- 筋トレはしているけれど、部位ごとにバラバラで組み立て方がわからない
- 週に何回、どこを鍛えればいいのか迷ってしまう
- がんばっているのに、プレーに効いている実感が薄い
こんな悩みを解決します。
この記事は、種目そのものの細かいやり方ではなく、バレーに効く筋トレを週3日でどう組み立てるか、その全体の設計図に絞ってお伝えします。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで指導してきましたが、種目は知っていても、組み立て方がわからず伸び悩む選手はとても多いんです。
各部位の細かいやり方は個別の記事にゆずり、ここでは「全身をどう回すか」の地図を描きます。ぜひ参考にしてみてください。
- バレーに必要な筋肉の全体像がわかる
- 週3日で全身を回すメニューの組み方がわかる
- 続けるコツと成長期の注意点がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:週3日で「下半身・体幹・上半身」を回す

先に結論からお伝えします。バレーの筋トレは、下半身・体幹・上半身の3つを、週3日に分けてバランスよく回すのが基本の形です。
バラバラに鍛えるより、全身を回す設計図を持つ方が、プレーへの効果が出やすい。
バレーは、ジャンプ・スパイク・レシーブと、全身をまんべんなく使う競技です。どこか1か所だけを鍛えても、動き全体はうまくつながりません。
- 下半身:ジャンプと素早い動きの土台
- 体幹:空中や着地で姿勢を保つ中心
- 上半身:スパイクやブロックの力を生む部分
サルくん毎日どこかを鍛えないと、強くならないんじゃない?



実は逆なんだ。休む日があるから筋肉が育つ。週3日でも十分に効くよ。
筋肉は、トレーニングした後の休んでいる間に育ちます。毎日同じ場所を追い込むより、部位を分けて休みを挟む方が、効率よく強くなれます。
だからこそ、全身を3日に振り分けて回す組み立てが、バレーの筋トレに向いています。
週3日という日数にも意味があります。少なすぎると刺激が足りず、多すぎると回復が追いつきません。多くの人にとって、週3日は続けやすく効果も出やすい、ちょうどよい回数です。
もちろん、練習や部活で体を動かす日が多い人は、筋トレの日数を減らしても構いません。大切なのは、自分の生活の中で無理なく続けられる回数を選ぶことです。
心肺機能が低いと、試合の後半でプレーの精度が落ちる。走る練習も週のどこかに入れておく。
あわせて意識してほしいのが、走る練習です。心肺機能が低いと、試合の後半でプレーの精度がガクッと落ちてしまうからです。
筋トレとは別に、心拍数が上がった状態で動き続ける時間を週のどこかに作っておくと、終盤まで動ける体になります。



部活の練習があっても、別に筋トレをやった方がいいの?



練習で使う筋肉と、鍛える筋肉は少しちがうんだ。土台を作る筋トレは、練習の効果も高めてくれるよ。
なぜ「全身をバランスよく」が大事なのか


1か所だけを鍛えると、体の使い方にかたよりが出ます。強い部分と弱い部分の差が大きいと、動きがつながらず、ケガの原因にもなります。



ゼンシン ノ バランス ガ チカラ ヲ ツナグ
たとえば、スパイクの力は、下半身で生んだ力が体幹を通り、腕へ伝わって生まれます。この流れのどこかが弱いと、途中で力が逃げてしまいます。
力は「下半身→体幹→腕」の順に伝わる。1つでも弱いと、そこで力が逃げる。
だからこそ、腕だけ・脚だけを鍛えるのではなく、全身をつなげて鍛えることが大切です。バランスよく鍛えると、生んだ力を最後まで伝えられます。



強い部分を作るより、弱い部分をなくす方が、動き全体は良くなるんだ。
もう1つ大切なのが、前後・左右のバランスです。押す筋肉ばかり鍛えて引く筋肉を鍛えないと、姿勢がゆがみ、肩や腰を痛めやすくなります。
胸を鍛えたら背中も、太もも前を鍛えたら裏ももも、とペアで考えると、体のバランスが整います。これがケガの予防にもつながります。
とくにバレーは、スパイクやサーブで腕を前に振る動きが多い競技です。
前側ばかり使うので、意識して背中側を鍛えないと、肩が前に丸まりやすくなります。
背中や裏ももといった「体の後ろ側」は、ふだん見えないぶん鍛え忘れがちです。全身を回すメニューにすると、この後ろ側も自然と組み込めます。



見えない後ろ側も、ちゃんと鍛えないといけないんだね。



そう。前と後ろがそろうと、姿勢が安定して、力もしっかり伝わるようになるよ。
週3日メニューの組み立て方


ここからは、実際の組み立て方を紹介します。3日を「下半身」「上半身」「全身・体幹」に分けるのが、わかりやすい形です。
3日への振り分け方
まずは、1週間の中で3日をトレーニングにあて、部位を分けます。間に休みを入れるのがポイントです。
| 曜日の例 | 鍛える部位 | 主な種目の例 |
|---|---|---|
| 1日目 | 下半身 | スクワット・ランジ・カーフレイズ |
| 2日目 | 上半身 | 腕立て伏せ・背中・肩のトレ |
| 3日目 | 全身・体幹 | プランク・体幹トレ・軽い全身種目 |



曜日で分けると、迷わずに続けられそう!



そうだね。同じ場所を毎日追い込まないから、疲れもたまりにくいんだよ。
たとえば、月曜に下半身、水曜に上半身、金曜に全身・体幹、という形です。間の火・木・土日を休みや練習にあてると、無理なく回せます。
大事なのは、同じ部位を連日で追い込まないことです。下半身の翌日はまた下半身、とすると、回復が追いつかず、効果が下がってしまいます。
もし試合が近い週は、下半身の追い込みを試合の直前に入れないようにしましょう。
脚が疲れたまま試合に入ると、ジャンプや動きが鈍ってしまいます。



試合前は、いつもより追い込んだ方が調子が上がりそうだけど…。



逆なんだ。試合前は鍛えるより、疲れを抜く時期。休むから本番で力が出せるんだよ。
試合の2〜3日前からは、筋トレを軽めにするか休みにあて、体を回復させておくのがおすすめです。
鍛える時期と、休めて力を発揮する時期を分けて考えると、コンディションが整います。
1回の中での順番
1回のトレーニングの中でも、順番があります。大きい筋肉から先に鍛えるのが基本です。



どうして大きい筋肉から先なの?



大きい種目は力がいるからだよ。先に腕を疲れさせると、脚の種目で力が出せないんだ。
大きい筋肉を使う種目は、体全体の力を必要とします。先に小さい部分を疲れさせると、大きい種目で十分に力を出せません。
だから、スクワットのような全身種目を先に、腕や体幹の種目を後に回すと、1回のトレーニング全体の質が上がります。
1回の中では「大きい筋肉→小さい筋肉」の順。スクワットを先、腕や体幹は後に。
もう1つ大切なのが、ウォーミングアップとストレッチを省かないことです。急に重い種目から始めると、ケガをしやすくなります。
体を温めてから始め、終わったら使った筋肉をゆるめる。この前後のひと手間が、ケガを防ぎ、次の日の回復も助けてくれます。



ウォーミングアップって、めんどうで飛ばしちゃうんだけど…。



気持ちはわかるよ。でも、ここを省くとケガのもと。5分でいいから体を温めてから始めよう。
続けるコツと成長期の注意


筋トレは、続けてこそ効果が出ます。無理なく続けるためのコツと、注意点を見ておきましょう。
- 完璧を目指さず、週3日のうち1日でもやる
- 記録をつけて、少しずつの伸びを見える化する
- 練習が忙しい週は、軽めに切り替える
続けるうえで一番大切なのは、完璧を目指さないことです。予定通りにいかない週があっても、1日でもできれば十分と考えましょう。



練習で疲れてる日も、無理してやった方がいい?



無理はいらないよ。疲れているときは軽めにするか、休む。それも大事な判断なんだ。
疲れがたまっているときは、回数を減らすか、その日は休む判断も大切です。無理を重ねると、ケガや調子を崩す原因になります。
続けるうえでもう1つ役立つのが、記録をつけることです。何をどれだけやったかをメモしておくと、少しずつの伸びが目に見えてやる気につながります。
紙のノートでもスマホのメモでもかまいません。前回より1回多くできた、というような小さな変化に気づけると、続ける力になります。



記録を見ると、ちょっとずつ強くなってるのがわかってうれしい!



そうなんだ。伸びが目に見えると、やる気が続く。これが続けるいちばんのコツだよ。
ここで、成長期の選手に大事な注意点があります。
育ち盛りの時期は、重いバーベルなどの高負荷は避け、自分の体重で行う種目を中心にしてください。
「子どもの筋トレは身長を止める」と心配する声もありますが、正しいフォームと軽い負荷の運動が成長を妨げるという科学的な根拠は確認されていません。



筋トレすると背が伸びなくなるって、本当なのかな…?



正しいフォームと軽い負荷なら、その心配はいらないよ。気をつけるのは、痛みを我慢した重すぎる負荷なんだ。
問題になるのは、痛みを我慢した過剰な負荷です。自分の体重で行う種目を、正しいフォームでゆっくり行う分には、成長期でも安心して取り組めます。
目安としては、ダンベルやバーベルで重さを扱うのは高校年代からで十分だと私は考えています。中学生の間は、自分の体重で行う種目を丁寧に積み上げる方が、ケガを防ぎながら土台を作れます。
重さを足すよりも先に、正しいフォームで回数をこなせるようにする。この順番を守るだけで、高校に上がってから伸びる幅が大きく変わってきます。
出典:子供の体力向上(スポーツ庁)・発育期のスポーツ活動のあり方に関する研究(日本スポーツ協会)



関節や腰に痛みが出たら、その日は休もう。痛みが続くときは、専門家や医療機関に相談してね。
ここからは、選手や保護者の方からよくいただく質問にお答えします。
バレーの筋トレメニューについてよくある質問
各部位の鍛え方を深めるには
全体の組み立てがわかったら、次は各部位の種目を1つずつ丁寧に身につけていきましょう。ここでは大きな方向性だけお伝えします。
- 下半身:スクワットやランジでジャンプと動きの土台を作る
- 体幹:プランクやバランスボールで空中の姿勢を安定させる
- 上半身:腕立て伏せや背中のトレで打つ力を伝える
下半身は、スクワットやランジが基本になります。ジャンプの高さや素早い動きの土台になる、もっとも大事な部分です。



まずは下半身の種目から、1つずつ覚えていくぞ!



いいね。この地図を持っておけば、どの種目もどこに効くか迷わなくなるよ。
体幹は、プランクやバランスボールで、空中や着地の姿勢を保つ力を育てます。上半身は、腕立て伏せや背中のトレで、打つ力を伝える部分を鍛えます。
はじめから全部の部位を完璧にやろうとすると、続きません。まずは下半身の基本種目を1つ覚え、慣れたら次の部位、と1つずつ広げていくのがおすすめです。



いっぺんに全部やらなくて、1つずつでいいんだね。



そう。1つの種目を正しくできてから次へ進む方が、結果的に早く全身が整うんだ。
あせらず、地図の上を1歩ずつ進めていきましょう。それぞれの詳しいやり方は、個別の記事で1つずつ紹介しています。
この全身の地図を持っておくと、各種目がどこに効くのかを見失わずに練習できます。
まとめ:全身を週3日で回して、バレーに効く体を作ろう
バレーの筋トレは、下半身・体幹・上半身をバランスよく、週3日に分けて回すのが基本です。全身をつなげて鍛えると、生んだ力を最後までプレーに伝えられます。
| ポイント | 意識すること | 目安 |
|---|---|---|
| 分け方 | 部位を3日に振り分ける | 下半身・上半身・全身体幹 |
| 順番 | 大きい筋肉から先に | 脚→腕・体幹 |
| 続け方 | 完璧より継続 | 疲れたら軽め・休む |
全身を週3日で回し、前後左右をバランスよく。力を最後まで伝える体を作る。
私は元日本代表として、全身をバランスよく鍛えた選手が、動き全体を大きく伸ばすのを何度も見てきました。あせらず、地図に沿ってコツコツ積み上げていきましょう。



よし、まずは週3日の予定を立てるところから始めるぞ!



その意気だよ。全身がつながれば、プレーの一つひとつが力強くなってくるからね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
バレーの身体づくり(パフォーマンスアップ)については他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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