- 連休のほとんどが練習と試合で埋まり、家族の予定が入れられない
- 連戦が続いたあと、休み明けに子どもの動きが重そうに見える
- 遠征が重なる時期で、交通費や宿の出費がふくらんでいく
こんな悩みを解決します。
バレー部のゴールデンウィークで差がつくのは、練習量でも試合数でもありません。連休が始まる前に、休む日を先に決めておけたかどうかです。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生を指導していますが、連休明けに調子を落とす選手には共通点があります。休みの日が「予定が入らなかった日」になっていた、というものです。
先に空白をつくってから予定を入れれば、同じ日数でも体の残り方がまったく変わります。ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- ゴールデンウィークの予定を組む5つの手順がわかる
- 連戦が続く時期に体を守る具体策がわかる
- 遠征が重なる連休の費用と準備の減らし方がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:休む日を先に置いてから予定を入れる
先に結論をお伝えします。ゴールデンウィークでやることは、完全に休む日を先にカレンダーへ置いて、残った枠に練習と試合と家族の予定を入れるという順番に変えることです。
多くの家庭では、練習日と試合日が決まってから、空いたところに家族の予定を入れていきます。この順番だと、休養が最後まで残ってしまうんですよね。
そして最後に残った1日は、たいてい移動や洗濯や買い出しで埋まります。結果として、連休のあいだ完全に体を止めた日が1日もない、という形になります。
だから順番をひっくり返します。
うさママでも部活の日程が先に決まってしまうので、休む日を選べないんです…。



部活の日程が出た時点で、空いている日のどれを休みにするか先に決めてしまえば大丈夫ですよ。
ここで言う「休む日」は、家でだらだら過ごす日という意味ではありません。部活も自主練も入れず、体に負荷をかけない日のことです。
出かけてもかまいませんし、家族で遠出をしても問題ありません。跳ぶ・打つ・走るをしない日が1日あるかどうかが分かれ目になります。
ゴールデンウィークは、春に始まった新しい生活が1か月続いたあとにやってきます。学年が上がり、クラスが変わり、部活の立ち位置も変わったあとの、最初のまとまった休みです。
本人が思っているより、この1か月で疲れは溜まっています。



4月はあっという間でした…。
連休を「伸ばす期間」だと考えるより、「4月にたまったものを一度リセットする期間」だと考えたほうが、5月以降がうまく進みます。



ゴールデンウィークハ リセットノ期間
なぜゴールデンウィークは体が崩れやすいのか
連休のあいだに調子を落とす選手が多いのには、はっきりした理由が3つあります。ここを知っておくと、後の手順の意味がわかりやすくなります。
- 練習と試合の密度が一年でもかなり高くなる
- 会場までの移動が増えて体力を余分に使う
- 起きる時間が日ごとに変わってリズムがつくり直しになる
1つ目は、練習と試合の密度が一年でもかなり高くなることです。学校がないぶん、午前と午後を通した練習や、練習試合が2日続くといった日程が組みやすくなります。
普段は放課後の2時間ほどだった負荷が、いきなり1日6時間になる日が何日も並ぶわけです。体にとっては、量が3倍になったのと同じ意味になります。
2つ目は、移動が増えることです。
ゴールデンウィークは他校との練習試合や招待試合が集まりやすい時期で、遠方の会場まで出かける日が続きます。
車や電車で片道1時間を超える移動は、本人が思っている以上に体力を使います。会場に着いた時点ですでに疲れている、という状態になりがちなんですよね。



移動は休んでいる時間だと思っていました…。
3つ目は、生活のリズムが日ごとに変わることです。朝6時集合の日と、昼から練習の日と、完全に予定のない日が入り混じります。
起きる時間が日によって3時間ずれると、体は毎日リズムをつくり直すことになります。この負担は目に見えないぶん、後からまとめて出てきます。



練習が多い日より、そのあとのほうがだるく感じることがあります。



それが積み重なりのサインですね。連休の後半に出てくることが多いんですよ。
この3つが同時に起きるのが、ゴールデンウィークという時期の特徴です。だからこそ、日程が出てから考えるのでは間に合いません。
日程が発表された当日に、家族で15分だけ時間を取る。この15分が、連休明けの体の状態を決めます。
ゴールデンウィークの予定を組む5つの手順
ここからが本題です。実際に予定を組む順番を5つに分けます。
部活の日程が配られたその日に、紙のカレンダーを1枚用意して、家族で書き込みながら進めてください。
【手順①】動かせない日を先に確定させる
最初にやるのは、変えられないものを全部見えるようにすることです。
公式戦・招待試合・全体練習など、参加が前提になっている日をカレンダーに書き込みます。ここで大事なのは、時間まで書くことです。
「5月3日 練習試合」ではなく「5月3日 7時集合・18時解散」と書きます。前後にどれだけ余白があるかが見えるようになります。



時間まで書くと、思ったより余白がないことに気づきました。



その気づきが大事なんです。書かないと、頭の中では余裕があるように見えてしまいますよ。
【手順②】完全休養日を1日、先に押さえる
動かせない日を書き終えたら、残った日を見わたします。そのなかから1日を選んで、休養日として先に印をつけてください。
選ぶ基準は、連休の真ん中あたりで、前の日の負荷が大きい日の翌日です。連休の最終日を休養日にすると、疲れが残ったまま後半戦を戦うことになります。
休養日は「何もしない日」ではなく「跳ばない・打たない・走らない日」です。散歩や買い物は問題ありません。
ここを最初に押さえておかないと、後から入ってくる予定に必ず飲み込まれます。
【手順③】移動の重い日に印をつける
次に、会場までの移動が片道1時間を超える日を確認します。その日は、練習内容が同じでも体の消耗が1段階上がると考えてください。
移動の重い日の前日は、練習量を抑えるか自主練を入れないようにします。翌日も同じように軽くします。
移動が続く日程になっているときは、遠征そのものの組み立てを見直す余地があります。交通手段や宿の取り方を工夫するだけで、体の負担はかなり変わります。
【手順④】家族の予定を休養日側に寄せる
家族で出かける予定は、完全休養日か、移動の少ない日に寄せます。
ここを曖昧にしたまま連休に入ると、「行けそうな日に行く」となり、結局いちばん疲れている日に長距離の外出をすることになります。
祖父母の家に行く、日帰りで出かけるといった予定も、この段階でカレンダーに入れてしまってください。
予定として書き込まれていれば、部活の追加練習が入ったときに調整の材料になります。



部活優先で、家族の予定はいつも後回しになってしまいます…。



先に書いておくだけで、後から相談しやすくなりますよ。
連休に家族旅行を入れたいときに、部活を休む前に親子で決めておく手順は別の記事でまとめています。
【手順⑤】最終日を学校モードに戻す日にする
連休の最後の1日は、学校のある日と同じ時間の流れに戻す日にします。
起きる時間を登校日と同じにして、朝から体を動かす。夜は普段の就寝時刻に寝る。この1日があるかどうかで、連休明けの最初の練習の入り方が変わります。
宿題や持ち物の準備も、この日にまとめて済ませておくと安心です。
連戦が続く日に体を守る具体策
予定が組めたら、次は連戦の中身です。ゴールデンウィークは1日に2試合、2日続けて試合という日程が普通に起こります。
こういう日にやることは、実はそれほど多くありません。3つに絞って考えてください。
試合と試合のあいだに補食を入れる
1つ目は、試合のあいだに何かを食べておくことです。
朝から夕方まで会場にいると、昼食を1回とるだけでは足りません。エネルギーが切れた状態で午後の試合に入ると、動きの質が落ちるだけでなく、けがのリスクも上がります。
おにぎり・バナナ・ゼリー飲料のように、消化が軽くてすぐに食べられるものを持たせておきます。試合の合間の10分でも口に入れられるものが基準です。



午後にバテる日は、だいたい何も食べていない日でした!



量より回数ですね。少しずつ何度かに分けるのがコツですよ。
帰宅後の30分を回復にあてる
2つ目は、家に帰ってからの30分の使い方です。
会場から帰ってすぐ座り込んでしまうと、体は固まったまま翌日を迎えます。荷物を置いたら、まず軽く体を動かしてから風呂に入る流れをつくっておきます。
ストレッチと入浴と食事を、帰宅後のひとまとまりとして考えると迷いません。この30分を確保するために、夕食の準備を前日に済ませておく家庭も多いです。
睡眠時間だけは削らない
3つ目は、睡眠です。連戦の期間中に削ってはいけないものが1つだけあるとすれば、これになります。
試合の日は帰宅が遅くなりがちで、そこから食事と入浴をすると寝る時間がどんどん後ろにずれます。移動時間の長い日ほど、この傾向が強く出ます。
帰宅時刻が遅くなるとわかっている日は、風呂と食事の順番を入れ替える、翌朝の準備を前日にしないなど、寝る時刻を守るための省略をあらかじめ決めておくようにしてください。



削ルナラ睡眠以外カラ
ゴールデンウィークにありがちな3つの失敗
ここでは、実際によく見かける失敗を3つ挙げておきます。どれも悪気なく起こるものばかりです。
連休を「追いつく期間」にしてしまう
いちばん多いのが、4月に出遅れた感覚を連休で取り返そうとするパターンです。
新学年になってレギュラー争いが始まると、焦りが出てきます。その焦りが「連休のあいだに差を詰めたい」という自主練の増加につながります。



焦リガ量ヲ増ヤス
ところが連休は、もともと全体練習の量が増えている時期です。そこに自主練を足すと、負荷は普段の2倍を超えます。
連休は全体練習が増えている時期なので、そこに自主練を足すと負荷は普段の2倍を超えます。伸びるどころか、5月の半ばに動けなくなる。この形が本当に多いんですよね。



休むと置いていかれる気がしてしまいます…。



気持ちはわかります。ただ、体は休んだ日に強くなるんですよ。
移動時間を練習時間の外だと考える
2つ目は、移動を負荷として数えないことです。
朝5時に起きて、電車を乗り継いで2時間かけて会場に着く。この時点で、すでに1回の練習に相当する体力を使っています。
「今日は試合1つだけだから軽い」と考えていると、実際の消耗と認識がずれていきます。移動時間も含めて、その日の総量を見るようにしてください。
連休明けの初日に全力を出す
3つ目は、休み明けの練習でいきなり飛ばすことです。
連休のあいだに落ちた感覚を戻そうとして、初日から全力で跳び、全力で打つ。ここで足首や膝を痛める例をたくさん見てきました。
休み明けの1回目は、体を思い出させる日だと考えて、8割くらいの強度から入るのが安全です。
保護者が持つとよい3つの役割
連休中は家にいる時間が長く、送迎の回数も増えます。ここで管理する側に回りすぎると、本人の判断が育ちません。
保護者が持つとよい役割は3つに絞れます。
1つ目は、カレンダーを一緒につくる役割です。最初の15分だけ隣に座って、書き込む作業を手伝ってください。中身に口を出す必要はありません。



決めるのは本人、書くのを手伝うのが保護者ですね。
2つ目は、体調のサインを拾う役割です。食欲・睡眠・痛みの3つだけを見ておきます。ここに変化が出ているときは、練習量そのものを見直す合図になります。
同じ場所の痛みが数日続いているときは、我慢させずに医療機関で診てもらってください。成長期の痛みは、続くかどうかが判断の分かれ目になります。



痛みが同じ場所で続くときだけは、様子見にしないでくださいね。
3つ目は、費用を先に見積もっておく役割です。ゴールデンウィークは遠征と宿泊が重なるため、出費が集中します。
連休が始まる前に、交通費・宿泊費・大会参加費のおおよその合計を出しておくと、途中で慌てずに済みます。



出費の見通しが立つだけで、気持ちが楽になりますね。



先に見えていれば、どこを削るかも落ち着いて選べますよ。
- 食欲が落ちていないか
- 寝つけない日が続いていないか
- 同じ場所の痛みが続いていないか
連休を1人で設計するのは、中学生にはまだ難しい作業です。最初のカレンダーをつくるところだけ一緒にやって、あとは本人に渡す。この形がいちばん長く続きます。
よくある質問
まとめ
バレー部のゴールデンウィークは、練習量や試合数で決まるものではありません。休む日を先に置けたかどうかで、5月以降の入り方が変わります。
完全に休む日を先にカレンダーへ置いて、残った枠に練習と試合と家族の予定を入れる。この順番にするだけで、同じ日数でも体の残り方が変わります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 最初にやること | 部活の日程を時間まで書き出す |
| 休養 | 連休の中盤に完全休養日を1日、先に押さえる |
| 移動 | 片道1時間超の日は前後の練習量を落とす |
| 家族の予定 | 休養日か移動の少ない日に寄せる |
| 最終日 | 登校日と同じ時間の流れに戻す |
| 連戦の食事 | 試合の合間に軽い補食を入れる |
| 帰宅後 | 30分をストレッチ・入浴・食事のまとまりにする |
| 睡眠 | 帰宅が遅い日ほど、寝る時刻を先に守る |
| 休み明け | 初日は8割の強度から入る |
私は元日本代表として、また指導者として多くの中学生の連休を見てきましたが、5月に伸びている選手が特別な練習をしていたわけではありませんでした。
連休のあいだに、体を一度ちゃんと止めていただけなんです。



まず休む日をカレンダーに書いてみます!



それが決まれば、残りの予定は自然と収まりますよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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