- 同じ2勝1敗なのに、うちのチームだけ順位が下だった理由が分からない
- 順位表に出てくるセット率・得点率の意味が分からない
- あと何点取れば上に行けたのか、その場で計算できなかった
こんな悩みを解決します。
リーグ戦の順位は、勝ち数 → セット率 → 得点率の順に上から比べていくのが基本の形です。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生以上の選手を指導してきましたが、この仕組みを知らないまま試合をしているチームは本当に多いです。
知っているチームは、勝ちが決まったあとの1点や、負けている場面で返す1本の意味が変わります。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 順位が「勝ち数→セット率→得点率」の順で決まる仕組みが分かる
- セット率と得点率を、自分の手で計算できるようになる
- 試合中に「あと何点取れば上に行けるか」を考えられるようになる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:順位は勝ち数・セット率・得点率の順に比べる

結論からお伝えします。リーグ戦の順位は、①勝ち数 ②セット率 ③得点率の順に、上から比べて決まるのが基本です。
まず勝ち数を比べます。そこで差がついたチームは、その時点で順位が確定します。
勝ち数が並んだチームだけを取り出して、次にセット率を比べます。それでも並んだら得点率まで進む、という流れです。
サルくん勝ち数が同じなら、同じ順位じゃないんですか?



同じ勝ち数でも、内容で差がつくんですよ。
- 勝ち数:何試合勝ったか
- セット率:取ったセット数 ÷ 取られたセット数
- 得点率:総得点 ÷ 総失点
上の2つで決まらなかったときだけ、いちばん細かい得点率まで下りていくと考えてください。
そのため、勝った試合でも取られたセットや失点は最後まで記録に残ります。ここが、勝ち負けだけを数えるスポーツとの違いです。
なお、大会によっては勝点制を採る場合もあります。細かい決まりは必ず大会要項で確認してください。
順位表に並ぶ数字は、どれも試合中に自分たちで動かせるものです。取られるセットを1つ減らす、失点を2点減らす。その積み重ねが最後の1行に出ます。



全部、コートの中で作れる数字なんですね。
勝ち数だけで決まらないのはなぜか|総当たりでは必ず並ぶ
そもそも、なぜセット率や得点率という細かいものさしが必要なのでしょうか。理由はシンプルで、総当たりのリーグ戦では勝ち数が並ぶことがふつうに起きるからです。
3チームで1勝ずつ分け合う三すくみが起きる
4チームのリーグ戦で、上位3チームが2勝1敗で並ぶ。これは決してめずらしい形ではありません。
AがBに勝ち、BがCに勝ち、CがAに勝つ。この三すくみが起きると、勝ち数だけでは永遠に順位が決まりません。



じゃんけんみたいになるんですね!
だからこそ、勝ち数の次に比べるものさしが最初から決められています。行き当たりばったりで決めているわけではありません。
勝ち方の中身に差をつけるため
もう1つの理由が、勝ち方の中身です。3-0で勝つのと、3-2でぎりぎり勝つのとでは、内容がまったく違います。
セット率と得点率は、この差を数字にするための仕組みです。強いチームが上に来るように、勝ち方の質を順位に反映させています。
だから「勝てばいい」ではなく、「どう勝つか」までが順位に効いてきます。
セット率の計算|取ったセット数を取られたセット数で割る
ここからは、実際の計算方法を見ていきます。まずはセット率です。
セット率は、全試合で取ったセット数 ÷ 全試合で取られたセット数で求めます。値が大きいほど上位になります。
3試合ぶんを実際に計算してみる
言葉だけでは分かりにくいので、数字を入れてみましょう。あるチームの3試合の結果が、次のようだったとします。
| 試合 | 結果 | 取ったセット | 取られたセット |
|---|---|---|---|
| 第1試合 | 2-0で勝ち | 2 | 0 |
| 第2試合 | 2-1で勝ち | 2 | 1 |
| 第3試合 | 0-2で負け | 0 | 2 |
| 合計 | 2勝1敗 | 4 | 3 |
取ったセットの合計が4、取られたセットの合計が3です。したがってセット率は4 ÷ 3 = 1.333…となります。



セットリツ ハ 1ヨリ 大キイト 勝チ越シ
同じ2勝1敗でも、負けた試合を1-2で終えたチームなら取られたセットは2で済みます。その場合はセット率が上がり、順位が入れ替わります。
負けている試合でも1セット取る意味
ここが選手に伝えたいところです。負けが決まりそうな試合でも、1セット取れれば分母と分子の両方が変わります。
先ほどの例で第3試合を1-2で終えていれば、セット率は5 ÷ 3 = 1.666…に上がります。数字にすると、この差は決して小さくありません。



負けてる試合でも、あきらめる理由がないんですね。



そこであきらめないチームが、最後に上へ行くんですよ。
私が見てきたなかでも、順位で泣くチームはたいてい、勝負が決まった試合の終盤で足が止まっています。逆に、最後まで1セットを取りにいったチームが、同じ勝ち数で上に立つ場面を何度も見てきました。
数字を追いかけるためではなく、最後まで戦い切るためだと考えてください。結果として、順位表に残ります。
得点率の計算|総得点を総失点で割る
セット率まで並んだときに使うのが得点率です。ここまで来ることは多くありませんが、実際に起きます。
得点率は、全試合の総得点 ÷ 全試合の総失点で求めます。こちらも値が大きいほうが上位です。
1点ずつをすべて足して割る
得点率で使うのは、セットの数ではなく点数そのものです。すべてのセットの得点と失点を、試合をまたいで合計します。
| 項目 | 第1試合 | 第2試合 | 第3試合 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 得点 | 50 | 66 | 38 | 154 |
| 失点 | 35 | 58 | 50 | 143 |
この場合の得点率は154 ÷ 143 = 1.076…になります。小数第3位まで見ることが多いので、わずかな差でも順位が動きます。
大差で勝った試合が効いてくる
得点率まで進んだとき、効いてくるのが点差です。25-15で勝った試合と、25-23で勝った試合では、残る数字がまったく違います。
だから最後まで手をゆるめないチームが有利になります。とはいえ、相手を必要以上に追い込む戦い方をすすめているわけではありません。



最後の1点まで丁寧にやる、それだけで十分です。
大事なのは、点差を広げにいくことではなく、決まった試合でも自分たちのプレーを続けることです。結果として数字が残ります。
大会によって方式が違う|要項を先に読んでおく
ここまでの「勝ち数→セット率→得点率」は、あくまで基本の形です。実際の運用は大会ごとに決められています。
だから、いちばん確実なのは大会要項を読むことです。順位決定の方法は、必ずそこに書かれています。
競技規則そのものは日本バレーボール協会の競技規則ページで公開されていますが、順位の決め方は各大会の要項側で定められる項目です。



大会ごとに違うんですか?



違うんです。だから要項を先に読んでおくんですよ。
3チーム以上が並んだときの扱い
順位表でいちばん混乱しやすいのが、3チーム以上が同じ勝ち数で並んだ場面です。
このときは、並んだチームだけを取り出し、そのチームどうしの対戦成績の中でセット率・得点率を比べる方式がよく使われます。
つまり、並んでいないチームとの試合結果はいったん外して計算する形です。
- 並んだチームだけを取り出す
- その中でのセット率を比べる
- それでも並べば、その中での得点率を比べる
一方で、全試合の成績で比べる方式や、直接対決の結果を優先する方式を採る大会もあります。方式が違えば、同じ試合結果でも順位が入れ替わります。
だからこそ、要項を読まずに「たぶんこうだろう」で動くのは危険です。
勝点制の大会もある
上位カテゴリの大会や国際大会では、勝点制が使われることがあります。テレビで見る試合の順位表がこの形です。
勝点制では、勝ち負けだけでなく、セットカウントによって与えられる点数が変わります。
| セットカウント | 勝ったチーム | 負けたチーム |
|---|---|---|
| 3-0 または 3-1 | 3 | 0 |
| 3-2 | 2 | 1 |
3-2で競り負けた側にも1点が入るのが特徴です。フルセットまで戦った価値を、順位に残す考え方だといえます。



フルセット ナラ 負ケテモ 1点 ハ 残ル
そして勝点が並んだときには、やはり勝ち数・セット率・得点率の順で比べていきます。土台の考え方は変わりません。
中学・高校の大会では、勝点制ではなく勝ち数から比べる方式が多く使われています。自分たちが出る大会がどちらなのかを、先に確かめてください。
監督やキャプテンが要項を読み込んでいるチームは、最終戦の入り方が変わります。「あと1セット」「あと3点」という目標を、試合前に共有できるからです。
反対に、方式を知らないまま最終戦を迎えると、必要のない場面で無理をしたり、必要な場面で足を止めたりしてしまいます。
順位表を読むときに間違えやすい3つのこと


最後に、実際の会場でよく起きる勘違いを整理しておきます。ここを外すと、応援の声のかけ方まで変わってしまいます。
得失点差ではなく「率」で見る
サッカーの得失点差の感覚で見てしまうのが、いちばん多い勘違いです。バレーボールで使うのは引き算ではなく割り算です。
得点154・失点143なら、差は11点ですが率は1.076です。差で見ると大きく感じても、率にすると小さいことがあります。
逆に、失点が少ないチームは率が伸びやすくなります。守りの強さがそのまま数字に出るのが、割り算のおもしろいところです。
セット率が「1.000」の意味を取り違えない
セット率がちょうど1.000なら、取ったセットと取られたセットが同じという意味です。勝率が5割という意味ではありません。
3-2で2勝、0-3で1敗といった形でも、合計しだいで1.000前後に落ち着きます。勝ち数とは別ものだと覚えてください。



数字が並んでいると、どこを見ればいいのか迷ってしまって…。



左から順に見るだけで大丈夫ですよ。
途中経過の順位は最後まで動く
リーグ戦の途中の順位は、あくまで途中の姿です。他会場の結果が入るたびに入れ替わります。
だから最終戦の前に「勝てば通過」と決めつけないでください。他のコートの結果しだいで、必要なセット数や点差が変わることがあります。
会場では、自分たちの試合と同じくらい、同じ組の他の試合の結果を確認しておくと安心です。
よくある質問
まとめ:左から順に比べるだけで、順位表は読める
リーグ戦の順位は、勝ち数・セット率・得点率を左から順に比べて決まります。セット率は取ったセット ÷ 取られたセット、得点率は総得点 ÷ 総失点です。
勝ち数で並んだら、次はセットの数、それでも並んだら1点ずつの数。
| ものさし | 計算式 | 見るタイミング |
|---|---|---|
| 勝ち数 | 勝った試合数 | いちばん最初 |
| セット率 | 取ったセット ÷ 取られたセット | 勝ち数が並んだとき |
| 得点率 | 総得点 ÷ 総失点 | セット率も並んだとき |
| 勝点 | 大会要項の配点による | 勝点制の大会のみ |
私が指導してきたなかでも、この仕組みを知っているチームは、負けている場面での1本の返し方が違いました。
順位表は、最後の1点まで戦ったチームを上に置くようにできています。



次の大会は、要項を先に読んでみます!



それだけで、最終戦の戦い方が変わりますよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
バレーボールのルールについては他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
バレーの練習に使えそうな道具を探すなら
バレーを頑張るみなさんに嬉しい特典がそろっています。
- Prime Video:アニメ「ハイキュー!!」など人気作品が見放題
- 送料無料:シューズやサポーターなど、対象商品が送料無料で届く
- Prime Music:試合前のウォーミングアップ曲もこれ1つ
▼ プライムは30日間の無料体験あり(期間内に解約すれば0円)
▶ 関連記事: バレーボールシューズおすすめ12選|元日本代表がポジション別厳選









