- リアクションボールが気になるけれど、バレーに効果があるのか分からない
- レシーブで、急にコースが変わったボールに一歩目が出ない
- 家でもできる反応の練習を探している
こんな悩みを解決します。
リアクションボールは、表面がいくつものこぶでデコボコになっていて、床に落とすとどこへ跳ねるか分からないゴムのボールです。
跳ねる向きが毎回変わるので、ボールを最後まで見て、動き出す練習を1人でも手軽にできます。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
バレーは、ブロックに当たったボールやネットにかかったボールなど、急に向きが変わったボールに反応する場面の連続です。ボールから目が離れたり、構えが崩れていたりすると、一歩目が遅れて届きません。
この記事では、リアクションボールでバレーに何が期待できて何ができないのか、5つの使い方と進める順番、やりがちな失敗までをまとめてお伝えします。ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- リアクションボールがバレーのどんな場面に役立つかが分かる
- 手で取る練習から構えて動く練習へ進める、5つの使い方が分かる
- 顔に当たるなど、ケガにつながる使い方が分かる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:リアクションボールは「最後まで見て、一歩目を出す」練習道具
結論からお伝えします。リアクションボールは、跳ねる向きが分からないボールを最後まで目で追い、構えから素早く一歩目を出す練習ができる道具です。
リアクションボールは、手のひらに収まるくらいの大きさで、表面に6つほどのこぶがついたゴムのボールです。
どのこぶから床に当たるかで、跳ねる向きが右にも左にも大きく変わります。
普通のボールなら、落とした瞬間に跳ねる先が予想できます。リアクションボールは予想が外れるので、床に当たって跳ねる瞬間まで見続けないと取れません。
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一方で、リアクションボールで遊ぶだけで、レシーブがうまくなったり、試合で反応が速くなったりするわけではありません。育てられるのは、ボールから目を離さずに動き出す習慣と、その土台までです。



小さいボールを取るだけで、本当にバレーの反応に役立つんですか?



大事なのは取れたかどうかより、最後まで見て、構えから足を出せたかどうかです。そこはレシーブの一歩目とよく似ていますよ。
- 最初は、腰くらいの低い高さから落とす
- 周りに割れる物や人がいない、広い場所で使う
- 1回5〜10分、集中が続くあいだだけ行う
- 取れなくても追いかけて飛び込まない
この4つを守るだけで、ケガをせずに効果を感じやすくなります。



反射神経の練習と、何が違うんですか?
反応を鍛える練習には、合図で動き出すドリルもあります。どちらも反応の練習ですが、反応する相手が違います。
| くらべるところ | リアクションボール | 合図スタートドリル |
|---|---|---|
| 反応するもの | 跳ねたボールの向き | 声や手の合図 |
| 人数 | 1人でもできる | 合図を出す人が必要 |
| 向いている目的 | ボールを最後まで見る目 | 合図から動き出す速さ |
ボールを見る目を鍛えたいならリアクションボール、動き出しの速さを鍛えたいなら合図のドリルと、目的で使い分けると迷いません。
バレー選手に向いている3つの場面
リアクションボールが、バレーのどんな場面につながるのかを知っておくと、練習の意味が分かりやすくなります。次の3つを意識して使ってみてください。
場面1:ブロックやネットに当たって向きが変わったボール
1つ目は、急にコースが変わったボールへの反応です。味方のブロックに当たったボールや、ネットにかかって落ちるボールは、どこへ行くか直前まで分かりません。
このとき、ボールから目を離していると、向きが変わった瞬間に気づけません。リアクションボールで「跳ねる瞬間まで見る」練習をしておくと、ボールを最後まで追う習慣がつきやすくなります。
場面2:構えから一歩目を出すとき
2つ目は、レシーブの一歩目です。レシーブの構えは、股関節を曲げて、重心を足の親指の付け根(母指球)に乗せるのが基本です。
かかとに体重が乗ったまま待っていると、ボールが跳ねた方向へ一歩目が出ません。リアクションボールを構えた姿勢で追うと、母指球に乗って待てているかを確かめられます。



かかと デハナク 母指球 デ 待ツ
場面3:練習前のウォームアップ
3つ目は、練習前のウォームアップです。体育館に着いてすぐ、軽く落として取る練習をすると、目と体を「ボールに反応するモード」に切り替えてから練習に入れます。
ここでは、低い高さから落として取るだけで十分です。走り回るほど続けると疲れてしまうので、5分ほどで切り上げましょう。
手で取るから構えて動くへ:リアクションボールの5つの使い方
始める前の準備
最初に、安全に使うための準備を整えましょう。準備を飛ばすと、跳ねたボールが顔に当たったり、追いかけて家具にぶつかったりします。
メガネをかけている人は、顔に向かって跳ねることもあるので、低い高さから始めると安心です。
準備ができたら、次の5つを順番に進めます。前の使い方がきれいにできるようになってから、次へ進んでください。
使い方1:両手で落として、1バウンドで取る
立ったまま、両手でボールを腰の高さに持ち、そのまま手を離して落とします。1回跳ねたところを、両手で取ります。
10回落として、何回取れたかを数えましょう。ボールが手を離れてから跳ねて手に収まるまで、目を離さないことが大切です。
使い方2:片手で落として、反対の手で取る
右手で落としたら左手で、左手で落としたら右手で取ります。片手になるので、跳ねた向きに合わせて体ごと寄せる必要が出てきます。
左右それぞれ10回ずつが目安です。手だけを伸ばすのではなく、跳ねた方向へ足から寄っていければ正しくできています。



跳ねた方に手を伸ばしたら、指先に当たって遠くへ行っちゃいました…。



手だけで追いかけましたね。跳ねた方へ、先に足を一歩出してから手を出しましょう。
使い方3:構えた姿勢から取る
レシーブの構えをつくり、胸の高さからボールを落とします。跳ねたら、構えたまま足を動かして取ります。
10回を2セット行います。取ったら、すぐに構えの姿勢に戻ってから次を落としましょう。毎回同じ構えから始めることで、一歩目の出し方がそろっていきます。
使い方4:壁に投げて、跳ね返りを取る
壁から2〜3mほど離れて立ち、壁の下のほうの床をねらってボールを投げます。床で跳ねてから壁に当たったり、壁に当たってから跳ねたりと、さらに向きが読めなくなります。
10回を2セットが目安です。強く投げると速く跳ね返りすぎるので、最初は軽く転がすくらいの強さで投げましょう。
使い方5:2人組で、落としてもらって取る
最後は、2人組で行います。1人がボールを持って前に立ち、もう1人は構えて待ちます。持っている人が好きなタイミングで落とし、待っている人が跳ねたボールを取ります。
いつ落ちるか分からないので、ボールを見続けて待つ力が必要です。10回で交代しながら、取れた回数を数えて競ってみましょう。



ここまでで10分くらいです。終わったらコートで構えて、一歩目が軽く出るかを確かめてみてください。
続けるときの目安
リアクションボールは、長い時間続けるより、集中できる短い時間で区切って行うほうが変化を感じやすくなります。
- 1回5〜10分ほど、週に2〜3回から始める
- 10回中8回取れるようになってから、次の使い方へ進む
- 練習前は使い方1〜3を軽く、2人組は休みの日や練習後に行う
- 集中が切れて目を離し始めたら、その日は終わりにする
疲れてくると、ボールではなく自分の手を見たり、かかとに体重が乗ったりします。形が崩れた状態で続けても効果は上がらないので、集中できる回数だけ行いましょう。
リアクションボールでやりがちな3つの失敗
リアクションボールは、落として取るだけのシンプルな道具です。そのぶん、使い方がずれていても気づきにくいので、次の3つを確かめてください。
失敗1:いきなり高い所から強く落とす
いちばん多いのが、この形です。難しいほうが練習になると考えて、頭より高い所から強く落とすと、速く遠くへ跳ねすぎてほとんど取れません。
取れない練習が続くと、見る前にあきらめて動くくせがつきます。腰の高さから始め、10回中8回取れるようになってから、高さを上げましょう。



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失敗2:手だけで追いかける
次に多いのが、足を止めたまま手だけを伸ばして取ろうとすることです。この形では、ボールに触れても、バレーの一歩目の練習にはなっていません。
レシーブも、手で取りにいくのではなく、足を動かしてボールの正面に入るのが基本です。跳ねた方向へ、先に足を出す意識で行いましょう。
失敗3:顔の近くで扱う・狭い所で追いかける
3つ目は、顔の近くから落としたり、狭い部屋で追いかけたりすることです。跳ねたボールが顔に当たったり、追いかけて家具や壁にぶつかったりすることがあります。
落とすのは腰から胸の高さまでにして、広い場所で使いましょう。取れずに転がったボールは、歩いて拾いに行けば十分です。
また、指や手首、足首に痛みがあるときは無理に行わないでください。痛みが続くときは、整形外科を受診しましょう。



取れないと悔しくて、つい飛び込んでいました…。



床にぶつかってケガをしたら本末転倒です。取れなかったボールは追わずに、次の1球で取り返しましょうね。
持っていなくても大丈夫:テニスボールで今日から試す方法
リアクションボールがなくても、落として取る練習は始められます。テニスボールやゴムボールを使えば、使い方1〜3はそのまま試せます。
普通のボールは跳ねる向きが読めるので、最後まで見て一歩目を出す「形」を作る練習に向いています。形ができたら、リアクションボールで読めない跳ね方に挑戦する、という順番にすると無理がありません。
- 大きさ(大きいほど取りやすく、小さいほど難しい)
- 色(床と見分けやすい、はっきりした色か)
- かたさ(やわらかめのほうが、顔や手に当たっても痛くない)
大事なのは、道具の種類よりも順番を守って続けることです。まずはテニスボールで試して、続けられそうだと感じたら、リアクションボールを検討してみてください。
リアクションボールだけでは足りない部分
ここまでリアクションボールの使い方をお伝えしてきましたが、取れるようになるだけでレシーブがうまくなったり、試合で反応が速くなったりするわけではありません。
リアクションボールで育てられるのは、ボールを最後まで見て、構えから動き出す習慣です。
その土台の上に、相手の動きから次のボールを予測する力や、スプリットステップで一歩目を速くする技術を重ね、コートで実際のボールを受ける練習で試合の動きに変えていきます。
いろいろな動きを組み合わせて体の使い方を広げたい人は、コーディネーショントレーニングを取り入れるのもおすすめです。
整える、鍛える、コートで使う。この3つがそろうと、急にコースが変わったボールへの一歩目も変わっていきます。



ボールを最後まで見るくせをつけてから、コートのレシーブ練習までやってみます!



順番をそろえるだけで、同じ時間でも体の変わり方が違いますよ。
よくある質問
まとめ:リアクションボールは低い高さから、最後まで見て足で取る道具
リアクションボールは、跳ねる向きが分からないボールを最後まで目で追い、構えから素早く一歩目を出す練習ができる道具です。
両手で取る使い方から、構えた姿勢、壁当て、2人組へと順番を守って進めることで、ボールから目を離さずに動き出す習慣がついていきます。
低い高さから始める。最後まで見る。手ではなく足から寄る。
| つまずくところ | 直し方 |
|---|---|
| ほとんど取れない | 腰の高さに戻し、両手で取る |
| 手だけで追ってしまう | 跳ねた方へ先に足を出す |
| 一歩目が出ない | 構えで母指球に体重を乗せる |
| 途中で目を離す | 跳ねる瞬間まで見ると決める |
| 顔に当たりそう | 胸より下から落とし、広い場所で行う |
ボールがなくても、テニスボールを落として取る練習は今日から試せます。練習前や家での自主練の5分を使って、どんなボールにも一歩目が出る体を作っていきましょう。



今日から、テニスボールで両手キャッチ10回から始めてみます!



10回中何回取れたかをノートに書いておくと、成長が分かりやすいですよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
パフォーマンスアップについては他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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