- 辞めることは決まったけれど、顧問の先生にどう伝えればいいか分からない
- 退部届が必要なのか、ユニフォームや部費はどうなるのかが分からない
- 辞めたあと、内申や部の仲間との関係が心配で切り出せない
こんな悩みを解決します。
部活を辞めると決まったあとにやることは、本人が伝える・決めたらすぐ動く・理由は短く感謝を添えるの3つに絞られます。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールを運営してきた経験から言うと、辞める話がこじれるときの原因はいつも同じでした。
伝える中身ではなく、伝えるまでに時間がかかりすぎていたことです。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 顧問の先生に伝える順番と、そのまま使える言い方がわかる
- 退部届の書き方・返すもの・部費の整理まで一度に確認できる
- 内申や人間関係の不安に、親がどう向き合えばいいかがわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:退部は「誰が・いつ・どう伝えるか」で決まる
先に結論からお伝えします。退部でつまずく家庭は、次の3つのどれかでつまずいています。
① 親が代わりに伝えてしまう。
② 切り出すタイミングを先送りにする。
③ 不満をそのまま理由にしてしまう。
逆に言えば、この3つを避けるだけで、退部の話し合いはほとんど揉めません。
| 決めること | 基本のかたち | よくあるつまずき |
|---|---|---|
| 誰が伝えるか | 本人が話し、親は同席する | 親だけが職員室へ行く |
| いつ伝えるか | 家庭で決まった日のうちに | 大会が終わるまで待つ |
| どう伝えるか | 理由を短く、お礼を添える | 不満を並べてしまう |
大事なのは、話す中身を立派にしようとしないことです。長く説明するほど、受け取る側は引き止める言葉を探すことになります。
うさママ私から先生に言ったほうが、子どもは楽ではないでしょうか…。



気持ちは分かるよ。でも本人の口から聞けたほうが、先生も納得しやすいんだ。



本人ガ話ス早ク話ス短ク話ス
ここから、決める順番にそって具体的に見ていきます。
伝える前に親が確認する3つのこと
顧問の先生に伝える前に、家庭の中で確かめておきたいことが3つあります。ここを飛ばすと、伝えたあとに「やっぱり続けたい」と気持ちが揺れ戻ることがあります。
順番に見ていきましょう。どれも5分あれば話せる内容です。
確認①:辞めるのか、しばらく休むのかを分ける
まず切り分けたいのが、退部と休部の違いです。この2つは、必要な手続きも、戻れるかどうかも大きく変わります。
ケガや体調の問題で動けないだけなら、休部という選択肢もあります。一方、気持ちが完全に離れているなら、休部にしても復帰の話が繰り返し出てきてつらくなります。
「戻る前提があるか」を、本人にひとことだけ確かめてください。
ここがあいまいなまま伝えると、先生からも「少し休んでみたら」という提案が出て、話が振り出しに戻ります。



休部という形があるのを、知りませんでした。



学校によるけどね。まず先生に聞いてみる価値はあるよ。
確認②:理由が解決できるものかを確かめる
次に、辞めたい理由の中身です。理由には、環境を変えれば消えるものと、そうでないものがあります。
たとえば練習量が体に合わない、指導の伝わり方が合わないといった内容なら、話し合いで変えられる余地があります。反対に、他にやりたいことができたという場合は、話し合っても答えは変わりません。
私はスクールでも、退会の相談を受けたときはまず理由の種類を聞くようにしています。変えられる理由なら、先に手を打てることがあるからです。



言っても変わらない気がして、相談する気になれないです…。



1回だけ伝えてみよう。それでも変わらないなら、辞める判断に自信をもてるからね。
指導する側への伝え方は、別の記事でくわしくまとめています。
確認③:辞めたあとに何をするかを決めておく
3つ目は、辞めたあとの過ごし方です。ここを決めておくと、伝えるときの言葉が前向きになります。
勉強に力を入れる、別の運動を続ける、家の手伝いを増やす。中身は何でもかまいません。放課後の時間がまるごと空くという事実を、先に家庭で共有しておいてください。
なお、お子さんが「辞めたい」と言い出した段階で迷っている場合は、判断そのものを扱った記事から読んでみてください。
顧問の先生への伝え方5ステップ
家庭で方針が固まったら、いよいよ伝える段階です。順番どおりに進めれば、迷う場面はほとんどありません。
意外と抜けやすいのが、最初の1手です。練習中に急に切り出すと、先生も落ち着いて聞けません。前日か当日の朝に、少し話したいことがあると伝えておくだけで、お互いに構えができます。
話すのは本人・親は同席するだけ
中学生以上のお子さんなら、話すのは本人が基本になります。親が代わりに伝えると、先生は本人の意思を確かめられません。
その結果、あらためて本人と話す場が設けられ、同じ説明を2回することになります。
とはいえ、1人では言い出しにくい場面もあるでしょう。その場合は同席してかまいません。同席はしても、代弁はしない。この距離感がちょうど良いです。
親が話すのは、部費の精算や返却物といった事務の部分だけで十分です。



途中で子どもが黙ってしまったら、どうすればいいでしょう?



少し待ってあげて。それでも出てこなければ、続きを促す一言だけでいいよ。
理由は短く・不満は口にしない
理由の伝え方には、はっきりしたコツがあります。自分の側の事情として話すことです。
勉強に集中したい、他にやりたいことができた、体の負担が大きい。こうした言い方なら、誰かを責める形になりません。
一方、指導が厳しい、先輩と合わないといった内容をそのまま理由にすると、話が別の方向へ進みます。伝えたいことがあるなら、辞める話とは日を分けてください。
- 突然すみません。少しお時間をいただけますか。
- 家族とも話し合って、今月いっぱいで退部させていただくことにしました。
- 勉強に時間を使いたいという理由です。ここまで指導していただき、お世話になりました。
- 退部届など、必要な手続きがあれば教えてください。
この4行で十分です。長く話す必要はまったくありません。



短ク伝エテ最後ニオ礼ヲ言ウ
退部届の書き方と、返すもの・お金の整理
口頭で伝えたあとは、事務の手続きが残ります。学校やチームによって決まりは違いますが、確認する項目はほぼ共通しています。
先生から案内がない場合も、こちらから聞いてしまってかまいません。
退部届に書くのは4つだけ
学校によっては、退部届や退部願の提出を求められます。書式が指定されていれば、それに従ってください。
自由に書く場合でも、入れる項目は決まっています。学年・氏名・退部する日・理由の4つです。
理由の欄は、一身上の都合・学業に専念するためといった短い書き方でかまいません。細かい事情を書き込む必要はないです。
大切なのは、書かないほうがいい内容を知っておくことです。指導への不満や、特定の人との関係を書くと、その文書は後々まで残ります。
保護者の署名や捺印を求められることもあるので、提出前に必要な欄を確認しておきましょう。
- 学年・組・氏名
- 退部する日(月末など区切りのよい日)
- 退部の理由(一身上の都合など短く)
- 保護者名(欄がある場合)
返却物と部費は先に確認する
もう1つが、モノとお金の整理です。ここを曖昧にしたまま離れると、あとから連絡を取り合うことになります。
返すものは、ユニフォーム・ゼッケン・部で借りている用具などが中心です。洗濯して、たたんで返すのが基本になります。
部費は、すでに納めた分が戻るかどうかがチームによって違います。大会の登録料や合宿の積立金も、同じように扱いが分かれます。
お金の話は、辞めると伝えたその場で聞いてしまうのがいちばん楽です。
自分の道具は持ち帰りになるので、シューズやサポーターを部室に置いたままにしていないかも確認してください。



お金のことを聞くのは、なんだか気が引けます…。



誰もが通る話だよ。聞かないまま終わるほうが、あとで気まずくなるんだ。



ユニフォームって、そのまま返せばいいんですか?



洗ってから返そう。次に着る後輩が気持ちよく使えるからね。
辞めたあとの不安に親ができること
辞める手続きが終わっても、気持ちの整理はもう少し先になります。ここでは、多くの家庭が気にする3つの不安への向き合い方を挙げます。
どれも、親が先回りして答えを出すより、事実を確かめるほうが早く落ち着きます。
進路や内申の不安は、担任に事実を確かめる
いちばん多い心配が、進路への影響でしょう。ただ、この扱いは学校や地域によって違います。
部活動の記録が調査書にどう反映されるかは、こちらで推測しても正確なところは分かりません。気になるなら、担任の先生に直接聞くのが確実です。
聞くときは、退部が不利になるかではなく、記録がどう書かれるのかを尋ねてください。
そのうえでお伝えしたいのは、辞めたこと自体より、辞めたあとに何をしたかのほうが語れる材料になるということです。
高校や大学の面接で聞かれるのは、途中でやめた事実ではなく、そこから何を選び直したかです。
部の仲間との距離は、しばらく置いてかまわない
2つ目が、人間関係です。同じ学校にいる以上、教室では顔を合わせ続けます。
辞めた直後は、お互いに話しかけづらい時期があります。ここで無理に元どおりにしようとしなくて大丈夫です。
時間が経てば、部活以外の共通点で自然に戻っていきます。親から「謝りに行きなさい」と促す必要もありません。
もし教室で居づらそうな様子が続くようなら、そのときは別の対応が必要になります。
空いた時間の使い道を、早めに決める
3つ目は、生活の変化です。週5日の練習がなくなると、放課後に大きな空白が生まれます。
この空白を放っておくと、生活リズムが崩れて夜型になりやすくなります。辞めた解放感が、そのまま生活の乱れにつながることもあるんですよね。
塾でも、家の手伝いでも、別の運動でもかまいません。曜日と時間だけ先に決めておくと、切り替えがうまくいきます。
まだ競技を続けたい気持ちが残っている場合は、学校の外にチームを探す道もあります。
やりがちな失敗3つ
最後に、退部でつまずきやすいパターンを3つ挙げます。どれも、良かれと思ってやってしまうものばかりです。
失敗①:親が全部を代わりに伝える
いちばん多いのがこれです。本人がつらそうだから、先に親が話をつけてしまうパターンですね。
先生からすると、本人の口から一度も聞いていない状態になります。そこで本人と話す場が必要になり、結局は同じ説明をやり直すことになります。
私はスクールでも、退会の連絡は本人からもらうようにお願いしています。自分で区切りをつけた経験が、次の場所で効いてくるからです。
親の役割は、話す場を作ることと、事務の部分を引き受けることです。
失敗②:大会が終わるまで言い出せない
次に多いのが、区切りを待ちすぎるケースです。次の大会まで、代替わりまでと先送りしているうちに、数か月がすぎてしまいます。
その間、本人は行きたくない練習に通い続けます。チームの側も、辞める前提の選手を数に入れて準備を進めてしまいます。
決まった時点で伝えるほうが、お互いに使える時間が増えます。遠慮が、かえって迷惑になる場面です。
失敗③:不満をそのまま理由として伝える
3つ目が、理由の伝え方です。事実であっても、辞める場で不満を並べると、話が長引きます。先生の側も反論や説明をすることになり、最後にお礼を言いにくい空気になってしまいます。
辞める話は、あくまで自分の側の事情として短くまとめるのが賢明です。



本当のことを言わないのは、ごまかしになりませんか?



言わない自由もあるよ。全部を話すことが誠実さとは限らないんだ。
よくある質問
まとめ:短く伝えて、お礼で終える
部活を辞めるときにやることを、あらためて整理します。
| 場面 | やること |
|---|---|
| 伝える前 | 退部か休部かを分け、辞めたあとの過ごし方を決める |
| 伝えるとき | 本人が話し、理由は短く、最後にお礼を言う |
| 手続き | 退部届の要否・返却物・部費の精算を確認する |
| 辞めたあと | 内申は担任に確認し、空いた時間の使い道を決める |
伝える言葉を立派にするより、決まった日のうちに短く伝えるほうが、ずっと丁寧です。
私は元日本代表として、そして指導する立場として多くの家庭とやり取りしてきました。自分の口で伝えて、お礼を言って離れた子は、最後の日にすっきりした顔をしていました。



ちゃんと自分の口で言って、お礼も伝えます!



それができれば十分だよ。次の場所でも、その姿勢が必ず活きるからね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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