- 子どもが朝になると部活に行きたくないと言い出す
- 休ませていいのか、送り出すべきなのかがわからない
- 顧問の先生にどう伝えればいいのか迷っている
こんな悩みを解決します。
バレー部に行きたくないと言われたときは、体を見る→理由を1つ聞く→今日を決める→くり返すなら学校と話すの4つの順番で対応します。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生を指導していると、保護者の方から足が止まってしまった時期の相談を受けることがあります。
そこで感じるのは、行くか休むかを子どもに決めさせてしまうと、どちらを選んでも苦しくなるということです。
判断する人を親が引き受けると、子どもは理由を話しやすくなります。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- バレー部で足が止まりやすい場面がわかる
- 休ませる日と送り出す日の見分け方がわかる
- 顧問の先生への伝え方と、くり返すときの相談先がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:迷ったら4つの順番で決める
先に結論からお伝えします。行きたくないと言われた朝にやることは、体を見る・理由を1つ聞く・今日を決める、この3つだけです。
4つ目の学校との相談は、同じことが何度か続いたときに使う順番になります。
この順番には理由があります。行きたくないという言葉は、体の疲れ・気持ちの落ち込み・部内の出来事のどれから出ているのかが、本人にもわかっていないことが多いからです。
順番があるだけで、朝のやりとりはかなり短くなります。短く終わることそのものが、子どもの負担を減らしてくれるでしょう。
うさママつい理由から聞いてしまいます…。



先に体を見るだけで、聞き方が変わりますよ。
大切なのは、正しい答えを1回で当てることではありません。今日をどう終わらせるかを決めて、明日につなげることです。
バレー部で行きたくないが出やすい4つの場面
まず、どんなときに足が止まりやすいのかを知っておきます。場面の見当がついていると、子どもの言葉を落ち着いて受け止められます。
場面①:練習量に体が追いついていない
いちばん多いのが、単純に疲れがたまっている場面です。バレーボールは跳ぶ・落ちる・切り返すの連続で、下半身への負担が大きい競技になります。
大会前や休日の練習が続いた週は、疲れが抜けきらないまま次の練習日を迎えることになります。
朝起きられない、食事が進まないという変化が同時に出ているなら、気持ちの問題ではなく体のほうが先に音を上げているのかもしれません。
場面②:出番や評価で気持ちが折れている
2つ目は、コートに立てない時期が続いている場面です。バレーボールはコートに入れるのが6人なので、部員が多いチームほどベンチで見る時間が長くなります。
しかも、レギュラーは1度決まって終わりではありません。毎日の練習の中で入れ替わっていきます。
この不安定さは、大人が想像するより子どもの気持ちを削っていくものです。



行っても、また同じ場所で見てるだけかも…。



その気持ちは、行きたくないという形で出やすいんですよね。
場面③:部内の言葉や関係がつらい
3つ目は、人間関係です。バレーボールは1本のボールを複数人でつなぐので、落ちた原因を1人に決められません。
それでも、点差が開いた場面では言葉がきつくなりやすいものです。試合中の一言が、そのまま関係のしこりになることもあります。
準備や片づけの分担が偏っているときにも、不満はたまります。技術ではなく段取りが原因でぎくしゃくしている、というのは珍しくない話です。



練習内容以外のことでも、しんどくなるんですね…。
場面④:上達が止まって自信をなくしている
4つ目は、伸び悩みです。サーブが入らない、レシーブが上がらないという状態が続くと、練習そのものが苦しい時間に変わっていきます。
体育館で選手から聞くのも、下手だと思われるのが怖い、という言葉が多いです。行きたくないの正体が、失敗を見られたくない気持ちであることは意外とあります。



行キタクナイノ中身ハ4通リ
順番1:朝の体のサインを確かめる
最初にやるのは、理由を聞くことではありません。体の状態を確かめることです。
体の不調が隠れているまま送り出すと、当然ながら状況は悪くなります。反対に、体に問題がないとわかれば、その後の話は落ち着いて進められるでしょう。
確かめるのは3つだけで十分です。熱があるか、食事が進むか、夜眠れているか。この3つなら、玄関先の短いやりとりでも把握できます。
休ませたほうがよいサイン
次のような状態が見えたら、その日は休ませる判断でかまいません。無理に送り出しても、練習の効果はほとんど期待できないからです。
- 熱がある、頭痛や腹痛が続いている
- 朝食がほとんど入らない
- 夜眠れていない日が続いている
- 前の練習で痛めた場所が、まだ痛む
痛みが残っている場合は、休ませたうえで医療機関を受診してください。成長期の痛みは、休めば消えるものと、そうでないものの見分けが難しいからです。



熱がなければ行かせるべきでしょうか?



熱だけで決めなくて大丈夫ですよ。
送り出してよいサイン
体に問題がなく、部活のある日だけ様子が沈むのであれば、送り出してよい可能性が高くなります。
前日までふつうに過ごせていた、家では食欲も睡眠も変わらない。こうした状態なら、まずは行ってみるという選択が取りやすいでしょう。
ただし、送り出すと決めた場合でも、行けば解決すると考えないでください。帰ってきたあとに、どうだったかを短く聞く時間を作っておきます。
送り出す判断とセットで、帰宅後に話を聞く時間を用意しておくのがコツです。
順番2:理由は1つだけ聞く
体を確かめたら、次は理由です。ここでやりがちなのが、原因を全部聞き出そうとすることになります。
朝の短い時間で全部を話せる子どもは、まずいません。聞くのは1つだけで十分です。
聞くのは1つだけでいい
おすすめは、いちばんしんどいのはどれかを選ばせる聞き方です。練習がきついのか、誰かとの関係なのか、うまくいかないことなのか。
選択肢を出してあげると、言葉にするハードルが一気に下がります。自分で言い出せない子どもほど、この形式が向いているでしょう。



3つから選ぶだけなら、答えてくれそうです!
答えが出てこないときは、それ以上は追いません。
わからないという答えも、体は疲れていないのに気持ちが動かない、という立派な情報になります。



自分でも、なんでかわからないんだ。



それが答えでいいんですよ。
言ってしまいがちな3つの返し方
助けたい気持ちから出た言葉が、話の続きを止めてしまうことがあります。次の3つは特に多いパターンです。
- みんな頑張っているよ、と比べて励ます
- 一度休むとくせになる、と先の心配を返す
- じゃあ辞めれば、と極端な選択を出す
どれも本人を思って出てくる言葉です。ただ、受け取る側には、話を最後まで聞いてもらえなかったという印象だけが残ります。
一度そう感じると、次の日からは家でも話さなくなるでしょう。そうなると、状況が悪くなっても気づけません。
順番3:今日を決めるのは親、と決めておく
体と理由が見えたら、行くか休むかを決めます。ここで大事なのは、決める役を子どもに背負わせないことです。
自分で決めさせると、休めばサボったと思い、行けば我慢したと感じます。どちらを選んでも後ろめたさが残ってしまうんですよね。
今日は休みにしよう、今日は行ってみようと、親が言い切ってください。判断の責任が大人にあるとわかるだけで、子どもの表情は変わります。
休むと決めた日の過ごし方
休みにした日は、家での過ごし方を先に決めておきます。決めておかないと、休んだ時間そのものが気まずくなるからです。
体調の問題であれば、まずは寝かせてください。気持ちの問題であれば、家事を1つ頼むなど、体を軽く動かす形が向いています。
反対に、丸1日責め続けたり、逆に必要以上に特別扱いしたりするのは避けます。ふだんどおりの1日にすることが、いちばん戻りやすい形です。



好きなだけ寝かせてよいのでしょうか?



昼夜が逆にならない範囲なら大丈夫ですよ。
顧問の先生への伝え方
休むと決めたら、先生への連絡は保護者から入れます。子どもに任せると、言いづらさから連絡自体をやめてしまうことがあるからです。
伝える内容は事実だけで十分です。理由を細かく説明する必要はありません。
先生を責める形にならないよう気をつけると、その後も相談しやすい関係が続きます。家でこういう様子が見られます、という事実の共有から入るのがおすすめです。
順番4:くり返すときは学校と一緒に考える
1日休んで戻れるなら、それで十分です。ただ、同じことが何度もくり返されるなら、家庭だけで抱える段階ではありません。
目安として、部活のある日だけ体調が崩れる状態が2週間以上続くようなら、学校に相談してください。担任の先生でも、顧問の先生でもかまいません。
学校にはスクールカウンセラーが配置されていることが多く、保護者だけで相談することもできます。窓口を1つに決めておくと、話がぶれずに済むでしょう。
家庭だけで抱えないための窓口
子ども本人が家族に話しづらいときのために、外部の相談先も知らせておきます。文部科学省は、子ども向けの相談窓口をまとめて案内しています。
24時間こどもSOSダイヤルのように、無料で電話できる窓口もあります。
窓口の一覧は文部科学省の子供のSOSの相談窓口で確認できます。
眠れない日が続く、食事が入らないといった体の変化が長く続く場合は、医療機関にも相談してください。
続けるかどうかを考える段階に入ったら
相談しても状況が変わらないときは、続けるかどうかを一緒に考える段階になります。ここで初めて、辞めるという選択肢を机の上に出します。
大事なのは、逃げるかどうかの話にしないことです。今のチームで続けるのが最善か、という問いに置き換えてください。
判断の材料は、次の記事に整理してあります。
よくある質問
まとめ:順番を決めておけば、朝は短く終わる
バレー部に行きたくないと言われた朝は、順番を決めておくだけで対応がぐっと楽になります。体を見る→理由を1つ聞く→今日を決める。まずはこの3つだけ覚えておいてください。
| 順番 | やること | 迷ったときの目安 |
|---|---|---|
| 順番1 | 体のサインを見る | 熱・食欲・睡眠の3点だけ確かめる |
| 順番2 | 理由を1つ聞く | 答えが出なければ追わない |
| 順番3 | 行くか休むかを決める | 決める役は親が引き受ける |
| 順番4 | 学校に相談する | 2週間以上くり返すなら動く |
私は元日本代表として活動したあと、10年以上スクールで中学生を指導してきました。
一度足が止まった選手が戻ってくるとき、きっかけは大きな話し合いではありません。今日は休もうと大人が決めてくれた、その1日であることがほとんどです。



決めてもらえると、ちょっと楽になるかも。



決めるのは大人の仕事ですからね。安心して話してください。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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