- バレーを始めたばかりで、基本のルールがいまいち分からない
- 子どもの試合を応援したいけれど、得点や反則の意味が分からない
- なんとなくは知っているが、人に説明できるほどは理解していない
こんな悩みを解決します。
バレーボールのルールは、いくつかの「軸」を押さえれば、全体像はすぐにつかめるものです。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
選手としても指導者としても、ルールを正しく知っているかどうかで、プレーの判断も応援の楽しさも大きく変わると感じてきました。
このページでは、6人制バレーボールのルールの全体像を、初めての方にも分かるように一通り整理します。
それぞれのテーマには詳しい記事へのリンクもあるので、気になるところから読んでみてください。
- バレーボールの人数・得点・勝敗という基本の仕組み
- コート・ネット・セット・交代など試合を支える決まり
- リベロやローテーションなど、知ると観戦が楽しくなるルール
それでは、バレーボールのルールを順番に見ていきましょう。
バレーボールはどんなルールのスポーツ?

まずは、いちばん大きな枠組みからです。6人制バレーボールは、1チーム6人で、ボールを3回以内に相手コートへ返し合うスポーツです。
ネットをはさんで2チームが向かい合い、自分のコートにボールを落とさず、相手コートに落とすことを目指します。
得点は「ラリーポイント制」で、サーブ権のあるなしに関係なく、ラリーに勝ったチームに必ず1点が入ります。
サルくんサーブを持っているチームしか点が入らない、って聞いたことがあります。



それは昔のルールだよ。今はどちらが取っても1点。だから試合のテンポが速いんだ。
基本の流れは、サーブで始まり、ボールが床に落ちたりコート外に出たりした時点でそのラリーが終わります。そして勝ったチームに1点が入り、次のサーブへ進みます。
このシンプルな繰り返しが、バレーボールの土台です。難しく見えるプレーも、すべては「3回以内で返す」「落とさない・落とす」というこの基本の上に成り立っています。
もう1つ覚えておきたいのが、同じ選手が連続でボールに触ってはいけない、という決まりです。
1回触ったら、次は別の選手が触る——この約束があるからこそ、レシーブ・トス・スパイクという3人での連係プレーが生まれます。



ブロックで触ったときも、3回のうちの1回に数えるんですか?



ブロックだけは別扱い。触っても3回には数えないし、そのまま自分で拾い直してもいいんだ。
ネット際で相手の攻撃を止めるブロックは、この「3回」にも「連続タッチ」にも含まれません。ブロックで触れたあと、同じ選手がすぐにボールを拾い上げても反則にならず、そこから改めて3回を使えます。



「3回で返す」「同じ人が続けて触らない」。この2つを知るだけで、試合の見え方がぐっと変わるよ。
人数・得点・勝敗という基本の仕組みを、3分でざっくり知りたい方は、こちらの記事から読むのがおすすめです。
コートの広さとネットの高さ


試合をする「場所」のルールも、知っておくと役立ちます。コートは縦18m、横9mの長方形で、ネットで2つに分けられています。
ネットの高さは、性別や年代によって変わります。
一般男子は2m43cm、一般女子は2m24cmが基準で、中学生や小学生はもう少し低く設定されています。



コート=18m×9m。ネットノ高サハ年代デ変ワル。
コートの中には、ネットから3mの位置に「アタックライン」という線があります。この線は、後ろの選手が攻撃に参加するときに関係する大切な線です。
では、この線は何のためにあるのでしょうか。
後衛の選手は、アタックラインより前で踏み切って、ネットより高い位置からスパイクを打つことができません。攻撃に入るときは、線の後ろから助走して跳ぶ「バックアタック」という形になります。
ネットの高さは「誰が試合をするか」で変わるので、子どもの試合を見るときは、その年代の高さを知っておくと理解が深まります。
同じ選手でも、ネットが高くなる上の年代に上がると、それまで決まっていた攻撃が急に通用しなくなることもあります。
また、ネットの両端には「アンテナ」と呼ばれる棒が立っていて、ボールはこのアンテナの内側を通さなければなりません。
アンテナの外側を通ったボールは、たとえ相手コートに入っても反則になります。コートの広さは、こうした目に見える線や棒で、はっきりと区切られているのです。
コートの広さや、年代別のネットの高さを一覧で確認したい方は、こちらの記事にまとめています。
セットと得点の決まり方
バレーボールは、1点ずつの勝負を積み重ねて「セット」を取り合い、先に決められたセット数を取ったチームが勝ちます。
1セットは基本的に25点先取ですが、24対24のように同点で並んだ場合は「デュース」になり、2点差がつくまで続きます。



24対24になったら、26対24とか、もっと長くなることもあるんですね!



そうだよ。デュースは見ている方もドキドキする、バレーの面白いところなんだ。
公式戦では「5セットマッチ」が多く、3セットを先に取ったチームが勝ちます。ただし最終の第5セットだけは15点先取と短くなります。
この短い第5セットには、もう1つ特別な決まりがあります。どちらかが8点に達した時点で、両チームがコートを入れ替えるのです。1点の重みが大きい最終セットを、同じ条件で戦うためです。
中学生の大会などでは「3セットマッチ」が使われることもあります。
このあたりの違いを知っておくと、試合がいつ終わるのか、今が勝負どころなのかが分かるようになります。
たとえば2セットを先取したチームは「あと1セットで勝ち」、逆に2セット先取されたチームは「次を落とせば負け」という、後がない場面だと分かります。
得点は1点ずつでも、勝敗を決めるのは「セットの取り合い」という二段構えになっているのが、バレーボールの特徴です。
1点に一喜一憂しつつ、大きくはセットの流れを追うと、試合がぐっと面白くなります。
セット数の違いや、デュース・タイブレークの仕組みは、こちらの記事で詳しく解説しています。
タイムアウトと試合の流れ
試合の途中で、チームは作戦を立て直す時間を取れます。これが「タイムアウト」です。
各チームは1セットにつき2回、タイムアウトを取る権利があります。流れが相手に傾いたときに、その勢いを止めたり、選手に指示を出したりするために使います。



連続で失点しているときにタイムアウトを取ると、相手のいい流れを一度断ち切れるんだ。
大きな大会では、これとは別に「テクニカルタイムアウト」が自動的に入ることもあります。これは決められた点数になると、審判の判断で入る短い休憩です。
チームが申告しなくても入るので、その分、自分たちで取れるタイムアウトを温存できるという見方もできます。
タイムアウトの時間は短く、長々と話している余裕はありません。そのため強いチームほど、限られた数十秒で「次の1本で何をするか」を一言で共有します。
だらだら使うのではなく、ここぞという場面に取っておくことが大切です。
タイムアウトは、得点だけでなく「流れ」を取り戻すための大事な作戦です。観戦するときも、どの場面でタイムアウトを取るかに注目すると面白いですよ。
タイムアウトの回数や取り方、テクニカルタイムアウトの仕組みは、こちらの記事で紹介しています。
選手交代のルール
試合の途中で、コートの選手とベンチの選手を入れ替えることができます。これが「選手交代(メンバーチェンジ)」です。
選手交代には回数の決まりがあり、1セットにつき決められた回数までと制限されています。むやみに何度でも替えられるわけではありません。
6人制の一般的なルールでは、交代は1セットにつき6回まで。回数はセットごとにリセットされるので、第1セットで使い切っても、次のセットではまた6回使えます。



一度ベンチに下がった選手は、もう試合に出られないんですか?



また出られるよ。ただし、自分と入れ替わった選手とだけ交代できる、というルールがあるんだ。
交代は、調子の悪い選手を替えたり、守備が得意な選手を入れたりと、戦術の一つとしても使われます。終盤のサーブ要員として、特定の選手を送り出すこともあります。



交代って、ただ疲れた選手を替えるだけじゃなくて、作戦でもあるんですね!
このように、選手交代は「人を休ませる」だけでなく、「試合の流れを変える一手」としても重要な意味を持っています。
回数の制限や交代の手順、後で出てくるリベロとの違いは、こちらの記事で整理しています。
リベロという特別なポジション


バレーボールには、1人だけユニフォームの色が違う選手がいます。これが「リベロ」という、守備を専門にする特別なポジションです。
リベロは、審判の許可なく何度でもコートに出入りでき、選手交代の回数にも数えられません。守備の名手をコートに残しておくための仕組みです。



あの色の違う選手は、特別な役割があったんですね!



そう。リベロは守備のスペシャリスト。ただし、できないことも決まっているんだ。
その代わり、リベロにはいくつかの禁止事項があります。「守備に専念する代わりに、攻撃には参加しない」という役割なのです。
- サーブを打つこと
- ブロックに参加すること
- 前衛の位置からネットより高いボールを打ち込むこと
リベロがいることで、背の高い攻撃型の選手が苦手な守備をリベロに任せ、自分は攻撃に集中できるようになります。
つまりリベロは、守備の安定だけでなく、チーム全体の攻撃力を引き出す存在でもあるのです。
1人だけユニフォームの色が違うのは、審判がコート上の人数や交代を見分けやすくするためでもあります。
リベロの細かいルールや、できること・できないことの整理は、こちらの記事で詳しく解説しています。
ローテーションと反則の基本


最後に、もう少し踏み込んだルールにも触れておきます。バレーボールでは、サーブ権を得るたびに、選手が時計回りに1つずつ位置を移動します。
これが「ローテーション」です。



みんな、ずっと同じ場所にいるわけじゃないんですね。



そう。サーブ権を取るたびに、6人全員が時計回りに1つずつ動くんだ。
ローテーションがあるため、どの選手も前衛と後衛の両方を経験します。そのため、攻撃も守備もできる総合力が求められるのです。
サーブを打つのは、いちばん後ろの右側に回ってきた選手と決まっています。誰がサーブを打つ番なのかも、このローテーションで自然と決まっていくのです。
なお、サーブを打つ瞬間に立っている位置がルールで決められていて、それを守れないと「アウトオブポジション」という反則になります。
この位置取りこそが、バレーボールのルールの中でも特に奥が深いところです。



ローテーション=サーブ権ヲ得ルタビニ全員ガ1ツズツ回ル仕組ミ。
また、バレーボールにはさまざまな「反則」があります。代表的なものを整理しておきましょう。
- ホールディング…ボールを持ってしまう
- ダブルコンタクト…同じ選手が連続で触る
- タッチネット…プレー中にネットに触れる
これらの反則は、初心者のうちは誰もがやってしまうものです。なぜ反則になるのかが分かれば、自分のプレーを直すヒントにもなりますし、相手のミスを見抜く目も養われます。
反則を知っておくと、なぜ笛が鳴ったのかが分かり、試合がぐっと面白くなるものです。
ローテーションや個別の反則、審判のハンドサインについては、それぞれ専門の記事で順番に詳しく解説していく予定です。
まずはこのページで全体像をつかんでおけば十分です。
まとめ
バレーボールのルールは、人数・得点・勝敗という土台を押さえれば、あとは少しずつ広げていけるものです。最後にポイントを振り返りましょう。
- 6人制は3回以内で返し合い、ラリーに勝てば1点が入る
- 25点先取でセットを取り合い、デュースは2点差まで続く
- リベロやローテーションなど、知ると観戦がもっと楽しくなる
ルールは、一度に全部を覚えようとしなくて大丈夫です。気になるテーマの記事から1つずつ読んでいけば、自然と全体が見えてきます。
プレーする人はもちろん、応援するご家族にとっても、ルールが分かると試合の見え方がまるで変わります。
「今のはなぜ点が入ったのか」「なぜ笛が鳴ったのか」が分かるだけで、応援はぐっと楽しくなります。
ルールを味方につけて、バレーボールをもっと深く、もっと自由に楽しんでいきましょう。ルールは選手や観客を縛るためではなく、みんなが同じ土俵で楽しむための約束ごとなのです。



まずは基本ルールの記事から読んでみます!



いいね。ルールが分かると、プレーも応援ももっと楽しくなるよ。一緒に学んでいこうね♪
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ルールや用語については他にも記事を書いています。気になるテーマがあればぜひ読んで、参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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