バレー部の子にご褒美はあり?|やる気を消さない5つの決め方

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バレー部の子へのご褒美のあげ方|やる気を消さない5つの決め方
  • 「試合に勝ったら好きな物を買ってあげる」と約束していいのか迷っている
  • ご褒美をあげると、ご褒美がないとがんばらない子にならないか心配
  • がんばった子に何かしてあげたいけれど、何をどこまでしていいか分からない

こんな悩みを解決します。

バレー部の子へのご褒美は、「先に約束しない」「結果より取り組みに」「小さく、言葉を添えて」の3つを守れば、やる気を消さずに気持ちを伝えることができます。

私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。

指導者の立場から考えると、選手が長くバレーを続けられるかどうかは、「勝ったら何かもらえる」ではなく「うまくなりたい」という気持ちを持てるかどうかにかかっています。

ご褒美は、その気持ちを育てる形で使いたいものです。

ぜひこの記事を参考にしてみてください。

この記事を読むことで得られる3つのこと
  • 結果にご褒美を約束すると、なぜやる気が消えやすいのかが分かる
  • やる気を消さないご褒美の決め方が、5つの手順で分かる
  • 勝った日・負けた日・引退の日など、場面ごとのご褒美の考え方が分かる

部活での親の関わり方を全体から知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。

それでは、くわしく見ていきましょう。

目次

結論:ご褒美は「約束しない・取り組みに・小さく」

先に結論をお伝えします。バレー部の子にご褒美をあげること自体は、悪いことではありません。大切なのは、渡し方です。

やる気を消さないご褒美の3つの原則
  • 約束しない:「勝ったら買う」と先に決めず、がんばったあとに渡す
  • 取り組みに:勝ち負けや活躍ではなく、続けてきた努力に向ける
  • 小さく:物の値段より、言葉やいっしょに過ごす時間を大切にする

子どもががんばっている姿を見ると、親として何かしてあげたくなるのは自然な気持ちです。その気持ちをまっすぐ届けるためにも、ご褒美が「バレーをする目的」にすり替わらないように気をつけましょう。

うさママ

ご褒美そのものが、だめなわけではないんですね。

あげば

問題になりやすいのは、あげ方のほうですよ。

ご褒美は「やる気を引き出す道具」ではなく「がんばりを認める合図」として使うと考えると、迷ったときの判断がしやすくなります。

私は、ご褒美の中身よりも「親が見ていてくれた」と子どもが感じられるかどうかが、いちばん大切だと考えています。

結果にご褒美を約束すると起きやすい3つのこと

「試合に勝ったらゲームを買ってあげる」「スパイクを決めたらおこづかいをあげる」。こうした約束は、その場ではやる気を上げるように見えます。けれど続けていくと、次のようなことが起きやすくなります。

結果にご褒美を約束したときに起きやすいこと
  • バレーをする目的が、ご褒美にすり替わる
  • ご褒美がない試合や練習で、力が入らなくなる
  • 負けた日や出られなかった日に、家での居場所がなくなる

バレーをする目的がご褒美にすり替わる

好きで始めたことに、あとから「やったらもらえる物」をつけると、やる理由が「楽しいから」から「もらえるから」へ変わっていくことがあります。心理学では、これをアンダーマイニング効果と呼んでいます。

知られている実験では、絵を描いたらご褒美をあげると先に約束された子どもは、そのあと自由に過ごせる時間に絵を描くことが減ったという結果が出ています。

一方で、約束はせず、描き終わったあとに思いがけずご褒美をもらった子どもには、そうした変化が見られなかったとされています。

ご褒美とやる気の関係は、公益財団法人スポーツ安全協会の解説記事でもくわしく紹介されています。

あげば

先に約束すると、ご褒美のほうが目的になりやすいんです。

ご褒美がない場面で力が入らなくなる

「勝ったらもらえる」が当たり前になると、ご褒美のない練習試合や、ふだんの地味な練習に気持ちが入りにくくなります。

バレーが上達するのは、試合の日よりも毎日の練習を積み重ねた先です。

ご褒美のない日の練習こそ、いちばん大事な時間なのに、そこへの熱が冷めてしまうのは避けたいところです。

うさママ

大会の前だけ張り切るのは、そういうことだったのかも…。

負けた日に家での居場所がなくなる

バレーはチームで戦うスポーツなので、本人がどれだけがんばっても負ける日はあります。レギュラーになれず、試合に出られない時期もあるでしょう。

結果にご褒美を約束していると、負けた日は「ご褒美がもらえなかった日」になります。悔しい気持ちで帰ってきた子どもにとって、家までつらい場所になってしまうのはもったいないことです。

あげば

負けた日に、家までがっかりの場所にしないようにしましょう。

やる気を消さないご褒美の5つの決め方

ここからは、子どものやる気を守りながらご褒美を渡すための決め方を5つ紹介します。家族で話し合うときの手順としても使えます。

STEP
先に約束しない:がんばったあとに、思いがけない形で渡す
STEP
取り組みに向ける:結果ではなく、続けてきた努力を理由にする
STEP
物より時間を選ぶ:好きなごはんや、いっしょに過ごす時間にする
STEP
上限を決めておく:金額や回数を、家族で先に決める
STEP
言葉を必ず添える:何がよかったのかを、具体的に伝える

①先に約束しない

ご褒美は、試合や大会の前に「〇〇したら買ってあげる」と約束しないのが基本です。がんばったあとに、子どもが思っていなかったタイミングで渡すと、ご褒美が目的になりにくくなります。

たとえば大会が終わった週末に、「毎朝早く起きてがんばっていたから、今日は好きなお店に行こうか」と誘う形です。前もって予告しないので、子どもは「ご褒美のためにがんばった」とは感じにくくなります。

うさママ

あとから「よくがんばったね」と渡すのが、いいんですね!

②結果ではなく取り組みに向ける

ご褒美の理由は、勝ったことや点を決めたことではなく、子どもが続けてきた取り組みにしましょう。

ご褒美の理由にしやすい取り組みの例
  • 朝練に休まず通い続けた
  • 自主練習やストレッチを毎日続けた
  • 試合に出られない時期も、声を出してチームを支えた

取り組みは、子ども自身がコントロールできることです。結果は相手や運にも左右されますが、努力は自分しだいで積み重ねられます。そこを認めてもらえると、子どもは「次もがんばろう」と感じやすくなるはずです。

③物より時間やごはんを選ぶ

ご褒美は、高い物を買うことだけではありません。好きなメニューの夕ごはん、家族での外食、いっしょに試合の動画を見る時間なども、子どもにとってはうれしいご褒美になります。

物のご褒美は、回を重ねるごとに「もっと高い物」を求める流れになりがちです。ごはんや時間のご褒美なら、家族の思い出として残り、金額がふくらんでいく心配もありません。

あげば

「好きなごはん」は、体づくりにもつながるご褒美ですね。

④金額や回数の上限を家族で決める

物を贈る場合は、家族の中で金額や回数の上限を先に決めておきましょう。「大会ごとの物のご褒美はなし」「物を贈るのは誕生日と引退のときだけ」など、家庭のルールにしておくと、その場の勢いで決めずにすみます。

きょうだいがいる家庭では、スポーツをしている子だけが特別あつかいにならないよう、ほかの子とのバランスも考えておくと安心です。

⑤何がよかったのかを言葉で伝える

ご褒美を渡すときは、「おつかれさま」だけで終わらせず、何がよかったのかを具体的に言葉にしましょう。「最後まで声を出していたね」「サーブの前に深呼吸していたね」といった形です。

言葉でほめることは、物のご褒美とくらべて、やる気を下げにくいとされています。いちばん心に残るご褒美は、親がちゃんと見ていてくれたと分かる一言です。

うさママ

次の試合では、よかったところを1つ見つけて伝えます!

ご褒美を渡すときにやりがちな3つの失敗

よかれと思って渡したご褒美が、かえって子どもを苦しめてしまうこともあります。避けたい失敗を3つ見ていきます。

失敗1:活躍の度合いでご褒美に差をつける

「スパイクを10本決めたら〇〇」「スタメンで出たら〇〇」のように、活躍の大きさでご褒美を変える方法です。一見わかりやすいのですが、子どもは自分の点数ばかりを気にするようになります。

バレーは、つなぎのレシーブや声かけなど、目立たないプレーが勝敗を分けるスポーツです。自分の見せ場ばかりを追いかけると、チームの中での役割を見失ってしまいます。

あげば

目立つプレーだけを追う子にしないようにしましょう。

失敗2:ほかの家庭のご褒美とくらべる

「〇〇くんの家は、勝ったらシューズを買ってもらえるんだって」と言われると、親も気持ちがゆれるものです。けれど、ご褒美の考え方は家庭ごとに違ってかまいません。

まわりに合わせて金額を上げていくと、きりがなくなります。「うちはこういう考え方だよ」と、家のルールを落ち着いて伝えましょう。

うさママ

よその家の話を聞くと、つい迷ってしまいます…。

失敗3:ご褒美を取り上げて罰にする

「負けたから約束のゲームはなし」「ミスが多かったからお祝いはやめる」と、ご褒美を罰に変えてしまう失敗です。

子どもは、負けた悔しさに加えて、親をがっかりさせたという気持ちまで背負うことになります。負けた日にこそ、家では「おかえり」と変わらず迎えることを大切にしてください。

うさママ

取り上げるのは、子どもにとってつらいですよね…。

場面別|ご褒美の考え方

同じご褒美でも、渡す場面によって気をつけたいことは変わります。よくある3つの場面での考え方をまとめました。

うさママ

場面ごとに、渡し方を変えればいいんですね。

場面おすすめの形気をつけたいこと
大会で勝った日好きなごはんで家族のお祝い次の大会への約束にしない
負けた日・出られなかった日いつもどおりの夕ごはんと一言反省会を家で始めない
引退の日感謝の手紙や記念になる贈り物結果ではなく続けた年月をたたえる

大会で勝った日

勝った日は、家族でいっしょに喜ぶ時間をつくりましょう。好きなメニューの夕ごはんや、ちょっとした外食で十分です。

このとき「次も勝ったらまた行こうね」と言うと、次の試合への約束になってしまいます。「今日はおめでとう」で、その日のお祝いとして完結させるのがおすすめです。

うさママ

「今日はおめでとう」で、お祝いを終わりにします!

負けた日・試合に出られなかった日

負けた日や、ベンチで試合を見ていた日は、特別なことをしなくてかまいません。いつもどおりの夕ごはんを用意して、「おつかれさま」と迎えるだけで十分です。

話したそうなら、プレーの反省ではなく、子どもの気持ちを聞く側に回りましょう。慰めるための物のご褒美は、「負けたらもらえる」という別の約束になりやすいので避けたいところです。

あげば

いつもと同じ家があることが、いちばんの支えになります。

引退の日

中学や高校の引退は、何年も続けてきたことをたたえる、数少ない節目です。この日は物を贈るのもよい機会ですし、手紙で感謝を伝えるのも心に残ります。

大切なのは、最後の大会の結果ではなく、続けてきた年月そのものをたたえることです。贈り物を選ぶときは、次の記事も参考にしてみてください。

よくある質問

始めたばかりの子にも、ご褒美は約束しないほうがいいですか?

本人が好きで続けていることなら、結果のご褒美を約束するのは避けるのがおすすめです。
まだ始めたばかりで、練習に行くこと自体をいやがっている時期は、小さな楽しみを用意して背中を押すのも1つの方法です。

すでに「勝ったら買う」と約束してしまいました。どうすればいいですか?

今回の約束は守ったうえで、次からは「これからは結果ではなく、がんばりを見てお祝いするね」と伝えましょう。
急にやめるより、理由を話して切りかえるほうが子どもも納得しやすくなります。

子どもから「勝ったら〇〇を買って」と言われたら?

「勝ち負けで決めるのはやめておこう。そのかわり、がんばっている姿を見て考えるね」と返すのがおすすめです。
ほしい物がある場合は、誕生日などの節目に回すのも1つの方法です。

ご褒美におこづかいを渡すのはありですか?

活躍や勝敗に応じてお金を渡すと、プレーの目的がお金に向きやすくなります。
遠征や試合の日に必要なお金は、ご褒美とは分けて、ふだんのおこづかいのルールで決めておきましょう。

まとめ:ご褒美は「がんばりを見ていたよ」の合図

バレー部の子へのご褒美は、先に約束せず、結果ではなく取り組みに向けて、小さく言葉を添えて渡すことで、やる気を消さずに気持ちを伝えられます。

ご褒美より心に残るのは、親が自分のがんばりを見てくれていたという実感です。

決め方具体的な例
先に約束しない大会のあとに「がんばったね」と外食に誘う
取り組みに向ける朝練を続けたことを理由にする
物より時間を選ぶ好きなメニューの夕ごはんにする
上限を決める物を贈るのは誕生日と引退だけにする
言葉を添える「最後まで声を出していたね」と伝える

子どもがバレーを続ける理由は、ご褒美ではなく「楽しい」「うまくなりたい」という気持ちであってほしいものです。親はその気持ちを横から支える役として、ご褒美を上手に使っていきましょう。

まずは次の試合のあと、よかったところを1つ見つけて、言葉で伝えるところから始めてみてください。

うさママ

物より先に、見ていたよと伝えるところから始めます!

あげば

その一言が、子どもにとって何よりのご褒美になりますよ。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪

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この記事を書いた人

バレーボール・ビーチバレーボール元日本代表。
バレーボールスクールを10年間運営。

【保有資格】
日本スポーツ協会公認バレーボールコーチ4

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