- 寒くなってから、子どもの指があかぎれで切れている
- 手のひらの皮がむけて、ボールに触ると痛がる
- ハンドクリームを買ってはみたけれど、いつ塗ればいいのかわからない
こんな悩みを解決します。
バレーで手が荒れるのは、ボールとの摩擦・体育館の乾燥・手洗いのくり返しが重なるからです。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで指導してきましたが、秋から冬にかけて手を痛がる選手は毎年います。
荒れてから何かをするより、荒れる前に塗る習慣がある選手のほうが、シーズンを通して手の状態が安定していました。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- バレーで手が荒れる理由がわかる
- 家でできるケアの手順と、塗るタイミングがわかる
- 皮膚科に相談したほうがいい目安がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:手が乾く前に塗る、これだけで変わる
先に結論をお伝えします。バレー部の手荒れ対策でやることは、次の3つです。
- 手を洗ったあと、乾ききる前に保湿する
- 練習が終わった直後にも1回塗る
- 切れている場所は、こすらずに覆って守る
いちばん大事なのが1つ目です。手が荒れるのは、皮ふの表面を守っている油の膜がはがれた状態が続くからです。
洗ったあとの手は、水が蒸発するときに内側の水分まで一緒に持っていきます。だから乾ききってから塗るより、湿っているうちに塗るほうが残りやすくなります。
うさママうちの子、クリームを渡しても全然塗らないんです…。



塗る回数より、まず塗る場面を1つ決めるほうが続きますよ。
2つ目の練習後は、1日のなかでいちばん手が乾いている時間です。ボールに触り続けたあとは、油の膜がかなり減っています。
3つ目は、すでに切れてしまった指への対応です。切れた場所はそこだけ治りが遅れるので、動かすたびに開かないよう覆っておきます。
この記事では、荒れる理由・ケアの5手順・塗るタイミング・失敗例・相談の目安の順に見ていきます。
バレーで手が荒れる3つの理由
同じ中学生でも、バレー部の子の手は荒れやすい傾向があります。理由は3つあります。
ボールとの摩擦で、手の油が落ちるから
1つ目は、ボールに触る回数です。
レシーブでもトスでもサーブでも、手のひらと指はボールの表面と何度もこすれます。そのたびに、皮ふを守っている薄い油の膜が少しずつ削られていきます。
日本皮膚科学会の手湿疹診療ガイドラインにも、同じ仕組みの説明があります。
指先が乾いてざらつき、悪化するとひび割れが出るタイプは、皮ふを守る働きの低下と、くり返す刺激が関わっていると考えられているとされています。



練習が長い日ほど、指先がカサカサになる気がする…。



サワルカイスウガオオイホドケズレル
つまり、たくさん練習した日ほど、そのぶん手を守る力が減っているわけです。
出典の情報は、こちらから確認できます。
体育館が冷えて、空気が乾くから
2つ目は、練習する場所の環境です。秋から冬にかけて、体育館の空気は外と同じように乾きます。
さらに気温が下がると、手の先まで血がめぐりにくくなります。冷えた指は油や水分を出す力も落ちるので、乾燥がいっそう進みます。



夏より冬のほうが荒れるのは、乾燥と冷えが重なるからなんです。
体育館の寒さそのものへの備えは、こちらの記事でくわしく紹介しています。
手洗いと消毒を1日に何度もするから
3つ目は、練習の前後にくり返す手洗いです。
体育館では、食事の前やボールを触る前に手を洗う場面が何度もあります。石けんやアルコールは汚れと一緒に油分も流すので、回数が増えるほど乾きやすくなるんですよね。
手を洗うこと自体は続けてかまいません。洗ったあとに何もしない時間を作らない、と考えてください。



手を洗う回数を減らしたほうがいいのかと思っていました。



減らすのではなく、洗ったあとに1手間を足すのが正解です。
そして、荒れたまま練習を続けると、手だけの問題では終わらなくなります。指導の現場で先に気づくのは、手ではなくフォームのほうです。
指先が切れている選手は、無意識にその指を浮かせて構えます。すると、オーバーハンドで面が作れず、ボールが思わぬ方向へ飛びます。
アンダーでも同じです。手のひらが痛いと組む手がゆるくなり、腕の面がぶれてしまいます。
私が現場で見てきたかぎり、秋に急にレシーブが乱れた選手は、手が原因だったことが少なくありません。



急にパスが乱れた選手は、まず手を見せてもらうことが多いんです。



手が痛いだけで、そこまで変わるの!?
痛みをかばう動きは、本人に自覚がないままフォームの癖として残ります。
だからこそ、痛くなる前に手を整えておくことが、技術の練習と同じくらい大事になります。
手荒れを防ぐケアの5手順
ここからは、家でできる手順を順番に紹介します。特別な道具はいりません。
この5つを毎日くり返すだけです。順番のなかで、特に効き目が変わるポイントが2つあります。
練習後すぐの1回が、いちばん効く
1つ目のポイントは、練習が終わった直後の1回です。
このタイミングは、ボールとの摩擦で油の膜がいちばん減っている時間にあたります。そこで補っておくと、帰り道の冷たい風も受けにくくなります。
小さめのチューブをバッグの内ポケットに入れておくと、この1回が実行できます。



家に帰ってからじゃなくて、体育館で塗ればいいんだ!



そう、荷物をまとめるときについでにやると忘れないよ。
うさママのように、家で声をかけても間に合わないと感じている場合は、置き場所を変えるほうが早いです。



洗面所に置いていたけれど、バッグのほうがよさそうですね。
寝る前は量を増やして、朝まで守る
2つ目のポイントは、寝る前の1回です。
寝ている間は手を使わないので、塗ったものが落ちにくい時間になります。日中より少し多めに出して、指先までていねいに伸ばします。
とくに荒れている場所があれば、その部分だけ薄い綿の手袋で覆うのも1つの方法です。ふとんでこすれるのを減らせます。



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朝起きたときに手がつっぱらなければ、量が足りている目安になります。
練習中に滑らないための、塗るタイミング
保護者の方からよく出るのが、クリームでボールが滑らないかという心配です。結論から言うと、塗る時間帯を選べば問題になりません。
練習の直前は、塗らないかうすく伸ばす
練習が始まる直前に厚く塗ると、手のひらがぬるついてボールをつかみにくくなります。ここは無理に塗らなくてかまいません。
どうしても痛む日は、少量を手の甲側と指の関節だけに伸ばし、手のひらには広げないようにします。
手のひらはプレーで使う面なので、保湿は練習後と寝る前に寄せるのが基本です。



塗る量ではなく、塗る時間をずらすほうが現実的です。
逆に、汗で滑るほうが気になる場合は、原因も対策も別になります。こちらの記事を参考にしてください。
切れている指は、テーピングで覆って守る
すでに指先が切れている場合は、保湿だけでは追いつきません。動かすたびに傷口が開くからです。
そのときは、細いテーピングを1周だけ巻いて覆います。強く締めず、指が曲がる程度のゆるさにします。



巻いたほうがボールを触っても痛くないや。



痛みが減ると、手をかばった変なフォームにもなりにくいよ。
テーピングの基本的な巻き方は、指のケガ向けの記事でも紹介しています。
テーピングや薄手の手袋は、部活用品と一緒に買いそろえておくと切らさずにすみます。
🔎 パフォーマンスアップや日頃のケアに役立つ用品は、Amazonでバレーボール用品を探すと見つけやすいです。
手荒れでやりがちな3つの失敗
ここでは、かえって悪くしてしまう行動を3つ挙げます。心当たりがあれば、今日から変えてみてください。
失敗1:熱いお湯で長く手を洗う
冷えた手を温めようとして、熱いお湯を使う選手は多いです。気持ちはわかりますが、お湯の温度が高いほど油分は流れ落ちます。
ぬるいと感じるくらいの温度で、手早く洗い終えるほうが手は守れます。
失敗2:むけた皮を引っぱる
皮がめくれていると、つい指でつまんで取りたくなります。ところが引っぱると、まだくっついている部分まで一緒にはがれてしまうんです。
気になるときは、無理に取らずに覆っておきます。



つい引っぱっちゃってた…。



そこから深く切れることがあるから、やめておこう。
失敗3:荒れてから塗りはじめる
3つ目がいちばん多い失敗です。痛くなってから慌てて塗っても、追いつくまでに時間がかかります。
まだ何ともない秋のうちから、練習後の1回を始めておくのがおすすめです。
手荒れは、直すものではなく減らすもの。この考え方に切り替えると続きます。
皮膚科に相談する目安と、家でそろえるもの
ここまでは家でできることを紹介しました。ただし、家庭のケアで抱えこまないほうがいい場合もあります。
相談したほうがいい3つのサイン
次のようなときは、早めに皮膚科で相談してください。
- 保湿を続けても2週間ほど変わらない、または広がっている
- 出血する深いひび割れがあり、練習に支障が出ている
- 強いかゆみ・水ぶくれ・じゅくじゅくした赤みがある
手が荒れる原因は乾燥だけとはかぎりません。似た見た目でも治し方が変わることがあるので、自己判断で市販薬を使い続けず、専門家に見てもらうのがいちばん早いです。



病院に行くほどかどうか、いつも迷ってしまって…。



練習に支障が出ているなら、それだけで十分な理由になりますよ。
家でそろえておくもの
必要なものは多くありません。次の3つがあれば、ひととおり対応できます。
| もの | 使う場面 |
|---|---|
| 保湿クリーム(小さめ1本) | バッグに入れて練習後に使う |
| 保湿クリーム(大きめ1本) | 洗面所に置いて寝る前に使う |
| 細めのテーピング | 切れた指を覆って守る |
同じものを2か所に置くのは、塗る場面を減らさないためです。



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なお、成長期の肌の状態は食事や睡眠の影響も受けます。手だけを見て考えこまず、生活のリズムもあわせて確認してみてください。
よくある質問
まとめ
手荒れは、がまんして続けるものではありません。手が痛いと、レシーブの面もサーブのミートも自然とかばった形になります。
手を洗ったあと乾く前に塗る、練習後にもう1回。この2つだけでも冬の手はかなり変わります。
| 場面 | やること |
|---|---|
| 練習後(体育館) | 水気をとって、小さめのチューブで1回塗る |
| 帰宅後の手洗い後 | 乾ききる前に塗り直す |
| 寝る前 | 量を増やして指先まで伸ばす |
| 練習の直前 | 手のひらには塗らない・痛む日は手の甲に少量 |
| 切れている指 | テーピングで覆う・悪化したら皮膚科へ |
私は元日本代表として、また指導者として多くの選手を見てきましたが、手の状態が安定している選手ほど、冬でも練習の質を落とさずに続けられていました。



今日からバッグにクリームを入れておく!



置き場所を変えるだけなら、すぐできますね。



いいですね。小さな習慣ほど、冬のあいだ効いてきますよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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