- 文化祭の準備で、部活に出られない日が続いている
- 久しぶりに練習へ行くと、ボールが手につかない感じがする
- 準備で帰りが遅くなり、朝がどんどんつらくなっている
こんな悩みを解決します。
文化祭の期間にプレーが崩れるのは、実力が落ちたからではありません。ボールに触らない日が続いて、手と目のつながりが薄れているだけです。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生・高校生を指導していますが、秋の行事シーズンになると「久しぶりの練習で全然ダメでした」という報告が必ず届きます。
でも、話を聞いてみると原因はほとんど同じです。準備で忙しかった数日間、ボールにまったく触っていないんですよね。
逆に言えば、短くてもボールに触れる時間を残しておけば、感覚はそれほど落ちません。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 文化祭の期間に感覚が鈍る本当の理由がわかる
- 練習に出られない日でもできる5つの手順がわかる
- 文化祭が終わったあと、何日で戻せばいいかがわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:練習は休んでも、ボールに触る時間は休まない
先に結論をお伝えします。文化祭の準備期間にやるべきことは、毎日10分でいいので、ボールに触る時間だけは切らさないことです。
文化祭の準備は、放課後の時間を丸ごと持っていきます。部活に出られない日が1週間近く続くことも珍しくありません。
このとき多くの選手が、練習を休む=バレーから完全に離れる、と考えてしまいます。そこが分かれ道なんです。
体力は数日休んだくらいでは大きく落ちません。落ちるのは、ボールの落下点を読む感覚と、手に当てる位置の感覚のほうです。
サルくん3日休んだだけで、パスがあらぬ方向へ飛びました…。



体力ではなく感覚のほうが先に鈍るんですよ。だから触る回数を残しておくんです。
やることは大がかりでなくてかまいません。家の壁でパスを10分、あるいは寝る前にボールを両手で扱うだけでも違います。
この時期の目標は、うまくなることではありません。文化祭が終わった翌日に、いつもの感覚で入れる状態を保つことに置いてください。
文化祭の期間にバレーの感覚が鈍る3つの理由
なぜ文化祭の準備は、思っている以上にプレーへ響くのでしょうか。理由は3つあります。
自分に何が起きているのかが分かると、限られた時間で何を優先すべきかも見えてきます。
【理由①】ボールに触らない日が続く
1つ目は、いちばん単純な理由です。ボールに触っていないことです。
バレーの技術は、頭で覚えるものより体で覚えている部分が大きい競技です。落ちてくるボールの下に入る、手のどこに当てるかを合わせる。これらは反復で保たれています。
その反復が数日途切れると、判断が半歩ずつ遅れます。本人の感覚では「なんとなく合わない」という言い方になるんですが、実際に起きているのはこのズレです。



触ラナイ日数ガ長イホド戻スノニ時間ガカカル
とくに影響が出やすいのがオーバーハンドパスです。指先の細かい感覚を使うので、ブランクが手に伝わりやすいんですね。
【理由②】準備で夜が遅くなり睡眠が削れる
2つ目は、生活のリズムが後ろにずれることです。
文化祭が近づくと、看板づくりや衣装の準備が放課後だけでは終わらず、家に持ち帰ることになります。宿題もあるので、寝る時間だけが後ろへずれていきます。
睡眠が短い日が続くと、体は回復しきらないまま次の日を迎えます。この状態で久しぶりの練習に入ると、動きが重いだけでなく、判断のミスも増えます。



準備が終わらなくて、寝るのが1時になった日もあります!



それが続くと、練習に戻ったときの体がいちばん危ないんですよ。
睡眠の目安は、こちらの記事にまとめています。
【理由③】出られる日と出られない日がまだらになる
3つ目は、参加の仕方がとぎれとぎれになることです。
文化祭の準備は、毎日きっちり同じ時間に終わるわけではありません。今日は部活に行ける、明日は行けない、という日が交互に続きます。
このまだらな状態がやっかいなんです。
行けた日に「遅れを取り返さなきゃ」と思って、いつも以上に跳んでしまう選手が出てきます。
休んだ翌日に急に本数を増やすのは、体にとっていちばん負担の大きい入り方です。膝や足首に痛みが出るのは、たいていこういう日でした。



マダラナ参加ホド入リ方ニ注意
感覚を落とさない5つの手順
ここからが本題です。むずかしいことはしません。次の順番で手を打ってください。
順番が大事です。上から順に効果が大きく、下にいくほど余裕があるときの上積みになります。
【手順①】1日10分だけボールに触る時間を残す
最優先はこれです。時間ではなく回数を残してください。
10分あれば、壁パスは十分にできます。家の中でも、ボールを両手で持って軽く上げ下げするだけで、手のひらと指の感覚は保てます。
トスは感覚を研ぎ澄ます技術なので、安定しなくなったときほど壁パスのように近いところへ丁寧に上げるところから戻すのが基本です。距離はあとから伸ばせます。



家の壁で10分ならできそうです!



それだけで、戻るまでの日数が半分になりますよ。
【手順②】寝る時間を先に決めて動かさない
次に睡眠です。
準備が押している時期こそ、何時に布団へ入るかを先に決めてください。そこから逆算して夜の予定を組むと、削る場所が自然に見えてきます。
終わらない日もあります。それでも就寝時間だけは動かさず、残った作業は翌朝に回すほうが、体も気持ちも保ちます。
帰りが遅くなって夕食の時間がずれた日は、消化のいいものを軽めにとどめてください。食事が基本という考え方は、忙しい時期も変わりません。
【手順③】出られる日は本数より丁寧さに振る
3つ目は、部活に行けた日の使い方です。
久しぶりに行けた日ほど、たくさん打ちたくなります。でも、そこで本数を追うと、ズレたフォームのまま数だけこなすことになります。
その日にやるべきは、1本ずつ形を確認しながら、感覚を戻す作業です。パスなら落下点に入る、スパイクなら助走のリズムを合わせる。それだけで十分な1日になります。



遅れを取り返さなきゃと思っていました。



取り返すのは文化祭が終わってからでいいんです。今は形を守ることが優先ですよ。
【手順④】休む連絡はいつ戻れるかまで伝える
4つ目は、周りへの伝え方です。
準備で休むときは、休むことだけを伝えて終わりにしないでください。いつまで準備が続いて、いつから戻れるのかまで伝えると、チーム側も予定を組めます。
これは気配りの話だけではありません。戻る日を自分の口で言うと、その日に向けて生活を整えようという意識が働きます。
連絡の仕方に迷ったときは、こちらの記事の例文が使えます。
【手順⑤】久しぶりの日はいきなり全力で跳ばない
最後は、体への入り方です。
数日ぶりの練習は、体が思っているより固まっています。その状態でスパイクを全力で打つと、肩や膝に負担が集中します。
アップの時間をいつもより長めにとり、ジャンプは低いものから段階的に上げてください。1本目から全力で跳ぶのは避けたほうが安全です。
痛みが出た場合は、その日のうちに顧問の先生と保護者へ伝えてください。腫れがある・体重をかけられない・数日たっても引かないときは、自己判断せず医療機関に相談しましょう。
文化祭の準備でやりがちな2つの失敗
失敗の形も知っておいてください。この時期にプレーを崩す選手は、だいたい次の2つのどちらかです。
どちらも「まじめだからこそ」起きるのが、やっかいなところです。
【失敗①】文化祭が終わるまで完全に離れてしまう
ひとつ目は、切り替えすぎることです。
準備に集中しようとして、その期間はバレーのことを一切考えない。まじめな選手ほど、この振り切り方をします。
気持ちの切り替えとしては悪くありません。ただ、体のほうは切り替えについてきてくれないんです。戻ったときのギャップが大きくなります。
完全に離れるのではなく、細く長くつないでおく。1日10分でも、ゼロと10分の差はとても大きいです。



ゼロト10分ハ全然違ウ
【失敗②】戻った初日に取り返そうとする
ふたつ目は、復帰の初日に飛ばすことです。
休んだ罪悪感から、初日にいつも以上のことをやろうとする選手がいます。ここでケガをすると、文化祭どころではなくなります。
初日は感覚の確認、2日目から本数を戻す。この順番を守るだけで、無駄な離脱を防げます。



初日は確認だけにします!



それでいいんです。あせらないほうが結局は早いですよ。
文化祭が終わったあとの3日の戻し方
文化祭が終わると、気持ちが一気にゆるみます。ここも大事な時期なんです。
準備でたまった疲れは、終わった翌日から出てくることがよくあります。いきなりいつもの練習量へ戻すと、そこでケガをすることがあります。
- 1日目は落下点に入る確認だけにして本数を追わない
- 2日目にジャンプを伴うメニューを戻す
- 3日目にいつもの練習量へ戻す
- 3日間とも、寝る時間をいつもより早める
文化祭の準備は、立ちっぱなしや細かい作業が続くので、じつは体に疲れがたまっています。本人が自覚していないぶん、抜けるまでに数日かかります。
そのかわり、クラスで役割を持って動いた経験は、コートでも生きてきます。人に指示を出す、段取りを考える。バレーで必要な力とそのまま重なる部分です。



文化祭の準備がバレーに役立つんですか!?



段取りを考えるのは、コートの中でもずっとやっていることですよ。
戻し方の具体的な流れは、こちらの記事も参考になります。
よくある質問
まとめ
文化祭の期間にプレーが崩れるのは、実力が落ちたからではなく、ボールに触る回数が途切れているからです。練習は休んでも、ボールに触る時間だけは切らさないでください。
1日10分触る・寝る時間を動かさない・行けた日は丁寧さに振る・戻る日を伝える・初日は全力で跳ばない。この5つで、文化祭の期間は乗り切れます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 感覚が鈍る理由 | ボールに触らない日が続いている |
| 鈍りやすい技術 | オーバーハンドパス・落下点の判断 |
| 最優先の対策 | 1日10分だけボールに触る |
| 生活面 | 就寝時間を先に決めて動かさない |
| 行けた日の使い方 | 本数を追わず1本ずつ形を確認する |
| やりがちな失敗 | 完全に離れる・初日に取り返そうとする |
| 終わったあと | 3日かけて練習量を戻す |
| 痛みが出たら | その日のうちに先生と保護者へ伝える |
私は元日本代表として、また指導者として多くの中高生を見てきましたが、行事の多い時期に伸びる選手は、練習量ではなくつながりを切らさない工夫を持っていました。
10分でいいんです。その10分が、文化祭のあとの自分を助けてくれます。



今日から寝る前の10分、やってみます!



それがいちばん効く1手ですよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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