- 大会の要項に予選リーグと決勝トーナメントと書いてあるが、当日の流れが想像できない
- トーナメントとリーグ戦で、戦い方を変えたほうがいいのか分からない
- 1日に何試合あるのか読めなくて、体力配分もお弁当の量も決められない
こんな悩みを解決します。
2つの違いをひと言でいうと、トーナメントは負けたら終わり、リーグ戦は組んだ相手と全部戦って順位を出す方式です。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生以上の選手を指導してきましたが、方式の違いを分かっている選手は試合中の判断が落ち着いています。
同じ1点でも、その日の方式によって重みが変わるからです。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- トーナメントとリーグ戦のしくみの違いが分かる
- 大会要項を読んで、当日の試合数と流れを予想できるようになる
- 方式に合わせて、狙いどころと体力配分を変えられるようになる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:負けたら終わりがトーナメント、全部戦うのがリーグ戦

まず結論からお伝えします。2つの方式は、負けたときにその日が終わるかどうかで分かれます。
トーナメントは勝ったチームだけが次に進む方式です。1回負けた時点で、そのチームの大会は終わります。
リーグ戦は、同じ組に入ったチームと順番に対戦していく方式です。1試合目に負けても、2試合目・3試合目はそのまま行われます。
サルくん負けても次があるって、けっこう大きくないですか?



大きいですよ。だから戦い方も変わります。
- トーナメント:1敗で終了・試合数は勝つほど増える
- リーグ戦:全試合を戦う・試合数は最初から決まっている
中学や高校の大会では、この2つを組み合わせた形もよく使われます。午前に予選リーグをして、勝ち上がったチームで午後に決勝トーナメントをする形です。
だから「うちの大会はどっち?」ではなく、「どこからどこまでがリーグで、どこからトーナメントか」を先に確かめてください。



方式ガ 分カレバ 1日ノ 流レガ 読メル
その日の流れが読めれば、アップの時間もごはんのタイミングも自分で組み立てられます。
トーナメント戦のしくみ|勝ったチームだけが次へ進む
ここからは、それぞれのしくみを順番に見ていきます。まずはトーナメント戦です。
優勝までの試合数は勝つほど増える
トーナメントは、勝った2チームが次の対戦で当たる形をくり返して、最後の1チームを決めます。
たとえば8チームなら、優勝までに3試合。16チームなら4試合です。参加チームが2倍に増えても、試合数は1つしか増えません。
短い日程でたくさんのチームをさばけるので、参加数の多い大会で選ばれやすい方式です。



16チームでも4試合で終わるんですね!?



そのかわり、1つ負けたらそこで終わりです。
負けたチームの試合数は1試合、2試合と人によってバラバラになります。ここが日程の読みにくさにつながります。
会場を借りられる時間が限られている大会ほど、この方式が選ばれます。1日で参加チームを1つにしぼれるからです。
そのぶん、朝いちばんの試合が自分たちの最終戦になることもあります。会場に着いた時点で、その日いちばんの準備をしておきたい理由がここにあります。
組み合わせとシードで当たる相手が変わる
もう1つの特徴が、対戦相手が抽選で決まることです。組み合わせが発表された時点で、初戦の相手と勝ったあとの相手まで分かります。
前年度の成績などをもとに、強いチームが早い段階で当たらないようシードが置かれる大会もあります。
自分たちがどの山にいるかで、その日の試合数も相手のタイプも変わってきます。



表を見れば、先の相手まで見えるんですね。
組み合わせ表の読み方は、こちらの記事でくわしく紹介しています。
リーグ戦のしくみ|組んだ相手と総当たりで順位を出す
続いてリーグ戦です。リーグ戦は、同じ組に入ったチームすべてと対戦する総当たりの方式です。
試合数が最初から決まっている
4チームの組なら、自分たちの対戦相手は3チーム。つまり3試合です。5チームの組なら4試合と、組のチーム数から1を引いた数が試合数になります。
勝っても負けても試合数が変わらないので、日程が読みやすいのがリーグ戦の強みです。
朝の時点で「今日は3試合」と分かっていれば、体力の使い方もごはんのタイミングも先に決められます。



予定が立てやすいのはうれしいです。



力を残す場所を、自分で決められますからね。
負けた試合のあとに気持ちを立て直す時間があるのも、リーグ戦ならではです。
勝ち数が並んだらセット率・得点率で決まる
リーグ戦では、勝ち数が同じチームが出てきます。3チームが1勝ずつ分け合う形も、めずらしくありません。
そこで順位を決めるために、勝ち数の次にセット率、その次に得点率という順で細かく比べていきます。
つまりリーグ戦では、負けている試合で取る1セットや、返しきる1点にも順位を動かす力があります。



負ケ試合ノ 1点モ 順位ヲ 動カス
計算のしかたは、こちらの記事でひとつずつ確かめられます。
中学・高校の大会で多い予選リーグと決勝トーナメント
実際の大会でいちばん多いのが、この2つを組み合わせた形です。当日の流れをイメージできるように、順を追って見ていきます。
午前に予選リーグ、午後に決勝トーナメント
多くの大会では、まず4チームほどの組に分かれて予選リーグを行います。ここで各組の1位や2位が決勝トーナメントに進みます。
予選リーグは、25点制の3セットマッチではなく、2セット先取や1セットだけで行われることもあります。この点は大会によって違うので要項での確認が要ります。



セット数まで変わるんですか?



会場の数と時間の都合で変わるんですよ。
セット数が変われば、立ち上がりの重みも変わります。1セットだけの試合なら、最初の5点でその試合が決まってしまうこともあります。
予選の順位で決勝の山が変わる
予選リーグを1位で抜けるか2位で抜けるかで、決勝トーナメントの相手は変わります。多くの大会では、別の組の1位と2位が当たるように組まれるからです。
だから予選の最終戦は、すでに突破が決まっていても、順位を上げる意味が残っています。
予選リーグの順位は、午後の相手を決めるくじでもある。この見方ができると、消化試合がなくなります。



最後まで手を抜けないですね!
1日の大まかな流れが読めれば、会場での待ち時間の過ごし方も変わってきます。
方式で変わる戦い方|狙いどころと1点の重みを変える


しくみが分かったら、次は戦い方です。ここが、方式の違いをいちばん活かせるところになります。
トーナメントは立ち上がりに力を集める
1敗で終わる方式では、序盤の失点がそのまま大会の終わりにつながります。だからトーナメントでは、立ち上がりの5点を落とさない準備を最優先にしてください。
具体的には、会場入りしてからのアップで、体温と心拍をしっかり上げておくことです。
第1セットの序盤に体が動いていないチームは、追いかける展開のまま終わってしまいます。



最初から全力っていうことですか?



力むのではなく、体を先に起こしておくということです。
私が指導してきた選手にも、1本目のサーブを打つ前の深呼吸だけは変えないように伝えています。
試合前の20分の使い方は、こちらの記事にまとめました。
リーグ戦は負けている試合の1点を捨てない
一方のリーグ戦では、勝ち負けが決まりかけた場面の1点にも意味があります。セット率と得点率で並んだときに、その1点が順位を分けるからです。
大きく離された場面で、あきらめて雑に返してしまう。これがリーグ戦でいちばんもったいない失点になります。
返せる1本を返しきったチームが、最後の順位表で上に来る。



最後マデ 返ス ガ 順位ヲ 作ル
同時に、3試合を戦い抜く体力も配ってください。1試合目からジャンプの本数を出しきると、3試合目のブロックが跳べなくなります。
前の試合を引きずらないことも大切です。負けた直後の1時間で切り替えられるかどうかが、そのまま次の試合の立ち上がりに出ます。
くやしい気持ちは持ったまま、やることだけを次の試合用に決め直す。これがリーグ戦での気持ちの立て直し方です。



力を配りながら、1点は捨てないんですね。



そこの両立が、リーグ戦のうまさですよ。
大会前と当日に確かめておくこと
最後に、方式の違いを実際に活かすための準備を整理します。どれも試合前日までにできることです。
要項で見るのは3か所だけ
大会要項は文字が多くて読みにくいのですが、選手が見る場所は3つで足ります。
この3つが分かれば、当日の流れはほぼ読めます。チームで1部印刷して、キャプテンとマネージャーで読み合わせるのがおすすめです。
競技そのもののルールは日本バレーボール協会(JVA)の競技規則にもとづきますが、方式やセット数は大会ごとの要項で決められます。
つまり要項は、その日だけの決まりが書かれた紙です。だから大会が変われば、読み直しが要ります。



3か所なら、朝の会場でも見られます!
試合数から逆算して体力とごはんを配る
読み取った試合数は、そのまま体の使い方に直結します。3試合ある日と、勝てば5試合ある日とでは、準備がまるで違うからです。
長い日になりそうなら、試合と試合の間につまめる補食を用意しておいてください。おにぎりやバナナのように、すぐエネルギーになるものが向いています。
飲み物も、試合数から逆算して量を決めます。3試合の日と5試合の日では、必要な量がまるで違うからです。
汗をかく季節なら、水分だけでなく塩分がとれるものも一緒に持っていくと安心できます。



試合の間の30分で、次の1試合ぶんの力が戻りますよ。
会場での過ごし方が整うと、最後の試合まで同じ動きができます。
よくある質問
まとめ:方式が分かると、同じ1点の意味が変わる
トーナメントは1敗で終わる方式、リーグ戦は組んだ相手と全部戦って順位を出す方式です。多くの大会は、この2つを午前と午後で組み合わせています。
トーナメントは立ち上がりに力を集める。リーグ戦は最後の1点まで返しきる。
| 方式 | 試合数 | 負けたとき | 力を注ぐところ |
|---|---|---|---|
| トーナメント | 勝つほど増える | その日は終了 | 立ち上がりの5点 |
| リーグ戦 | 組のチーム数−1 | 次の試合が残る | 1セット・1点の積み重ね |
| 予選リーグ+決勝トーナメント | 予選+勝ち上がりぶん | 予選敗退で終了 | 予選の順位争い |
私が見てきたなかでも、方式を分かっている選手は、点差が開いた場面での1本の返し方が違いました。
大会要項を読む5分が、その日の戦い方を変えてくれます。



次の大会は、要項から読んでみます!



朝の5分で、1日の動き方が決まりますよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
バレーボールのルールについては他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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