- 部活から帰るとすぐにお菓子を食べて、夕食をあまり食べなくなる
- 練習をがんばっているのだから、お菓子くらい好きに食べさせてあげたい気持ちもある
- お菓子を全部やめさせるべきか、どこまでならいいのか線引きが分からない
こんな悩みを解決します。
部活の子のお菓子は、全部やめさせる必要はありません。「食べる時間・量・場面」を親子で決め、練習の前後はお菓子を補食に置き換える。この形にすると、食事を減らさずにお菓子とうまく付き合えます。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
体をつくる土台は、毎日の食事です。そのうえで、お菓子は楽しみの1つとして残しておくほうが、子どもも親も長く続けやすいと私は考えています。禁止よりもルールで整えるほうが、家の中の空気も穏やかに保てます。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 部活の子がお菓子を欲しがる理由と、禁止しなくてよい考え方が分かる
- 時間・量・場面など、家庭で決めておきたいお菓子のルールが分かる
- よく食べるお菓子を、練習前後の補食に置き換える選び方が分かる
部活の子の食事サポートを全体から知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:お菓子は禁止より「ルールと置き換え」で整える
先に結論をお伝えします。部活の子のお菓子で、親が意識したいのは次の3つです。
- お菓子は全部やめさせず、食べる時間と量を決めて楽しむ
- 練習の前後に食べる物は、お菓子より補食を中心にする
- ルールは親が一方的に決めず、子どもと話し合って決める
お菓子というと「体に悪い物」と感じる方もいるかもしれません。けれど、お菓子そのものが悪いわけではなく、困るのは食事が食べられなくなるほど食べてしまうことです。
うさママ帰ってすぐにスナック菓子を1袋食べて、夕食を残すことが多くて…。



お菓子を取り上げるより、食べる時間と量を決めるほうがうまくいきますよ。
国の食事バランスガイドでも、お菓子や甘い飲み物は「楽しく適度に」とされ、1日200kcal程度が目安として示されています。
これは一般的な目安で、部活の子は体格や練習量によって必要な食事の量が大きく変わります。
数字にしばられすぎず、食事をしっかり食べたうえで、楽しみとして少し食べるという位置づけで考えると分かりやすくなります。
部活の子がお菓子を欲しがる3つの理由
ルールを決める前に、なぜ子どもがお菓子を欲しがるのかを知っておきましょう。理由が分かると、どこを工夫すればよいかが見えてきます。
練習でおなかが強く減っている
バレーの練習はジャンプやダッシュをくり返すので、たくさんのエネルギーを使います。昼食から時間がたった夕方や、練習が終わった直後は、おなかがかなり減った状態です。
そこで手の届く所にお菓子があれば、すぐに食べたくなるのは自然なことです。
子どもの意志が弱いというより、おなかが減ったタイミングに、すぐ食べられる物がお菓子しかないという環境の問題であることも多いものです。
甘い物や塩からい物で手軽に満たされる
スナック菓子やチョコレート、菓子パンは、少しの量でおなかが満たされたように感じやすい食べ物です。袋を開けるだけで食べられる手軽さもあります。
ただ、お菓子で満たされた気がしても、体をつくるたんぱく質や、体の調子を整えるビタミン・ミネラルはあまりとれません。お菓子だけで空腹をしのぐ日が続くと、食事の量が減ってしまうことがあります。



すぐにおなかがふくれるから、つい手が伸びちゃうんですね。
気持ちを切りかえる楽しみになっている
きびしい練習や、学校と部活の両立でつかれている子にとって、お菓子は気持ちをほっとさせる楽しみの1つでもあります。友だちと分け合って食べる時間も、大切な息抜きになっています。
この楽しみを急に全部取り上げてしまうと、隠れて食べたり、親子で言い合いになったりしがちです。お菓子を「悪者」にせず、楽しみとして残す考え方が大切です。



がんばっている子ほど、ほっとできる時間も必要なんですよね。
親が決めておきたいお菓子のルール5つ
ここからは、家庭で決めておきたいお菓子のルールを5つ紹介します。
私がおすすめしたいのは、すべてを一度に始めず、できそうなものから試すやり方です。1つ決めて守れるようになったら、次のルールを足していきましょう。
| ルール | 決めること | ねらい |
|---|---|---|
| ルール1 | 食べる時間を決める | 食事を食べられる状態を保つ |
| ルール2 | 1回の量を決める | 食べすぎを防ぐ |
| ルール3 | お皿に出して食べる | 食べた量を見えるようにする |
| ルール4 | 練習の前後は補食にする | 動くためのエネルギーを入れる |
| ルール5 | 試合の前後は食べ慣れた物にする | おなかの調子をくずさない |
ルール1:食事の前はお菓子を食べない時間を決める
いちばん大切なのは、食事の前にお菓子を食べない時間を決めることです。夕食の直前にお菓子を食べると、おなかがふくれて、ごはんやおかずが食べられなくなります。
たとえば「夕食の2時間前からはお菓子を食べない」のように、家庭の生活時間に合わせて決めましょう。帰宅してすぐ夕食になる家庭なら、帰宅後はお菓子なしにする形でもかまいません。



時間を決めておくと、毎回「食べていい?」と聞かれなくなりますよ。
ルール2:1回に食べる量を決める
2つめは、1回に食べる量を決めることです。大きな袋のまま食べると、どれだけ食べたか分からなくなり、気づけば1袋なくなっていることがあります。
「小袋1つまで」「チョコは2つまで」のように、子どもにも分かる形で決めるのがおすすめです。大袋を買うときは、小分けになっている物を選ぶと量を守りやすくなります。



小分けの袋なら、子どもも自分で数えられそうです。
ルール3:袋から直接食べずにお皿に出す
3つめは、お菓子を袋から直接食べずに、食べる分だけお皿に出すことです。お皿に出すと、自分がこれから食べる量が目で見て分かります。
テレビやスマホを見ながら袋から食べると、つい手が止まらなくなりがちです。お皿に出して、食べ終わったら片づけるという流れにすると、だらだら食べを防げます。



うちの子は、動画を見ながら袋ごと食べていました…。
ルール4:練習の前と後はお菓子より補食にする
4つめは、練習の前と後に食べる物を、お菓子ではなく補食にすることです。補食とは、食事だけでは足りないエネルギーや栄養を補うための軽い食事のことです。
練習の前は、おにぎりやバナナなど、動くためのエネルギーになりやすい物が向いています。練習の後は、次の食事までの時間に合わせて、おにぎりやヨーグルトなどを選ぶと、食事までのつなぎになります。
補食の選び方やタイミングは、次の記事でくわしく紹介しています。
ルール5:試合の前日と当日は食べ慣れた物にする
5つめは、試合の前日と当日に食べる物を、ふだんから食べ慣れた物にすることです。はじめて食べるお菓子や、脂っこいスナック菓子、辛いお菓子は、おなかの調子をくずす原因になることがあります。
大会の日は、試合と試合の合間にすぐ食べられる物を持たせることが多くなります。お菓子を持たせる場合も、いつも食べていて、おなかに残りにくい物を選びましょう。



試合の日に新しいお菓子を試すのは、やめておくのがおすすめです。
試合の日の食事の時間の考え方は、次の記事を参考にしてください。
よく食べるお菓子を補食に置き換える選び方
お菓子をいきなりやめるのは難しくても、似た満足感のある物に置き換えることならできます。よく食べるお菓子ごとに、置き換えの例を見てみましょう。
| よく食べるお菓子 | 置き換えの例 | ポイント |
|---|---|---|
| スナック菓子 | おにぎり・せんべい | 塩気がほしいときの代わりに |
| チョコレート・クッキー | バナナ・カステラ | 甘さがほしいときの代わりに |
| 菓子パン | おにぎり・ロールパン | おなかを満たしたいときに |
| アイス | ヨーグルト・果物 | 冷たい物がほしいときに |
| 甘いジュース | 牛乳・麦茶 | 飲み物で満たさないように |
甘い物がほしいときは和菓子や果物を選ぶ
甘い物がほしいときは、洋菓子よりも、カステラやどら焼き、ようかんなどの和菓子を選ぶと、脂質をおさえやすくなります。バナナやみかんなどの果物も、甘さを楽しめる置き換えの候補です。
どちらも「甘い物を食べたい」という気持ちを満たしながら、練習で使うエネルギーも補えます。子どもが好きな物の中から、置き換えの候補をいくつか一緒に探してみてください。



どら焼きなら、うちの子も喜んで食べてくれそうです!
おなかを満たしたいときはおにぎりを選ぶ
おなかがかなり減っているときは、お菓子よりも、おにぎりのほうが満足感につながります。ごはんは、練習で使うエネルギーのもとになる大切な食べ物です。
家に帰ってすぐ食べられるように、小さめのおにぎりを用意しておくと、お菓子に手が伸びにくくなります。
おなかが減ったときに、すぐ食べられる補食を先に置いておくのがコツです。
飲み物で満たさないように気をつける
お菓子と一緒に気をつけたいのが、甘いジュースや炭酸飲料です。飲み物でおなかがふくれてしまうと、食事が入らなくなることがあります。
ふだんの飲み物は麦茶や水、牛乳を中心にし、甘い飲み物は量を決めて楽しむようにしましょう。練習中の水分補給で使う飲み物は、次の記事で選び方を紹介しています。
お菓子のことでやりがちな3つの失敗
子どもの体を思う気持ちから、かえってうまくいかなくなることもあります。よくある失敗を3つ見ていきましょう。
失敗1:お菓子を全部禁止してしまう
お菓子を家から全部なくし、一切食べてはいけないことにすると、子どもは強い不満を感じます。友だちの家や、部活の帰り道のコンビニで、隠れて食べるようになることもあります。
隠れて食べるようになると、何をどれだけ食べているのか、親からは見えなくなります。禁止するより、家で見える形で適量を楽しむほうが、結果として整えやすいのです。



全部やめさせたら、帰り道に買って食べていたことがありました…。
失敗2:お菓子をご褒美や罰に使う
「試合に勝ったらお菓子を買ってあげる」「練習をさぼったらお菓子なし」のように、お菓子をご褒美や罰に使うのも、気をつけたい失敗です。
お菓子が特別なご褒美になると、かえってお菓子への気持ちが強くなりやすくなります。お菓子は、あくまでふだんの生活の中の楽しみとして扱いましょう。



勝ったらお菓子、と言ってしまうことがよくありました…。
ご褒美の考え方については、次の記事でくわしく紹介しています。
失敗3:ルールを親だけで決めてしまう
親が一方的にルールを決めて伝えるだけでは、子どもは納得しにくいものです。守れなかったときに叱ることが増え、お菓子のたびに言い合いになってしまいます。
中学生や高校生になると、自分のお小遣いでお菓子を買う機会も増えていきます。
親がいない場面でも自分で選べるように、ルールを決めるときは、子どもの意見も聞いて一緒に決めることが大切です。



自分で決めたルールは、子どもも守ろうとしやすいですよ。
部活の日に持たせるお小遣いの決め方は、次の記事で紹介しています。
家のお菓子の買い置きを見直す手順
お菓子のルールを守りやすくするには、家に何を置いておくかも大切です。次の順番で、買い置きを見直してみましょう。
たとえば、スナック菓子の大袋を毎週買っていた家庭なら、せんべいの小袋とバナナに変えるだけでも違います。冷蔵庫の見やすい場所に、ヨーグルトや小さなおにぎりを置いておくのもよい方法です。



買い物のときに、補食を先にかごに入れるようにしてみます!
食べる量そのものが少なくて悩んでいる場合は、次の記事も参考にしてください。
よくある質問
まとめ:お菓子は楽しみとして残し、ルールで整える
部活の子のお菓子は、全部やめさせるのではなく、食べる時間と量を決め、練習の前後は補食に置き換えることで、食事を減らさずに楽しめます。
お菓子を悪者にせず、親子で決めたルールの中で楽しむことが、長く続けるためのいちばんの近道です。
| ルール | 家庭でやること |
|---|---|
| 時間 | 夕食の前はお菓子を食べない時間を決める |
| 量 | 小袋1つまでなど、子どもにも分かる形で決める |
| 食べ方 | 袋から食べずにお皿に出して食べる |
| 練習の前後 | お菓子よりおにぎりやバナナなどの補食にする |
| 試合の前後 | 食べ慣れた物を選び、新しいお菓子は試さない |
まずは今日、子どもと一緒に「お菓子はいつ、どれくらい食べる?」を話し合うところから始めてみてください。



取り上げるんじゃなくて、一緒に決めてみます♪



楽しみを残しながら整えるのが、続けるためのコツですよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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