- 部活が休みの日がほとんどなく、家族旅行の日程を決められない
- 練習を休ませることに気が引けて、毎年あとまわしになっている
- 顧問の先生にいつ、どう伝えればいいのか分からない
こんな悩みを解決します。
部活をしている子の家庭で家族旅行がうまくいくかどうかは、行くか行かないかの判断ではなく、予定を決める順番と、誰がいつ伝えるかが先に決まっているかで分かれます。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生を指導しています。
「旅行のことを言い出せなくて結局行かなかった」という話は、選手からも保護者からも毎年のように聞きます。
一方で、長く競技を続けている選手ほど、家族で出かけた日の話を楽しそうにしてくれます。休むこと自体が問題になっているケースは、実はそれほど多くありません。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 部活と家族旅行がぶつかりやすい時期がわかる
- 旅行の予定を決めて顧問に伝えるまでの順番がわかる
- 休んだあとに体と感覚を戻す方法がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:家族旅行は「行けるか」より伝える順番で決まる
先に結論をお伝えします。
部活の子と家族旅行に行くときに大事なのは、休めるかどうかを気にすることではなく、部活の予定を先に見てから日程を決め、本人の口から早めに伝えることです。
もめる家庭とそうでない家庭の差は、休む日数ではありません。伝えた時期と、伝えた人が誰だったかにあります。
大会の3日前に突然申し出れば、どんな指導者でも困ります。逆に、2か月前に本人から一言あれば、たいていの場合は「行っておいで」で終わります。
同じ2泊3日でも、扱われ方がまったく変わるのはこのためです。
うさママ部活を休ませるのが申し訳なくて、なかなか言い出せなくて…。



早く伝えてもらえるほど、こちらも予定を組みやすいんですよ。
もうひとつお伝えしたいのは、家族で出かける時間は競技の妨げではない、ということです。
中学生や高校生が競技を続けられるのは、送り迎えや食事、費用を支える家庭があるからです。その家庭が、何年も一度も出かけられない状態になると、支えるほうが先に疲れてしまいます。
私は選手に、休みは練習の一部だと伝えています。体を休める時間と、気持ちを離す時間の両方がないと、シーズンの後半まで持ちません。
家族で過ごす時間は、長く続けるための土台になる。この前提を持ったうえで、日程の決め方を見ていきましょう。



休ミハ 練習ノ一部
部活と家族旅行がぶつかりやすい3つの時期
日程を決める前に、どこがぶつかりやすいのかを知っておきましょう。ここを外すだけで、話し合いはずいぶん楽になります。
大会の直前と大会期間
1つ目が、大会の直前とその期間です。この時期はチームで動きを合わせている最中なので、一人抜けると練習の形そのものが変わります。
とくに大会の1〜2週間前は、メンバーの組み合わせを固めていく時期にあたります。ここを外すのが、いちばん摩擦の少ない考え方です。
大会の日程は、その年の要項が出ればある程度先まで分かります。まずは学校や連盟から出ている予定表を手元に置いてください。
合宿や遠征が入っている期間
2つ目は、合宿や遠征が組まれている期間です。宿や移動の手配が人数で決まっているので、直前の欠席は費用の面でもチームに影響します。
合宿は日程が早めに決まることが多く、春の時点で夏の予定が出ている学校もあります。年度の初めに一度確認しておくと、旅行の候補日を作りやすくなります。
長期休みは家族の予定を入れやすい時期ですが、部活のほうも動いている時期です。
「休みだから空いている」とは考えないでください。



夏休みって、部活もいちばん忙しい時期なんだよね。



だからこそ、早めに予定表を見比べておくのが近道ですよ。
新チームが動き出したばかりの時期
3つ目が、上の学年が引退して新しいチームが動き出す時期です。ポジションや組み合わせを決めている最中なので、練習に出た回数がそのまま影響します。
この時期を丸ごと避ける必要はありませんが、長めに空けるのは避けたほうが本人のためになります。3日以上休むなら、時期をずらせないかを一度考えてみてください。
逆に、大会が終わった直後は比較的落ち着いています。
区切りのあとは休養の期間が置かれることも多く、旅行を入れやすい時期です。



大会が終わったあとなら、たしかに言い出しやすそうです。



区切りの直後は、こちらからも休養をすすめる時期ですからね。
家族旅行の予定を決める5つの手順
ここからが本題です。次の順番で進めると、あとから気まずくなることがほとんどなくなります。
いちばん大事なのは1つ目です。旅行の日を先に決めてから部活の予定を見ると、ほぼ必ずどこかがぶつかります。
順番を逆にするだけで、選べる日が見えてきます。ぶつかっている日を避けるのではなく、空いている日から選ぶ形にしてください。
2つ目の共有は、家族全員が同じカレンダーを見られる状態にすることが目的です。祖父母や親戚と一緒に出かける場合は、早い段階で伝えておくと調整がききます。
3つ目の「候補日を2つ以上」は、本人に選ぶ余地を残すための手順です。1つしかないと、本人は断るか受け入れるかの二択になってしまいます。



選べるなら、大会と重ならない方を選ぶよ。



自分で選んだ日程なら、練習を休むことにも納得できますよね。
4つ目の伝え方については、次の見出しでくわしくお伝えします。
顧問への伝え方でもめる3つのパターン
同じ内容でも、伝え方によって受け取られ方は変わります。相談の中でよく聞く3つのつまずきを見ておきましょう。
予約してから本人に伝える
1つ目が、宿や交通の予約を済ませてから本人に伝える形です。この順番だと、本人には断る余地が残りません。
言い出せないまま当日を迎え、チームに悪いと思いながら出かけることになります。旅行そのものが楽しめなくなってしまいます。
候補の段階で一度本人に話してください。日程を一緒に選んだ子は、顧問にも自分の言葉で伝えられます。



先に予約してしまったこと、何度かあります…。



候補の段階で一度相談しておけば、本人も動きやすくなりますよ。
親が先に顧問へ連絡してしまう
2つ目は、本人より先に保護者から顧問へ連絡してしまう形です。心配な気持ちからの行動ですが、本人がその場にいないところで話が決まってしまいます。
中学生以上であれば、休む理由を自分で伝えられる年齢です。ここを本人にまかせると、チームの中での立ち位置も変わってきます。
保護者から伝えるのは、日数が長い場合や、金銭が絡む合宿を欠席する場合など、判断が必要な場面だけで十分です。順番としては、本人が伝えたあとに一言添える形がおすすめです。
直前に、理由をあいまいにして伝える
3つ目が、日にちが迫ってから、理由をぼかして伝える形です。「用事があって」とだけ伝えると、指導者の側は状況をつかめません。
家族の予定だと分かっていれば、多くの指導者は前後の練習で調整します。伝わっていないから、対応のしようがなくなるだけです。
伝えるのは、休む日・戻る日・理由の3つで足ります。長い説明も、謝り続ける必要もありません。
指導者との関係そのものに不安がある場合は、伝え方を整理してから話すと落ち着いて進められます。



休ム日 戻ル日 理由 ノ3ツ
旅行中にやっておくと戻りが早いこと
出かけている間、練習と同じことをする必要はありません。ただ、まったく体を動かさない日が続くと、戻ったときにきつく感じます。
体を動かす機会は、旅行先にいくらでもあります。歩く距離が長い日は、それだけで下半身は動いています。泳いだ日も同じです。
意識してほしいのは1つだけです。寝る時刻と食事の時刻が大きくずれた状態のまま帰らないこと。夜更かしが続いた体は、練習より先に生活のほうから戻す必要があります。
最終日の夜だけでも、いつもの時刻に近づけて休んでください。翌日からの戻り方がまるで変わります。



最後の日だけ早く寝るなら、できそう!



それだけで、次の練習の入り方が変わりますよ。
ボールに触れたい場合は、荷物に1球入れておく方法もあります。宿の周りに広い場所があれば、指の感覚を確かめる程度で十分です。
ただ、無理に持って行く必要はありません。ボールを持たない代わりに、試合の映像を見る時間を作る子もいます。
- 歩く・泳ぐなど、体を動かす時間を1日1回つくる
- 最終日の夜は、いつもの就寝時刻に近づけておく
- ボールに触れられない日は、映像を見る時間に置きかえる
帰ってから練習に戻す順番
休んだあとの初日を全力でやると、痛みが出やすくなります。ここは順番を守ってください。
3日ほど空いた場合は、初日から通常の練習に入って構いません。ただし、練習前の準備運動をふだんより長めにとってください。
1週間近く空いた場合は、初日をボールに触れる感覚を戻す日と考えます。壁パスやオーバーパスなど、力を入れずにできる形から始めるのがおすすめです。
いきなりスパイクやジャンプの多い練習に入ると、着地で膝や足首に負担がかかります。跳ぶ動きは2日目以降に回してください。



帰ってすぐ全部やらせなくていいんですね。



順番を守るほうが、結果的に早く戻せますよ。
感覚が戻るまでの日数には個人差があります。何日で戻るという決まった目安はないので、本人の動きを見ながら進めてください。
数日たっても体が重い、動くと痛みが出るという状態が続く場合は、練習量の調整もふくめて医師に相談してください。休み明けは、疲れと痛みの区別がつきにくい時期です。
休み明けの練習で、周りとの差を感じて落ち込む子もいます。数日で戻るものだと、あらかじめ伝えておいてあげてください。
よくある質問
まとめ
部活をしている子と家族旅行に行けるかどうかは、休みの多さでは決まりません。決まるのは、予定を見る順番と、伝える時期です。
部活の予定を先に見て、空いている日から候補を作り、本人の口から早めに伝える。この順番なら、たいていの旅行は問題なく行けます。
| 場面 | やること |
|---|---|
| 日程を考えるとき | 部活の予定表を先に手に入れる |
| 避けたい時期 | 大会の1〜2週間前・合宿・新チームの立ち上がり |
| 入れやすい時期 | 大会が終わった直後の区切り |
| 候補日の作り方 | 2つ以上つくって本人に選ばせる |
| 顧問への連絡 | 本人から、決まった時点で早めに |
| 伝える内容 | 休む日・戻る日・理由の3つ |
| 旅行中 | 体を動かす時間と、最終日の就寝時刻 |
| 帰ってから | 1週間空いたら初日は感覚を戻す日にする |
私は指導者として多くの家庭の相談を受けてきましたが、旅行でこじれた話のほとんどは、伝わったのが直前だったという一点に集まっていました。
日程そのものを問題にされたケースは、ほとんどありません。順番さえ守れば、家族の時間は十分に作れます。



予定が決まったら、自分から先生に言ってみる!



それができれば、堂々と出かけてきて大丈夫ですよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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