- 部活から帰ってきた子のにおいが、玄関に入った瞬間に分かる
- 洗っているはずなのに、練習着のにおいが取れなくなってきた
- 本人に伝えたいけれど、傷つけそうで言い方に迷う
こんな悩みを解決します。
部活のにおいが強くなる原因は、汗そのものではなく、汗が乾く前に雑菌が増える時間をつくってしまっていることにあります。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生を指導していますが、においが気になる選手とそうでない選手の差は、体質よりも練習後の数分の動き方に出ていました。
やることは多くありません。順番を決めておけば、家に着く前にほとんど片付きます。ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 部活のにおいが強くなる原因がわかる
- 練習後にやる5つの手順がわかる
- 家庭での伝え方と続け方がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:においは体質ではなく「濡れた時間」で決まる
先に結論をお伝えします。部活のにおい対策でいちばん効くのは、汗で濡れたものを、濡れたまま置いておく時間を短くすることです。
汗そのものは、出たばかりのときはほとんどにおいません。においのもとになるのは、汗と皮脂を栄養にして増える皮膚の常在菌です。
つまり、汗をかいた量よりも、汗が乾かないまま置かれていた時間のほうが影響します。
うさママ毎日洗っているのに、においが残るのはなぜでしょう…。



洗う前の数時間で、においのもとが増えているんですよ。
体育館は夏だけでなく、冬も汗をかきます。むしろ冬は上着を重ねるぶん、汗が乾きにくくなります。
そこへ濡れた練習着をたたんでバッグに入れ、そのまま2時間持ち歩く。この時間が、においを一気に強くします。
対策は消すことではなく、増える時間を与えないこと。この考え方に変えるだけで、やることがはっきりします。



濡レタ時間ガ 短イホド におイモ弱イ
もう1つ知っておきたいのは、本人はにおいに気づきにくいということです。
自分のにおいには鼻が慣れるため、周りが気づくころには本人だけが分からない状態になります。だから、仕組みで防ぐ形にしておく必要があります。
においが強くなる3つの原因
対策の前に、どこで差がついているのかを整理しておきます。多くの場合、次の3つのどれかです。
汗が乾く前にバッグへ入れている
1つ目が、いちばん多い原因です。練習が終わってすぐ、汗を含んだ練習着をそのままバッグへ入れてしまう形です。
バッグの中は空気が動かず、温度も下がりません。においのもとになる菌にとっては、これ以上ない条件になります。
しかも、練習が終わった直後の体はまだ熱を持っています。そこへ入れた練習着は、しばらくの間バッグの中で温かいままです。
冬に上着を重ねて帰る日は、さらに条件がそろいます。寒いからと袋の口を固く縛ってしまうと、乾く機会が完全になくなります。
家に着いて洗濯機へ入れるまでの2〜3時間が、実は一日でいちばん条件のそろった時間帯です。



帰リ道ノ2時間ガ 分カレ道
対策は簡単で、ビニール袋や、網目になっていて風が通る袋に分けて入れるだけです。バッグ全体ににおいが移るのを防げます。
同じインナーを何日も使っている
2つ目は、インナーシャツの使い回しです。上に着る練習着は洗っていても、下のインナーは2日続けて使っている選手が少なくありません。
インナーは肌に直接触れるので、汗と皮脂がいちばん多く残ります。ここを替えないと、上だけ洗ってもにおいは戻ります。
インナーは練習用に3枚以上あると、洗濯が1日ずれても回ります。少ない枚数で回そうとすると、乾ききらないまま着ることになります。
生乾きのまま着ると、そのにおいが練習の途中で戻ってきます。洗ったのににおう、という状態のほとんどはここが原因です。
枚数を増やすのは出費に見えますが、買い替えの回数はむしろ減ります。1枚を毎日使い続けるより、生地が長くもつからです。



洗ったつもりでも、朝はまだ湿っていることがあります…。



生乾きは、においがいちばん出やすい状態なんですよね。
シューズと靴下を乾かしていない
3つ目が、足まわりです。足の裏は汗腺が多く、1回の練習でかなりの量の汗が出ます。
その靴を袋に入れたまま次の日も履くと、乾く時間がありません。においが残るというより、乾く機会がない状態です。
帰宅したらシューズをバッグから出して、風の通る場所に置くだけで変わります。中敷きを外しておくと、さらに乾きやすくなります。
靴下も同じです。汗を含んだ靴下をバッグの底に入れたままにすると、翌日そこににおいが残ります。



靴下は、いつもバッグの底に入れっぱなしでした…。



そこを出すだけでも、バッグのにおいはかなり減りますよ。
練習後にやる5つの手順
ここからが具体的な手順です。練習が終わってから帰るまでの5分でできる形にしてあります。
汗を拭いてから着替えるだけで差が出る
5つの中で、いちばん効くのが1つ目です。汗を拭かずに乾いた服へ着替えると、汗はそのまま新しい服へ移ります。
タオルで首・背中・脇を拭いてから着替える。これだけで、帰り道の服に移る量がかなり減ります。
汗ふきシートを使うのも手軽な方法です。ただし、シートは汗を拭き取るためのもので、においを消す道具ではありません。拭いてから着替えるという順番のほうが大事です。
私の指導現場でも、練習後にタオルを出す選手と、そのままジャージを羽織る選手では、翌日の練習着の状態が明らかに違いました。



拭くだけなら、今日からできますね。



そこが一番効きますよ。難しいことは要りませんからね。
帰宅後の流れを本人の担当にする
5つ目も欠かせません。バッグから出して洗濯機へ入れるまでを、本人の役目にしておくことです。
保護者が全部やる形にすると、本人はにおいの原因を知らないまま大人になります。ここは生活の技術なので、覚えてもらったほうが本人のためになります。
やり方は一度だけ見せれば十分です。バッグを開ける、練習着を洗濯機へ入れる、シューズを外に出す。この3つだけ決めておきます。
帰宅後の3分を本人の担当にすると、においの問題はほとんど起きなくなる、というのが現場での実感です。
体と髪のケアで気をつける2つ
服と靴の次は、体そのものです。ここは力を入れすぎないことがポイントになります。
洗いすぎない・こすりすぎない
1つ目は、洗い方です。においが気になると、強くこすって何度も洗いたくなります。
ところが、皮膚を守っている油分まで落とすと、かえって肌が荒れることがあります。荒れた肌は、においが出やすい状態にもなります。
体は泡でやさしく洗い、しっかりすすぐ。これで十分です。ゴシゴシこする必要はありません。
肌に赤みやかゆみが出ているときや、においが急に強くなったと感じるときは、体質や体調が関係していることもあります。気になるときは自己判断で対処を続けず、医師に相談してください。
髪と頭皮は当日のうちに洗う
2つ目は、髪です。頭皮は汗と皮脂が多い場所なので、実はにおいの元になりやすい部分です。
夜遅い練習の日ほど、疲れて洗わずに寝てしまいがちです。ここが翌日のにおいに直結します。
帰宅が遅い日は、湯船に浸からなくても構いません。髪と頭皮だけでも当日のうちに洗っておくと、翌朝の状態が違ってきます。



練習で疲れて、そのまま寝てしまう日があります…。



髪だけでも先に洗っておくと、次の日が楽になりますよ。
制汗剤を使う場合は、体を清潔にしたうえで補助として使う形にしてください。使えばにおいがなくなるものではなく、あくまで汗を抑える手助けをするものです。
ありがちな2つの失敗
ここでは、対策がうまくいかないときによく見かける形を2つ挙げておきます。
香りで隠そうとしてしまう
いちばん多いのが、香りの強いものを重ねてしまうパターンです。
においが気になると、香水や香りの強いスプレーで隠したくなります。ですが、汗のにおいと香りが混ざると、かえって強く感じられることがあります。
体育館は閉じた空間なので、香りが苦手な人もいます。まわりへの配慮という点でも、隠すより減らす方向で考えてください。
順番は、拭く・替える・乾かすが先です。香りはその後の話になります。



隠スヨリ 減ラス方ガ早イ
本人に強く言ってしまう
もう1つは、伝え方の失敗です。においの指摘は、本人にとって人格を否定されたように感じやすい話題です。
「くさい」と直接言われると、対策より先に落ち込みます。部活そのものが嫌になってしまうこともあります。
伝えるときは、においではなく手順の話にしてください。「拭いてから着替えると楽だよ」「シューズは出しておいてね」という形です。
やることが決まっていれば、本人は責められた感じを受けずに動けます。
保護者ができる2つのこと
保護者の役割は、においを管理することではありません。やることは2つに絞れます。
1つ目は、道具をそろえることです。ビニール袋・網目の袋・替えのインナー・タオル。この4つがバッグに入っているかどうかで、本人ができることが変わります。
インナーが足りていないのに「毎日替えなさい」と言っても実行できません。まず物をそろえてから、手順を伝えてください。



たしかに、袋がなければ分けようがないですね。



物がそろえば、あとは本人が続けられますよ。
2つ目は、洗濯の仕方を見直すことです。汗を多く含んだ練習着は、量が多いと洗い残しが出ます。
洗濯機に詰め込みすぎない、乾くまでの時間を短くする。この2つだけでも、練習着の状態は変わります。
部屋干しが続く時期は、扇風機や除湿機で風を当てると乾く時間が縮まります。生乾きの時間を減らすことが、そのままにおい対策になります。
- 濡れた練習着を分けるビニール袋・網目の袋
- 練習用のインナー3枚以上
- 練習後に使うタオル
- 風の通る場所に置けるシューズの置き場
よくある質問
まとめ
部活のにおい対策は、特別なものを買うことではありません。濡れたまま置く時間を短くする、それだけです。
拭いてから着替える・インナーを替える・濡れた物を分ける・シューズを乾かす。この4つで、においのほとんどは起きなくなります。
| 場面 | やること |
|---|---|
| 練習直後 | タオルで汗を拭いてから着替える |
| 着替え | インナーを必ず替える(練習用に3枚以上) |
| バッグ | 濡れた練習着は袋に分けて入れる |
| シューズ | 袋の口を開け、帰宅後は風の通る場所へ |
| 帰宅後 | 洗濯機へ入れるまでを本人の担当にする |
| 入浴 | 体はやさしく洗う。髪と頭皮は当日のうちに |
| 洗濯 | 詰め込みすぎない・乾く時間を短くする |
| 伝え方 | においではなく手順の話として伝える |
私は元日本代表として、また指導者として多くの中学生を見てきましたが、においで悩んでいた選手のほとんどは、体質ではなく段取りの問題でした。
順番を決めてしまえば、本人が自分で管理できるようになります。



今日から、拭いてから着替えます!



それが一番効きますよ。続けてみてくださいね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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