- 熱はないけれど、朝からだるそうにしている
- 本人は行くと言うが、顔色が明らかに悪い
- 休ませたら、レギュラーから外されないか心配になる
こんな悩みを解決します。
バレー部を休ませるかどうかは、本人の言葉ではなく、体に出ているサインで決めると迷いが小さくなります。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールを運営し、体調が万全でないまま体育館に来た選手を、受け入れる側として何度も見てきました。
無理をして来た日に伸びた選手を、私は見たことがありません。休んだ翌日から立て直した選手のほうが、結果的に長く続いています。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 熱がない日でも、休ませるかどうかを決められる5つの基準がわかる
- 休ませると決めたあと、部活へどう連絡すればいいかがわかる
- 休んだ日と、練習に戻る初日の過ごし方がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:迷った時点で休ませて、朝いちばんに連絡する
先に結論からお伝えします。休ませるかどうかで迷いが出た時点で、その日は休ませる判断でかまいません。
迷うということは、いつもの様子と違う何かが見えているということです。毎日一緒に暮らしている人の違和感は、体温計より早くサインを拾っていることがあります。
バレーボールは、跳ぶ・落ちる・とっさに動くの連続です。判断が半歩遅れるだけで、着地の形が崩れて足首や膝に負担がかかります。
つまり、体調が整っていない日の練習は、上達につながらないだけでなく怪我のきっかけにもなりやすいわけです。
うさママでも、本人が行くって言うんです…。



その言葉は、体の状態とは別ものとして聞いてあげてください。
中学生・高校生は、休むことをチームへの迷惑だと考えます。だから体がしんどくても、口では行くと言います。
言葉を判断材料にすると、いつまでも決まりません。決めるのは体に出ているサインのほうです。
- 休ませるかどうか:体に出ているサインで決める
- 誰がいつ連絡するか:朝いちばんに、保護者から部活へ
なお、症状が強いときや、いつもと明らかに様子が違うときは、自己判断せず医療機関を受診してください。この記事は受診の判断に代わるものではありません。
親が休ませる判断に迷う3つの理由
そもそも、なぜここまで迷うのでしょうか。理由は体調そのものではなく、その周りにあることがほとんどです。
レギュラーや評価への不安があるから
いちばん多いのが、休んだことでチーム内の立ち位置が下がるのではないか、という不安です。
大会が近い時期ほど、この不安は大きくなります。今日1日休んだせいで、スタメンから外れるかもしれないと考えてしまうわけです。
指導者の側から言うと、1日の欠席で評価を決めることはまずありません。見ているのは、戻ってきてからどう動くかのほうです。
私も選手を見るときは、休んだ回数ではなく、戻ってきた日の集中の仕方を見ています。
体調不良の欠席が続いたときに指導者が気にするのは、選考ではなく体づくりのほうなんですよね。



休んだ回数より、戻ってからの動きを見ています。
休む基準が家庭ごとにバラバラだから
2つ目は、部活を休む基準がどこにも書かれていないことです。
学校を欠席する基準は、感染症の出席停止など学校側のきまりがあります。ところが、学校には行けるけれど部活だけ休みたい日の基準は、たいてい決まっていません。
だから毎回ゼロから考えることになり、その日の忙しさや気分で判断がぶれてしまいます。
基準が家庭の中にないと、子ども側も交渉するようになります。今日は行けると言えば行かせてもらえる、と学習してしまうためです。



毎回その場で考えるから、ぶれちゃうんですね。
仮病かどうかを疑ってしまうから
3つ目は、体調不良と気持ちの落ち込みの見分けがつきにくいことです。
人間関係や、思うように結果が出ないことがきっかけで、朝に体調が崩れることは実際にあります。
このときに仮病だと決めつけると、本人は次から何も言わなくなります。言っても疑われるだけだと感じるからです。
見分けようとするより、まず休ませて、落ち着いてから理由を聞くほうが早く進みます。体が理由なのか、気持ちが理由なのかは、その日のうちに決めなくてかまいません。
行きたくないという言葉が続く場合の関わり方は、こちらの記事でくわしく書いています。
休ませるかを決める5つの基準
ここからが本記事の中心です。次の5つのうち1つでも当てはまったら、その日は休ませる判断でかまいません。
- 発熱や、平熱より高い状態がある
- 痛みが動作の中で出ている
- 前の晩に眠れていない
- 食事がいつもの半分も入らない
- 朝の受け答えがいつもと違う
基準1:熱がある・平熱より高い
いちばんわかりやすいのが体温です。学校ごとに登校の基準が決められているので、まずはその基準に従ってください。
部活だけを考えるなら、平熱より高い時点で見送るのが安全です。体育館は外より気温が上がりやすく、熱がこもると体温がさらに上がります。
前日に微熱があって朝に下がった日も、その日は運動を避けたほうが無難です。下がったのではなく、朝の時間帯だけ低く出ていることがあります。



平熱ヨリ高イ日ハ体育館ノ暑サデ更ニ上ガル
基準2:痛みが動作の中で出ている
次に見るのが痛みです。じっとしていて痛いかどうかより、動いたときに痛むかどうかを見てください。
階段の上り下り、しゃがむ、腕を上げる。この3つのどれかで顔がゆがむなら、その日は跳ばせないほうがいいです。
成長期は、骨が伸びる速さに筋肉が追いつかず、膝やかかとに負担が集まりやすい時期でもあります。
痛みが1週間以上続く場合は、休ませるかどうかの前に整形外科を受診してください。原因がはっきりすれば、練習量の調整もしやすくなります。
私はスクールでも、痛みを我慢して跳んでいる選手には一度メニューを止めてもらっています。
怪我の予防と応急処置の考え方は、公的な情報でも確認しておくと安心です。



動いてるうちに痛くなくなるから、大丈夫だと思ってた…。
基準3:前の晩に眠れていない
3つ目は睡眠です。寝つけなかった、途中で何度も起きた、いつもより2時間以上短い。このどれかがあれば、体は回復しきっていません。
睡眠が足りない日は、反応が遅れます。レシーブで一歩目が出ない、ブロックのタイミングが合わないといった形で表れます。



眠れていない日は、動きを見ればすぐにわかります。
眠れない日が続いているなら、その日を休ませるだけでは足りません。就寝時刻そのものを見直す必要があります。
基準4:食事がいつもの半分も入らない
4つ目は食事の量です。朝ごはんがいつもの半分も入らない日は、練習に必要なエネルギーが足りていません。
エネルギーが足りない状態で長時間動くと、後半に足がふらつきます。着地が乱れやすくなるのはこのタイミングです。



練習の後半になると、急に体が重くなるんだよね…。
食欲が落ちている原因が、暑さや疲れではなく体調の変化にあることもあります。数日続くようであれば、練習量の相談より先に受診を検討してください。
基準5:朝の受け答えがいつもと違う
5つ目は、言葉ではなく受け答えの様子です。返事が短い、目が合わない、動きがゆっくりになる。
数値には出ませんが、毎日見ている人にはいちばん早くわかるサインでもあります。



数字に出ないものを理由にしていいのか、迷います…。



いちばん近くで見ている人の気づきが、最初のサインですよ。
3日以上続いているなら、体調ではなく気持ちの疲れが背景にあるかもしれません。燃え尽きのサインとの見分け方は、こちらの記事にまとめています。
休ませると決めたら、朝いちばんに保護者から連絡する
休ませると決めたあとの連絡は、次の順番で進めると迷いません。
連絡は、子ども経由ではなく保護者から出すのが基本です。本人に任せると、言い出せずに黙って欠席する形になりやすいためです。
文面は短くてかまいません。丁寧な言い回しを考えるより、伝わる事実が入っているかどうかのほうが大事です。
- 今日は休ませること
- 症状と、いつから続いているか
- 次にいつ行けそうか(わからなければ、わかり次第でよい)
理由を細かく書きすぎる必要はありません。ただ、熱なのか痛みなのかは伝えておくと、指導者側が戻ってきた日の練習量を調整しやすくなります。



痛みだとわかっていれば、戻る日のメニューを変えられます。
連絡の出し方や、部活の連絡が回る仕組みそのものに困っている場合は、こちらの記事も参考になります。
やりがちな失敗と、その直し方
休ませる判断そのものより、その前後のやり方でこじれることのほうが多くあります。
失敗1:本人に決めさせてしまう
行くかどうかを本人に決めさせると、ほぼ行くと答えます。休めば迷惑がかかる、と考えているからです。
決めるのは大人の側でかまいません。そのうえで、決めた理由を一言だけ伝えてください。
理由が伝わっていれば、休むことが罰ではなくなります。次に体調を崩したときも、隠さずに言えるようになります。



黙って休まれるのが、指導する側としてはいちばん困るんです。
失敗2:休んだ日に責めてしまう
もう1つの失敗は、休ませておきながら不機嫌になってしまうことです。
これをやると、休むこと自体が気まずくなります。次の機会には、しんどさを隠すようになってしまいます。
休ませると決めたなら、その日はもう蒸し返さないでください。原因の話は、体調が戻ってからで間に合います。



休んだ日に何も言われないと、次の日がんばれる!
親の関わり方でつまずきやすい場面は、こちらの記事にまとめています。
失敗3:休みが続いても様子見のままにする
3つ目は、欠席が続いているのに手を打たないことです。
同じ症状で月に3回以上休むようなら、その日の体調ではなく生活の形に原因があります。就寝時刻、朝食の量、練習量、この3つを順に見直してください。
見直しても変わらない場合は、受診したうえで、練習量そのものを指導者と相談する段階に入ります。
休んだ日と、練習に戻る初日の過ごし方
休ませたあとの過ごし方で、復帰のしやすさが変わります。ここも決めておくと迷いません。
休んだ日は、体を休めることだけに使う
休んだ日は、家で自主練をさせないでください。部活を休んで筋トレをするのでは、休んだことになりません。
スマホやゲームで夜更かしをすると、翌日も同じ状態が続きます。休む日こそ、早めに寝る形をつくってください。
体を動かさない代わりに、水分と食事はふだんどおりに戻していきます。食べられる量から少しずつで大丈夫です。



何もしない日って、罪悪感が出ちゃうんですよね…。



休むことも、上達に必要な時間ですよ♪
戻る初日は、全部やろうとしない
復帰の初日から全メニューに入る必要はありません。動ける範囲を、先に指導者へ伝えておいてください。
おすすめは、パスとフットワークから戻す形です。跳ぶ動作と、全力で走る動作は最後に足します。



戻る日は、跳ばない練習から入るのが安全です。
初日に無理をして再発すると、次はもっと長く休むことになります。半分の量で1日出るほうが、結果的に早く戻れます。
- 前半:パス・レシーブなど、跳ばない練習
- 後半:体の様子を見ながら、跳ぶ練習を少しだけ
- 痛みが出たら、その時点でやめる
学級閉鎖のように数日まとめて休んだあとに、練習へ戻す順番は別の記事でまとめています。
よくある質問
まとめ:休ませる判断は、続けるための判断
バレー部を休ませるかどうかは、本人の言葉ではなく、体に出ているサインで決めてください。
熱・痛み・睡眠・食事・受け答え。この5つのどれかが崩れていたら、その日は休ませる判断でかまいません。
| 見るところ | 休ませる目安 | 戻すときの注意 |
|---|---|---|
| 体温 | 平熱より高い | 下がった翌日も跳ぶ量は控えめに |
| 痛み | 動作の中で痛む | パスから戻し、跳ぶのは最後 |
| 睡眠 | 眠れていない・大幅に短い | 就寝時刻から先に直す |
| 食事 | いつもの半分も入らない | 食べられる量から戻す |
| 様子 | 受け答えがいつもと違う | 3日以上続くなら理由を聞く |
私は元日本代表として活動したあと、10年以上スクールで中高生を指導してきました。
長く伸びていく選手ほど、休む日をきちんと使っています。休まずに続けた選手が強くなるわけではないんです。
休ませる判断は、バレーをやめさせる判断ではありません。来週も再来週も体育館に立つための判断です。



今日は休ませて、明日の朝もう一度見てみます!



それでじゅうぶんです。連絡だけ、朝のうちにお願いしますね♪
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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