- 大きな会場の上の席になり、コートが遠くて表情まで見えない
- 売り場に倍率のちがうものが並んでいて、どれを選べばいいか分からない
- 高い倍率を買えば見やすくなるのか、それとも別の見方があるのか知りたい
こんな悩みを解決します。
バレー観戦の双眼鏡は、倍率6〜8倍・重さは軽いものを選ぶと、はじめての1台で失敗しません。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
体育館の2階席から試合を見る保護者の方から、うちの席だと誰が誰だか分からない、という相談を受けることがあります。
倍率を上げるほどよく見えるように思えますが、実際には視界がせまくなり、ラリーの動きを見失いやすくなります。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 自分の観戦スタイルに双眼鏡がいるのか、いらないのかが分かる
- 倍率・明るさ・実視界・重さ・メガネ対応の5つで選べるようになる
- 会場で使うときのピント合わせや追いかけ方のコツが分かる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:6〜8倍で軽いものが、バレー観戦にはいちばん合う
結論からお伝えします。バレー観戦用に1台だけ選ぶなら、倍率は6〜8倍、重さは軽いものを優先するのが失敗しない買い方です。
理由は、バレーボールが動きの速い競技だからです。サーブが打たれてから決まるまで、ボールも選手も止まりません。
倍率が高い双眼鏡は、たしかに大きく見えます。そのかわり、1度に見える範囲がせまくなり、ラリーを追いかけているうちにボールを見失います。
- コートの半面くらいがまとめて見える広さ
- 動くものを追いかけても酔いにくい、ほどよい倍率
- 1試合ずっと持っていられる軽さ
うさママ倍率が高いほうが良いと思っていました…。



見たいのは点ではなく、プレーの流れですからね。
もう1つ大事なのが重さです。バレーボールの試合は、1セットでも20分前後かかります。
重い双眼鏡を目に当てたまま構え続けると、腕がふるえてきて、かえって見にくくなってしまうんですよね。
つまり選ぶ順番は、よく見える性能よりも先に、試合のあいだ無理なく使い続けられるかという点になります。
双眼鏡がいる会場・いらない会場を先に見分ける
買う前に確かめてほしいことがあります。それは、あなたが見に行く会場に双眼鏡が本当にいるのか、という点です。
ここを飛ばして買うと、一度も使わないまま引き出しに入ったままになります。



会場によって、いるかどうかが変わるんですか?



距離がまったくちがうので、そこから決めていきましょう。
学校の体育館なら、多くの場合いらない
まずは、ふだんの練習試合や中学・高校の大会です。学校の体育館は、コートと客席の距離がとても近くなっています。
2階のギャラリーから見おろす形でも、背番号は読めますし、表情の変化も分かります。この距離なら、裸眼で十分に楽しめます。
むしろ双眼鏡をのぞいていると、コート全体が見えません。6人がどう動いているかを見たいなら、目で見るほうが情報量は多いです。
私はスクールで中学生以上の選手を指導していますが、保護者の方には、まずはコート全体を見てくださいとお伝えしています。自分の子だけを追うより、チームのなかでの役割が見えるからです。



体育館では、コート全体を見るほうが子どもの成長が分かりますよ。
大きな会場の上の席では、あると景色が変わる
いっぽうで、何千人も入る大きな会場は事情がちがいます。スタンドの上の段からだと、選手が小さく見えて、誰がどこにいるのか分かりにくくなります。
とくに、レシーブの構えや、セッターが手を出すタイミングのような細かい動きは、遠くからだとほとんど見えません。
こういう席では、双眼鏡が1つあるだけで試合の見え方が変わります。応援している選手だけを追いかける、という見方もできるようになります。
- 見に行く会場の大きさ(学校の体育館か、大きな会場か)
- 自分の席がコートからどのくらい離れているか
- 年に何回その席から見る予定があるか
年に1度だけの観戦なら、無理に買わずに裸眼で楽しむのも立派な選び方です。
大きな会場に何度も足を運ぶようになってから考えても、遅くはありません。
失敗しない5つの基準|倍率・明るさ・実視界・重さ・メガネ対応
ここからが、売り場で実際に使う判断基準です。カタログにはたくさんの数字が並んでいますが、見るところは5つだけで足ります。
基準①:倍率は6〜8倍にしぼる
双眼鏡の8×25のような表記は、前の数字が倍率です。8倍なら、8分の1の距離まで近づいたときと同じ大きさに見えます。
屋内で行われるスポーツの観戦には、6〜10倍あたりが目安とされています。そのなかでも、はじめての1台には6〜8倍をおすすめします。
手に持って構える場合、倍率が上がるほど手のふるえも同じ倍率で大きくなるからです。10倍を超えると、支えるものなしで見続けるのは難しくなります。



バイリツガアガルトテブレモオオキクナル
基準②:対物レンズの大きさで明るさを確かめる
8×25の後ろの数字が、対物レンズ(前側のレンズ)の直径です。単位はmmで、ここが光を集める入り口になります。
この直径を倍率で割った数字を、ひとみ径といいます。8×25なら、25÷8で約3.1mmです。
体育館の照明は、屋外の日中よりも暗いです。ひとみ径が3mm以上あるものを選ぶと、会場でも暗く感じにくくなります。
ひとみ径が小さいと、見えている像が沈んで、選手のユニフォームの色も分かりにくくなります。
同じ倍率なら、対物レンズが大きいほうが明るく見えます。そのかわり本体も大きくなるので、明るさと持ちやすさは引き算の関係になります。



数字を割り算するだけで分かるんですね!
基準③:実視界が広いほど、ラリーを追いやすい
実視界とは、双眼鏡を動かさずに見える範囲を角度で表した数字です。カタログでは実視界6.5度のように書かれています。
同じ倍率のものが2つ並んでいたら、この数字が大きいほうを選んでください。見える範囲が広く、動く選手を追いかけやすくなります。
バレーボールは、レシーブからトス、スパイクまで一瞬でつながります。範囲がせまいと、ボールを目で追っている間に次のプレーが終わります。



ジツシカイガヒロイホドオイカケヤスイ
倍率を1つ下げると、実視界はぐっと広がります。迷ったときは、倍率を上げるより下げるほうが失敗しにくいと考えてください。
基準④:重さは軽さを最優先にする
構え続けられるかどうかは、ほとんど重さで決まります。手のひらに収まるサイズなら、300g前後のものが多く見つかります。
重い機種は光をたくさん集められる反面、腕が先に疲れます。腕が疲れると像がふるえるので、性能の良さを使いきれません。
売り場では、必ず両手で持って構えてみてください。数字より、自分の腕が覚えている感覚のほうが正確です。



30秒ほど構えたままにして、腕が耐えられるかを見てください。
基準⑤:メガネのまま使えるかを確かめる
メガネをかけている方は、ここを外すと買い直しになります。目とレンズの距離が短い機種だと、メガネが当たって視界の外側が欠けるからです。
ハイアイポイントやメガネ対応と書かれたものを選んでください。数字で確かめるなら、アイレリーフが15mm以上あるものが目安とされています。
買ったあとは、目当て(接眼部のゴム)を折りたたむか、回して引っこめると、メガネのままでも全体が見えるようになります。



メガネのまま見られるかどうかは考えていませんでした!



ここを外すと使わなくなってしまうので、先に確認しましょう。
用品を探すときは、こういった観戦グッズもまとめて見ておくと、当日の持ち物がそろいます。
5つの基準に当てはめると、たとえばこのような8倍で約300gの双眼鏡があります。
会場で困らないための3つの準備
選び方が決まったら、次は使う準備です。当日になって初めて箱から出すと、ピントが合わないまま1セットが終わります。
会場の決まりを先に確認する
多くの会場では、双眼鏡は問題なく使えます。ただし、大会や会場によっては持ち込みの決まりがある場合があります。
とくに注意したいのが、カメラの機能が付いたタイプです。写真や動画の撮影が禁止されている大会では、使えないことがあります。
判断に迷うときは、大会の要項や会場の案内を見てください。書かれていなければ、当日に係の方へ確認すると確実です。



カメラ付きだと使えないことがあるんですね…。
家でピント合わせをすませておく
双眼鏡には、2つのピント調整があります。真ん中のダイヤルと、右目側にある視度調整のリングです。
左右の目の見え方はちがうので、この2つを自分に合わせておく必要があります。順番はこうです。
一度合わせておけば、あとは真ん中のダイヤルだけで調整できます。家のなかで、10m以上先のものを見ながらやってみてください。
ストラップを必ず首にかける
会場の席は、思っているよりせまいです。膝の上に置いたつもりが、立ち上がった拍子に落ちることがあります。
下の段に人がいれば、けがにつながります。観戦中はストラップを必ず首にかけておく、これだけは守ってください。



落とし物ではなく、けがの話なので必ず守ってくださいね。
試合中の使い方|のぞきっぱなしにしない
道具がそろっても、使い方しだいで見え方は変わります。ここで多いのが、ずっとのぞいたまま試合を見てしまうことです。
ラリー中は裸眼、切れたら双眼鏡に持ち替える
ラリーが続いているあいだは、目で見るほうがよく分かります。6人がどう動いて、どこが空いているのかは、全体が見えていないと追えません。
双眼鏡を使うのは、ラリーが切れて、プレーが止まっているときです。サーブを打つ前の表情や、ベンチでの声のかけ合いがよく見えます。
この使い分けができると、試合の流れも、応援している選手の様子も、どちらも分かるようになります。
タイムアウトや選手交代の時間も、双眼鏡の出番です。ベンチでどんな指示が出て、選手がどんな表情で聞いているかまで見えてきます。
ボールではなく、人を見る
動いているボールを双眼鏡で追うのは、かなり難しい作業です。慣れないうちは、目が回るように感じることもあります。
そこで、追う対象をボールから人に変えてみてください。サーブを打つ選手、セッター、応援している我が子と、1人にしぼると追いやすくなります。
見たい選手をいったん裸眼で見つけて、顔の向きを変えずに双眼鏡を目へ持っていく。この順番にすると、探す時間が短くなります。
私も選手を見るときは、ボールから離れた場所の動きを見ています。ボールを持っていない時間にこそ、その選手の準備の質が出るからです。



子どもがコートの外でどんな顔をしているか、初めて見えました。



プレー以外の時間にこそ、その子らしさが出ますよ。
よくある質問
まとめ:倍率より先に、軽さと見える範囲で選ぶ
バレー観戦の双眼鏡は、大きく見えることよりも、試合のあいだ無理なく使い続けられることが大切です。
6〜8倍・ひとみ径3mm以上・軽いもの。この3つで、はじめての1台は決まります。
| 見るところ | 決め方 |
|---|---|
| 倍率 | 6〜8倍。10倍を超えると手のふるえが気になる |
| 明るさ | 対物レンズの直径÷倍率が3mm以上 |
| 実視界 | 同じ倍率なら数字の大きいほうを選ぶ |
| 重さ | 軽さを優先。売り場で構えて確かめる |
| メガネ | メガネ対応の表記を確認し、目当てを引っこめて使う |
| 使い方 | ラリー中は裸眼、止まっている時に双眼鏡 |
学校の体育館なら、多くの場合は裸眼で十分に楽しめます。大きな会場の上の席で見る機会がある方だけ、用意すれば足ります。
まずは次の試合で、自分の席からコートまでどのくらい見えるかを確かめてみてください。そこが買うかどうかの答えになります。



次の大会で、自分の席からの見え方を確かめてみます!



それが分かれば、必要かどうかはご自身で決められますよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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