- 子どもが大学でもバレーを続けたいと言っているが、進み方が分からない
- 推薦の話が来ないと、大学でバレーはできないのではと不安になる
- 部活とサークルの違いも分からず、何を基準に大学を選べばいいか迷う
こんな悩みを解決します。
大学でバレーを続ける道は1つではありません。入り方は大きく3つあり、そのどれを選ぶかで高校での準備が変わります。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
私自身も大学を出たあと、プロのチームで競技を続けてきました。10年以上スクールを運営する中で、進路の相談を受けることも少なくありません。
そのときいつも感じるのは、情報がないまま「推薦が来なかったから終わり」と決めてしまう家庭が多いということです。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 大学でバレーを続ける3つの入り方の違いが分かる
- 大学のバレー部にどれだけレベルの幅があるかが分かる
- 高校のうちに家庭で準備しておくことが分かる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:入り方は3つ。推薦がすべてではない
結論からお伝えします。大学でバレーを続ける方法は、スポーツ推薦・セレクション・一般入試の3つがあり、推薦が来なくても道は残っています。
高校の3年生になって推薦の話がないと、その時点であきらめてしまう子がいます。とてももったいないことです。
実際には、一般入試で入学してから部に入り、そこから試合に出るようになった選手はめずらしくありません。
うさママ推薦の話がないと、もう無理なのでしょうか。



いいえ。入り口は3つあるので、まだ決めるには早いです。
もう1つ知っておいてほしいのは、大学のバレー部はレベルの幅がとても広いということです。全国を目指す部もあれば、週2日ほどで楽しむ同好会もあります。
つまり「どこまで本気でやりたいか」を先に決めれば、選択肢は一気に整理できます。
- 競技をどこまで続けたいのか(全国・関東などの上位を目指す/楽しく続ける)
- 学部・学びたいことをどこまで優先するのか
この2つが決まっていないまま学校名だけで選ぶと、入学後に苦しくなります。順番として、まずここを家庭で言葉にしてください。
大学でバレーを続ける3つの道すじ
ここが、この記事でいちばん知ってほしい部分です。入り方によって、動き出す時期も、準備する材料もまったく違います。
3つの道すじを順番に見ていきましょう。
①スポーツ推薦:高校での実績と顧問の推薦で進む
競技実績をもとに、大学が用意している推薦の枠で進む方法です。名称は大学によって違い、スポーツ推薦・体育推薦・アスリート選抜などと呼ばれます。
多くの場合、高校の顧問の先生を通して話が進みます。大学から声がかかる場合もあれば、高校側から大学へ問い合わせる場合もあります。
つまり、窓口は家庭ではなく高校側です。
出願の条件は大学ごとに大きく違います。全国大会の成績を求める大学もあれば、都道府県大会での実績や、身長・ポジションを重視する大学もあります。
条件は大学ごとに違うので、必ずその年の募集要項で確認してください。



全国大会に出ていないと無理なのでしょうか。



大学によります。地区大会の実績で進む選手もいますよ。
また、推薦には学業の基準が設けられていることがほとんどです。評定平均の下限が決まっている大学も多く、成績が足りずに出願できないケースは実際にあります。
入試の枠組みそのものは国の方針にもとづいて毎年示されます。制度の全体像を確認したいときは文部科学省の大学入学者選抜のページを見ておくと安心です。
②セレクション:大学の練習会や入部テストを受ける
大学のバレー部が独自に行う練習会や入部テストを受け、そこでの評価をもとに進む方法です。実施の有無も時期も大学ごとに違います。
高校の実績が控えめでも、その場のプレーで評価されれば道が開けるのが特徴です。逆に、実績があっても現在の状態を見られるので、けがの時期と重なると不利になります。
大学の公式サイトやバレー部のSNSで告知されることが多いので、高2の後半から定期的に確認しておくといいですね。



直接プレーを見てもらえるのはうれしいです。



その場が全国大会のかわりになりますからね。
③一般入試で入学し、あらためて入部する
学力試験や総合型選抜で入学し、そのあとバレー部に入る方法です。実はこの道で続けている大学生はたくさんいます。
ただし注意点があります。強豪校の中には、推薦で入った選手以外は入部を受け付けない部や、入部時にセレクションを行う部もあります。
入部できるかどうかは大学ではなく「部の方針」で決まります。事前に確認してください。
確認の方法はシンプルで、大学のバレー部のサイトやSNSの問い合わせ先へ、高校の顧問の先生から聞いてもらうのが確実です。
| 入り方 | 動き出す時期の目安 | 主に見られるもの |
|---|---|---|
| スポーツ推薦 | 高2の終わり〜高3の春 | 大会の実績・評定・身長やポジション |
| セレクション | 高3の春〜秋 | 当日のプレーと伸びしろ |
| 一般入試から入部 | 高3の秋〜入学後 | 学力と、部の受け入れ方針 |



イリグチ ハ ヒトツ ジャナイ
大学のバレー部はレベルの幅がとても広い
高校の部活とくらべて、大学はチームの性格が本当にさまざまです。ここを知らずに選ぶと、入学してから「思っていたのと違う」となります。
大きく分けると、次の3つのタイプがあります。
- 体育会の部活動:リーグ戦や大学選手権を目指す。練習量が多い
- 同好会:大会にも出るが、体育会より自分の時間を確保しやすい
- サークル:楽しむことが中心。掛け持ちやアルバイトと両立しやすい
体育会の部活動は、地域ごとのリーグに所属して昇格・降格を争います。上位のリーグになるほど練習は本格的で、生活のほとんどがバレー中心になります。
一方で同好会やサークルにも大会はあります。競技を「続ける」という意味では、こちらの選択もれっきとした道です。



続け方にも段階があるんですね。



はい。やめるか続けるかの二択ではありませんよ。
体育会はリーグ戦を軸に1年が回る
体育会の部活動は、春と秋のリーグ戦を中心に1年の予定が組まれています。そこに大学選手権や記録会が加わる形です。
高校のように夏に大きな山が1つあるのではなく、山が年に何度も来ると考えてください。オフの期間も高校ほど長くありません。
このリズムに慣れるまでが、1年生のいちばん大変な時期です。



高校とは、1年の流れがちがうんですね。



そうです。休みの取り方から変わりますよ。
見学は必ず本人に行かせる
パンフレットや動画では、練習の空気までは分かりません。可能であれば、本人が実際に練習を見に行くことをおすすめします。
見るポイントは、うまさよりも雰囲気です。声のかけ方、ミスをしたときの反応、休憩中の様子。ここに部の文化がはっきり出ます。
私も選手時代からいろいろなチームを見てきましたが、伸びるかどうかは、その環境と本人の性格が合っているかで大きく変わります。
強いチームが合うとはかぎりません。合う環境で続けた子のほうが伸びます。
高校のうちにやっておく4つの準備
どの道に進むにしても、高校のうちに準備しておくと選択肢が広がります。特別なことではなく、記録を残しておくのが中心です。
順番に補足していきます。
記録と映像は本人の名刺になる
大会の成績、出場した試合、ポジション、身長の変化。この4つを書き残しておくだけで、推薦やセレクションの場面ですぐ出せます。
映像もあると強いです。スマートフォンで撮ったものでかまいません。1試合まるごとではなく、自分のプレーが分かる場面を残しておいてください。



撮ってはいるのですが、整理はしていませんでした。



学年ごとにフォルダを分けておくだけで十分です。
評定平均は取り戻しにくい
見落とされがちなのが学業成績です。推薦には評定の基準があることが多く、これは直前になってから上げることができません。
高1から少しずつ積み上がる数字なので、部活が忙しい時期こそ、赤点を作らない工夫が必要です。
評定は後から取り返せません。バレーを続けたいなら、成績は守っておいてください。
情報は高2のうちから集め始める
推薦の話が動くのは高3の春以降ですが、そのときに慌てないためには、高2のうちから候補を見ておくことです。
大学名だけでなく、学部・所在地・部の練習環境まで見ておくと、家庭で話し合うときに具体的になります。
進んでからつまずきやすい3つのこと
無事に進んだあとに出てくる悩みもあります。先に知っておけば、心の準備ができます。
①練習量と生活リズムのギャップ
体育会の部活動は、高校時代より練習時間が長くなることがあります。授業・移動・アルバイト・課題と重なって、生活が回らなくなる子がいます。
入学前に、練習の曜日と時間帯を確認しておいてください。ここが分かるだけで、1年目の組み立て方が変わります。



授業と練習が続くと、思ったより体力が持ちません。



だからこそ、時間割の組み方が最初の勝負になります。
②競技レベルの差にとまどう
全国から選手が集まる部では、入学直後に自信をなくす子がいます。これは能力の問題ではなく、環境が変わったときに誰にでも起こることです。
私も環境が変わるたびに同じ経験をしてきました。半年から1年かけて、自分の役割を見つけていくものだと思っています。
③費用が高校時代より増えることがある
遠征費・合宿費・部費・用具代は、高校時代よりかかる場合があります。ひとり暮らしなら生活費も加わります。
金額は大学と部によって差が大きいので、可能であれば、入部前に部の担当者へ年間の目安を聞いておくと安心です。
- 練習の曜日と時間帯、オフの日
- 年間の部費・遠征費のおおよその目安
- 寮の有無と、住まいの条件
- 授業との両立について部がどう考えているか
保護者ができる関わり方
進路は本人が決めることですが、保護者にしかできない役割もあります。
いちばん大事なのは、情報と条件を整えて、決めるのは本人にまかせることです。



つい「この大学にしたら」と言ってしまいます。



そこだけは我慢してください。決めた人しか続けられません。
親が決めた進路は、うまくいかなくなったときに「お母さんが言ったから」に変わってしまいます。逆に自分で決めた道なら、苦しくても踏ん張れます。
私が指導している中学生にも、進路の話になると「自分で決めたい」という子は多いです。年齢が上がればなおさらですね。
家庭で先に決めておくのは「お金と住まい」
本人が決めるべきなのは進路そのものです。一方で、出せる費用の範囲や、ひとり暮らしが可能かどうかは家庭の事情なので、先に伝えておいてください。
条件が分かっていれば、本人はその中で選べます。あとから「そこは無理」と言われるほうが、よほど傷つきます。
条件は先に、選択は本人に。この順番を守るだけで話し合いが穏やかになります。
続けない選択も否定しない
大学ではバレーを離れる、という選択も立派な進路です。競技をやめても、体を動かす場所はいくらでもあります。
私は指導者として、長くバレーに関わってくれることのほうが大切だと思っています。選手として続けるかどうかは、その中の1つの形にすぎません。



形を変えて関わり続けてくれる。それでうれしいものです。
よくある質問
まとめ:入り口は3つ、続け方はもっとある
大学でバレーを続ける方法は、スポーツ推薦・セレクション・一般入試からの入部の3つです。推薦の話がないことは、終わりを意味しません。
どこまで本気で続けたいかを先に決める。入り口はそのあとで選べます。
| 場面 | やること | 気をつけること |
|---|---|---|
| 高1〜高2 | 記録と映像を残す・評定を守る | 成績を後回しにしない |
| 高2の終わり | 続けたいレベルを家庭で話す | 学校名だけで決めない |
| 高3 | 推薦・セレクション・一般の情報を集める | 部の入部方針を必ず確認する |
| 進学後 | 練習量と費用を早めに把握する | 一人で抱え込ませない |
私自身、環境が変わるたびに戸惑いながら競技を続けてきました。それでも続けられたのは、自分で選んだ道だったからだと思っています。
お子さんが選んだ道であれば、うまくいかない時期があっても、必ず前に進めます。



まずは、どこまで続けたいのかを聞いてみます。



それがいちばんの第一歩です。答えは本人の中にありますよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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