- 部活から帰ってきた子が、夕方に寝てしまって夜の生活が崩れる
- 昼寝をさせていいのか、逆に体に悪いのか分からない
- 大会の日、試合と試合の間に寝かせるべきか迷う
こんな悩みを解決します。
部活の子の昼寝は、長さを20分前後にして、午後3時までに起こす、この2つを守れば夜の睡眠をじゃましません。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中高生を指導してきましたが、午後の練習で動きが軽い選手ほど、昼の休み方が上手だと感じています。
昼寝は、やるかやらないかではなく、長さと時間帯で結果が変わります。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 部活の子に合った昼寝の長さと時間帯が分かる
- 夜の睡眠をじゃましない起こし方が分かる
- 大会の日・遠征の日の休み方が決められる
体調と休養の考え方全体は、こちらの記事でまとめています。
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:20分前後・午後3時までが基本の形
先に結論をお伝えします。部活の子の昼寝は20分前後で切り上げ、午後3時までに起きる。この2点だけ決めてください。
長く寝るほど回復するわけではありません。深い眠りに入ってから起こされると、頭がぼんやりした状態が長く続いてしまいます。
夕方に1時間以上眠ってしまう日が続くと、今度は夜に寝つけなくなります。その結果、翌日の朝がつらくなり、また日中に眠くなる、という回り道に入っていくわけです。
- 長さは20分前後(長くても30分まで)
- 時間帯は正午から午後3時までの間
- 布団に入らず、横にならない姿勢でとる
- 起きたら明るい場所へ移動して光を浴びる
この4つを守れば、夜の睡眠を削らずに午後の活動を立て直せます。
逆に言えば、どれか1つでも崩れると、昼寝はそのまま夜の睡眠を削る側に回ります。
うさママ昼寝をさせると、夜に眠れなくなりそうで心配です…。



長さと時間帯を決めておけば大丈夫ですよ。だらだら寝ないことが条件です。
ここからは、部活の子に昼寝がいる理由・5つの基準・大会の日の使い方・やってはいけない昼寝の順に見ていきます。
部活の子に昼寝がすすめられる2つの理由
そもそも、なぜ昼寝という手を使うのかを整理しておきます。理由が分かると、家庭でのルールも決めやすくなります。
理由①:平日の睡眠がそもそも足りていない
中学生・高校生に必要な睡眠時間は、大人よりも長いと言われています。ところが部活のある日は、帰宅が遅く、そこから食事と宿題が始まります。
寝る時刻だけが後ろにずれていき、朝は学校の時間で決まっているので、削られるのは睡眠だけです。
足りない分を夜だけで取り返すのは難しい、という前提に立つと、昼の短い眠りが現実的な補い方になります。
帰宅後の時間の使い方は、次の記事で順番にまとめています。
理由②:午後の練習の質が変わる
眠気が残ったまま体育館に入ると、判断が遅れます。バレーは、ボールが自分のところへ来てから考えていては間に合わない競技です。
私がスクールで見ていても、午後の最初の1本でレシーブが遅れる選手は、たいてい前の時間に休めていません。
眠気は根性で消えるものではないんですよね。短い昼寝をはさんだ選手のほうが、同じ練習量でも最後まで足が動いています。



眠気ハ 気合デハ 消エナイ
けがの面でも見過ごせません。疲れと眠気が重なった状態は、着地や踏み切りの雑さにつながります。
しかも本人は、自分が眠いことに気づいていない場合がほとんどです。まわりの大人が時間で区切ってあげるほうが確実でしょう。
練習量そのものが多すぎるサインが出ていないかも、あわせて確認しておきたいところです。
昼寝を決める5つの基準
ここからが本題です。見るところは5つに絞れます。
基準①:長さは20分前後で切り上げる
いちばん大事なのが長さです。20分前後で起きると、深い眠りに入る前なので、起きたあとの重さが残りにくくなります。
30分を超えると、起きてからしばらく頭が働かない時間が出てきます。練習前の昼寝でこれをやると、かえって動き出しが遅くなってしまうでしょう。
アラームは、寝ようと決めた時点でかけておいてください。眠る前に自分で決めておくことが、だらだら眠らないための唯一の歯止めになります。



たった20分でも意味があるんですね。



はい。短いほうが、むしろすっきり起きられますよ。
基準②:時間帯は午後3時までにする
次が時間帯です。夕方以降に眠ると、夜の入眠が後ろにずれます。
目安は、正午から午後3時までの間。学校から帰ってすぐの時間に昼寝をするなら、この線を越えないようにしてください。
午後4時を過ぎて眠くなった日は、昼寝ではなく夜を早めるほうへ切り替えます。10分だけ横にならずに座って目を閉じる、という形にとどめておくと安全です。
土日の練習が午後からの日も、この考え方は同じです。午前中に眠るのではなく、昼食のあとに短くとるほうが体のリズムに合います。
基準③:横にならず、座ったままでとる
姿勢も結果を変えます。布団に入って完全に横になると、体が本格的な睡眠の準備に入ってしまいます。
おすすめは、机に伏せるか、背もたれに寄りかかって座ったままの姿勢です。眠りが浅いところで止まるので、時間どおりに起きやすくなります。
ソファで横になるのは、20分で終わらせるつもりでもそのまま1時間眠ってしまう形です。家庭のルールとして、昼寝は寝室ではやらないと決めておくといいでしょう。



布団ニ入ルト 二度寝スル
基準④:厚着のまま眠らず、着替えてから休む
眠る前の準備も、少しだけあります。暖かい部屋で厚着のまま眠ると、体温が下がりきらず、起きたあとにだるさが残りがちです。
上着を1枚脱いで、薄手のものを肩にかける程度にしてください。汗をかいたまま眠ると体が冷えるので、着替えを先に済ませます。
飲み物の順番も決めておくと楽になります。カフェインの入った飲み物は、眠る前ではなく起きたあとに回すのがおすすめです。
効き始めるまでに時間がかかるので、昼寝のあとの立ち上がりに合わせるほうが理にかなっているからです。



着替えを先に、というのは見落としていました。



汗が冷えると、休んだつもりで体が冷えるだけになりますからね。
基準⑤:起きたら光と水で体を起こす
最後が起き方です。ここを雑にすると、20分で起きても頭が戻りません。
この3つを続けてやると、1〜2分で体が動く状態に戻ります。特に光は分かりやすく、外に出られる日は玄関先に立つだけでも違ってきます。
順番はこのとおりでなくてもかまいません。大事なのは、起きたあとにやることが決まっている状態にしておくことです。



起きたあとの手順まで決めておくんですね!



そこまでが昼寝です。起こしっぱなしだと、結局ぼんやりしたままですからね。
大会の日・遠征の日の昼寝の使い方
試合のある日は、家での昼寝とは条件が変わります。会場では横になる場所も限られます。
試合と試合の間は「目を閉じるだけ」でいい
1日に2試合以上ある日は、間の時間の使い方で午後の動きが変わります。ただし、ここで本格的に眠るのはおすすめしません。
体温も心拍も下がりきってしまうと、次の試合のアップをやり直すことになります。おすすめは、壁にもたれて5分から10分だけ目を閉じる形です。
眠らなくても、目から入る情報を止めるだけで頭は休まります。まわりの声が気になる場合は、タオルを顔にかけるだけで十分でしょう。



眠らないと、休んだことにならない気がします。



目を閉じるだけでも十分ですよ。次の試合で動けるほうが大事ですから。
連戦の日の組み立て方は、次の記事にまとめています。
遠征のバスや電車では寝すぎに注意する
移動中は眠りやすい環境がそろっています。揺れと音が心地よく、気づけば1時間以上眠っていた、ということも起きるでしょう。
到着してすぐ試合が始まる日は、着く30分前には起きておきたいところです。首が下を向いたまま長く眠ると、肩や首が固まった状態で会場に入ることにもなります。
タオルを丸めて首の後ろにあてると、頭が落ちにくくなります。上着をたたんで代わりにしても十分でしょう。
乗り物で気分が悪くなりやすい子は、眠るより外を見ているほうが楽な場合もあります。どちらが合うかは体質によるので、本人の感覚を優先してください。
やってはいけない昼寝3つ
最後に、かえって疲れが残る眠り方をまとめておきます。どれも部活の家庭でよく起きる形です。
①帰宅後すぐ、夕食前に1時間眠る
いちばん多いのがこれです。疲れて帰ってきてそのまま眠り、起きたら午後8時、そこから食事と入浴で就寝が深夜になります。
このパターンに入ると、翌朝が起きられず、日中また眠くなります。帰宅が遅い日は、昼寝ではなく夕食と入浴を先に済ませて、夜を早めるほうへ切り替えてください。
②テスト前に「勉強のかわり」として眠る
眠気があるまま机に向かっても進まないのは事実です。ただ、昼寝が長引いて勉強時間そのものが消えると、夜に取り返すことになります。
この場合も20分で区切るのが原則です。起きてから取りかかる、という順番を本人が決められると、部活と勉強の両立がだいぶ楽になります。
親が声をかけて起こす形でもかまいません。ただ、何分で起こすかは前もって本人と決めておくほうが、起きたあとの機嫌がよくなります。
③眠気が何日も続くのに、昼寝だけで済ませる
気をつけたいのがこれです。休んでも眠気が抜けない日が何日も続く場合、原因は睡眠の長さ以外にあることもあります。
貧血や感染症など、体のほうに理由があるかもしれません。食欲や顔色、朝の起きにくさもあわせて見て、いつもと違う状態が1週間以上続くなら、医師に相談してください。
昼寝は、あくまで足りない睡眠を少し補うための手段です。根本の対策は、夜にまとまった睡眠をとることだと考えておきましょう。



眠そうだと、つい寝かせてあげたくなるんですよね…。



優しさとしては正しいです。ただ、続くなら理由を探す番ですよ。
休ませる判断の基準は、次の記事にまとめています。
よくある質問
まとめ:長さと時間帯を決めれば昼寝は味方になる
部活の子の昼寝は、20分前後・午後3時まで、この2つを決めるだけで扱いやすくなります。
眠る姿勢と起きたあとの手順まで決めておくと、だらだら眠って夜が崩れる形を防げます。
| 場面 | とり方 |
|---|---|
| 平日の帰宅後 | 20分前後・座ったまま・午後3時まで |
| 帰宅が遅い日 | 昼寝はやめ、夕食と入浴を先に済ませる |
| 試合と試合の間 | 眠らず5〜10分だけ目を閉じる |
| 遠征の移動中 | 到着30分前には起きる・首を支える |
| 眠気が続く日 | 長さを足さず、体調の理由を確かめる |
私は元日本代表として長く競技に関わってきましたが、伸びる選手ほど、練習と同じくらい休み方を自分で決めています。
まずは今日、起こす時刻をアラームでセットするところから始めてみてください。



今日から20分で起こしてみます!



それだけで夜の寝つきが変わりますよ。続けてみてくださいね♪
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
コンディショニングについては他にも記事を書いています。
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