。
役割が重なっている物を2つ買っても、涼しさは2倍になりません。3つの役割を1つずつ埋めるほうが、同じ予算でも効きます。
うさママ冷感タオルを何枚も買っていました。



1枚あれば十分ですよ。次は別の役割を埋めましょう。
- 体を冷やす:ネッククーラー・氷のう・冷感タオル
- 飲み物を保つ:保冷ボトル・クーラーボックス・凍らせた飲料
- 空気を動かす:ハンディファン・サーキュレーター
そしてもう1つ、大前提があります。道具はあくまで補助です。
練習の中止や休憩の判断、水分をとる量とタイミング、この土台がないところに道具を足しても追いつきません。土台の作り方はバレー部の熱中症対策|体育館の暑さから中高生を守る手順にまとめています。
体を直接冷やす道具の選び方
まずは体そのものを冷やす道具です。ここでいちばん大事なのは、どこを冷やすかという点になります。
体には、皮膚のすぐ下を太い血管が通っている場所があります。首の横、わきの下、脚のつけ根の3か所です。
同じ氷を使っても、この3か所に当てたときと、腕や背中に当てたときでは、体感がかなり違います。
冷やすのは首の横・わきの下・脚のつけ根。この3か所を狙える形かどうかで道具を選びます。
ネッククーラーは「結露しないタイプ」が扱いやすい
首に巻くタイプは、部活でいちばん出番が多い道具です。大きく分けると、保冷剤を差し込む布製と、一定の温度で固まる素材そのものが冷えるリング型があります。
リング型は水にぬらして冷やすだけで繰り返し使えるので、体育館のように電源も冷凍庫もない場所と相性がよいです。
一方、保冷剤タイプはよく冷えますが、溶けると水滴が落ちます。ユニフォームがぬれるのを嫌がる子には向きません。



子どもは冷たすぎるのを嫌がるんです。



それならリング型から試してみてください。
氷のうは1つあると使い道が広い
氷を入れて口を締めるだけの氷のうは、暑さ対策にも、打った場所の応急手当にも使えます。夏の部活バッグに1つ入れておくと安心です。
サイズは直径15cm前後が扱いやすく、首やわきに当てても重すぎません。口が広いものを選ぶと、氷を入れる作業が楽になります。



1つで両方に使えるのは助かります。



夏のバッグに入れっぱなしで大丈夫ですよ。
用途が近い道具はバレーボールのアイシンググッズおすすめ|氷嚢・サポーターでも紹介しています。
冷感タオルは水があるかどうかで決まる
ぬらして振ると冷たくなるタオルは、値段も手ごろで人気があります。ただし、水が使える環境でなければ性能を発揮できません。
会場に水道があるか、なければ余分な水を持っていけるか。ここを確認してから買ってください。
- 首の横(左右の太い血管が通る場所)
- わきの下
- 脚のつけ根
- 手のひら(道具がなくても水で冷やせる)
手のひらは道具なしでも冷やせる
意外と知られていませんが、手のひらも熱を逃がしやすい場所です。冷たい水に手首から先を10秒ほど浸すだけでも、体感は変わります。
道具を忘れた日でも使える方法なので、子どもに一度教えておくと役に立ちます。
なお、氷を直接肌に長く当てるのは避けてください。感覚がなくなるほど冷やすのは、暑さ対策としてはやりすぎです。
飲み物を冷たいまま保つ道具
次は飲み物です。ぬるくなった飲み物は、それだけで飲む量が減ります。
ぬるい飲み物は、味が落ちるだけでなく飲む量そのものを減らします。冷たさを保てるかどうかは、体育館では想像以上に大きな差になります。
保冷ボトルは容量よりも口の広さ
中高生の部活では、1リットル前後を基本に、暑い日は2本持ちにするご家庭が多いです。
容量が大きいほど有利に見えますが、実際は口の広さのほうが効きます。口が広いと氷を入れやすく、洗うのも簡単です。
ボトル選びの細かい基準はバレー部の水筒・スクイズボトルの選び方|容量目安でまとめています。
口が広く、氷が入れやすい保冷専用ボトルの定番はサーモスのスポーツボトルです。練習の最後まで冷たさが続きます。
クーラーボックスは家庭の分担で決める
チームでまとめて氷を用意する場合と、各家庭で持ち寄る場合があります。まずはチームのやり方を確認してください。
個人で持つなら、20リットル前後のソフトタイプが車に積みやすく、扱いも楽です。硬い箱型は保冷力が高い代わりに、置き場所を選びます。



大きいほうがいいのでしょうか。



運べる大きさが正解です。使わなくなったら意味がありません。
凍らせた飲料は「半分凍らせ」が使いやすい
前日から全部凍らせてしまうと、飲みたいときに溶けていないことがあります。半分ほど凍らせて、残りを当日に足す方法が現実的です。
汗をかく量が多い日は、水だけでなく塩分もとれる飲み物を選んでください。飲む量やタイミングの目安はバレー選手の水分補給|練習中に飲む量とタイミングの目安に詳しくまとめています。
空気を動かす道具と、暑さを数字で見る道具
体育館が屋外より暑くなるのは、風がないからです。汗をかいても蒸発しなければ、体温は下がりにくくなります。
だからこそ、空気を動かす道具は効きます。
ハンディファンは個人で持てる最小の一手
充電式の小型扇風機は、休憩のたびに首元へ風を当てられます。冷感タオルと組み合わせると、水が蒸発するぶん体感が変わります。
首かけ型は両手が空きますが、髪の長い子は巻き込みに注意してください。



練習中もつけていていいんですか。



休憩のときだけで十分ですよ。
サーキュレーターはチームで置き場所を決める
大きな扇風機やサーキュレーターは、置き方で結果が変わります。人に向けるだけでなく、開いた扉に向けて外の空気と入れ替える使い方が有効です。
学校の備品として置かれていることも多いので、まずは顧問の先生に確認してみてください。
温度計や暑さ指数計は判断の基準になる
暑さ指数(WBGT)を測れる小型の計測器は、練習を続けるかどうかの判断材料になります。
体感には個人差があります。数字があると、指導者も保護者も同じ基準で話せるようになります。
- 扉と窓を対角に開けて、風の通り道を作る
- 送風機は人ではなく、開口部へ向けて空気を入れ替える
- 直射日光が入る面はカーテンで遮る
- 休憩場所は、いちばん風が通る場所に決めておく
ウェアと着替えで熱を逃がす
道具を買う前に見直したいのが、着ているものです。
汗を吸ったまま乾かない服は、体にはりついて熱がこもります。ここを変えるだけで、体感はかなり違ってきます。
綿ではなく、乾きやすい素材を選ぶ
綿のTシャツは肌ざわりがよい反面、汗を含むと重くなり、なかなか乾きません。夏の練習着は化学繊維の速乾素材が向いています。
素材の違いはバレーの練習着(Tシャツ)の選び方|綿はNG?ドライ素材のコツで解説しています。
着替えは「1枚多め」が基本
汗を吸った服のまま休憩に入ると、体が冷えるどころか熱がこもったままになります。
夏の練習では、練習中に1回着替えられる枚数を持たせてください。半日の練習なら2枚、1日なら3枚が目安です。



洗濯物は増えますが、そのほうがよさそうですね。



汗のにおい対策にもなりますよ。
冷感インナーは「重ね着が増えないか」を確認
接触冷感をうたうインナーは、涼しく感じられる反面、1枚多く着ることになります。
ユニフォームの下に着る前提なら、薄手で通気性のあるものを選んでください。使い分けの考え方はバレーのインナーシャツの選び方|半袖・長袖と夏冬の使い分けにまとめています。
汗をたっぷり吸った服は、帰宅後の洗い方でにおいの残り方が変わります。手順はバレーの練習着・ユニフォームの洗濯|汗のにおいを落とす手順を参考にしてください。
🔎 パフォーマンスアップや日頃のケアに役立つ用品は、Amazonでバレーボール用品を探すと見つけやすいです。
買う前に確認したい3つのこと
最後に、買ってから困らないための確認です。ここを飛ばすと、使われないまま夏が終わります。
- 学校やチームの持ち込みルール(電源を使う道具や大きな保冷箱は制限があることも)
- 電池や充電が半日もつかどうか(連続稼働時間を必ず見る)
- 子ども本人が使いたいと思うかどうか(首に巻くものを嫌がる子もいます)
学校によっては、コンセントを使う道具や大きな保冷箱の持ち込みに決まりがあります。買ってから知ると行き場がなくなるので、先に顧問の先生へ確認してください。



買う前に聞いておけばよかった物、ありました。



確認は3つだけです。先に済ませておきましょう。
道具は、子どもが自分で使えるかどうかで価値が決まります。親が管理しないと使えない物は、試合の日に働きません。
そして何より、具合が悪そうなときは道具でしのがず、練習を止めて涼しい場所へ移してください。
反応がおかしい、まっすぐ歩けない、水が飲めないといった様子が見られたら、ためらわず救急要請を含めた対応が必要です。判断に迷うときは医療機関に相談してください。
よくある質問
まとめ:道具は3つの役割で1つずつそろえる
体育館の暑さ対策は、体を冷やす・飲み物を保つ・空気を動かすという3つの役割で考えると、買う物が絞られます。
同じ役割の物を重ねて買わない。1つずつ埋めていく。
| 役割 | 代表的な道具 | 選ぶときの基準 |
|---|---|---|
| 体を冷やす | ネッククーラー・氷のう | 水が使える環境かどうか |
| 飲み物を保つ | 保冷ボトル・クーラーボックス | 口の広さと、運べる大きさ |
| 空気を動かす | ハンディファン・サーキュレーター | 稼働時間と、置き場所のルール |
| 熱を逃がす | 速乾素材の練習着・着替え | 乾きやすさと、枚数 |
私が指導してきたなかでも、夏の体育館で最後まで動けている子ほど、休憩の使い方が上手でした。道具はその休憩を助けるためにあります。
まずは飲み物から。それだけでも、練習の後半の様子は変わってくるはずです。



今年は保冷バッグから見直してみます。



それがいちばん確実な一歩ですよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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