- 年齢を重ねてきて、いつまでバレーを続けられるのか気になっている
- 若い頃と同じ動きができず、けがが心配で練習から足が遠のいている
- 同じ年代の人と出られる大会があるのか知りたい
こんな悩みを解決します。
シニアバレーを長く続けられるかどうかは、体力ではありません。跳ばない前提で動きを組み直せるかどうかで決まります。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで指導してきましたが、年代の上のチームから練習の組み方を相談されることも少なくありません。
長く続けている方に共通しているのは、無理をしないための決めごとを自分で持っていることなんですよね。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- シニアバレーがどんな競技なのかがわかる
- 体を守りながら続けるための5つの工夫がわかる
- 同じ年代で出られる大会の探し方がわかる
6人制以外のバレーの種目は、こちらの記事でまとめています。
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:跳ばない前提で動きを組み直す
先に結論をお伝えします。年代が上がってからのバレーは高く跳ぶことをあてにしない形に組み直す、これが続けるための土台です。
跳躍力は、練習量を増やしても若い頃の水準には戻りにくい部分です。そこを取り返そうとすると、膝や足首に負担が集まります。
一方で、位置どり・読み・つなぎの精度は、経験を積んだぶんだけ上がっていきます。勝負どころをそちらへ移すわけです。
- 相手の打つ前の動きからコースを読む
- 落下点に早く入って、余裕をもって返す
- 味方との距離を保ってお見合いを消す
- つないだ後の切り返しを速くする
この4つは、跳ぶ高さと関係なく積み上がります。
逆に言えば、ここを磨かないまま若い頃の感覚で動こうとすると、けがのほうが先に来てしまうでしょう。
サルくんもう思ったように跳べないんですけど、続けられますか?



跳ぶ前提を外せば大丈夫ですよ。読みと位置どりで十分戦えます。
ここからは、シニアバレーの中身・続ける5つの工夫・大会の探し方・つまずきやすい点の順に見ていきます。
シニアバレーとはどんな競技か
まず、言葉の中身を整理しておきます。決まった1つの競技名というより、年代で区切って行われるバレーの総称だと考えてください。
年代で区切った大会が各地にある
シニアバレーは、参加できる年齢に下限を設けた大会や、チーム全員の年齢の合計で区分を分ける大会として行われています。
区分の切り方は主催する団体によって違います。同じ60代でも、出られる区分が大会ごとに変わることは珍しくありません。
チーム全員の年齢を足した数で区分する形もあります。この場合は、若いメンバーが入ると出られる区分が変わることもあるので注意が必要です。
年齢の条件は必ず主催者の要項で確かめる、これを習慣にしておくと間違いがありません。人づてに聞いた条件で動くと、当日に出られない事態も起こります。
種目はソフト・9人制・6人制と幅がある
もうひとつ知っておきたいのが、使う種目が1つではないことです。
柔らかいボールを使うソフトバレー、人数の多い9人制、一般的な6人制と、地域によって盛んな種目が変わります。
体への負担で選ぶなら、ボールが柔らかく、コートも狭いソフトバレーから入るのが無理のない順番でしょう。



種目デ 体ヘノ負担ガ 変ワル
9人制は、1人が守る範囲が狭くなるぶん、走る距離を抑えられます。動ける範囲に不安がある時期は、こちらを選ぶ手もあります。
60代から続けるための5つの工夫
ここからが本題です。長く続けている方がやっていることを、5つにまとめました。
①着地と切り返しの回数を減らす
いちばん体に来るのは、跳ぶことそのものより着地です。膝と足首は、着地のたびに体重の何倍もの負担を受けます。
ブロックで毎回跳びにいくのをやめて、手を出す高さで止める。スパイクも、全部を打ちにいかず軟打とフェイントを混ぜる。
こうして着地の回数を減らすだけで、翌日の残り方がはっきり変わります。
レシーブでも同じです。飛び込んで拾う回数を減らすには、打たれる前にどこへ来るかを読んで、先に半歩動いておくことです。
読みが当たれば、体を投げ出さずに正面でとれます。これは経験の長い人ほど有利な部分なんですよ。



拾えるけど、あとで腰にきます。



先に半歩ですよ。飛び込む前に動けば、体は守れます。
②ウォームアップに時間をかける
2つ目が、始める前の時間です。ここを短くすると、最初の10分でけがが起きます。
年代が上がるほど、体が動く状態になるまでの時間は長くなります。急にボールを打ち始めるのではなく、歩く・回す・伸ばすを順に入れてください。
この順番なら、体ができあがる前に強い動きが入ることはありません。
寒い時期は、ここをさらに長めにとってください。体育館の床は冷えているので、夏と同じ時間では足りないことがあります。
終わったあとに軽く体を動かして帰るのも効きます。汗が引くまでの数分を使うだけで、翌日の重さが変わってきます。
③ポジションは役割で決める
3つ目は、コート上の立ち位置です。年齢や経験の長さではなく、今できることで割り振ります。
前でボールをさばくのが得意な人、後ろで拾い続けられる人、コースを読んで先に動ける人。それぞれの持ち味で並べたほうがチームは強くなります。
昔やっていたポジションにこだわると、今の体と合わない動きを続けることになります。ここは思いきって組み替えたほうがいいでしょう。
決め方の順番としては、まず後ろで長く守れる人を置きます。守備が安定すると、前の人は無理に跳びにいかなくて済むからです。
次に、前でボールをさばく人。最後に、その2つの間をつなぐ役を置くと、走る距離が全員で平らになります。



若い頃と同じ場所でやりたい気持ちもあるんですが…。



気持ちは分かります。ただ、今の動きに合う場所のほうが長く立てますよ。
④週の回数より1回の質を決める
4つ目は、練習の組み方です。回数を増やすより、1回の中身を決めるほうが体は守れます。
目安としては、週1回から2回。連日になる場合は、片方を軽い内容にして負担が重ならないようにします。
時間も、2時間を超えたあたりから集中が落ちてミスが増えます。短く区切って終わるほうが、次の練習にもつながるんです。
中身の並べ方にも順番があります。体が温まりきっていない前半に長いラリーを入れると、足が動かないまま無理な体勢が増えます。
前半はパスと基本の動き、後半にゲーム形式。この形にしておけば、疲れたころに強い動きが来ることはありません。



強イ動キハ 温マッテカラ
⑤痛みが出たら、その日のうちに区切る
最後が、痛みの扱いです。ここだけは我慢しないでください。
同じ場所の痛みが何日も続く、腫れが引かない、動かすと力が入らない。こうした状態が出たときは、練習を休んで医療機関で相談するのが先です。
年代が上がると、治るまでの時間も長くなります。早めに区切ったほうが、結果として休む期間は短く済むでしょう。



我慢シタ分ダケ 休ミガ長クナル
ケアの考え方は、同じく大人から続ける人向けの記事にまとめています。
大会に出るまでの手順
同じ年代の相手と試合をすると、練習の意味が変わります。出るまでの流れは難しくありません。
全国の加盟団体は、公益財団法人日本バレーボール協会のサイトからたどれます。お住まいの都道府県の協会ページに、年代別大会の要項が出ていることが多いです。
所属するチームがまだ無い場合は、先にチーム探しからになります。地域の体育館や公民館の掲示、協会への問い合わせが近道です。
保険の扱いも、申し込みの前に確かめておきたいところです。大会によっては、スポーツ保険への加入が参加の条件になっています。
当日の持ち物も、若い頃より少し増えます。着替えとタオルに加えて、冷やすものと飲み物を多めに用意しておくと安心でしょう。
会場に着いてからの時間の使い方も決めておいてください。受付のあと、体を温める時間を30分はとれるように逆算して家を出ます。



試合の日も、アップはやっぱり長めですか?



長めです。試合のほうが急に強い動きが出ますからね。
再開・入会でつまずきやすい2つ
長く離れていた方が戻るとき、ほぼ決まって同じところでつまずきます。先に知っておけば避けられます。
最初の1か月で飛ばしすぎる
いちばん多いのがこれです。感覚が戻ってくるのが楽しくて、いきなり全力で打ち始めてしまいます。
体の準備は、感覚より遅れてついてきます。頭が覚えている動きに、筋肉と関節がまだ追いついていない状態なんですよね。
とくに危ないのが、助走をつけて打つ動きと、後ろへ下がりながら追う動きです。どちらも体が反ったまま止まる形になり、腰に一気に負担がかかります。
最初の1か月は、全力を出す本数を自分で決めておいてください。1日の練習でスパイクは10本まで、といった形で構いません。
周りに合わせて休めなくなる
もうひとつが、人数の事情です。ぎりぎりの人数で回しているチームほど、休むと迷惑がかかると感じてしまいます。
ここは、入るときに話しておくのがいちばん早い方法です。体調によっては休むことがある、と最初に伝えておけば、あとから言い出しやすくなります。
連絡の仕方も先に決めておくと楽です。誰に、いつまでに伝えるかが決まっていれば、休む日の気まずさはかなり減ります。
続けられる形にしておくことが、結局はチームのためにもなります。無理をして長く離脱するほうが、人数は減ってしまうからです。



休みますと言い出しにくいんですよね…。



最初に伝えておけば大丈夫です。長く続くほうがチームも助かりますよ。
よくある質問
まとめ:形を変えれば長く続けられる
シニアバレーを長く続ける鍵は、跳ぶ前提を外して、読みと位置どりで戦う形に組み替えることです。
体の状態は人によって違うので、痛みが出たときは早めに医師へ相談してください。
| 場面 | 続けるための決めごと |
|---|---|
| 練習の前 | 歩く・回す・伸ばすを順に入れてから打つ |
| プレー中 | 着地の回数を減らし、軟打とフェイントを混ぜる |
| ポジション | 昔の場所ではなく、今できることで割り振る |
| 練習の頻度 | 週1〜2回・連日になる日は片方を軽く |
| 痛みが出た日 | その日のうちに区切り、続くなら医師へ相談 |
私は元日本代表として長く競技に関わってきましたが、長く続けている方ほど、自分なりの休む基準を持っています。
まずは、次の練習でウォームアップの時間を5分だけ延ばすところから始めてみてください。



まずはアップを長めにやってみます!



それだけで最初の10分が変わりますよ。無理なく続けていきましょう♪
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
6人制以外のバレーについては他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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