- 体育館でシューズが滑って、踏ん張れない・止まれない
- 滑るのが怖くて、思い切り跳んだり動いたりできない
- 何が原因で滑るのか、その場でどう直せばいいのかわからない
こんな悩みを解決します。
シューズが滑るいちばん多い原因は、靴底についたホコリや砂です。その場で靴底を拭くだけで、グリップはかなりもどります。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで初心者を指導してきましたが、滑りに悩む選手のほとんどは、靴底のひと手間で改善します。
あげば滑るのは止まれない・跳べないだけじゃなく、ケガにもつながるんだ。
まず原因を切り分けて、その場でできることから直していきましょう。
- シューズが滑る5つの原因の見分け方がわかる
- 体育館でその場でできるグリップの回復法が手に入る
- 滑りにくくする毎日の習慣が身につく
それでは、シューズが滑る時の対処法を見ていきましょう。
結論:まず靴底と床のホコリを取る
先に結論からお伝えします。
- 靴底を手やウェットシートで拭く
- その場で床を軽く踏んで、底のホコリを落とす
- それでも滑るなら、床のホコリやソールの状態をチェックする
滑りの大半は、靴底についたホコリや砂が原因です。だからまず靴底を拭く・床を踏むという、ひと手間から始めます。



道具がなくても、その場でできることがあるんですね!
滑りを放っておくと、止まりたい場面で止まれず、足首をひねるリスクが上がります。



滑りはパフォーマンスだけじゃなく、ケガの問題でもあるんだよ。
滑るシューズはケガにつながる
滑るシューズは、ただプレーがしにくいだけではありません。止まれない・踏ん張れないことが、捻挫などのケガに直結するからです。
バレーは、急に止まって、すぐ別の方向へ動くスポーツです。止まろうとした瞬間に足だけが滑ると、体だけが進んで、足首や膝に無理な力がかかります。
スパイクの着地や、レシーブで踏ん張る場面ではとくに危険で、跳んだあとの着地でツルッといけば、足首をひねったり、しりもちをついたりします。



「滑るけど、まあいいか」が、いちばん危ないんだ。
しかも滑りを気にしながらだと、思い切って動けません。「また滑るかも」という不安があると、1歩目が遅れて、プレーそのものが小さくなります。
それに、グリップは正しいフォームの土台でもあります。足元が滑っていると、せっかくの構えやフォームが活きませんし、しっかり止まって低い姿勢で構えられるのは、足が床をとらえているからこそです。
バレーは反応して、止まって、ボールをコントロールするスポーツです。その「止まる」がうまくいかないと、次のボールコントロールも乱れてしまいます。
足が滑る状態では、パワーポジションを作っても、いざという時に踏ん張れません。グリップは、止まる・構えるための前提だと考えてください。



滑りを直すのは、フォームを直すのと同じくらい大事なんですね…!
止まる・踏ん張る動きそのものを整えたい人は、こちらの記事も参考になります。
シューズが滑る5つの原因
ここが、この記事でいちばん大事なところです。滑りを直すには、まず原因を切り分けます。原因がわかれば、その場でやるべきことが決まるからです。
滑る原因は大きく5つに分けられます。「滑る=底が悪い」と決めつけず、底・床・汗の3方向から見ていきます。
- ① 靴底のホコリ・砂(いちばん多い)
- ② 床のホコリ・乾燥
- ③ ソールのすり減り
- ④ 新品でソールが硬い
- ⑤ 汗や水で底や床がぬれている
原因①②:靴底・床のホコリ
いちばん多いのが、靴底や床にたまったホコリです。底の溝にホコリが入り込むと、ゴムが床に密着できず、ツルッと滑ります。
バレーシューズの底は、床に吸いつくことでグリップを生み出します。その底にホコリがはさまると、せっかくの吸いつきがじゃまされてしまうのです。
底をのぞいて、溝が白っぽくなっていたら、ホコリがたまっているサインです。
床がかわいてホコリっぽい日も、同じように滑りやすくなります。しばらく使っていない体育館や、窓を閉め切った乾いた日は、とくに注意が必要です。



滑った時は、まずホコリを疑ってみて。これで半分以上は解決するよ。
原因③④:ソールのすり減り・新品
底のゴムがすり減ってツルツルになっていると、いくら拭いても滑ります。底の溝が浅くなって、表面がテカテカしてきたら、すり減りのサインです。
これは買い替えのサインなので、後ほどくわしく説明します。
逆に、おろしたての新品はソールが硬く、なじむまで少し滑ることがあります。数回はいて軽く動くうちに、だんだん床になじんでグリップが出てきます。
新品で滑るのは一時的なので、あわてて買い替える必要はありません。
原因⑤:汗や水でぬれる
汗が床に落ちていたり、底がぬれていたりすると、当然滑ります。水たまりを踏んだ時は、底を拭いて、床も拭くのが基本です。
おでこやうでから落ちた汗をそのままにすると、自分も仲間も滑ってしまいます。



滑る理由って、こんなにあったんですね…。
5つのうちどれかが見えてくると、次の一手が決まります。ポイントは、いきなり道具に頼らず、まず原因を見極めることです。
その場でグリップを戻す方法
原因がわかったら、その場でできる対処を試します。実は、練習中と試合中では、できることや優先順位が少し変わります。
練習中の優先順位
練習中は時間に余裕があり、コート全体を整えられます。効果が高い順に試しましょう。
- 体育館の床をモップで拭く(いちばん効果が高い)
- 濡れ雑巾があれば、軽く踏んで底を湿らせる
- 靴底を手でひとなでして、ホコリを落とす
- ウェットシートで靴底を拭く
いちばん確実なのは、床をモップで拭くことです。床のホコリをまとめて取れて、コート全体が滑りにくくなります。練習前にモップをかける習慣があるチームは、滑りに悩みにくいです。



まずは床のモップ掛け。いちばん確実で、コート全員に効くよ。
次に手軽なのが、濡れ雑巾です。多くのチームでは、支柱の横などに濡れ雑巾を置いておき、滑りが気になった選手が足を乗せて底を湿らせています。止まっている時間にサッと滑り止めできるのがメリットです。
ただし、置き場所には注意が必要です。ボールを追って走り込む動線上に置くと、雑巾を踏んで転倒する危険があります。支柱の横など、プレーの邪魔にならない場所に置きましょう。



濡れ雑巾、うちのチームにもある!置き場所が大事なんだね。
道具がないときは、靴底を手でひとなでするだけでもホコリが取れます。ツルッとした手ざわりがザラッと変われば合図です。ウェットシートがあれば、軽く湿らせて拭くと細かいホコリまで取れます。
試合中の優先順位
試合中は時間が限られ、コート全体は整えられません。ベンチに戻れるかどうかで方法を変えます。
- コートの端に置いたグリップマットを踏む
- ベンチに戻る時間がなければ、靴底を手でサッと拭く
グリップマットは、底に少し水分やべたつきを足してグリップを戻す道具です。コートのはしに置いておき、滑ったと感じたら踏み直すと、感覚をたもちやすくなります。
ただし、これはあくまで底をきれいにした上での補助です。ホコリだらけの底のまま踏んでも、効果は長続きしません。



試合中はグリップマット。間に合わなければ、手で底をサッとだよ。
靴ひもとソールの確認
仕上げに、足元のチェックです。靴ひもがゆるんでいると、底のグリップ以前に、足が靴の中で動いてしまいます。足が靴の中でずれると、止まりたい時に力が床まで伝わりません。
靴ひもを締め直すだけで、踏ん張りがきくことも多いです。つま先側は軽く、足首側はしっかりめに締めると、ずれにくくなります。



底だけじゃなく、靴ひもも大事なんですね!
あわせて、底のゴムがすり減っていないかも見ておきましょう。ここまでやってそれでも滑るなら、ソールの寿命を疑う段階です。
やってはいけない滑り対策
良かれと思ってやったことが、逆に危ない場合もあります。ここは気をつけたいポイントです。
濡れ雑巾を使うときの注意点
濡れ雑巾は素早くグリップを戻せる便利な方法ですが、使い方を間違えると逆効果になります。気をつけたいのは2つです。
1つめは置き場所です。ボールを追う選手が走り込む動線上に置くと、雑巾を踏んで転倒する危険があります。支柱の横など、プレーの邪魔にならない場所に置きましょう。
2つめは濡らしすぎです。水分が中途半端に残ると、かえってツルッと滑ります。あくまで軽く湿らせる程度にし、基本は底のホコリ取りで滑りを防ぐのが王道です。



濡れ雑巾は「置き場所」と「濡らしすぎ」だけ気をつけてね。
床を傷める薬剤はNG
グリップを出したいからと、床に粉や強い薬剤をまくのは避けます。床を傷めたり、ほかの人が滑って転んだりする原因になります。
体育館はみんなで使う場所です。自分のシューズと、自分のまわりの床を整えるところまでにとどめましょう。
すり減ったソールは買い替え
底のゴムがツルツルになっていたら、拭いても薬剤を使っても、グリップはもどりません。溝が消えてツルツルになったソールは、買い替えのサインです。
無理に使い続けると、止まれずにケガをするリスクが上がります。



滑りが直らない時は、シューズの寿命も疑えばいいんですね。
底の溝が浅くなってきたら、早めに新しいシューズを用意しておくと安心です。新しいシューズに替えたら、最初の数回は床になじむまで軽めに動いて慣らしましょう。
滑りにくくする習慣
最後に、そもそも滑りにくくするための習慣を紹介します。ちょっとした心がけで、滑りに悩む回数はぐっと減ります。
練習前後に靴底を拭く
いちばん簡単なのが、練習の前後に靴底を拭くことです。タオルやウェットシートで、サッとひとなでするだけで十分です。



底がきれいなだけで、滑りの悩みはかなり減るよ。
体育館用シューズを外で履かない
バレーシューズを外で履くと、底に砂やホコリがついて、一気に滑りやすくなります。外の砂は粒が大きく、溝に入り込むとなかなか取れません。
体育館用のシューズは、体育館の中だけで使うようにします。
上履きと分けて底を保つ
移動用の上履きと、コート用のシューズを分けるのもおすすめです。底に余計な汚れがつかないので、グリップをきれいにたもてます。
体育館に着いてからシューズにはき替えるだけでも、底の汚れはぐっと減ります。持ち運ぶ時は、底を内側に向けて袋に入れると、ほかの荷物にホコリがつきにくくなります。
底をきれいにたもつことが、滑り対策のいちばんの近道です。



シューズをきれいにするだけで、安全にもつながるんですね!
買い替えの目安
手入れをしても滑りが戻らないなら、シューズ自体が寿命を迎えているのかもしれません。ここでは、買い替えのサインと、次に選ぶときのポイントを紹介します。
買い替えのサイン
いくら拭いても戻らない場合、ソールのゴムが硬くなっているか、すり減っている可能性が高いです。
- ソールの溝が浅くなり、模様がほとんど消えている
- ゴムを押しても硬く、弾力がなくなっている
- 拭いても・床を整えても、グリップが戻らない
- かかとの内側やつま先が大きくすり減っている
ゴムは時間がたつと、使っていなくても少しずつ硬くなります。長く使っていなかったシューズが急に滑るようになったら、ゴムの硬化を疑ってみてください。



使ってなくても、ゴムは古くなるんだ。
寿命の目安は、練習量によって大きく変わります。毎日練習する選手なら半年から1年ほど、週末だけの選手ならもう少し長くもつ、というのが一般的な感覚です。
ただ年数よりも、ソールの溝やゴムの状態を実際に見て判断するのが確実です。拭いても床を整えても戻らない場合は、買い替えのサインと考えてOKです。
滑りにくいシューズの選び方
次にシューズを選ぶときは、ソールのつくりに注目してみてください。溝がしっかり刻まれていて、ゴムに弾力があるものほど、グリップが期待できます。
色の濃いソールより、半透明のソールのほうがグリップしやすいと言われることもあります。ただ、これは製品によって差があるので、最終的には実際に履いて止まれるかどうかで判断するのが確実です。



次に選ぶときは、ソールをよく見てみます!



いいね。試し履きできるなら、その場で動いて止まれるか確かめるのが一番だよ。
レベル別の具体的な選び方は、こちらの記事でくわしく解説しています。
なお、シューズは消耗品です。グリップが落ちたまま無理に使い続けると、止まりたいところで止まれず、ケガにつながることもあります。
安全のためにも、サインが出たら早めの買い替えを検討してくださいね。
シューズが滑る時のよくある質問
最後に、指導現場でよく受ける質問をまとめます。
床のホコリを取るモップや、靴底用の滑り止めでグリップを回復・キープできます。シューズ自体の寿命が来ている場合は、買い替えも検討しましょう。
シューズ選びとあわせて、バレーボールおすすめ用品まとめもチェックしてみてください。サポーターや練習グッズなども紹介しています。
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まとめ
この記事では、シューズが滑る原因と、その場でできる対処法を解説してきました。滑りの多くは靴底のホコリが原因なので、まず靴底を拭く・床を踏むところから始めます。
そして、すり減ったソールは買い替えのサイン、足裏を水でぬらすクセはつけない、という点も覚えておいてください。滑った時は、底・床・汗の3方向から原因を切り分けると、次の一手が決まります。
グリップは、止まる・構えるための土台です。足元が滑らないからこそ、正しいフォームや構えが活きてきます。



底をきれいにたもつだけで、安全にもプレーにもつながるよ。



さっそく、練習の前に底を拭く習慣をつけます!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
基本動作については他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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