- ローテーションを口で説明しても、選手の顔が「?」のまま終わってしまう
- 作戦ボード(作戦盤)を買いたいけれど、何を見て選べばいいのか分からない
- 買ってはみたものの、いつのまにか部室の棚に置きっぱなしになっている
こんな悩みを解決します。
作戦ボードを選ぶときに見るところは、使う場面から決めるサイズ・駒の数と見分けやすさ・持ち運びの3つだけです。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生以上の選手を指導してきましたが、伝わらない原因は言葉が足りないことではなく、選手の頭の中に絵がないことでした。
コート図の上で駒を1つ動かすだけで、10分かけた説明より速く伝わる場面がたくさんあります。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 試合用と練習用で、選ぶべきサイズがはっきり分かる
- 駒の数と見分け方の目安が決まり、売り場で迷わなくなる
- 買ったあとに使い続けられる置き方・使い方まで決められる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:場面でサイズを決め、駒は6人分では足りない
結論からお伝えします。作戦ボード選びでいちばん多い失敗は、どこで使うかを決めないまま大きさを選ぶことです。
試合中のベンチで使うのか、練習後のミーティングで使うのかで、必要な大きさは正反対になります。ここを先に決めてしまえば、あとの判断はとても軽くなります。
- サイズ:試合中に使うなら片手でもてる大きさ、ミーティング用なら選手が囲んで見える大きさ
- 駒:自分たちの6人だけでなく、相手コートと予備まで数える
- 持ち運び:ケースや折りたたみがあるか、ペンとイレーサーが本体にまとまるか
この3つ以外の細かい違いは、使い心地にほとんど影響しません。値段の差もここで決まると考えて大丈夫です。
れおコーチ売り場で種類が多すぎて、決められませんでした…



使う場面を先に決めると、半分以上は消えますよ。
もう1つ大事なのが、選手が自分で駒を動かせるかどうかです。コーチだけが動かすボードは、指示を伝える道具で終わってしまいます。
選手が手にとって「ここに動きます」と置ける大きさと重さなら、同じ1枚が考える練習の道具になります。
値段は安いものから高いものまで幅がありますが、差が出るのは駒の数と作りの丈夫さです。
毎日使う道具なので、いちばん安いものだけを基準にしないほうが結果的に長もちします。



安いのを買って、すぐ駒をなくしたことがあります。



駒が足りない日は、説明そのものが止まりますよ。
作戦ボードが指導で効く2つの理由
そもそも、なぜホワイトボードや口頭の説明では足りないのでしょうか。理由は競技の性質にあります。
ここが腹に落ちると、値段で迷ったときの判断も変わってきます。
6人が回るので、言葉だけでは位置が伝わらない
バレーボールは6人が回転しながら位置を変えるスポーツです。しかも、サーブを打つ前と打ったあとで守る場所も入れ替わります。
この二重の動きを言葉だけで伝えると、聞いている選手の頭の中の絵がそれぞれ違ってしまいます。
前衛の右と言われて、自分から見た右なのか、コートを外から見た右なのかで迷う選手は本当に多いんですよね。
私の指導現場でも、迷う選手には言い直すのではなく、駒を1つ置いて見せるようにしています。
駒を置いて見せれば、この迷いは一瞬で消えます。ローテーションの考え方そのものは、こちらの記事でも整理しています。
タイムアウトの30秒では、図のほうが速い
もう1つが時間です。公式戦のタイムアウトは1セット2回まで、1回30秒と決まっています。
回数と時間は日本バレーボール協会の競技規則で確認できます。
この30秒で、水を飲ませて、息を整えさせて、修正点を伝えなければいけません。言葉だけで位置を説明していたら、それだけで終わります。
駒を2つ動かして「サーブはここ、そのあとここを空けない」と言えば、10秒で足ります。残りを選手の声かけに回せるのは、思っている以上に大きい差になります。



30秒って、そんなに短かったんですね!?



だから伝え方を道具で短くするんですよ。
さらに、駒があると選手のほうから話し始めます。「ここが空いていた」と自分で置いて見せる選手が出てくると、ミーティングの中身が一気に濃くなります。
指示を受けとるだけだったチームが、自分たちで確かめるチームに変わる、この効果は道具の値段以上の価値があります。
ベンチでの動き方全体は、こちらでまとめています。
基準①サイズ|使う場面から逆算する
サイズは、置く場所と見る人数で決まります。値段ではなく場面で選んでください。
試合中に使うなら、片手でもてる大きさ
ベンチで使うボードは、A4のノートくらいの大きさが基本になります。片手でもって、もう片方の手で駒を動かせることがすべてです。
大きいボードをベンチでもつと、置く場所に困ります。椅子の上に置けば選手から見えず、立てかければ駒が落ちるという状態になりがちです。
また、ボードの表面がつやつやしすぎていると、体育館の照明が反射して見えにくくなります。
売り場で角度を変えて、光が映り込まないかを見ておくと安心です。
厚みも見ておきたいところです。うすい板は落としたときに割れやすく、逆に厚すぎるとバッグの中でかさばります。



落として角が欠けたことがありました…



ベンチで使うなら、少し厚めが安心ですよ。
ミーティングで使うなら、選手が囲んで見える大きさ
練習後のミーティングで使うなら、A3くらいの大きさがほしいところです。10人以上が輪になって見るとき、A4では後ろの選手に届きません。
床に置いて全員でのぞき込む使い方なら、多少重くても問題ありません。むしろ軽すぎると、指をついたときにずれてしまいます。
- A4くらい:試合中のベンチ・少人数の確認向き
- A3くらい:ミーティング・チーム全体への説明向き
- 両面タイプ:片面をコート図、片面を無地にして使い分けられる
両方ほしくなりますが、最初の1枚はチームでいちばん多い場面に合わせてください。試合が多いチームなら小さい方、練習中心なら大きい方です。
基準②駒|数と見分けやすさで決める
次が駒(マグネット)です。ここを見ずに買うと、いちばん後悔しやすいところでもあります。
6人分では足りない
自分たちのコートは6人なので、駒が6つあれば足りると考えがちです。実際には足りません。
相手コートの動きを置きたい場面があり、リベロを別の色で置きたい場面もあります。さらに駒は必ずなくなります。
自陣6・相手6・予備が数個、これくらいあると、買い足しを考えずにすみます。付属の駒が少ない商品でも、別売りの駒を足せるかどうかを見ておいてください。
番号と色で一目で分かるものを選ぶ
駒は、表面に番号が書けるか、色で分けられるものを選びます。全部同じ色の丸い駒だと、動かしたあとにどれが誰か分からなくなります。
背番号を書いて使うなら、消せるタイプかどうかも大事です。油性ペンで書いてしまうと、メンバーが変わったときに買い直すことになります。



去年の背番号のまま使っていました…



消せるタイプなら毎年そのまま使えますよ。
磁力の強さも見ておきたいところです。弱いと、ボードを立てた瞬間に駒が全部すべり落ちます。
駒の大きさも確かめてください。コート図に対して駒が大きすぎると、前衛の3人を並べただけで重なってしまい、細かい位置が示せなくなります。
目安は、コートの横幅に駒が6つ並んでもまだすき間があることです。売り場で駒を並べてみると、すぐに分かります。
基準③持ち運び|ペン・イレーサー・ケース
最後が持ち運びです。遠征や練習試合にもっていけるかどうかで、使う回数が大きく変わります。
ペンとイレーサーは本体にまとまるものを
ボードマーカーとイレーサーが別々だと、必ずどちらかを忘れます。ペンホルダーが付いているか、イレーサーがマグネットで本体にくっつくかを見てください。
ペンは細字が使いやすいです。太字だとコート図の線が埋まってしまい、細かい位置が示せません。
インクが乾ききると書けなくなるので、予備を1本バッグに入れておくと落ち着いて使えます。
ケースと折りたたみで、持ち出すかどうかが決まる
ケース付きや折りたたみ式は、バッグに入れたときに駒が散らばりません。ここが弱い商品は、結局もっていかなくなります。
駒をまとめておく袋やポケットが付いているかも、あわせて見ておいてください。
壁にかけられるひも穴が付いていると、部室での置き場所が決まります。置き場所が決まった道具は、そのまま使う回数も増えていきます。



かける場所を作るところからですね。



戻す場所があれば、駒も減りませんよ。
道具は実物の大きさを見てから決めると失敗が減ります。
🔎 パフォーマンスアップや日頃のケアに役立つ用品は、Amazonでバレーボール用品を探すと見つけやすいです。
アプリと手作りという2つの選択肢
作戦ボードは、必ず市販品を買わなければいけないものではありません。2つの代わりの手があります。
タブレットのアプリは、残せることが強み
タブレットのアプリには、動きを保存して後から見返せるという強みがあります。動画と並べて見せられるのも便利です。
一方で、体育館は電波が弱い場所もあり、充電切れという弱点もあります。試合中のタイムアウトで使うには、起動までの数秒がもどかしい場面もあるんですよね。
保存して振り返る用にアプリ、その場で伝える用に実物、という分け方が現実的です。
学校のタブレットを使う場合は、アプリを入れてよいかを先に確認してください。持ち出しの決まりがある学校も多いので、ここでつまずくと計画が止まります。
手作りは、まず試したいときに向く
ホワイトボードにコートの線を書き、ボタンや丸いマグネットを駒にすれば、手作りでも十分に使えます。
ただし線がずれやすく、消しているうちにコート図まで消えることがあります。使う頻度が高いチームなら、市販品のほうが結局長もちします。



まず手作りで試してから決めます!



使う場面が見えてから買うのがいちばんですよ。
やりがちな3つの失敗
ここまでの内容を、逆の方向から見ておきます。買ったあとにつまずく場面はだいたい決まっています。
書き込みすぎて読めなくなる
矢印と丸を書き足していくと、数分で真っ黒になります。選手はどれが今の話か分からなくなります。
1回の説明で書くのは矢印2本までと決めておくと、最後まで読める状態が保てます。
コーチだけが見て終わる
ボードを自分の手元に置いたまま話してしまうと、選手には見えていません。伝わった気になりやすい、いちばん危ない失敗です。
私はスクールで話すとき、先にボードを選手側へ向けてから口を開くようにしています。
選手の目の高さに向けて、話す前に全員が見える位置に置く、ここだけは毎回そろえてください。
置きっぱなしで駒がなくなる
使ったあとに駒を戻さないと、次に出したときに足りません。3つ足りないだけで、もう説明に使えなくなります。
用具全体の管理と同じで、戻す場所を決めておくのが唯一の対策です。
よくある質問
まとめ:場面でサイズを決め、駒と持ち運びを確かめる
この記事では、バレーの作戦ボード(作戦盤)の選び方をお伝えしました。
大事なのは、どこで使うかを先に決めてから、駒の数と持ち運びを確かめることです。
| 迷いどころ | 選び方の目安 |
|---|---|
| サイズ | 試合中はA4くらい、ミーティングはA3くらい |
| 駒の数 | 自陣6・相手6・予備が数個 |
| 駒の見分け | 番号が書けて消せる・色で分かれている |
| 持ち運び | ケースか折りたたみ・ペンとイレーサーが本体に付く |
私は元日本代表として活動してきましたが、伝わるチームほど、同じ絵を全員が見ています。道具はその絵を1枚用意するためのものです。



明日のミーティングから使ってみます!



駒を1つ動かすところから始めてみてくださいね♪
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
バレーボール用具については他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
ボールは部員1人に1球が目標です。6個入りのケースで売られているので、チームに20人いるならボール24球・カゴ2つ。この状態をクリアできると、練習が非常に充実するのではないでしょうか。私のスクールでは、コート1面につき36球を使っています。
- ボール…全員が同時に持てると、組めるメニューの幅が広がる
- ボールカゴ2つ…球出しと片づけが一気に楽になる
- ネット・アンテナ…予備がないと、欠けた日の練習が止まる
ケース単位でそろえるなら楽天市場でバレーボールを探すのもおすすめです。
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