- 強豪校の寮に入れるべきか決めきれない
- 寮費が毎月いくらかかるのか見当がつかない
- 家を離れて続けられるのか不安が消えない
こんな悩みを解決します。
バレー部の寮生活を決めるときは、お金・生活力・帰れる距離の3つを先に確かめてください。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生を指導していると、寮のある高校へ進むかどうかの相談を受けることがあります。
寮へ進んだ教え子から後になって聞くのは、きつかったのは練習量ではなく生活のほうだった、という話です。
洗濯も、体調管理も、お金の使い方も、その日から自分の仕事になります。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- バレー部の寮生活で1日がどう進むのかがわかる
- 寮費と初期費用のおおよその内訳と、確認先がわかる
- 入寮を決める前に親が確認する5つの項目がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:寮に入るかは3つの軸だけで決める
先に結論からお伝えします。バレー部の寮生活を選ぶかどうかは、お金・生活力・帰れる距離の3つで判断してください。
バレーの環境が良いかどうかは、そのあとで比べる話になります。環境がどれだけ整っていても、この3つのどれかが崩れると生活そのものが続かないからです。
3つのうち2つが不安なら、通える範囲の高校を選び直したほうが結果的にうまくいくことが多いです。
逆にこの3つが揃っていれば、多少の環境の差は本人の努力で埋められます。
うさママバレーの強さで選んじゃいけないんですか?



強さは4つ目でいいんです。まず生活が続くかどうかですよ。
大切なのは、入学した時点をゴールにしないことです。3年間の生活を最後まで想像してから決めてください。
バレー部の寮生活で1日はこう進む
寮のある学校では、生活のリズムが学校とバレー部の予定で決まります。まずは1日の進み方をつかんでおくと、必要な準備が具体的に見えてきます。
なお、寮の運営は学校ごとに違います。ここで紹介するのは、寮のある高校の案内でよく見かける一般的な流れです。
平日は朝練から夜の消灯までが1本につながる
平日は、朝練のある日とない日で起きる時間が変わります。朝練がある日は、始業のかなり前に体育館へ入ることになります。
授業が終わると、そのまま午後の練習に入る学校がほとんどです。練習が終わって寮に戻り、夕食と入浴を済ませると、残るのは学習時間と自由時間だけになります。
つまり、平日に自分で使える時間はそれほど多くありません。洗濯やアイロン、翌日の準備は、この短い時間の中で回していくことになります。
多くの寮では、夜に学習時間が日課として組まれています。
ここで課題を終えられないと、翌朝の練習前にしわ寄せがくる形になります。



練習より、洗濯を回すほうが大変そうかも…。



そこが本当に大変なところです。だから生活力を先に見るんですよ。
休日と大会期は練習と移動が中心になる
休日は、練習試合や遠征が入る日が多くなります。朝早く出発して、夕方まで会場にいる1日になることも珍しくありません。
大会期に入ると、この移動がさらに増えます。連戦の合間に洗濯や体のケアを挟むことになるため、平日以上に段取りの力が問われます。
一方で、寮は移動の負担が少ないという利点もあります。集合場所が生活の場と同じなので、朝の移動時間をそのまま睡眠にあてられるからです。
自宅から片道1時間以上かけて通うのと、どちらが体に合うのか。ここは本人の性格と体力で答えが変わります。
移動が減った分の時間を睡眠と学習に回せる選手もいれば、切り替える場所がないことを負担に感じる選手もいます。



家に帰る時間がないのは、少し心配です。



だからこそ、帰省の回数を先に決めておくんですよ。
寮でかかるお金は月額と初期費用に分けて考える
お金の話は、月にいくらかかるかと、最初にいくらかかるかを分けて考えると整理しやすくなります。合計だけを見ると金額に驚いてしまい、判断が止まってしまうためです。
ここで紹介する金額は、学校の案内でよく見かける範囲をまとめた目安です。実際の金額は学校ごとに大きく違うので、必ず募集要項と学校説明会で確認してください。
毎月かかるお金は寮費と生活費に分かれる
毎月の中心になるのは、食事つきの寮費です。学校の案内では、月6万円台から10万円台までの幅で示されていることが多く、部屋の形式や食事の回数で変わります。
これに加えて、洗剤やシャンプーなどの日用品、補食やおやつ、交通費が本人の生活費としてかかります。
| 項目 | 目安 | 確認しておくこと |
|---|---|---|
| 寮費(食事込み) | 月6万〜10万円台 | 食事が何食分か・長期休みは別料金か |
| 日用品・生活費 | 月1万〜3万円 | 本人にいくら渡すかを先に決める |
| 帰省の交通費 | 帰る回数×往復分 | 年に何回帰る前提かを話しておく |
| 部費・遠征費 | 学校により変動 | 遠征が多い時期の追加分も聞く |
長期休みの扱いは、見落としやすい項目です。夏休みや冬休みに寮が閉まる学校もあれば、そのまま合宿として使う学校もあります。
寮が閉まる場合は、その期間の帰省費が追加でかかります。反対に合宿として使う場合は、別途の合宿費が案内されることがあります。
どちらの形なのかで年間の総額が変わるため、説明会では必ず聞いておいてください。
入寮のときにまとめてかかるお金がある
入寮時には、寮の入寮費や保証金がかかる場合があります。これは学校によってあったりなかったりするので、金額そのものより有無を先に確認してください。
そのうえで大きいのが、生活用品をひととおりそろえる費用です。寝具・カーテン・収納・洗面用具などを一度に買うと、まとまった金額になります。
ここは中古やお下がりで十分な物も多い部分です。すべて新品でそろえる必要はありません。



全部そろえたら、けっこうな金額になりますね…。



最初は最低限で大丈夫です。足りない物は本人が気づいて言ってきますよ。
なお、学校によっては特待制度で寮費の一部が減免されることがあります。条件は学校ごとに違うため、推薦の話が出た段階で必ず書面で確認してください。
年間でいくらかかるのかを先に把握しておきたい方は、次の記事も参考にしてください。
入寮前にそろえる持ち物は3つの箱で考える
持ち物は、生活・学習・バレーの3つの箱に分けて考えると抜けが出ません。いきなりリスト全体を眺めると、必ずどこかが抜け落ちます。
生活の箱には、寝具・タオル・洗面用具・洗濯用品が入ります。洗濯ネットとハンガーは数が足りなくなりやすいので、少し多めに持たせておくと安心です。
学習の箱は、教科書のほかに、机まわりの照明と延長コードがあると困りません。
部屋の広さによって置ける物が変わるため、入寮日の下見で決めても間に合います。
バレーの箱は、シューズ・サポーター・練習着の替えが中心です。練習量が増える分、消耗も自宅にいたころより早くなります。
シューズは、入学時に1足だけ用意して様子を見るのが現実的です。練習量が見えてから2足目を足すほうが、無駄になりません。



最初から全部そろえなくていいんだ。



使う量が見えてから足すほうが、ずっと経済的ですよ。
- 洗濯ネットとハンガー(乾かない日が続くと一気に足りなくなる)
- インナーシャツと靴下(洗濯が追いつかない前提で多めに)
- 常備薬と絆創膏(すぐ買いに行けない場所もある)
道具の選び方そのものは、通いの部活と大きくは変わりません。基本の持ち物は次の記事に整理してあります。
入寮を決める前に親が確認する5つ
ここからは、学校説明会や見学のときに確認しておきたい項目です。パンフレットに書かれていないことほど、あとで効いてきます。
とくに3つ目は、遠方の家庭ほど重くなります。発熱したときに誰が判断し、誰が病院へ連れて行くのかを、入寮前にはっきりさせておいてください。
5つ目も忘れずに聞いておきたい項目です。合わなかったときの出口が見えていると、本人も親も気持ちが軽くなります。
聞きにくいと感じたら、金額や規則と同じ並びで質問してみてください。制度の確認として尋ねれば、身構えずに聞けます。



入る前から辞める話を聞くのは、失礼じゃないですか?



まったく問題ありません。学校側も慣れている質問ですよ。
進路の選び方そのもので迷っている段階なら、先にこちらを読んでおくと基準が定まります。
寮生活でつまずきやすい3つと家庭の支え方
寮に入ってから相談を受ける内容は、だいたい決まっています。先に知っておけば、慌てずに構えられます。
①最初の数か月は気持ちが落ちやすい
環境が一気に変わるため、入寮してしばらくは気持ちが不安定になりやすい時期です。電話口で急に元気がなくなることもあります。
このときに大事なのは、すぐ結論を出さないことです。今日の話を聞くだけにとどめ、続けるかどうかの話は持ち出さないでください。
季節が一巡すると落ち着くことがほとんどです。それでも表情や食事の様子が長く戻らないときは、学校に相談してかまいません。
寮には寮監や寮母と呼ばれる担当者がいる学校が多く、部活の顧問とは別の窓口になります。どちらに連絡するのかを、入寮のときに確かめておくと安心です。
②食べる量が練習量に追いつかない
寮では食事が用意されますが、練習量に対して量が足りなくなる時期があります。体が大きくなる時期と重なると、なおさらです。
このときは、寮で用意される食事を土台にしたうえで、補食で足す形を考えます。おにぎりやバナナのように、練習の前後で食べやすい物が現実的です。
サプリメントで補う前に、まず食事の回数と量を見直してください。成長期の体を作るのは、あくまで日々の食事です。
③連絡の頻度で親子がぶつかる
連絡が来ないと心配になり、こちらから何度も送ってしまう。これは多くの家庭で起きることです。
おすすめは、入寮前に頻度を決めておくことです。週に1回この曜日、と決めておくだけで、お互いの気持ちがずいぶん楽になります。
返事が短いことを、うまくいっていないサインだと受け取る必要はありません。生活が回っている時期ほど、連絡は短くなるものです。
心配なときは、用件ではなく近況をひとつだけ送ってみてください。返事を求めない連絡のほうが、子どもは返しやすくなります。



元気なときほど、返信が雑になっちゃうんだよね。



短い返事は、順調な証拠だと思ってあげてください。
よくある質問
まとめ:3つの軸に戻れば迷いは小さくなる
バレー部の寮生活は、練習環境よりも生活のほうが先に効いてきます。お金・生活力・帰れる距離の3つを確かめてから、バレーの環境を比べてください。
| 軸 | 見るところ | 確認の方法 |
|---|---|---|
| お金 | 月額と初期費用に分けた総額 | 募集要項と説明会で書面をもらう |
| 生活力 | 洗濯・起床・金銭管理 | 入寮前の半年で家庭で任せてみる |
| 距離 | 家族が向かえるかどうか | 体調不良時の対応者を確認する |
| 環境 | 練習量と進路実績 | 見学と卒業生の進路で確かめる |
私は元日本代表として活動したあと、10年以上スクールで中学生を指導してきました。
寮に進んだ教え子の話を聞いていると、伸びた選手に共通しているのは技術ではありませんでした。自分のことを自分で回せたかどうか、その一点です。
生活力は、入寮してから身につけるものではありません。決まったなら、入寮までの数か月で家庭の中から少しずつ渡していってください。



今から洗濯を任せてみます。



それがいちばんの準備になりますよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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