- 学級閉鎖になったとき、部活に出ていいのか判断がつかない
- 本人は元気なのに家にいるだけで、体力が落ちないか心配になる
- 休み明けにいきなり全体練習へ戻して大丈夫か分からない
こんな悩みを解決します。
学級閉鎖のときにいちばん大事なのは、部活に出るかどうかを家庭で決めず、学校の指示に従うことです。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生を指導していますが、閉鎖明けにけがをする選手には共通点があります。休んでいた日数を、初日の練習で取り返そうとしていたことです。
判断の順番と戻し方さえ決まっていれば、数日の休みは大きな痛手になりません。ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 学級閉鎖のときに部活へ出られるかの判断の順番がわかる
- 家で過ごす数日の使い方がわかる
- 練習に戻すときの安全な手順がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:判断は学校、家でやるのは体を落とさないこと
先に結論をお伝えします。学級閉鎖のときにやることは、出席や部活参加の可否は学校の指示に従い、家では体を落とさない過ごし方を続ける、この2つです。
学級閉鎖は、学校が感染の広がりを抑えるために出す措置です。だから「本人が元気かどうか」で家庭が判断するものではありません。
同じ学校でも、閉鎖の対象や部活の扱いは状況によって変わります。まず担任の先生や顧問の先生からの連絡を確認してください。
うさママうちの子は熱もないので、部活だけ行かせてもいいのかと思っていました…。



そこは学校の判断になりますね。まず連絡を確認してください。
家庭でやることは、判断ではなく準備です。閉鎖が明けたときに、いつもどおり練習へ戻れる状態を保っておく。ここに集中したほうが結果につながります。
学級閉鎖の期間は、多くの場合3日から1週間ほどです。この日数なら、家でできることを続けていれば体力はほとんど落ちません。
数日の休みで力が落ちるのではなく、生活が崩れることで戻すのに時間がかかる、と考えたほうが実態に近いです。
逆に、まったく動かずに過ごすと、戻ったときの体の重さがはっきり出ます。日数が短いからこそ、過ごし方の差が見えやすい期間でもあります。



判断ハ学校 準備ハ家
部活に出られるかを判断する順番
まず、判断の順番を整理しておきます。ここを家庭の感覚で決めてしまうと、後で困ることになります。
学校の連絡に部活のことが書かれていない場合
学級閉鎖の連絡には、授業のことだけが書かれていて、部活の扱いが明記されていないことがあります。
閉鎖の対象が学年単位なのかクラス単位なのかによっても、部活の扱いは変わります。同じ部の中で、出られる生徒と出られない生徒が分かれることもあります。
このときに「書いていないから行ってよい」と考えるのは危険です。連絡がないだけで、実際は活動停止になっているケースがあります。
顧問の先生に、保護者から一度確認を入れてください。生徒同士の情報だけで動くと、行き違いが起こりやすくなります。



先生に聞くのは気が引けていました。



確認は迷惑になりませんよ。先生も伝え漏れを防げて助かります。
本人に症状があるときは迷わず休む
学級閉鎖の対象になっていない場合でも、本人に症状があるときは休ませてください。
熱が下がっていても、だるさや咳が残っているうちは、体は回復の途中にあります。この状態で運動をすると、回復が長引くことがあります。
判断に迷うときや、症状が続くときは、自己判断で運動を再開せず医師に相談してください。
- 学校から部活を含めて活動停止の指示が出ている
- 本人に発熱・だるさ・咳などの症状が残っている
- 家族に同じような症状が出ている
家で過ごす数日の使い方
参加を見送ることになったら、次は家での過ごし方です。ここが閉鎖明けの差になります。
体調に問題がない場合に限り、次の3つを目安にしてください。症状があるうちは、まず休むことが優先です。
生活リズムを学校がある日のままにする
1つ目は、起きる時間と寝る時間を動かさないことです。
家にいる日が数日続くと、夜更かしと朝寝坊が一気に進みます。3日で1時間、5日で2時間ずれるのはよくある話です。
学校が再開したとき、いちばんきついのは授業でも練習でもなく、朝起きることです。ここさえ守れていれば、戻る負担はかなり小さくなります。
家にいる日でも、制服に着替える必要はありませんが、朝食の時間だけは学校がある日と同じにしておいてください。食べる時刻がずれると、そのまま生活全体が後ろへ動きます。



休みだと思うと、つい夜更かししてしまいます…。



そこだけ守れば、戻ったときが本当に楽になりますよ。
家の中でできる範囲で体を動かす
2つ目は、体を動かすことです。ただし、外に出ずに家の中でできる範囲にとどめます。
ストレッチ・体幹のトレーニング・その場での軽い動きで十分です。息が上がるほどの運動は必要ありません。
狙いは体力を上げることではなく、関節と筋肉を固めないことです。1日10分から15分あれば足ります。
特に、足首・股関節・肩まわりは動かしておいてください。この3か所が固まると、練習に戻った初日の動きがはっきり重くなります。
ボールを使った練習は、家の中では難しいことが多いはずです。無理に場所をつくるより、体の可動域を保つことに時間を使ってください。
食事をいつもどおりにとる
3つ目は、食事です。家にいると活動量が減るぶん、食欲も落ちやすくなります。
ここで量を大きく減らすと、体重や筋肉量が落ちて、戻ったときに動けなくなります。
いつもの食事を、いつもの時間にとる。これだけで十分です。特別に何かを足す必要はありません。



動いていないのに、同じ量を食べさせていいのでしょうか…。



数日なら、いつもどおりで大丈夫です。成長期は食事が土台ですからね。
成長期の体づくりは、サプリメントではなく食事が基本になります。数日の休みのために特別なものを用意する必要はありません。
練習に戻すときの3つの手順
閉鎖が明けたら、いよいよ練習に戻ります。ここでのけがが本当に多いので、順番を守ってください。
【手順①】初日は8割の強度から入る
まず、初日にいきなり全力を出さないことです。
数日休んだあとの体は、本人の感覚より反応が遅くなっています。跳ぶ・止まる・切り返すといった動作で、着地のずれが起きやすい状態です。
本人の中では「休んでいたぶん、今日は多めにやろう」という気持ちが働きます。ところが体のほうは、まだ休み明けの状態のままです。
この気持ちと体のずれが、閉鎖明けのけがをつくります。
初日は8割程度の強度にとどめ、体を思い出させる日にする。これだけで足首と膝のけがはかなり減らせます。
【手順②】跳ぶ動作は2日目以降に増やす
次に、ジャンプの量です。スパイクやブロックの連続練習は、初日に量を戻さないでください。
跳んで着地する動作は、休み明けの膝と足首にいちばん負担がかかります。休んでいた日数と同じくらいの日数をかけて、少しずつ戻すのが安全です。



早く取り返したくなってしまいます!



その気持ちが、いちばんけがにつながるんですよね。
【手順③】痛みが出たらその日で止める
3つ目は、痛みが出たときの対応です。
休み明けに出る痛みは、「休んでいたから」と流されがちです。ですが、休み明けだからこそ体が対応しきれずに痛みが出ているとも言えます。
同じ場所の痛みが2日以上続くようなら、練習量を落として医療機関で診てもらってください。
学級閉鎖でありがちな2つの失敗
ここでは、実際によく見かける失敗を2つ挙げておきます。どちらも悪気なく起こるものです。
「元気だから大丈夫」で参加させてしまう
いちばん多いのが、本人に症状がないことを理由に、学校の指示より先に判断してしまうパターンです。
大会が近い時期だと、練習を1日でも減らしたくない気持ちが出てきます。その気持ちは指導者としてよく分かります。
ただ、学級閉鎖は本人の体調だけを見て出される措置ではありません。チーム全体に広がれば、失う日数は1日どころではなくなります。



試合前だと、つい行かせたくなってしまいます…。



そこで無理をすると、チーム全体が止まることもありますからね。
家で「やることゼロ」の日をつくってしまう
もう1つは、家にいる数日を完全な休みにしてしまうことです。
学校も部活もない日が続くと、朝起きる理由がなくなります。そのまま昼まで寝て、夜眠れず、また朝起きられない。この流れが2日で完成します。
体力そのものは数日では大きく落ちませんが、生活のリズムは3日あれば十分に崩れます。戻すのに1週間かかることも珍しくありません。



体力ヨリ 先ニ生活ガ崩レル
やることを1つだけ決めておくと、この失敗は防げます。ストレッチでも勉強でも構いませんので、毎日同じ時間にやることを1つ置いてください。
保護者ができる2つのこと
学級閉鎖の期間は、家にいる時間が長く、口を出したくなる場面が増えます。役割は2つに絞れます。
1つ目は、情報を確認して本人に伝える役割です。学校からの連絡、顧問の先生への確認、再開の日程。ここは保護者が担ったほうが確実です。
生徒同士のやりとりだけで動くと、間違った情報のまま準備を進めてしまうことがあります。
再開の日程が変わることもあるので、前日にもう一度確認しておくと安心です。



連絡の確認だけでも役に立つんですね。



そこがいちばん助かる部分ですよ。
2つ目は、生活の両端を守る役割です。起きる時間と寝る時間だけを見ておきます。
日中の過ごし方は本人に任せてかまいません。両端が保たれていれば、数日の休みで崩れることはほとんどありません。
体調に不安が残るときは、練習の再開を急がず、医師の判断を待ってください。焦って戻して長引くほうが、結果的に失う時間は大きくなります。
- 学校・顧問からの連絡内容
- 起きる時間と寝る時間が保たれているか
- 症状が残っていないか・悪化していないか
家で過ごす日が続くときは、トップの試合を見るのも良い過ごし方です。
よくある質問
まとめ
学級閉鎖のときにやることは、多くありません。判断は学校に従い、家では体を落とさない過ごし方を続けるだけです。
出席や部活参加の可否は学校の指示に従い、家では生活リズム・軽い運動・食事の3つを保つ。この形なら、数日の休みは痛手になりません。
| 場面 | やること |
|---|---|
| 連絡確認 | 学校の連絡を見て、部活の扱いが不明なら顧問へ確認 |
| 症状あり | 参加を見送る。迷うときや長引くときは医師に相談 |
| 起床・就寝 | 学校がある日と同じ時刻を保つ |
| 運動 | 家の中でストレッチ・体幹など軽い範囲で |
| 食事 | いつもの量を、いつもの時間に |
| 復帰初日 | 強度は8割まで。体を思い出させる日にする |
| 跳ぶ動作 | 初日に量を戻さず、数日かけて増やす |
| 痛み | 同じ場所で2日以上続くなら受診 |
私は元日本代表として、また指導者として多くの中学生を見てきましたが、数日の休みで力が落ちた選手はほとんどいませんでした。
落ちたように見えるのは、戻し方を急いだときなんです。



初日は8割にしてみます!



それができれば、2日目からはいつもどおりに戻れますよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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