- 体育館の中だけなのに、夏になると腕や首だけ色が変わってしまう
- 日焼け止めを塗ると手が滑る気がして、部活の日は塗れずにいる
- 売り場に数字と記号が並んでいて、どれを選べばいいのか分からない
こんな悩みを解決します。
バレー部の日焼け対策は、手のひらを避けて塗り、休けい中に塗り直す、この2つでほとんど決まります。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生以上の選手を指導してきましたが、日焼け止めをやめた理由をたずねると、ほとんどの選手が滑るからと答えます。
塗る場所を分ければ、その心配はなくなります。ボールを触る面だけを残せばいいからです。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 体育館の練習でも日焼けする場面が分かり、いつ塗ればいいか決められる
- SPF・PA・UV耐水性の意味が分かり、売り場で迷わず選べるようになる
- 手が滑らない塗り方と塗り直しのタイミングが分かる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:塗る場所を分けて、休けい中に塗り直す
結論からお伝えします。バレー部の日焼け対策でつまずくところは、どの製品を買うかではなく、どこに塗ってどこに塗らないかを決めていないことです。
日焼け止めを塗った手でボールを触ると、たしかに滑ります。オーバーパスで指のかかり方が変わりますし、スパイクを打つ瞬間にも感覚がずれます。
そこで多くの選手は、塗ること自体をあきらめてしまいます。
でも滑って困るのは手のひらと指だけです。腕や首、顔は塗っても何も起きません。
- 手のひらと指の腹には塗らない
- 腕・首の後ろ・顔・耳は塗る
- 塗ったあとは手を洗ってから練習に入る
- 長い練習は休けいのたびに塗り直す
つまり、塗る場所と塗らない場所を先に決めておけば、プレーの感覚を落とさずに肌を守れます。ここを分けずに全部やめてしまうのが、いちばんもったいない選択です。
サルくん手だけ避ければよかったんですね。



そうです。塗る場所を分けるだけで、両方とれますよ。
もう1つ大事なのが、塗り直しです。日焼け止めは汗と一緒に流れますし、タオルで顔をふけばその場所は落ちます。
朝に1回塗って終わりにすると、午後には効き目がかなり落ちた状態で動いていることになります。休けいの水分補給とセットにして、そのたびに塗り直すのが現実的なやり方です。
なお、日焼け止めは紫外線を完全に防ぐものではありません。塗っていても日焼けはしますし、防ぎ方を上げるほど落ちやすさとの兼ね合いも出てきます。
体育館の練習でも日焼けする3つの場面
屋内競技だから焼けないはずだと思っている選手は、とても多いです。それなのに夏が終わると、なぜか腕と首だけ色が変わっています。
理由は、部活の1日の中に屋外で過ごす時間がいくつも混ざっているからです。ここを分けて見ていくと、どこで対策すればいいかがはっきりします。
窓から入る紫外線を長い時間浴びている
体育館には大きな窓があります。ガラスは紫外線の一部をさえぎりますが、すべてを止めるわけではありません。
とくに肌の奥まで届くタイプの紫外線は、ふつうのガラスを通り抜けてきます。窓ぎわのコートで練習する日は、それを2時間も3時間も浴び続けることになります。



中でしか練習していないのに、腕だけ黒いんです。



窓ぎわの時間が長いのかもしれませんね。コートの位置を思い出してみてください。
床や壁からの照り返しもあります。明るい体育館ほど光が跳ね返るので、上から当たる光だけを考えていると足りません。
もちろん屋外にいるときほどの量ではありませんし、あわてる必要もないです。ただ、まったくのゼロではないことは知っておいてください。
外でのランニングや移動の時間が積み重なる
バレー部の練習には、外を走る時間が入ることがよくあります。体育館が使えない日に外で体づくりをするチームもあります。
この時間がいちばん焼けます。日差しが強い時間帯に、しかも日かげのないところを走るからです。
さらに見落とされやすいのが移動です。試合会場までの徒歩や自転車、会場の外で順番を待つ時間も、そのまま紫外線を浴びる時間になります。
1回ずつは短くても、週に何度もくり返せば積み重なります。焼けたくないのであれば、練習そのものより先にこの移動時間を見直すほうが早いです。
大会や合宿で朝から夕方まで外にいる日がある
夏の大会や合宿になると、拘束される時間が一気に長くなります。会場の入り口で待つ、外で昼食をとる、次の試合まで外のベンチで過ごす、といった場面が続きます。
こういう日は、練習日とは比べものにならない量を浴びます。1日で首の後ろが真っ赤になり、夜に痛くて眠れない選手も出てきます。
肌が赤くなるほど焼けると、それ自体が体へのダメージです。
暑さによる体調不良も同時に起こりやすい時期でもあります。厚生労働省の熱中症予防のための情報・資料サイトもあわせて確認しておいてください。



大会ノ日ハ待チ時間ガイチバン長イ
部活で使う日焼け止めの選び方3つ
選び方は3つだけ見れば決まります。数字の意味さえ分かれば、売り場で悩む時間はほとんどなくなります。
順番は、防ぐ強さ・汗への強さ・つけ心地です。部活で選ぶなら、数字の高さよりも汗への強さを先に見てください。
SPFとPAで防ぐ強さを決める
パッケージにはSPFとPAという2つの表示があります。どちらも紫外線を防ぐ目安ですが、対象にしている紫外線の種類が違います。
SPFは、肌が赤くなるタイプの紫外線に対する目安です。数字が大きいほど、赤くなるまでの時間を引きのばせるという意味になります。
PAは、肌の奥まで届いて黒くなるタイプへの目安です。プラスの数で表され、最大は4つです。
部活で使うなら、外にいる時間が長い日はSPF50・PA++++に近いものを選ぶと安心できます。体育館の中だけで終わる日は、そこまで高くなくてもかまいません。



SPFハ赤クナル方 PAハ黒クナル方
数字が高いほどいい、と単純に考えなくて大丈夫です。高い製品は落ちにくく作られている分、洗い残しが出やすい面もあります。
UV耐水性の表示で汗への強さを見る
部活でいちばん大事なのがここです。どれだけ防ぐ力が強くても、汗で流れてしまえば意味がありません。
最近の製品には、UV耐水性という表示が付いているものがあります。決められた試験で、水に入っても効果が保たれたかどうかを示すものです。
星1つは合計40分、星2つは合計80分の条件で確かめられたことを表します。ウォータープルーフと書かれているものも、同じく水や汗に強く作られたタイプです。
ただし、これは絶対に落ちないという意味ではありません。
タオルでこすれば取れますし、時間がたてば落ちます。表示は落ちにくさの目安であって、塗り直しがいらないという意味ではありません。
つけ心地は続けられるかどうかで選ぶ
3つ目は、実際に塗ったときの感じです。ここが合わないと、どんなに良い製品でも使わなくなります。
クリームタイプは肌に密着しやすく、落ちにくいものが多いです。そのかわり、べたつきが苦手な選手にはつらく感じられます。
ジェルや乳液タイプは軽くてのばしやすく、夏でも不快になりにくいです。スプレーは塗り直しが速いので、練習の合間に向いています。
| タイプ | 向いている場面 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| クリーム | 大会や合宿など長時間の日 | べたつきを感じやすい |
| ジェル・乳液 | ふだんの練習や通学 | こすれで落ちやすい |
| スプレー | 休けい中の塗り直し | 塗りむらが出やすい |
いちばんいいのは、ふだん用の1本と、塗り直し用の1本を分けてもつやり方です。バッグに入れっぱなしにできる小さいものがあると、忘れる回数が減ります。
肌に合わないときは、使うのをやめてください。赤みやかゆみが出た場合は、自分で判断せず医療機関で相談するのが確実です。
UV耐水性の表示があり、腕や脚にのばしやすいものなら、たとえばこのようなジェルタイプがあります。
バレーならではの塗り方|手のひらには塗らない
ここからが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。バレーは素手でボールを扱う競技なので、塗る場所の決め方が他の競技と変わります。
ここさえ間違えなければ、日焼け止めがプレーの邪魔になることはありません。
塗る場所と塗らない場所を先に決める
塗らないのは、手のひらと指の腹です。ボールが当たる面には何もつけない、と覚えてください。
オーバーパスでは指の腹、アンダーでは前腕の内側がボールに当たります。前腕は塗っても支障が出にくい場所ですが、気になる選手は当たる面だけ外してもかまいません。
反対に、しっかり塗ってほしいのは首の後ろです。上を向く時間が長い競技なので、ここは意外なほど焼けます。
- 塗る:顔・耳・首の後ろ・肩・腕の外側・脚
- 迷ったら塗る:前腕の内側(気になる選手は外す)
- 塗らない:手のひら・指の腹
塗り終わったら、必ず手を洗ってから体育館に入ってください。塗る場所を分けていても、塗った手のままボールを触れば同じことになります。



手を洗うのを忘れそうです…。



塗る、洗う、着替える。この順番で覚えておくといいですよ。
汗で手が滑る問題は、日焼け止めとは別に対策の方法があります。そちらもあわせて見ておくと、夏場のミスがかなり減ります。
量と塗り直しのタイミングを決める
次に量です。多くの選手は、うすすぎて効き目を出し切れていません。
目安は、メーカーが書いている使用量です。腕なら手のひらに線を引くくらいの量を、2回に分けてのばすと足りないことが少なくなります。
うすくのばして終わりにすると、表示されている数字の力は出ません。塗ったのに焼けた、という原因のほとんどが量不足です。



うすく塗ればいいと思っていました!
塗り直しは、2〜3時間ごとが目安になります。とはいえ練習中に時計を見るのは難しいので、休けいのたびに塗るという決め方をおすすめします。
汗をふいたあとも、その場所は落ちたと考えてください。とくに顔はタオルを当てる回数が多いので、落ちるのが早い場所です。
日焼け止め以外でできる対策
日焼け止めだけに頼ると、塗り直しを忘れた日にそのまま焼けてしまいます。物でさえぎる方法を組み合わせると、失敗しても大きく崩れません。
とくに屋外の時間が長い日は、こちらのほうが確実です。
ウェアと小物で覆ってしまう
いちばん簡単なのは、布で覆うことです。塗り直しがいらないので、手間もかかりません。
腕にはアームスリーブが使えます。日差しをさえぎりながら、汗がボールにつくのを防ぐ働きもあるので、夏の練習と相性がいいです。
外での活動が多い日は、つばのある帽子も役に立ちます。首の後ろまで覆えるタイプなら、いちばん焼けやすい場所を守れます。
学校やチームによっては、練習中の服装に決まりがあります。使う前に顧問の先生へ確認しておくと、あとで外すことにならずにすみます。
待ち時間の過ごし方を変える
もう1つが、いる場所の選び方です。大会の日は、待っている時間のほうが長くなります。
外で順番を待つとき、日なたと日かげのどちらにいるかで浴びる量は大きく変わります。荷物を置く場所を決める段階で、日かげを選んでおいてください。
移動のときも同じです。歩く側を建物の影に寄せるだけでも、積み重なれば差になります。



待っている場所まで考えたことがなかったです。



大会の日は、そこがいちばん長い時間になりますからね。
これは暑さ対策とまったく同じ考え方です。日かげに入ることは、焼けない工夫であると同時に、体温を上げすぎない工夫でもあります。
やりがちな失敗3つ
最後に、現場でよく見かける失敗を整理しておきます。どれも知っていれば避けられるものばかりです。
1つ目は、朝に1回塗って終わりにすることです。汗で流れる前提がないと、午後はほとんど守られていない状態になります。
2つ目は、塗った手をそのままにして練習に入ることです。滑るという評判のほとんどは、ここから生まれています。
3つ目は、その日のうちに落とさないことです。落ちにくく作られた製品ほど、ふつうに洗うだけでは残ります。
- 休けいのたびに塗り直す
- 塗ったあとは必ず手を洗う
- 帰宅したその日のうちに落とす
落とし方は、製品の表示に従ってください。
クレンジングが必要と書かれているものを、体を洗うだけで済ませると肌に残ります。



落とし方まで書いてあるんですね。
残ったまま寝ると、肌あれの原因になることがあります。せっかく守ったのに肌を傷めては意味がないので、落とすところまでを対策と考えてください。



塗る、洗う、落とす。この3つですね!



そのとおりです。落とすところまでが日焼け対策ですよ。
なお、日焼け止めを塗ることを恥ずかしいと感じる選手もいます。男子でも焼ければ痛みますし、肌を守ることに性別は関係ありません。
よくある質問
まとめ:塗る場所を分ければ、プレーも肌も守れる
バレー部の日焼け対策は、製品選びよりも使い方で差がつきます。手のひらと指の腹を外して塗り、休けいのたびに塗り直す。この形を決めてしまえば迷いません。
滑るからやめるのではなく、滑る場所だけ外す。
| 決めること | 目安 |
|---|---|
| 塗る場所 | 顔・耳・首の後ろ・肩・腕の外側 |
| 塗らない場所 | 手のひら・指の腹 |
| 選ぶ基準 | SPFとPA・UV耐水性・つけ心地の順に見る |
| 塗り直し | 休けいのたび(2〜3時間が目安) |
| 落とすとき | 製品の表示に従い、その日のうちに |
私が見てきたなかでも、夏に肌を痛めて練習を休む選手は毎年います。焼けないための工夫は、見た目の話だけではなく、練習を続けるための準備でもあります。
まずは、次の練習の前に腕と首だけ塗ってみてください。プレーの感覚が変わらないことが、すぐに確かめられます。



明日の練習から、首の後ろも塗ってみます!



そこがいちばん焼ける場所ですからね。続けてみてください。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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