バレーでポジションが変わったら|新チームで慣れる5つの手順

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バレーでポジションが変わったら新チームで慣れる5つの手順
  • 新チームになって、急に違うポジションを言い渡された
  • 今までのやり方が通じなくて、練習で自信をなくしている
  • いつになったら慣れるのか、目安がわからない

こんな悩みを解決します。

ポジションが変わった時にやることは、新しい役割で最初に求められる1つを決めて、そこだけを2週間続けることです。

私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。

10年以上スクールを運営してきた経験からいうと、ポジションが変わって伸び悩む選手は、たいてい全部を一度にやり直そうとしています。

前のポジションで身につけた技術は、消えてなくなるわけではありません。持ち込めるものを数えるところから始めれば、慣れるまでの時間はぐっと短くなります。

ぜひこの記事を参考にしてみてください。

この記事を読むことで得られる3つのこと
  • 新しいポジションで最初にやることが1つに絞れる
  • 変更が多い組み合わせごとに、身につける順番がわかる
  • 慣れるまでの目安がわかり、あせらずに練習を積める

それでは、くわしく見ていきましょう。

目次

結論:最初の2週間は「1つ」に絞って続ける

バレーでポジションが変わった時に複数のことを一度にやろうとする悪い例と1つに絞る良い例の比較図

先に結論からお伝えします。ポジションが変わった直後にやるのは、新しい役割で最初に求められる1つを決めて、2週間そこだけを続けることです。

ポジションが変わった直後にやること
  1. 新しい役割で最初に求められる1つを決める
  2. コートのどこから動き出すのかを覚える
  3. 前のポジションから持ち込める技術を数える
  4. 隣の人との守る場所の重なりを、声で決めておく
  5. 2週間ごとに、できるようになったことを書き残す
サルくん

リベロに変わったんですけど、何から手をつければいいのかわからなくて…。

あげば

全部いっぺんに変えなくていいよ。まずは1つだけ決めよう。

新しいポジションには、覚えることがいくつもあります。立ち位置・役割・声のかけ方・味方との連携と、数え上げればきりがありません。

それを同時に直そうとするから、どれも中途半端になるんですよね。1つに絞れば、2週間でもはっきりした変化が出ます。

バボット

最初ノ2週間ハ1ツダケ・全部ヤリ直サナイ

ここからは、なぜポジションが変わるのか、5つの手順、組み合わせ別に身につけること、の順に進みます。

ポジションが変わる3つの理由|外されたわけではない

まず知っておいてほしいのは、ポジション変更は下手だから外されたという意味ではない、ということです。

理由がわかると、練習に向かう気持ちも変わります。私が現場で見てきた変更の理由は、大きく3つに分かれます。

理由①:チームの並びを組み直したから

いちばん多いのが、6人の並びを組み直した結果としての変更です。セッターの対角に誰を置くか、前衛の攻撃を何枚残すかで、必要な役割が動きます。

つまり、その人の技術ではなくチームの形が先に決まっているということです。並びの考え方を知っておくと、自分がなぜそこに置かれたのかも見えてきます。

理由②:体つきや動きが変わってきたから

2つ目は、成長期に体つきが変わったことによる変更です。急に背が伸びた選手は前衛での高さを期待されますし、動きが速くなった選手は守備の枚数として数えられます。

体は毎年変わります。中学1年生の時の適性が、そのまま3年生まで続くとはかぎりません。

サルくん

去年と同じじゃなくていいんですね。

あげば

むしろ、変わるほうが自然だよ。体が育っているサインなんだ。

理由③:チームに足りない役割を埋めるため

3つ目は、単純に人が足りない役割を埋めるための変更です。セッターが1人しかいない、守備でつなげる選手がいない、という事情はどのチームにも起こります。

この場合は、任された役割そのものがチームの弱点だということになります。裏を返せば、あなたが伸びればチームがいちばん変わる場所を任されたということです。

新しいポジションに慣れる5つの手順

新しいポジションの立ち位置をコートのラインで確認している図解

ここからが本記事の中心です。変わった直後の2週間で、何をどの順番でやるかを決めておきます。

STEP
新しい役割で最初に求められる1つを、指導者に聞いて決める
STEP
自分が動き出す場所(スタートの位置)をコートで覚える
STEP
前のポジションから持ち込める技術を数え上げる
STEP
隣の人との守る場所の重なりを、声で決めておく
STEP
2週間ごとに、できるようになったことを書き残す

手順①:求められる1つを指導者に聞く

最初にやるのは、自分で考えることではなく聞くことです。指導者が何を期待して変えたのかは、本人にしかわかりません。

聞き方は「何を最初にできるようになればいいですか」で十分です。守備を厚くしたいのか、攻撃の枚数を増やしたいのかがわかれば、練習の中身が決まります。

サルくん

聞くのって、なんだか気が引けます…。

あげば

前向きな質問だから大丈夫。指導者はむしろ喜ぶよ。

ここを飛ばすと、努力の方向がずれたまま何か月も過ぎてしまいます。正しい方向に向かわない努力からは、大きな成果は出ません。

手順②:動き出す場所を覚える

次は技術ではなく、立ち位置です。サーブを受ける時、相手が打つ時、味方が打つ時、それぞれ自分がどこにいるべきかを覚えます。

新しいポジションで最初につまずくのは、技術よりも場所であることがほとんどです。場所さえ合っていれば、あとは今までの技術で触れます。

ローテーションの回り方があいまいなら、先にそこを整理してください。

手順③:持ち込める技術を数える

3つ目は、前のポジションで身につけたものの棚おろしです。ゼロからのやり直しに見える変更でも、実際に持ち込めるものは必ずあります。

スパイカーからセッターに変わったなら、打つ側の気持ちがわかるという強みがそのまま残ります。ミドルからアウトサイドなら、ブロックの経験が相手の攻撃を読む力になります。

サルくん

今までやってきたことが、無駄にならないんですね!

あげば

むしろ武器になるよ。両方を知っている選手は少ないからね。

紙に3つ書き出すだけでいいので、練習前にやってみてください。自信を取り戻す効果もあります。

手順④:隣の人と重なりを決めておく

4つ目は連携です。守る場所が変わると、隣の人との境目にボールが落ちる時期が必ず来ます。

声かけは気合いではなく、短い言葉で味方に動いてもらう情報共有の技術です。どちらもとれるボールは先に声を出して動いた人がとる、と決めておくと迷いが消えます。

原則として、ボールが近づいてくる側の人がとります。遠ざかりながらとる形は体勢が苦しく、面が安定しないからです。

手順⑤:できたことを書き残す

最後は記録です。ポジションが変わった直後は、できないことばかりが目につきます。

できるようになったことを2週間ごとに書き残しておくと、伸びが目に見えます。書くのは自分のためであって、誰かに見せるためではありません。

組み合わせ別|最初に身につけること

変更には、よくある組み合わせがあります。それぞれ最初に取り組む場所が違うので、自分に近いものを読んでみてください。

アタッカーからリベロへ

守備専門に変わる場合、最初に身につけるのはサーブカットの安定です。返球の高さと方向がそろえば、それだけでチームの攻撃が組み立てられます。

面はセッターの方向へ向けて準備し、真上に高く上げないようにします。ねらう場所は、ネットから少し離れたセッターの正面です。

リベロは守備の要であると同時に、コート内でいちばん試合を見ている役でもあります。

ミドルブロッカーからアウトサイドヒッターへ

真ん中から左右へ移る場合、最初の課題は助走の距離です。ミドルの短い助走に慣れた体で外から入ると、踏み切りの位置が近くなりがちになります。

助走を1歩ぶん長くとって、ネットから離れた場所から入る練習をしてください。ブロックで培った高さは、そのまま強みとして残ります。

バボット

中カラ外ヘ移ル時ハ助走ノ距離ガ最初ノ壁

アタッカーからセッターへ

打つ側から上げる側へ移る場合は、落下点に入る足から始めます。手の形よりも、ボールの下に体ごと入れているかどうかで安定が決まります。

打っていた経験があるぶん、どんなトスが打ちやすいかは体でわかっているはずです。その感覚は、上げる側になってからも大きな財産になります。

後衛中心から前衛での攻撃へ

守備が中心だった選手が前衛で打つ役になった時は、まずブロックとの位置関係を覚えます。相手のブロックが何枚ついているかを見てから打つ、という順番です。

打つコースを増やすのは、そのあとで構いません。1本のコースでも、ブロックの外側を通せば点になります。

つまずきやすい3つの失敗

ポジション変更でうまくいかない選手には、共通した失敗があります。私の指導現場でよく見かける3つをあげておきます。

失敗①:前のやり方をそのまま持ち込む

いちばん多いのが、前のポジションの構えや動き出しをそのまま使ってしまうパターンです。同じ技術でも、役割が変われば使う場面が変わります。

たとえばアタッカー時代の高い構えのままリベロに入ると、速い球に間に合いません。教わった1つの型を疑い、場面ごとに使い分けられる選手のほうが伸びていきます。

失敗②:できないことばかりを数える

2つ目は、できないことばかりに目が向いてしまう失敗です。新しい場所に立てば、最初はできないところばかりなのが当たり前になります。

そこで自信をなくすと、練習そのものが苦しくなります。バレーが嫌いになってしまうのが、いちばんもったいない結果ではないでしょうか。

サルくん

ミスばかりで、正直つらいです…。

あげば

最初はみんなそうです。できた1つを数える練習に変えてみましょう。

失敗③:自分だけで抱え込む

3つ目は、慣れないことを誰にも言わずに抱え込む失敗です。どこが不安なのかを伝えないと、周りは助けようがありません。

「後ろのボールがまだ怖い」と一言伝えるだけで、隣の人がカバーに回れます。伝えることは弱さではなく、チームで守るための情報共有です。

慣れるまでの目安と練習の組み立て

最後に、どれくらいで慣れるのかという目安をお伝えします。個人差はありますが、段階の踏み方はほぼ共通しています。

STEP
最初の2週間:立ち位置と、求められる1つだけに絞る
STEP
1か月:練習試合で、その1つが試合中にも出せるかを試す
STEP
3か月:2つ目・3つ目の役割を足していく

2週間で形が見えて、1か月で試合に持ち込めれば順調です。3か月かかっても焦る必要はありません。

大切なのは、正しい方向に練習を積み重ねているかどうかです。方向が合っていれば、時間の長さは問題になりません。

あげば

週に1回、動画で自分を撮っておくと変化がはっきり見えるよ。

自分のフォームをスマホで撮り、理想とする選手の動きと見比べて近づけていく方法は、どのポジションでも使えます。

体づくりを並行して進めるなら、心拍数が上がった状態で動き続けるトレーニングを入れておくのがおすすめです。心肺機能が上がると、後半のプレー精度が落ちにくくなります。

ただし重い器具を使ったトレーニングは、成長期のうちは急がなくて構いません。

サルくん

3か月かかっても、あせらなくていいんですね。

あげば

方向さえ合っていれば、時間は味方になりますよ。

よくある質問

ポジションが変わったことを、指導者に理由を聞いてもいいですか?

聞いて構いません。「何を最初にできるようになればいいですか」という聞き方なら、前向きな質問として伝わります。理由がわかると練習の中身も決まるので、早めに聞くほうが得です。

前のポジションに戻りたい時はどうすればいいですか?

まずは今の役割で1つ結果を出してから伝えるのがおすすめです。任された場所でできることが増えている選手のほうが、希望も通りやすくなります。伝える時は不満ではなく、やりたい理由を添えてください。

慣れないうちに試合で使われるのが不安です。

試合に出る前に、自分の守る場所と隣の人との境目だけを決めておいてください。この2つがはっきりしていれば、技術が途中でも大きな崩れは起きにくくなります。

中学生でポジションが変わるのは珍しいことですか?

珍しくありません。体つきが大きく変わる時期なので、学年が上がるタイミングで役割が動くのはよくあることです。むしろ複数の役割を経験した選手は、高校に進んでからの伸びしろが大きくなります。

まとめ:1つに絞れば、変更は伸びるきっかけになる

最後に要点をふり返ります。ポジションが変わった時に必要なのは、求められる1つに絞って、2週間続けることです。

時期やること見るポイント
変わった直後求められる1つを聞く・立ち位置を覚える努力の方向が合っているか
最初の2週間その1つだけを反復する・持ち込める技術を数える練習でできる回数が増えたか
1か月〜3か月練習試合で試す・2つ目の役割を足す試合中にも同じ形が出せるか

私は元日本代表として多くのチームを見てきましたが、複数のポジションを経験した選手ほど、コート全体が見えるようになっていました。今の変更は、あなたの見える範囲を広げるきっかけになります。

サルくん

まずはサーブカットだけ、2週間やってみます!

あげば

それでいいんです。1つできると、次の1つは驚くほど早く身につきますよ。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

バレーボールのポジションについては他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪

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この記事を書いた人

バレーボール・ビーチバレーボール元日本代表。
バレーボールスクールを10年間運営。

【保有資格】
日本スポーツ協会公認バレーボールコーチ4

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