- 練習から帰ると、いつも唇がカサカサになっている
- 皮がむけて、しゃべると痛いと言っている
- リップクリームを塗っても、その日のうちにまた乾いてしまう
こんな悩みを解決します。
唇の乾燥を防ぐ決め手は、塗る回数を増やすことと、口で息をする時間を減らすことの2つです。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生以上の選手を指導してきましたが、冬に唇を痛がる選手は、練習中の呼吸の仕方がよく似ていました。
息が上がる時間が長く、ずっと口が開いたまま。その状態で乾いた体育館の空気を吸い続けていました。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 部活で唇が荒れる理由がわかる
- 練習の前後にやる5つの手順がわかる
- 皮膚科に相談したほうがいい目安がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:塗る回数を増やし、口で息をする時間を減らす
先に結論をお伝えします。唇の乾燥対策でやることは、次の3つです。
- 練習前・休憩中・帰宅後の3回を最低ラインにして塗る
- 鼻で息を整える時間をつくり、口が開きっぱなしにしない
- なめる・皮をむくをやめて、触らずに覆っておく
多くの選手は、朝に1回塗って終わりです。塗る量を増やすのではなく、塗る回数を増やすほうが、唇の状態は変わります。
唇には汗をかく穴も、皮脂を出す穴もありません。つまり自分で潤いを作れないので、外から足し続けるしかない場所です。
うさママ朝は塗らせているのですが…



回数を分けると、持ちがまるで違いますよ。
もう1つの口呼吸は、本人に自覚がないことがほとんどです。走ったあとに口が開いたままの選手は、乾いた空気を唇に当て続けていることになります。
順番も大事です。先に口呼吸を減らさないまま塗る回数だけ増やしても、乾く速さのほうが勝ってしまいます。
逆に、鼻で息を整える時間をつくるだけでも、塗ったものの持ちは変わります。2つをセットで考えてください。



たくさん塗ればいいと思っていました!



量より回数と、息の仕方ですよ。
部活で唇が荒れる3つの理由
そもそも、なぜ部活をしていると唇だけ荒れるのか。ここが分かると、打つ手も変わります。
体育館の空気が乾いているから
冬の体育館は、暖房と換気で空気が乾きます。広い空間に人が動き続けるので、湿度はさらに下がります。
夏でも同じことが起こります。冷房の効いた体育館や、送風を強めた空間は、思っているより乾いています。
つまり、季節ではなく環境の問題です。唇が荒れるのは冬だけ、と決めつけないでください。
息が上がって、口呼吸になるから
2つ目が呼吸です。運動の強度が上がると、鼻だけでは空気が足りず、自然と口で吸うようになります。
このとき、乾いた空気が直接唇の表面を通過します。走っては止まるをくり返すバレーボールでは、この時間が長く続きます。
練習中ずっと口が開いていれば、塗ったものも乾いていきます。休憩のたびに鼻で息を整える習慣をつけると、唇に当たる風の量が減ります。



苦しくて、つい口で吸ってしまいます。



休憩の30秒だけ、鼻に戻してみましょう。
なめる・皮をむく癖がついているから
3つ目が癖です。乾くとなめたくなりますが、唾液が蒸発するときに水分をさらに持っていきます。
むけた皮を指でつまんで取るのも、下の薄い皮膚を一緒にはがすことになります。そこから切れて、血がにじむ流れです。
汗を手の甲でぬぐうときに、唇までこすってしまう選手も多いです。タオルを使うだけで、この摩擦は減らせます。
唇の皮膚は、ほかの場所よりずっと薄くできています。同じ力でこすっても、受けるダメージは大きくなります。
日々の体のケアは、こちらの記事でまとめています。
唇の乾燥を防ぐ5つの手順
ここからは、実際にやることを順番に並べます。特別な道具は要りません。
1日3回でも、朝だけよりははるかに持ちます。給水とセットにすると、思い出す手間がなくなって続きます。
塗り方は「縦」にすべらせる
塗り方にも順番があります。唇には縦のしわが入っているので、横に往復させると溝の底に届きません。
上唇も下唇も、しわに沿って縦方向に軽くすべらせてください。力を入れてこするのは逆効果です。
口角(口の端)も忘れずに塗ります。ここは動きが多く、切れると食事のたびに痛む場所です。
塗る前に、唇が汚れていないかも確認してください。砂ぼこりや汗がついたまま重ねると、汚れをふさいでしまいます。
練習前であれば、うがいをして軽く拭いてから塗るのがいちばん確実です。時間がない日は、水で口をすすぐだけでも違います。



縦に塗るという発想がありませんでした。



溝まで届くので、持ちが変わりますよ。
寝る前のひと手間が、翌朝を決める
5つの手順のなかで、いちばん効くのが寝る前です。眠っている6〜8時間は、まったく塗り直しができない時間になります。
この時間に薄いままだと、朝起きた瞬間から乾いた状態で1日が始まります。寝る前だけは、少し厚いと感じるくらいに重ねてください。
口呼吸で眠る癖がある場合は、乾き方がさらに強くなります。部屋が乾いているなら、洗濯物を室内に干すだけでも湿度は上がります。



夜に塗るのは忘れがちでした♪



朝の状態が変わるので、ここが本命です。
水分は「こまめに少しずつ」
体の水分が足りていないと、唇から先に乾きます。練習中の給水は、一度にたくさんではなく、こまめに少しずつが基本です。
給水のタイミングや量の考え方は、こちらの記事が参考になります。
リップクリームの選び方3つの基準
部活で使うなら、選ぶ基準も少し変わります。持ち運びやすさと、刺激の少なさが軸になります。
無香料・低刺激のものを選ぶ
まず見るのは、香りと成分です。荒れた唇は刺激に弱いので、香料の強いものは避けたほうが無難です。
塗ったあとにスースーする清涼感のあるタイプも、荒れているときは控えてください。ヒリヒリする、しみると感じたら、その製品は合っていないサインです。
迷ったら、ワセリンなどの保湿を主目的とした、余計なものが入っていないタイプが選びやすいです。



スースーするほうが効いている気がします。



刺激と回復は別物なので、そこは分けて考えましょう。
屋外の練習が多いなら日やけ止め入りも
ビーチや外のコートを使う場合は、唇も日やけします。紫外線を防ぐ表示のあるリップを選ぶと、荒れる原因を1つ減らせます。
体育館でも窓の近くは日が入ります。肌の日やけ対策とあわせて考えてください。
バッグに入れっぱなしにできる形を選ぶ
3つ目は形です。スティックタイプは手を汚さずに塗れるので、練習の合間に向いています。
ただし夏の車内やバッグの中では、熱で溶けることがあります。夏場はチューブタイプを選ぶ、という使い分けもできます。
置き場所も決めておくと続きます。バッグの内ポケットと筆箱の2か所に入れておけば、学校でも部活でも手が届きます。
色つきや香り付きのものは、本人が気に入って使い続けられるなら選択肢に入ります。ただし荒れているあいだは、無色・無香料に戻すほうが落ち着きが早くなります。
- 香料や清涼感が強すぎないこと
- 屋外が多いなら紫外線を防ぐ表示があること
- 片手で塗れて、バッグに入れても壊れない形であること
名前を書いておくと、部内での取り違えも防げます。
🔎 パフォーマンスアップや日頃のケアに役立つ用品は、Amazonでバレーボール用品を探すと見つけやすいです。
やってはいけない3つのこと
よかれと思ってやっていることが、荒れを長引かせている場合があります。
なめて湿らせる
いちばん多いのがこれです。なめた直後は楽になりますが、唾液が蒸発するときに唇の水分まで奪われます。
唾液には食べ物を分解する成分も含まれるので、荒れた皮膚には刺激になります。乾いたと感じたら、なめる代わりに塗る、と決めてください。
むけた皮を引っぱる
2つ目が、皮をむくことです。まだつながっている皮を引っぱると、下の新しい皮膚まではがれます。
気になる場合は、リップクリームで覆って自然に取れるのを待ちます。どうしても口に入るなら、清潔なハサミで浮いた部分だけを切ってください。



見ていると、つい取ってしまうんです…



覆っておくほうが、結果的に早く落ち着きます。
荒れたまま放置して練習を続ける
3つ目は、そのままにすることです。切れた部分は動かすたびに広がるので、放っておいて治まることは多くありません。
とくに口角が切れている状態は、食事や声出しのたびに開きます。塗って覆うだけでも、広がり方は変わります。
大会が近い時期ほど、後回しにされがちです。声を出す場面が多い選手ほど、唇の痛みはプレーの集中を削ります。



試合中は気にしている余裕がなくて…



だからこそ、試合前に塗っておくんですよ。
皮膚科に相談する目安
セルフケアで様子を見てよい範囲と、相談したほうがよい範囲があります。ここは線を引いておいてください。
相談したほうがよい3つのサイン
唇の荒れは、たいていは数日から1週間ほどで落ち着きます。そこを超えても変わらないときは、別の原因が隠れていることがあります。
次のような状態が続く場合は、自己判断で市販品を重ねるより、医師にご相談ください。
- 2週間以上、塗っても改善が見られない
- 口角が切れて、食事や会話のたびに出血する
- 赤いはれ・水ぶくれ・強いかゆみをともなう
唇の荒れには、体調や別の要因が関わっていることもあります。同じ症状が何度もくり返す場合も、一度みてもらうほうが早く落ち着きます。



病院に行くほどなのか迷います。



2週間が1つの目安になりますよ。
受診のときは、いつから・どんな場面で悪くなるかを伝えられると話が早くなります。使っているリップクリームを持っていくのもよい方法です。
皮膚の症状ごとの基本的な説明は、日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでも確認できます。
部活を休む必要があるかどうかも、その場で聞いておくと迷わずに済みます。
食事と睡眠も土台になる
唇の状態は、体全体の調子とつながっています。特定の食品やサプリで治すと考えるのではなく、食事が基本という立場で整えてください。
偏りのない食事と、十分な睡眠。この2つが土台になります。
部活で運動量が多い時期は、必要な量そのものが増えます。主食・主菜・副菜がそろった食事を続けることが、結局いちばん確実です。
水分も同じで、練習のある日だけ意識しても追いつきません。学校にいる時間からこまめに飲む習慣をつけてください。
よくある質問
まとめ:回数を分けて塗り、口を閉じる時間をつくる
この記事では、バレー部の唇の乾燥対策についてお伝えしました。
大事なのは、1回にたくさん塗るのではなく、練習前・給水時・帰宅後と回数を分けることです。
| 場面 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 練習前 | リップクリームを塗る | しわに沿って縦にすべらせる |
| 給水時 | 水を飲んだあとに塗り直す | 給水とセットで習慣にする |
| 休憩中 | 鼻で息を整える | 口を開けっぱなしにしない |
| 帰宅後 | 洗顔のあとに塗る | 口角まで忘れずに |
| 寝る前 | 少し厚めに重ねる | なめない・皮をむかない |
私は元日本代表として活動してきましたが、細かい不調を放っておかない選手ほど、練習に集中できる時間が長くなるものです。まずは明日の練習から、給水のたびに塗ることを試してみてください。



給水のときなら、忘れずにできそうです!



回数を分けるだけで変わりますよ♪
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
コンディショニングについては他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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