- 仕事や下の子の予定が重なって、試合の応援に行けそうにない
- 他の家庭は毎回来ているのに、うちだけ行けないことに申し訳なさがある
- 行けないと伝えたときに、子どもががっかりした顔をするのがつらい
こんな悩みを解決します。
先に結論をお伝えすると、応援に行けない日にいちばん大事なのは当日ではありません。行けないと分かった時点で子どもに先に伝えておくことで、当日の受け止め方が大きく変わります。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生以上の選手を指導してきて、保護者が来られない試合の日も数えきれないほど見てきました。
体育館で見ていて分かるのは、親が来ているかどうかより「聞いていたかどうか」で子どもの表情が違うということです。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 応援に行けない日に、事前・当日・帰宅後で何をすればいいかが分かる
- 子どもががっかりしにくい伝え方の順番が分かる
- 他の家庭と比べて落ち込まなくてよい理由が分かる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:当日ではなく「前もって伝える」で子どもの受け止め方が変わる
まず結論からお伝えします。応援に行けない日の分かれ目は、当日どうするかではありません。行けないと分かった時点で、子どもに先に伝えておくことです。
当日の朝に知らされるのと、1週間前に聞いているのとでは、子どもの気持ちの整理のつき方がまったく違います。
うさママ言うとがっかりさせそうで、つい直前まで黙ってしまいます。



その気持ちは分かります。ただ、直前に知るほうが子どもにはこたえるんです。
体育館で選手を見ていると、コートから保護者席を探す子は少なくありません。そこにいないと分かった瞬間の表情は、正直に言えばよく覚えています。
けれども、事前に聞いていた子は探し方が違います。最初から前を向いていて、試合が始まればふつうに戦えています。



早ク 言ウホド 傷ハ 浅イ
つまり、がっかりさせないための沈黙が、いちばんがっかりさせているということです。
もうひとつお伝えしておきたいのは、応援に行けないこと自体は子どもの伸びを止めないという点です。
私がこれまで見てきた中で、保護者の観戦回数と選手の伸びが結びついていると感じたことはありません。伸びる子に共通していたのは、家に帰ってから話を聞いてもらえる環境があったことのほうでした。
だから、行けない日をどう埋めるかより、行けなかったあとにどう関わるかを考えてもらえたらと思います。
応援に行けないことがつらくなる2つの理由
ここからは、なぜこの悩みが重くなりやすいのかを整理します。原因が分かると、対処の順番も見えてきます。
理由①:来ている家庭が目立って見える
体育館の保護者席は、来ている人だけが見える場所です。来られなかった家庭は、そこに姿がないので数えられません。
そのため、実際よりも「みんな来ている」と感じやすくなります。
見えているのは全体の一部で、来られない家庭のほうが多い日も珍しくありません。
平日開催の大会では、保護者席がかなり空いていることもあります。土日でも、下の子の行事や仕事が重なる家庭は必ずあります。



言われてみれば、来てない家の人のほうが多い日もありました。



そうなんです。見えている席だけで数えると、どうしても多く感じますよね。
私が指導者として保護者の方から相談を受けるときも、「うちだけ行けていない気がする」という言葉をよく聞きます。実際には同じことを何家庭も感じている、というのがいつもの答えです。
理由②:「応援=愛情」だと思い込んでしまう
もうひとつは、観戦に行くことが親の気持ちの証明のように感じられてしまうことです。
行けない日が続くと、それだけで関わりが足りていないように思えてきます。



応援に行ける親のほうが、ちゃんとしている気がしてしまって。



応援は関わり方の1つであって、全部ではありませんよ。
送迎、洗濯、食事の用意、費用の負担。試合当日に見えないところで、家庭がやっていることはたくさんあります。
観戦だけを取り出して評価すると、その積み重ねが見えなくなってしまいます。
子どもの側も、意外と冷静に見ています。理由を聞いていれば「仕事だから仕方ない」と受け止められる子がほとんどです。
- 保護者席にいるのは全体の一部で、来られない家庭も同じだけある
- 観戦回数と選手の伸びが結びついた例を、私は見たことがない
- 送迎・食事・費用も、立派な応援の形になっている
応援に行けない日にやる5つの手順
考え方が整理できたら、ここからは実際の進め方です。上から順に進めると、当日も帰宅後も落ち着いて過ごせます。
いちばん大事なのは1番目です。ここを飛ばして5番目の帰宅後だけをがんばっても、当日の子どもの気持ちは埋められません。



前もって聞いてたら、そんなに気にならなかったです!



そうなんです。知らされていない不安のほうが、実はしんどいんですよ。
会場や開始時刻の調べ方は、こちらの記事にまとめています。
行けない日でもできる3つの関わり方
「行けない」と伝えたあと、何もできないわけではありません。手をかけられる場所を3つお伝えします。
朝の送り出しで1つだけ確認する
当日の朝は、長い言葉をかける必要はありません。やることを1つだけ確認して送り出してください。
「今日はサーブを狙ったところに落とす」でも「声を出す」でも構いません。
結果ではなく、自分で決められることを1つ持たせると、子どもは試合に集中しやすくなります。
反対に「勝ってきてね」は、子どもが自分で決められないことを目標にさせてしまいます。負けたときに、それだけで応えられなかったことになってしまうからです。
短くて構いません。玄関先の一言で十分に届きます。



「勝ってきてね」しか言っていませんでした。
記録を残してもらう
映像が残っていると、帰宅後の会話がぐっと具体的になります。
同じチームの保護者に頼めるようであれば、無理のない範囲でお願いしてみてください。毎回ではなく、大事な試合だけでも十分です。
頼みづらいときは、子ども自身に頼む形もあります。試合のあとに覚えていることを3つメモしてもらうだけでも、話す材料になります。



他のお母さんにお願いするのは、気が引けてしまって。



お互いさまの部分なので、次に行ける日に返す前提で頼めば大丈夫ですよ。
撮影を頼まれる側になったときのコツは、こちらにまとめています。
帰宅後の10分を空けておく
そして、いちばん効くのが帰宅後の時間です。
10分でいいので、他のことをしながらではなく、顔を見て聞く時間を作ってください。
応援に行けなかった日ほど、聞く時間の価値は上がります。
聞き方は「どうだった?」だけで大丈夫です。話し出さない日は、無理に引き出そうとしないでください。
負けた日や出番がなかった日は、その場で話したくないこともあります。そういう日は「また話したくなったら聞かせて」と伝えて終わりにするほうが、次につながります。



聞ク時間ハ 行ク時間ヨリ 長ク効ク
やらないほうがいい3つのこと
よかれと思ってやったことが、かえって子どもを苦しくすることもあります。3つだけお伝えします。
1つ目は、何度も謝ることです。
「ごめんね、行けなくて」を繰り返されると、子どもは親を気づかう側に回ってしまいます。伝えるのは1回で十分です。
2つ目は、結果だけを聞くことです。
「勝った?」から入ると、負けた日に会話が終わってしまいます。「どうだった?」から始めてください。
3つ目は、他の家庭と比べることです。
「〇〇さんのお母さんは毎回来ているのに」と口に出すと、子どもは行けない事情を自分のせいのように感じてしまいます。



つい謝ってしまっていました。



一度伝えたら、あとは普段どおりで大丈夫です。そのほうが子どもも楽ですよ。
試合後の声のかけ方は、こちらの記事でくわしく書いています。
当番や車出しが重なって動けないとき
応援に行けない理由が、他の当番と重なっているという家庭もあります。この場合は考え方が少し変わります。
まず、全部を引き受けようとしないことです。
車出しも観戦も食事の用意も、すべてを1人で回そうとすると、どこかで続かなくなります。
保護者会の中で「この日は動けない」と早めに言える関係を作っておくほうが、長い目で見ると楽になります。
言い出しにくいと感じるかもしれませんが、同じことで困っている家庭はほかにもあります。1人が口に出すと、他の家庭も出しやすくなるものです。
共働きで回し方に悩んでいる場合は、こちらの記事が参考になります。
そして、これは私が指導者としてお伝えしたいことですが、来られない家庭を責める空気があるチームは長続きしません。
事情はそれぞれ違います。行ける家庭が行き、行けない家庭は別の形で支える。その形に落ち着いているチームのほうが、結果として長く続いています。
応援に行けない日は、家でトップの試合を一緒に見るという手当てもあります。
よくある質問
まとめ:行けない日は、伝える順番で決まる
応援に行けない日にいちばん大事なのは、当日ではありません。
分かった時点で伝える→試合の情報を押さえる→記録を頼む→朝に1つ確認する→帰宅後に10分聞く。
この順番で進めれば、行けなかった日も子どもの中に残るものが変わります。
| つまずく場面 | 起きること | 先にやること |
|---|---|---|
| 直前まで黙っている | 当日の朝に気持ちが崩れる | 分かった時点で伝える |
| 結果だけを聞く | 負けた日に会話が終わる | 「どうだった?」から入る |
| 何度も謝る | 子どもが親を気づかう側に回る | 伝えるのは1回にする |
私が体育館で見てきた限り、保護者席にいるかどうかで選手の伸びが決まったことはありません。
それよりも、帰ってから話を聞いてもらえる家に戻る子のほうが、次の練習で顔が違います。



次の試合は行けませんが、今日のうちに伝えておきます。



それでじゅうぶんです。帰ってきたときの10分を、楽しみにしていてください。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
保護者の関わり方については他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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