- ミーティングが長引いて、練習時間が削られてしまう
- こちらが話すだけで終わり、選手が発言しない
- 話したことが次の練習でまったく生きていない
こんな悩みを解決します。
バレー部のミーティングは、目的1つ・時間の上限・決めて終わるの3点を守れば短く回ります。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールを運営してきた経験から言えるのは、伝わらない原因の多くは指導者の熱量ではなく、時間と項目の設計にあるということです。
同じ内容でも、10分で1つに絞ったほうが、40分で5つ話すより残ります。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- バレー部のミーティングを短く回す5つの手順がわかる
- 場面ごとに使い分ける3種類のミーティングの形がわかる
- 選手が発言しないときの、話しやすくする具体的な方法がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:ミーティングは5つの手順で短くなる
先に結論からお伝えします。ミーティングは、目的を1つに絞り、終わりの時刻を先に伝え、決めごとを残して終える。この形にすれば10分でも成立します。
長引くミーティングには共通点があります。話す項目が決まっていないまま始まり、思いついた話題が次々に足されていく形です。
この5つは、順番にも意味があります。目的が決まらないまま項目だけ並べても、話は広がっていきます。
逆にいえば、最初の2つを守るだけでも時間は半分近くまで縮まります。
れおコーチ話したいことが多すぎて、いつも長くなるんです。



1回に1つでいいんですよ。残りは次の日に回しましょう。
大切なのは、その日のうちに全部を伝えきろうとしないことです。ミーティングは1回で完結させる場ではなく、毎日続く積み重ねの一部だと考えてください。
なぜ長いミーティングは残らないのか
時間をかけたほうが伝わるように感じますが、実際には逆になりやすいです。理由は2つあります。
1つ目は、話が長くなるほど、どれが今日の要点だったのかが選手の中で分からなくなることです。
伝えた項目が5つあれば、選手はそのうちどれを優先すればいいのか判断できません。
2つ目は、練習後のミーティングでは、選手の体力も集中力も残っていないことです。疲れた状態で20分聞いても、頭に残るのはせいぜい1つか2つになります。



たしかに、話すほど薄まっている気がします…。



伝えた数ではなく、残った数で考えるといいですよ。
私の指導現場でも、伝えたい項目が3つ以上ある日は、あえて2つを翌日に回すようにしています。全部言い切ったときより、翌日の練習で変化が出るからです。
練習時間が削られると、伝えた内容も生きない
ミーティングが長引くと、その分だけ体を動かす時間が減ります。
伝えた内容を試す場が減るので、話した内容が翌日以降に定着しにくくなります。話す時間を増やしたのに、結果として伝わらないという状態が起きます。
そのためミーティングの目的は、話すことではなく、次の練習で試すことを決めることだと考えてください。



話す場じゃなくて、決める場なんですね。
集合の時間帯によって、入る量は変わる
朝の集合と、練習後の集合では、選手の状態がまったく違います。
新しい内容を伝えるなら、体力の残っている練習前のほうが向いています。練習後は、その日にできたことの確認や、次に試すことを1つ決めるだけに留めるほうが機能します。
伝える内容が多い日は、練習前と練習後に分けて2回に割るという方法もあります。1回あたりが短くなり、それぞれの目的もはっきりします。
場面で使い分ける3種類の形
ミーティングは1種類ではありません。目的によって形を変えると、それぞれが短くなります。
| 種類 | 時間の目安 | 向いている内容 |
|---|---|---|
| 全体ミーティング | 15〜20分 | 目標の共有・大会の方針・チームの決めごと |
| 練習中の短い集合 | 1〜3分 | その場で直したいこと・次の課題の確認 |
| 学年や役割ごとの話 | 5〜10分 | 役割の確認・悩みの吸い上げ |
練習中の短い集合をいちばん多く使う
この3つの中で、いちばん出番が多いのが練習中の短い集合です。
その場で起きたことをその場で扱えるので、選手も場面を思い出しやすくなります。あとから言葉だけで説明するより、はるかに伝わります。
目安は1回3分までです。それ以上かかる内容なら、その日の全体ミーティングに回してください。
短い集合は、うまくいった場面を扱うのにも向いています。良いプレーが出た直後に集めて、今のどこが良かったのかを1つだけ言葉にする。
この積み重ねが、チームの共通の物差しになります。
短い集合は、直す時だけでなく、良かった時にも使うと覚えておいてください。
全体ミーティングは回数を絞る
一方で、全体ミーティングは毎日やる必要はありません。
週に1回、あるいは大会前と大会後といった節目に絞るほうが、1回の重みが増します。毎日集めていると、選手にとってはただの日課になっていきます。
全体で扱うのは、その場にいる全員に関係する内容だけにしてください。特定の学年やポジションだけの話は、あとで少人数に分けて伝えるほうが早く終わります。
人数が多いチームほど、この切り分けが効いてきます。
20人を20分止めるのと、6人を5分止めるのとでは、失う練習時間がまったく違います。



集める回数を減らすと、集めた日の集中が変わりますよ。
チームの目標そのものを決める場は、また別の設計が必要になります。年間の方針づくりについては、次の記事でも解説しています。
選手が話さないときにやること
指導者だけが話して終わるミーティングは、伝達であってミーティングではありません。とはいえ、いきなり意見を求めても手は挙がらないものです。
原因は、選手のやる気ではなく、答えにくい問いを投げていることにあります。
全体に聞く前に、2人組で話させる
いちばん効果があるのが、全体に聞く前に近くの2人で話す時間を30秒だけ取る方法です。
隣の人に一度言葉にしてから発表するので、心理的な負担がぐっと下がります。何も言えずに沈黙が続く、という状態も避けられます。
この形にすると、全体に聞いても答えが返ってくるようになります。発表するのも全員である必要はありません。2〜3組で十分に場は動きます。
もう1つ効くのが、指導者が最初に自分の考えを言わないことです。先に答えを言ってしまうと、選手の発言はその確認で終わります。



最初に答えを言わない。これだけで発言は増えますよ。
問いを具体的にして、答えの範囲を狭くする
問い方も、答えやすさを大きく左右します。
「どうだった?」と聞かれても、どこから話せばいいのか分かりません。範囲が広すぎる問いは、答えないほうが安全だという判断につながります。
- 今日はどうだった? → 今日いちばん良かった1本はどれ?
- 何か意見ある? → 次の練習で1つだけ変えるなら、どこ?
- 何が悪かった? → 相手のサーブで困ったのはどの場面?
答えの範囲が狭いほど、選手は口を開きやすくなります。慣れてきたら、少しずつ範囲の広い問いに移していってください。
出てきた意見を、その場で否定しないことも大切です。的外れに見える意見でも、まず受けとってから整理する。1度否定されると、次から手は挙がらなくなります。
意見の中身より、意見が出る空気のほうを先に作ると考えてください。



聞き方を変えるだけで、こんなに違うんですね!
問いかけの技術そのものは、指導のあらゆる場面で効いてきます。掘り下げた方法は、次の記事でも解説しています。
決めたことを次につなげる残し方
ミーティングでいちばん抜けやすいのが、終わり方です。話し合って納得した状態で解散すると、翌日には形が残りません。
やることは1つだけです。決まったことを1行にして、全員が見える場所に残します。
書く内容は、次の練習で試すことに絞ってください。方針や心構えではなく、行動として書くのが要点になります。
| 残し方 | 具体例 |
|---|---|
| 良くない例 | 声を出して盛り上げる |
| 良い例 | サーブレシーブの前に、必ず1人が声を出す |
| 良くない例 | 集中して練習する |
| 良い例 | 練習の切り替えは30秒以内に集まる |
行動として書いておくと、次の練習でできたかどうかを全員が確認できます。できていなければ、その場で短い集合を入れて直せます。
書く場所は、部室のホワイトボードでも、チームのノートでもかまいません。大事なのは、選手が自分から見に行ける場所にあることです。
書く役を選手に回すのもおすすめです。自分の言葉で書いた1行のほうが、指導者が書いた1行より確実に残ります。



書く係を交代でやらせてみます。



決めごとは1行で十分です。増やすほど守られなくなります。
この1行を、翌日のミーティングの最初に読み返してください。前回の続きから始まる形になり、話が毎回ふりだしに戻らなくなります。
選手が進行する形へ少しずつ渡す
ミーティングの最終形は、指導者がいなくても選手だけで回せる状態です。試合中に自分たちで話し合って修正できるチームは、この積み重ねができています。
とはいえ、いきなり全部を渡すとうまくいきません。渡す順番があります。
進行だけを渡す段階から始める
最初に渡すのは、進行の役だけです。話す項目と問いは指導者が用意し、時間を計って進めるところを選手にやってもらいます。
これに慣れてきたら、次は問いを選手に考えてもらう段階へ進みます。ここまで来ると、選手が自分たちの課題を自分で言葉にできるようになります。
3段階を一気に進めないでください。1つの段階に1か月ほどかけるつもりで十分です。
指導者は口を出す回数を決めておく
選手が進行しているとき、いちばん難しいのは黙っていることです。話がずれていくと、つい引き取りたくなります。
そこで、口を出す回数をあらかじめ2回までと決めておく方法があります。回数を決めておくと、どこで使うかを自分でも考えるようになります。



つい全部言いたくなってしまいます…。



2回まで、と決めておくと待てるようになりますよ。
結論がずれたまま終わっても、大きな問題にはなりません。次の練習で結果が出なければ、選手自身が気づいて修正します。その回り道こそが、考える力になっていきます。
よくある質問
まとめ:短く決めて終えるほど残る
バレー部のミーティングは、長さではなく設計で決まります。目的は1つ、終わりの時刻は先に伝え、決めたことを1行残して終えてください。
| 手順 | やること | つまずいたときの直し方 |
|---|---|---|
| 目的 | その日の目的を1つに絞る | 項目が3つ以上なら日を分ける |
| 時間 | 終わりの時刻を最初に伝える | 超えそうなら残りを翌日へ回す |
| 発言 | 2人組で30秒話してから全体へ | 問いを具体的な1場面に狭める |
| 記録 | 次に試すことを1行で残す | 心構えではなく行動として書く |
私は元日本代表として活動したあと、10年以上スクールで選手を指導してきました。
指導の現場で感じるのは、伝わるかどうかを決めているのは話した量ではないということです。選手が自分の口で言葉にできた回数のほうが、はるかに効いてきます。
明日の練習では、まず終わりの時刻を最初に伝えるところから始めてみてください。それだけで場の空気が変わります。



明日は10分で終わらせてみます!



その10分のほうが、きっと残りますよ♪
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
チーム運営については他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
ボールは部員1人に1球が目標です。6個入りのケースで売られているので、チームに20人いるならボール24球・カゴ2つ。この状態をクリアできると、練習が非常に充実するのではないでしょうか。私のスクールでは、コート1面につき36球を使っています。
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