バレー部のあいさつ指導|形だけにしない教え方と5つの場面

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バレー部のあいさつ指導を形だけにしない教え方
  • 部員のあいさつが小さな声で、形だけになっている
  • 練習試合で相手校にきちんとあいさつできず、気まずい思いをした
  • 注意しても続かず、どう教えればいいのか分からない

こんな悩みを解決します。

バレー部のあいさつ指導は、なぜするのかを先に伝え、する場面をしぼり、指導者が先にやって見せることで、形だけのあいさつから抜け出せます。

私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。

指導者の立場から見ても、あいさつが自然に出るチームは、コートの中でも声をかけ合いやすい雰囲気があると感じます。大きな声を出させることより、選手が自分から言いたくなる形をつくることが大切です。

ぜひこの記事を参考にしてみてください。

この記事を読むことで得られる3つのこと
  • バレー部であいさつを教える5つの場面と、それぞれの言い方が分かる
  • 形だけにならないあいさつの教え方を、4つの手順で進められる
  • あいさつ指導でやりがちな失敗と、苦手な選手への関わり方が分かる

それでは、くわしく見ていきましょう。

目次

結論:あいさつは「理由・場面・お手本」の3つで教える

先に結論をお伝えします。あいさつを形だけにしないために、指導者が押さえたいのは次の3つです。

あいさつ指導で押さえる3つ
  • 理由:なぜあいさつをするのかを、選手に分かる言葉で伝える
  • 場面:あいさつをする場面を5つほどにしぼって決める
  • お手本:指導者やキャプテンが、先に自分からあいさつをする

「あいさつをしなさい」と言うだけでは、選手は何のためにするのかが分かりません。理由が分からないまま続けるあいさつは、指導者が見ている場面でだけ出る形だけのものになりがちです。

れおコーチ

毎日注意しているのに、ちっとも変わらないんです…。

あげば

注意を増やす前に、理由と場面を決めてみましょう。

反対に、理由が分かっていて、する場面がはっきりしていれば、選手は迷わずあいさつができます。そこに指導者のお手本が加わると、チームの中で自然に広がっていきます。

私は、あいさつは決まりとして守らせるものではなく、選手が気持ちよく練習を始めるための合図だと考えています。

バレー部であいさつを大切にしたい3つの理由

あいさつの理由を選手に伝えるには、まず指導者自身が理由を言葉にしておく必要があります。バレー部ならではの理由を3つ紹介します。

練習試合や大会でお世話になる人が多い

バレーボールは、練習試合や合同練習、大会など、ほかのチームと関わる機会が多い競技です。体育館を貸してくれる学校、審判をしてくれる方、運営を手伝う保護者など、多くの人の協力で試合が成り立っています。

あいさつは、そうした人たちへの「ありがとう」を伝えるいちばん短い方法です。気持ちのよいあいさつができるチームは、また練習試合をしたいと思ってもらいやすくなるでしょう。

コートの中の声が出しやすくなる

バレーボールは、ボールを落とさないために声をかけ合う競技です。練習の最初にあいさつで声を出しておくと、そのあとの「オーライ」「ナイス」といった声もつながりやすくなります。

体育館に入った瞬間から黙っているチームが、練習中だけ急に声を出すのは難しいものです。あいさつは、声を出すことに体と気持ちを慣らす最初の一歩になります。

サルくん

最初に声を出すと、練習中も声が出しやすいです!

体育館を気持ちよく使わせてもらうため

部活で使う体育館は、ほかの部活や地域の方と分け合って使う場所です。入るときと出るときにあいさつをする習慣は、場所を大切に使う気持ちにもつながります。

あいさつと一緒に、ボールや支柱を片づけてから出る、忘れ物を確かめるといった行動も身につけやすくなります。

あいさつは、チームの外と中の両方に向けた「ありがとう」の合図です。

バレー部であいさつを教える5つの場面

あいさつをする場面を全部決めようとすると、選手は覚えきれません。バレー部でまず教えたい5つの場面にしぼって紹介します。

あいさつを教える5つの場面
  • 体育館に入るとき・出るとき
  • 練習試合の相手校や審判の方に会ったとき
  • 試合の始まりと終わり
  • 保護者や外部のコーチ・卒業生が来たとき
  • チームメイトにボールを拾ってもらったとき

①体育館に入るとき・出るとき

いちばん毎日くり返すのが、体育館の出入りのあいさつです。入るときは「お願いします」、出るときは「ありがとうございました」と、言葉をチームで1つに決めておきましょう。

全員でそろって言うことより、1人ひとりが入口で言うことを大切にしてください。遅れて来た選手も、自分のタイミングで言えるようになります。

れおコーチ

全員そろって言わせる必要はないんですね。

②練習試合の相手校や審判の方に会ったとき

練習試合で相手校の体育館に着いたら、まず相手の指導者と選手にあいさつをします。審判をしてくださる方には、試合の前と後に一言お礼を伝えるよう教えておくと安心です。

初めて行く学校では、選手が誰にあいさつすればいいのか迷いがちです。出発前に「着いたら、キャプテンが相手の先生にあいさつをする」と、誰が誰に言うかまで決めておきましょう。

③試合の始まりと終わり

試合の始まりと終わりには、両チームが整列してあいさつをします。勝った試合でも負けた試合でも、同じ態度であいさつできるように練習試合のうちから習慣にしておくことが大切です。

負けた直後は、悔しさで顔を上げられない選手もいます。気持ちだけを求めるのではなく、「どんな結果でも、相手がいたから試合ができた」と理由から伝えてください。

サルくん

負けたあとは、なかなか顔を上げられません…。

あげば

相手がいたから試合ができた、と思い出してみよう。

④保護者や外部のコーチ・卒業生が来たとき

練習を見に来た保護者や、指導に来てくれた外部のコーチ、顔を出してくれた卒業生にも、あいさつができるようにしておきましょう。

練習を止めて全員で言う必要はなく、近くにいる選手が気づいたら一言伝える形で十分です。

誰が来たのかを選手が知らないと、あいさつのしようがありません。外部の方が来る日は、練習の最初に「今日は〇〇さんが来てくれます」と伝えておくと、選手も声をかけやすくなります。

⑤チームメイトにボールを拾ってもらったとき

見落としやすいのが、チームメイトどうしのあいさつです。転がったボールを拾ってもらったとき、球出しをしてもらったときに「ありがとう」と言えるチームは、練習中の雰囲気がやわらかくなります。

先輩が後輩に「ありがとう」を言う姿は、後輩にとっていちばん伝わるお手本です。キャプテンや上級生から始めてもらうように、最初に頼んでおきましょう。

れおコーチ

先輩から「ありがとう」を言ってもらうのは良さそうです!

形だけにしないあいさつの教え方4ステップ

ここからは、あいさつをチームに根づかせるための教え方を、4つの手順で紹介します。一度に全部やろうとせず、1つずつ進めてください。

STEP
理由を話す:なぜあいさつをするのかを、ミーティングで選手に伝える
STEP
場面を決める:あいさつをする5つの場面と、言う言葉をチームで決める
STEP
お手本を見せる:指導者とキャプテンが、先に自分からあいさつをする
STEP
できたことを伝える:あいさつができた選手に、その場で短く言葉をかける

理由と場面は選手と一緒に決める

理由と場面は、指導者が一方的に決めて渡すより、ミーティングで選手と話し合って決めるほうが長続きします。「練習試合で相手の先生にどう思われたいか」と問いかけると、選手から意見が出やすくなります。

決まった内容は紙に書いて、体育館の入口など目に入る場所に貼っておきましょう。

サルくん

自分たちで決めたあいさつなら、守りたくなります!

指導者が先にあいさつをする

選手にだけあいさつを求めて、指導者があいさつを返さない状態では、選手の気持ちはついてきません。体育館に来た選手には、指導者のほうから「おはよう」「お疲れさま」と声をかけてください。

あげば

大人が先にあいさつすると、選手も返しやすくなります。

選手のあいさつに、指導者が笑顔で返すだけでも、あいさつをしてよかったと感じてもらえます。お手本を見せ続けることが、注意を重ねるよりも近道です。

できたときに短く言葉をかける

あいさつができた選手には、その場で「いいあいさつだね」と短く伝えましょう。できていない選手を探して注意するより、できた選手を見つけて伝えるほうが、チーム全体に広がりやすくなります。

最初はできないことがあって当然です。できるようになったところから認めていくことを大切にしてください。

あいさつ指導でやりがちな3つの失敗

あいさつを大切にしたい気持ちが強いと、教え方が厳しくなりすぎることがあります。避けたい3つの失敗を見ていきます。

失敗1:大きな声を無理に出させる

「声が小さい、もう1回」とくり返させる指導は、あいさつを苦しいものに変えてしまいます。大きな声を出すことが目的になると、あいさつの本来の意味である「相手への気持ち」が伝わりにくくなります。

声の大きさは、相手に届けば十分です。体育館の広さや場面に合わせて、ちょうどよい大きさを選手と一緒に考えてみてください。

れおコーチ

声の大きさばかり注意していたかもしれません…。

失敗2:できない選手をみんなの前で叱る

あいさつができなかった選手を、ほかの選手の前で叱ったり、罰として走らせたりするのは避けましょう。あいさつが「怒られないためにするもの」に変わり、指導者がいない場面ではしなくなってしまいます。

気になる選手がいるときは、練習のあとに1対1で理由を聞いてみてください。

あげば

叱る前に、まず理由を聞いてみましょう。

失敗3:決まりを増やしすぎる

あいさつの言葉、おじぎの角度、並び方など、細かい決まりを増やしすぎると、選手は形を守ることに気をとられます。

決まりは「場面」と「言葉」くらいにとどめて、それ以外は選手に任せましょう。守れる決まりが少ないほうが、あいさつそのものに気持ちを向けられます。

あげば

形を細かく決めすぎると、気持ちが置いていかれます。

あいさつが苦手な選手への関わり方

チームの中には、人前で声を出すことそのものが苦手な選手もいます。ほかの選手と同じやり方を求める前に、その選手に合った一歩を探してあげましょう。

会釈や小さな声から認める

声が出にくい選手には、まず会釈や小さな声のあいさつから始めてもらって構いません。相手の顔を見て頭を下げられたら、それも立派なあいさつです。

サルくん

大きな声を出すのが、どうしても恥ずかしいんです…。

小さな一歩ができたら「今のあいさつ、ちゃんと伝わったよ」と言葉をかけてください。安心して続けられると、声は少しずつ出てくるようになります。

苦手な理由を1対1で聞く

あいさつをしない理由は、選手によって違います。恥ずかしい、タイミングが分からない、チームの人間関係で気まずいなど、理由によって手の打ち方も変わります。

理由を聞くときは、責める口調にならないよう気をつけましょう。人間関係の悩みが見えてきた場合は、あいさつの指導より先に、その悩みに向き合うことが必要です。

れおコーチ

理由を聞いてから、その子に合う一歩を考えてみます!

よくある質問

あいさつの言葉は、チームで決まった言い方にしないといけませんか?

決まった言葉があるわけではありません。
チームで話し合って、選手が言いやすく、相手に気持ちが伝わる言葉を選んでください。

声を出さないあいさつ(会釈だけ)でもいいのでしょうか?

声が出にくい選手には、会釈から始めてもらって問題ありません。
相手の顔を見て頭を下げることができれば、気持ちは十分に伝わります。

保護者から「あいさつの指導が厳しすぎる」と言われました。どうすればいいですか?

まず、どの場面でそう感じたのかを具体的に聞いてみてください。
あいさつをする理由と、決めている場面をチーム便りや保護者会で伝えておくと、指導の意図が伝わりやすくなります。

新入部員にはいつから教えればいいですか?

入部した最初の週に、理由と5つの場面を伝えるのがおすすめです。
先輩が先にあいさつをする姿を見せると、新入部員も自然にまねできるようになります。

まとめ:あいさつは理由とお手本で根づかせる

バレー部のあいさつ指導は、なぜするのかを伝え、する場面をしぼり、指導者が先にやって見せることが中心になります。

注意を重ねるより、お手本と「できたね」の一言を続けることが大切です。

手順指導者がすること
理由を話す相手への「ありがとう」と、声の出しやすさを伝える
場面を決める体育館の出入り・練習試合・試合前後など5つにしぼる
お手本を見せる指導者とキャプテンが先にあいさつをする
できたことを伝えるその場で「いいあいさつだね」と短く伝える

あいさつは、選手を型にはめるための決まりではありません。まわりの人への感謝を伝え、チームの声をつなぐための習慣です。

まずは明日の練習で、指導者のほうから「おはよう」と声をかけるところから始めてみてください。

れおコーチ

明日は、自分から先にあいさつしてみます!

あげば

その一言が、チームのあいさつを変えていきますよ。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪

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この記事を書いた人

バレーボール・ビーチバレーボール元日本代表。
バレーボールスクールを10年間運営。

【保有資格】
日本スポーツ協会公認バレーボールコーチ4

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