- 生徒会や委員会に誘われたけれど、部活と両立できるのか分からない
- 会議で練習に遅れる日が増えて、レギュラーから外されないか心配
- 本人がやりたがっているが、体力がもつのか不安で止めるべきか迷う
こんな悩みを解決します。
生徒会と部活を両立できるかどうかは、本人のやる気ではなく、引き受ける前に「抜ける日」と「抜けたあとの動き方」を決めてあるかで決まります。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生を指導していますが、生徒会と部活を無理なく続けている選手には共通点があります。
会議のある日を、あらかじめ顧問の先生に伝えていたことです。
逆に途中でどちらかを手放す選手は、その場その場で「今日は遅れます」と伝える形になっていました。ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 生徒会と部活が実際にぶつかる場面がわかる
- 引き受ける前に家庭で決めておくことがわかる
- 練習を抜けた日の埋め方がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:両立できるかは引き受ける前の3分で決まる
先に結論をお伝えします。生徒会と部活の両立でいちばん大事なのは、引き受ける前に「休む日」と「その日の連絡の仕方」を決めておくことです。
生徒会の活動そのものが部活を壊すことは、ほとんどありません。壊れるのは、練習を抜けることが本人にも周りにも予定として共有されていないときです。
同じ「週1回抜ける」でも、扱いはまったく変わります。
月曜と決まっている選手と、その週にならないと分からない選手。この2人はチームの中で別の見え方になります。
前者は顧問の先生も練習メニューを組めますし、本人も抜けた日の埋め方を決められます。後者はどちらもできません。
うさママ会議の日は、その週にならないと分からないことも多いんです…。



それなら「毎週水曜は抜ける可能性がある」と先に伝えておくだけで違いますよ。
引き受けるかどうかを迷っている段階では、どうしても「できるか・できないか」で考えてしまいます。ですが、その問いには答えが出ません。
やってみないと分からないからです。
代わりに「どこを削るか」で考えてください。1日は24時間しかないので、生徒会の時間はどこかから持ってくることになります。
睡眠から持ってくると体調が崩れます。勉強から持ってくると成績が下がります。だから、削る場所を先に決めておく必要があるんです。
生徒会を引き受けるとは、時間を足すことではなく、何かを減らすと決めること。ここを家庭で共有できていれば、途中で崩れることはほとんどありません。



足スノデハナク 減ラス場所ヲ決メル
生徒会と部活がぶつかる3つの場面
まず、実際にどこでぶつかるのかを整理しておきます。ここが見えていないと、対策の立てようがありません。
朝の集まりと朝練が重なる
1つ目は、朝の時間です。生徒会や委員会は、授業前の短い時間に集まることがよくあります。
朝練のある部では、ここが正面からぶつかります。しかも朝練は、練習の中でも基礎練習や全体でのアップに当たることが多い時間帯です。
抜ける回数が増えると、本人の中で「アップをしないまま1日が始まる」状態が普通になっていきます。体が温まらないまま午後の練習へ入るので、けがのリスクも上がります。
朝の集まりが続く時期は、家を出る前に軽く体を動かしておくだけでも違います。時間は5分で足ります。
放課後の会議で練習開始に遅れる
2つ目が、放課後の会議です。生徒会の定例会は、放課後すぐに設定されることが多くなります。
30分の会議でも、教室から体育館へ移動して着替えると、練習に合流できるのは1時間後になることもあります。
このとき問題になるのは、遅れること自体ではありません。全体練習の説明を聞いていないまま、途中から入ることです。
その日の練習の狙いが分からないまま参加すると、ボールには触っていても身についていない時間になります。



途中から入ると、何をやっているのか分からなくて焦ります…。



だから、合流したらまず今日の狙いを1つだけ聞くようにするといいですね。
行事の前だけ極端に忙しくなる
3つ目は、行事の前です。生徒会の仕事は、年間を通して均等に忙しいわけではありません。
体育祭・文化祭・卒業式のような行事の前だけ、準備が一気に集まります。この時期は毎日のように活動が入ることもあります。
ここを見落として「週1回の会議だけ」と考えて引き受けると、行事前に一気に苦しくなります。
引き受ける前に、1年のうちどの時期が忙しいのかを先輩や先生に聞いておいてください。
忙しい時期が分かっていれば、その時期だけ練習の入り方を変えるという準備ができます。



忙しい時期が先に分かるのは助かります。



予定が読めれば、家の中の段取りも組めますからね。
引き受ける前に決める5つ
ここからが本題です。生徒会や委員会を引き受ける前に、次の5つを決めておいてください。
抜ける曜日を先に伝えると扱いが変わる
この5つの中でいちばん効くのが、2つ目です。抜ける可能性のある曜日を、引き受けた時点で顧問の先生に伝えておくことです。
指導する側の立場で言うと、事前に聞いている遅刻と、当日に知る遅刻はまったく別のものです。前者は予定、後者は連絡漏れに見えます。
私の指導現場でも、曜日を先に聞いている選手には、その日の練習をあらかじめ組み替えて渡しています。



予定ノ遅刻ト 連絡ノ遅刻ハ 別物
同じ回数抜けていても、後者を続けている選手は「練習に来ない子」という見え方になっていきます。
本人はまじめに両立しているつもりなのに、評価だけが下がっていく形です。
伝え方は難しく考えなくて大丈夫です。「生徒会の会議が水曜にあるので、その日は遅れる可能性があります」と一度言っておくだけで足ります。
事前に伝えた遅刻は予定として扱われ、当日に伝えた遅刻は連絡として扱われる。この差はチームの中で想像以上に大きく出ます。
抜けた日にやることを1つだけ決めておく
5つのうち3つ目も欠かせません。練習を抜けた日に、何を1つやるかを決めておくことです。
ここで「抜けたぶんを取り返す」と考えると続きません。1回の練習は2時間ほどあるので、家で埋められる量ではないからです。
現実的なのは、その日の練習で落ちやすいものを1つだけ拾っておくことです。中学生であれば、ボールを使わない基礎の動きで十分です。
たとえば、家でできる足首と股関節のストレッチ。あるいは、壁に向かってのパスが10分できる環境があるなら、それでも構いません。
大事なのは量ではなく、練習から完全に離れた日を作らないことです。1日でも空白ができると、次の練習で体が重くなります。



10分ならできそうです!



それでいいんですよ。ゼロの日を作らないことが目的ですからね。
両立できている選手がやっている2つのこと
実際に両方を続けている選手を見ていると、やっていることは共通しています。特別な体力があるわけではありません。
合流したらまず「今日の狙い」を聞く
1つ目は、遅れて合流したときの動き方です。
体育館に入ってすぐボールを触りにいくのではなく、近くの選手か先生に「今日は何をやっていますか」と一言聞いています。
私はスクールの選手たちにも、遅れて入った日はまず狙いを聞いてから並ぶように伝えています。
これだけで、残りの1時間の質が変わります。狙いが分かっていれば、同じ本数を打っても身につき方が違ってくるからです。
逆に、遅れてきたことに引け目を感じて黙って列に並ぶ選手は、その日を無駄にしがちです。聞くのは遠慮ではなく、練習を成立させるための手順だと考えてください。
疲れている日は練習量を自分で落とす
2つ目は、疲れている日の判断です。
生徒会と部活の両方を持っていると、どうしても体力の消耗が大きくなります。ここで「両方やっているのだから人一倍がんばる」と考えると、必ずどこかで崩れます。
続いている選手は、疲れている日は自分で練習量を落としています。跳ぶ本数を減らす、走り込みを軽くする、といった調整です。
これは手を抜くこととは違います。けがをせずに1年間続けるための管理です。
両立とは、両方を全力でやることではなく、両方を続けられる強度に落とすことです。



手を抜いているように見えないか心配です…。



先生に事情を伝えてあれば、そう見られることはまずありませんよ。
ありがちな2つの失敗
ここでは、両立が崩れるときによく見かける形を2つ挙げておきます。どちらも悪気なく起こります。
勉強の時間から先に削ってしまう
いちばん多いのが、生徒会の時間を勉強から持ってきてしまうパターンです。
部活は決まった時間に体育館へ行くので削れません。睡眠も削ると翌日に響きます。すると、いちばん削りやすいのが家庭学習の時間になります。
ところが、成績が下がると部活の続行そのものが家庭で議論になります。結果として、両立どころか部活を続けられるかという話に発展してしまいます。
削る場所は、勉強でも睡眠でもないところから探してください。スマホを見る時間や、動画を見ている時間のほうが先です。
「迷惑をかけている」と本人が抱え込む
もう1つは、本人が抱え込んでしまう形です。
練習を抜ける回数が増えると、まじめな選手ほど「自分だけ違うことをしている」と感じます。この気持ちは、口に出さないまま溜まっていきます。
そのうち、生徒会の仕事も部活も両方が苦しくなり、どちらかを急にやめると言い出すことがあります。多くの場合、限界が来たからではなく、後ろめたさが限界に来ています。
家庭でできるのは、抜けることを責める言い方をしないことです。
「また今日も遅れるの」と言われると、抜ける日が悪いことになってしまいます。



抜ケル日ハ 悪イ日デハナイ
生徒会をやると決めた時点で、練習を抜ける日はスケジュールの一部です。予定どおりに動いているだけだと、家庭の中でも扱ってください。
保護者ができる2つのこと
保護者の役割は、両立そのものを管理することではありません。やることは2つに絞れます。
1つ目は、引き受ける前の話し合いに入ることです。決めるのは本人ですが、5つの項目を一緒に書き出すのは大人の役割になります。
中学生は「やれます」と答えます。忙しい時期が来ることや、削る場所が必要になることまでは想像しにくいからです。
ここで「無理でしょう」と止めるのではなく、条件を一緒に作ってください。条件がそろえば、たいていの子は両立できます。



止めるのではなく、条件を作るんですね。



そのほうが本人も納得して動けますからね。
2つ目は、体調の変化を見ておくことです。両立している期間は、疲れが表に出るのが遅くなります。
朝起きられない日が続く、食欲が落ちている、といった変化が出たら、活動量を見直す合図です。
体調不良が続くときや、睡眠が十分にとれない状態が長引くときは、無理に両立を続けさせず、医師に相談してください。
成長期の体づくりは、まず食事と睡眠が土台になります。
- 起きる時間と寝る時間が保たれているか
- 食事の量が落ちていないか
- 「疲れた」以外の言葉が出なくなっていないか
よくある質問
まとめ
生徒会と部活の両立は、本人のがんばりで決まるものではありません。引き受ける前の準備で、ほとんどが決まります。
抜ける曜日を先に伝え、抜けた日にやることを1つ決めておく。この2つがあれば、週に何回抜けても両立は成立します。
| 場面 | やること |
|---|---|
| 引き受ける前 | 抜ける曜日を書き出し、削る時間を決める |
| 顧問への連絡 | 引き受けた時点で曜日を伝えておく |
| 朝の集まり | 家を出る前に5分だけ体を動かす |
| 遅れて合流 | まず今日の練習の狙いを1つ聞く |
| 抜けた日 | ストレッチなど1つだけやってゼロの日を作らない |
| 行事前 | 忙しい時期を先に確認し、練習量を調整する |
| 疲れた日 | 跳ぶ本数を自分で減らす |
| 体調の変化 | 起床・食事の変化が出たら活動量を見直す |
私は元日本代表として、また指導者として多くの中学生を見てきましたが、生徒会をやったから伸びなくなった選手はいませんでした。
伸びが止まるのは、抜ける日が予定になっていなくて、本人が後ろめたさを抱えたままになっているときなんです。



今日、先生に曜日を伝えてきます!



それができれば、あとは続けるだけですよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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