バレーのパス1人練習メニュー|壁パス・自宅でできるコツ

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バレーのパス1人練習メニューのアイキャッチ画像
  • チームの練習だけでは、パスがなかなか上達しない
  • 1人でも、家でもできる練習メニューが知りたい
  • せっかく自主練しても、変なクセがつかないか不安

こんな悩みを解決します。

パスは、1人でも家でも、正しいメニューを選べばしっかり上達できる技術です。

私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。

10年以上スクールを運営してきた経験から、伸びる選手とそうでない選手の差は、チーム練習以外の時間の使い方に表れると感じています。

毎日5分でも、おでこの前で面を作ってボールを待つ感覚をくり返した選手は、本番でもパスが乱れにくくなります。

ぜひこの記事を参考にしてみてください。

この記事を読むことで得られる3つのこと
  • 1人でも上達する、自宅と壁を使ったパス練習メニューがわかる
  • 変なクセをつけずに正しいフォームを固めるコツがわかる
  • 1週間でムリなく続けられる練習プランが手に入る

そもそもパスの基本フォームから見直したい方は、こちらの記事もあわせて読んでみてください。

それでは、詳しく見ていきましょう。

目次

1人練習で本当に上達できる理由

結論から言うと、パスは1人練習との相性がとても良い技術です。

理由はシンプルで、パスの土台になる部分は、相手がいなくても1人でくり返せるからです。

1人だからこそフォームに集中できる

チーム練習では、飛んでくるボールに反応するだけで精一杯になりがちです。

1人練習なら、自分のペースでボールを上げられます。

そのぶん、手の形・面の角度・体の使い方といった細かい部分に意識を向けられます。

サルくん

でも1人だと、合ってるか分からなくて不安だよ。

あげば

大丈夫。正しいチェックポイントさえ知っていれば、自分で確認しながら直せるよ。

正しいフォームからは、ミスが起きにくくなります。

だからこそ、早いうちに正しいフォームを身につけることが、上達のいちばんの近道なんです。

反復回数を圧倒的に増やせる

技術が体にしみこむかどうかは、くり返した回数で決まります。

チーム練習だけだと、自分がパスに触る回数は意外と少ないものです。

家や壁を使った1人練習を加えるだけで、ボールに触る回数は何倍にもなります。

1日5分でも、毎日続ければ1ヶ月で大きな差になります。

毎日コツコツ積み上げた回数が、本番での安定感につながっていきます。

まず押さえたいパスの基本フォーム

パスのオーバーハンドの基本フォームで額の上に三角形を作る図解

1人練習を始める前に、目指すフォームをはっきりさせておきましょう。

ここがあいまいなまま回数だけこなすと、間違ったフォームが体にしみこんでしまうからです。

オーバーハンドパスの基本

オーバーは、おでこの上で三角形を作って受けるのが基本です。

両手の親指と人差し指で、三角形のすき間を作ります。

そのすき間からボールを見上げるようにして、おでこの少し上で受けます。

あげば

指先だけで弾こうとせず、指の付け根まで使って包むようにすると安定するよ。

受けたら、ひじと手首、そして下半身を使って全身で押し出します。

手の形をもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

アンダーハンドパスの基本

アンダーは、両手の親指をそろえて組むのが基本です。

親指がそろうと面がそろい、ボールがまっすぐ返ります。

ボールを当てる位置は、前腕の中央です。

手首に近い硬い部分に当てると、内出血して痛くなりやすいので気をつけましょう。

組むときは強く握らず、軽く触れるだけでかまいません。

そして大事なのが、時間に余裕があるときは腕を振らないことです。

面を先に作っておき、足で運ぶように体重を移動させて返します。

手の組み方が不安な方は、こちらの記事で確認してみてください。

自宅でできるパス1人練習メニュー5つ

自宅でできるパス1人練習の直上トスの練習イラスト

ここが、この記事でいちばん大事なパートです。

家の中でも、天井に当てない工夫をすれば、しっかりパス練習ができます。

紹介する5つのメニューは、狭いスペースでも、低い天井でもできるものを選びました。

メニュー1:直上オーバー(つかんで投げる)

まずは、ボールを真上に上げてつかむだけの練習から始めます。

オーバーの三角形を作る感覚を、体にしみこませるのが目的です。

足を肩幅に開き、どちらかの足を少し前に出す
おでこの上で三角形を作り、ボールを真上に軽く上げる
落ちてきたボールを、三角形のすき間でつかむ

最初はつかむ時間を長めにとってかまいません。

慣れてきたら、つかむ時間をだんだん短くしていきます。

あげば

つかむ時間がゼロに近づくと、それがそのまま弾く動きになるよ。

このつかむから弾くへの移り変わりが、オーバー上達のカギになります。

メニュー2:直上トス(連続オーバー)

つかむ感覚がつかめたら、連続でオーバーを続ける練習に進みます。

同じ場所にとどまったまま、真上にトスを上げ続けるのが目的です。

高さは1〜2mを目安に、おでこの上で安定して受け続けましょう。

天井が低い家では、座った姿勢やイスに座った姿勢で行うと安全です。

サルくん

座ってやって意味あるの?

あげば

座ると下半身が使えないぶん、手の面だけに集中できるんだ。いい練習になるよ。

座って行うと目線も安定するので、ボールをしっかり見る練習にもなります。

メニュー3:直上アンダー(連続リフティング)

アンダーの面を安定させるなら、直上リフティングがおすすめです。

腰を落として両腕を組み、小さくアンダーで上げ続けます。

腕は振らず、床と平行になる面の角度をキープするのがコツです。

ボールを上げる力は、腕ではなく下半身の小さなひざの動きで作ります。

最初は10回続けることを目標にしましょう。

慣れたら20回、30回と回数を伸ばしていきます。

天井が低いときは、上げる高さを30cmほどに抑えれば家の中でも続けられます。

メニュー4:片手アンダー(左右交互)

両手のリフティングに慣れたら、片手のアンダーに挑戦します。

片腕ずつボールを上げることで、面の中心でとらえる感覚が身につきます。

親指が上を向くように、片腕をまっすぐ伸ばす
前腕の中央でボールを真上に小さく上げる
右腕5回、左腕5回から始める

慣れてきたら、右・左・右・左と交互に上げ続けてみましょう。

左右どちらでも安定して上げられると、本番で体勢が崩れたときに役立ちます。

メニュー5:寝転がり直上トス

仕上げに、寝転がって行う直上トスも紹介します。

あおむけになり、真上にオーバーでトスを上げ続けるだけです。

体重を使えないので、手だけでボールを正確にコントロールする力がつきます。

あげば

力に頼れないぶん、手の面の感覚を磨くのにぴったりなんだ。

ただし、顔の真上で行うと落ちてきたボールが顔に当たることがあります。

少し胸の上あたりを狙って、安全に行いましょう。

壁を使ったパス練習の基本5パターン

外や広い場所が使えるなら、壁を使った壁パスはとても効果の高い練習です。

壁は、ボールを返してくれる相手の代わりになってくれます。

ここでは、初心者でも取り組みやすい5つのパターンを紹介します。

壁パス1:アンダーでの壁打ち

まずは壁から2mほど離れて立ちます。

壁の少し上を狙って、アンダーで連続して当て続けます。

面を先に作り、跳ね返ってくるボールを足で運んで返すのがコツです。

最初は5回続けばじゅうぶんです。

回数より、毎回同じ面の角度で返せているかを大事にしましょう。

壁パス2:オーバーでの壁打ち

次に、おでこの上で三角形を作り、オーバーで壁に当て続けます。

狙う高さを少し上げると、自然とボールが山なりになり受けやすくなります。

サルくん

オーバーの壁パスって、トスの練習にもなるんだね!

あげば

その通り。狙った場所に返す感覚は、トスにそのまま生きるよ。

壁に当てる位置を一定に保つと、コントロールの練習になります。

壁パス3:オーバーとアンダーの交互

オーバーとアンダーを1回ずつ交互にくり返すパターンです。

オーバーで当てたら、跳ね返りをアンダーで受け、またオーバーで返します。

この切り替えは、実戦でとっさに手を使い分ける力につながります。

壁パス4:壁との距離を変える

慣れてきたら、壁との距離を変えて打ってみましょう。

近づくと速いテンポに、離れると遠くへ飛ばす力が必要になります。

近い距離・遠い距離の両方を練習すると、いろいろな速さのボールに対応できます。

壁パス5:的を狙う壁打ち

最後は、壁にテープなどで的を作り、そこを狙って返す練習です。

ねらった場所に正確に返す、コントロールの仕上げになります。

同じ的に5回連続で当てられたら、合格ラインです。

なお、屋外や公園の壁を使うときは、ボール遊びが禁止されていないか、周りに人や車がいないかを必ず確認してから行いましょう。

正面で取れるようになりたい方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。

ボールを使わずにできる練習

ボールがない場所でも、パスの上達につながる練習はできます。

フォームを体で覚えるシャドー練習や、道具を使った工夫を紹介します。

鏡の前でフォームチェック

鏡の前で、オーバーとアンダーの構えを作ってみましょう。

実際にボールを受けるつもりで、面の形や体の角度を確認します。

あげば

自分の目で正しい形を見て覚えると、本番でも再現しやすくなるよ。

このとき、ひじが後ろに下がっていないかを必ずチェックします。

ひじが後ろにあると、面を作るのが遅れてボールが飛びすぎる原因になります。

タオルやクッションで面の感覚を作る

たたんだタオルやクッションを、アンダーの面に乗せてみましょう。

腕を組んだまま、タオルを落とさずに小さく上下に動かします。

この練習で、ボールを乗せて運ぶ感覚が体にしみこみます。

オーバーなら、軽いクッションを三角形で押し上げる動きをくり返すのも効果的です。

構えとフットワークの確認

最後に、低い姿勢で構えるパワーポジションを練習します。

足幅は肩幅より広く、つま先はやや外向きに開きます。

重心は母指球(ぼしきゅう)、つまり足の親指の付け根あたりに乗せましょう。

ひざと肘が垂直方向でそろう構えが理想です。

この構えから、左右に小さく動くフットワークを加えると実戦に近づきます。

フットワークをもっと鍛えたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

ボールの飛び方でわかる修正ポイント

パスのボールが左右に流れる原因と正しい面の作り方の比較図解

1人練習でいちばん大事なのは、自分のミスを自分で直せることです。

スクールで直上パスが続かない選手を見ると、多くは手の形より先に、ボールの落下点に入れていません。

あげば

手だけ直すより、ボールが落ちてくる位置へ足を動かすと、連続回数が一気に安定するよ。

そこで、ボールがどこへ飛ぶかで原因を逆引きできる表を作りました。

症状から原因を見つける早見表

飛び方の症状おもな原因直し方
左右へ流れる面が左右に傾いている両腕の親指と肩の高さをそろえる
前へ飛んでいくボールに触る位置が前すぎるおでこの前・体の正面に入ってから触る
後ろへ抜けるボールの下に入りすぎている落下点より半歩後ろで待つ
回転して暴れる左右の手の当たり方がずれている低い高さのキャッチからやり直す

まずは、自分のパスがどの症状に当てはまるかを見つけましょう。

原因がわかれば、やみくもに回数を増やさずにすみます。

スマホで撮ると自分のクセが見える

自分のフォームは、自分ではなかなか見えないものです。

そこでおすすめなのが、スマホで自分のパスを撮ることです。

正面から撮ると、左右の肩と親指の高さのズレが一目でわかります。

横から撮れば、ボールを体の前で触れているかをチェックできます。

撮った動画と、この記事のフォームを見比べて直していきましょう。

1人練習を効果的にする1週間プラン

メニューがたくさんあると、何から手をつけるか迷ってしまいますよね。

そこで、ムリなく続けられる1週間のプラン例を紹介します。

1日5分から始める曜日別メニュー

最初は欲張らず、1日5分から始めるのがおすすめです。

下の表を参考に、曜日ごとにテーマを変えてみてください。

曜日練習テーマおもなメニュー
オーバーの面直上オーバー・直上トス
アンダーの面直上アンダー・片手アンダー
休み or 軽くシャドー鏡の前でフォームチェック
壁パス(アンダー)壁パス1・距離を変える
壁パス(オーバー)壁パス2・的を狙う
切り替え練習オーバーとアンダーの交互
休み or 苦手の復習自分の苦手メニュー
サルくん

これなら続けられそう!

あげば

そうそう。完璧を目指さず、まずは毎日ボールに触ることが大事だよ。

回数の目安と上達のサイン

回数の目安があると、続けるモチベーションになります。

ひとつの目安として、こんな到達ラインを意識してみてください。

1人練習の到達目安
  • 直上オーバー・直上アンダーが、それぞれ20回続く
  • 壁パスが、オーバー・アンダーともに連続で続く
  • 同じ的に5回連続で当てられる

壁パスがオーバー・アンダー各20回続けば、基礎が身についたサインです。

数字はあくまで目安です。

回数が伸びなくても、毎回同じフォームで返せているなら、それは確かな上達です。

よくある質問

1人練習は毎日どれくらいやればいいですか?

最初は1日5分でじゅうぶんです。時間の長さより毎日続けることが大切で、短くても回数を重ねるほど面の感覚が安定していきます。慣れてきたら10分、15分と少しずつ延ばしましょう。

家の天井が低くてもオーバーの練習はできますか?

できます。座った姿勢やイスに座った姿勢なら、上げる高さを30〜50cmほどに抑えられます。下半身を使えないぶん手の面だけに集中できるので、フォームづくりにはむしろ向いています。

壁パスは何回続けば上達したと言えますか?

オーバー・アンダーとも連続20回が一つの目安です。ただし回数より、毎回同じ面の角度で返せているかを大事にしてください。回数が伸びなくても、フォームが安定していれば確かな上達です。

1人練習で変なクセがつかないか心配です。

鏡やスマホでフォームを確認しながら行えば防げます。正面から撮ると左右の肩と親指の高さのズレ、横から撮るとボールを体の前で触れているかがわかります。撮った動画とこの記事のフォームを見比べて直していきましょう。

まとめ:1人練習でパスの土台を固めよう

この記事では、1人でできるパス練習のメニューとコツを紹介しました。

大切なのは、回数だけを追わず、正しいフォームでくり返すことです。

直上練習で面の感覚を作り、壁パスでコントロールを磨くのが上達の近道です。

私は元日本代表として、また指導者として、正しいフォームの早期習得をいちばん大切にしてきました。

サルくん

今日からさっそく、家でやってみる!

あげば

いいね。毎日5分の積み重ねが、本番のパスを変えてくれるよ。

まずは今日、直上オーバーと直上アンダーを各10回やってみてください。

ボールが左右に流れるなら、回数を増やす前に、まずパスの面と構えから見直すのが近道です。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

パスやレシーブについては他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪

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この記事を書いた人

バレーボール・ビーチバレーボール元日本代表。
バレーボールスクールを10年間運営。

【保有資格】
日本スポーツ協会公認バレーボールコーチ4

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