- まだ穴は開いていないけれど、そろそろ買い替えなのか迷っている
- 練習中によく滑るようになった気がする
- 高い買い物なので、限界まで履かせるべきか悩んでいる
こんな悩みを解決します。
バレーシューズの買い替えは、履いた年数ではなく、ソールの溝とクッションのへたりで判断してください。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで指導してきましたが、足首やひざを痛めた選手の靴を見せてもらうと、かかとが片側だけ大きくつぶれていることがよくありました。
見た目がきれいでも、中身は先に終わっています。判断の基準を知っておくと、痛みが出る前に手を打てます。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 練習量から逆算したバレーシューズの寿命の目安がわかる
- 買い替えのサインを、靴のどこを見て判断すればよいかわかる
- 寿命を延ばす履き方と、成長期の買い替えの考え方がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:寿命は年数ではなく、ソールとクッションで決まる
先に結論をお伝えします。判断材料は2つだけです。
- 底の溝が減って、止まるときに滑る感じが出てきた
- かかとや土踏まずのクッションがつぶれ、着地で床の硬さを感じる
どちらか1つでも当てはまれば、見た目がきれいでも役目を終えています。
うさママまだ破れていないので、もったいなくて言い出せなくて…。



気持ちはわかります。ただ、滑る靴は転倒とけがに直結しますよ。
バレーシューズは、床をつかんで止まる、そして着地の衝撃を受け止める、この2つのために作られています。
つまり、その2つの機能が落ちた時点が寿命です。布の部分が破れるかどうかは、寿命とは別の話になります。
見た目ではなく「止まれるか」「衝撃を受け止められるか」で判断してください。
私はスクールでも、月に1度は靴底を見せてもらう時間をとっています。子ども自身は、性能が落ちていく変化になかなか気づけません。
ここからは、寿命の目安・買い替えのサイン・長持ちさせる工夫・買い替え時の選び方の順に見ていきます。
バレーシューズの寿命の目安|練習量から逆算する
年数で決められない理由は、練習量が人によって大きく違うからです。
週に1〜2回しか履かない選手と、毎日3時間履く選手では、床と接している時間がまるで違います。
同じ1年でも、後者は前者の何倍も消耗していると考えてください。目安として役に立つのは、年数ではなく使った時間です。
| 練習の頻度 | 買い替えの目安 |
|---|---|
| 週5〜6日・部活で毎日 | 半年〜1年 |
| 週2〜3日・クラブチーム | 1年〜1年半 |
| 週1日・体育の授業中心 | 1年半〜2年 |
この表はあくまで出発点にしてください。同じ頻度でも、体重が重い選手やジャンプの回数が多いポジションでは、減りが早くなります。



半年って早くない? まだ全然きれいなんだけど。



表面はきれいなままです。減っているのは、外からは見えない部分なんですよ。
ミドルブロッカーのように毎回ジャンプする選手は、かかとよりも先に前足部のクッションがつぶれていきます。
リベロのように低い姿勢で細かく動く選手は、横方向の踏ん張りが多いぶん、ソールの外側が先に丸くなります。



ポジションデ ヘル バショガ カワル
同じチームでも、寿命が同じとは限りません。ポジションと練習量で見てください。
もう1つ、忘れられがちなのが履かない時間の影響です。ソールの樹脂は、使わなくても少しずつ硬くなっていきます。
長い休みで数か月しまいこんでいた靴は、練習量のわりに減りが進んでいることがあります。久しぶりに履く日は、動く前に一度裏を見てください。
大会シーズンの直前に寿命が来ると、新しい靴に慣れる時間がとれません。逆算して、大会の1か月以上前には切り替えられるようにしておくと安心です。
新品はソールが硬く、最初の数回は止まる感覚が変わります。
本番でその違和感と戦わずに済むよう、練習で足になじませる期間を必ず確保してください。
買い替えのサイン5つ|靴のどこを見るか
ここが最も大切な場面です。実際に手にとって確認します。
床をつかむ力が落ちているサイン
まず靴を裏返して、ソールの模様を見てください。
溝が浅くなると、床をつかむ力そのものが落ちます。踏み込んだときに足がわずかに流れるため、選手は無意識に力を抜いてブレーキをかけるようになります。
その結果、動きが小さくなり、レシーブの1歩目が遅れます。本人は理由がわからないまま調子を落としていることが多いのが、やっかいなところです。
拭いても滑るなら、汚れではなく減りが原因です。ここは手入れでは戻せません。



最近よく足がすべる…。ぼくが下手になったのかと思ってた。



靴のせいかもしれません。まず裏を見てから考えましょう。
衝撃を受け止める力が落ちているサイン
次に、靴を横から見て、かかとの形を確かめます。
新品のときはまっすぐ立っていたかかとが、内側や外側に倒れていたら、クッション材がつぶれた合図です。
平らな机に置いて、真後ろから見ると傾きがよくわかります。左右で倒れ方が違う場合もあります。
- かかとが内側か外側に傾き、机に置くと靴が斜めに立つ
- 中敷きを抜くと、かかとの部分だけ黒く沈んでいる
- 着地したときに、以前より床の硬さを感じる
- 練習後にひざや足の裏の疲れが増えた
とくに気をつけたいのが、4つ目の疲れの変化です。靴が衝撃を吸収しなくなると、その分をひざと腰が引き受けることになります。
痛みが出てから買い替えるのでは遅すぎます。疲れやすくなった、という段階で切り替えてください。



ひざが痛いと言い出す前に、靴を見ればいいんですね。



そのとおりです。靴は、体からの合図より先に教えてくれます。
疲れ方が変わったら、体ではなく靴を先に疑ってください。
なお、中敷きだけがへたっている場合は、中敷きの交換で改善することもあります。ソールの溝が残っているなら、試す価値があります。
チェックを続けるコツは、時期を決めてしまうことです。月初めの練習日に裏を見る、と決めておけば忘れません。
写真に残しておくのもおすすめです。買った直後の靴底を1枚だけ撮っておくと、半年後に並べて見比べたときに減り方がはっきりわかります。
子ども自身にも見せてあげてください。自分の靴がどう減っているかを知ると、道具の扱いが変わってきます。
寿命を縮める使い方と、長持ちさせる習慣
同じ靴でも、扱い方で持ちは変わります。ここは今日から直せる部分です。
寿命を縮めてしまう使い方
いちばん多いのが、体育館用の靴をそのまま外で履いてしまうパターンです。
体育館の床は平らでなめらかですが、アスファルトは粒が立っています。数回歩いただけでも、溝の角が削れてしまいます。
かかとを踏んで履くのも、寿命を大きく縮めます。かかとを支える芯がつぶれると、横に踏ん張ったときに足が中で動くようになります。
洗ったあとに直射日光で乾かすのも避けたいところです。接着剤と樹脂が熱で傷み、ソールがはがれやすくなります。



急いでるとき、かかと踏んじゃってた…。



そこは靴のいちばん大事な部分です。必ずひもをゆるめて脱いでください。
外履き・かかと踏み・直射日光。この3つが寿命を一気に縮めます。
長持ちさせる3つの習慣
やることは多くありません。帰る前と帰ったあとの数分で済みます。
湿ったまま袋に入れておくと、素材が傷むだけでなく、においの原因にもなります。中敷きを抜くだけで乾き方はかなり変わります。
2足を交互に履ける環境があれば、それがいちばん確実です。1日休ませることで、つぶれたクッションがある程度もどります。
とはいえ、2足そろえるのは負担も大きくなります。無理のない範囲で、まずは乾かし方から整えてみてください。



2足は難しいので、まずは干し方から始めてみます。



それで十分です。乾かすだけでも寿命は変わりますよ。
買い替えるときの選び方と、成長期のサイズの考え方
いざ買い替えるとなると、次は何を選ぶかで迷います。
同じモデルにするか、変えるか
けががなく、足に合っていたのなら、同じモデルを選ぶのがいちばん安全です。
慣れた足入れのまま性能だけが新品に戻るため、大会前でも違和感なく切り替えられます。
反対に、足が痛くなる場所が決まっていた場合は、変えたほうがよくなることがあります。幅の合わなさや、かかとの収まりが原因かもしれません。
その場合は必ず試し履きをして、いつも痛かった場所が当たらないかを確かめてください。



トラブルナシナラ ドウジモデル
成長期のサイズは大きめにしすぎない
中学生の時期は、半年で足のサイズが変わることも珍しくありません。
長く履かせたい気持ちから大きめを選びたくなりますが、大きすぎる靴は中で足が動き、ねんざの原因になります。
- つま先の余りは0.5〜1cmまでにする
- ひもを結んだ状態で、かかとが浮かないか歩いて確かめる
- 夕方に試し履きをする(足がむくんだ状態で合わせる)
- ふだん履いている靴下で合わせる
つま先が1cmを超えて余ると、踏み込んだときに足が前へ滑ります。指先が当たって爪を痛める原因にもなります。
成長期は消耗より先にサイズアウトが来ることもあります。その場合は、まだ性能が残っている靴を下の学年の兄弟が使う、という形もとれます。



すぐ大きくなるので、つい2cm上を買っていました。



気持ちはわかります。ただ、それでねんざをすると元が取れませんよ。
大きすぎる靴は、安く済ませたつもりでけがを呼び込みます。
よくある質問
まとめ
バレーシューズの寿命は、履いた年数ではなく、止まれるかどうかと、衝撃を受け止められるかどうかで決まります。
月に1度、靴の裏とかかとを見る。これだけで買い替えの遅れは防げます。
| 見る場所 | 買い替えのサイン |
|---|---|
| ソールの溝 | 指でなぞって段差を感じない・拭いても滑る |
| かかと | 机に置くと内側か外側へ傾く |
| 中敷き | かかと部分が沈んで戻らない |
| 体の反応 | 着地で床が硬い・ひざや足裏が疲れやすい |
| サイズ | つま先の余りが1cmを超えた・かかとが浮く |
私は元日本代表として、また指導者として多くの選手を見てきましたが、道具の管理ができる選手は、体の管理も上手になっていきます。



帰ったらすぐ、靴の裏を見てみる!



いい習慣です。気づくのが早いほど、けがから遠ざかりますよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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