- タイムアウトって1セットに何回とれるの?
- 監督じゃなくても自分で要求できるの?
- テクニカルタイムアウトって今もあるの?
こんな悩みを解決します。
バレーボールのタイムアウトは、各チーム1セットにつき2回まで・1回30秒というのが基本のルールです。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールを運営してきた経験から言えるのは、タイムアウトは「回数」よりも「いつ使うか」で価値が大きく変わるということ。
ルール自体はとてもシンプルなので、この記事を読めば数分で全体像がつかめます。
ぜひ最後まで読んで、試合で迷わないようにしてください。
- タイムアウトの回数・時間・取り方が正確にわかる
- テクニカルタイムアウトが今どう扱われているかがわかる
- 流れを切るための効果的な使いどころがわかる
ルール全体の地図を先に知りたい方は、こちらの基本ルールの記事から読むのがおすすめです。
それでは、まず「タイムアウトとは何か」から見ていきましょう。
タイムアウトとは|試合を一時的に止める時間

タイムアウトとは、試合の流れを一時的に止めて、ベンチに集まれる短い時間のことです。この時間を使って、監督やコーチが選手に作戦を伝えたり、乱れた気持ちを落ち着かせたりします。
サルくん試合中に集まって話してるあれ、ですよね?



そうそう。あの時間がタイムアウトだよ。
バレーボールはラリーが途切れず続くスポーツなので、こうした「公式に止められる時間」が大切な意味をもちます。
何のためにあるのか
タイムアウトの目的は、大きく分けて2つあります。
1つ目は、作戦の確認や修正です。相手の攻撃パターンに合わせて、守る位置やサーブの狙いを変えていきます。
2つ目は、気持ちの立て直しです。連続で失点しているときに一度止めることで、悪い流れを断ち切るねらいがあります。
- 作戦を伝える・修正する
- 気持ちと流れを立て直す
中断にはいくつか種類がある
試合を止める「中断」には、タイムアウトのほかにも種類があります。代表的なのが選手交代で、これはメンバーを入れ替えるための中断です。
選手交代はタイムアウトとは別の回数で管理されるので、タイムアウトを2回使い切ったあとでも交代はできます。



中断ニハ複数ノ種類アリ
選手交代のルールはこの記事では深く触れませんが、「タイムアウトとは別物」とだけ覚えておけば大丈夫です。
タイムアウトの回数と時間|各チーム1セット2回・30秒


ここがこの記事のいちばん大事なポイントです。結論を先にまとめます。
- 各チーム1セットにつき2回まで
- 1回あたり30秒
- 使わなかった回数を次のセットに持ち越すことはできない
各チームに与えられるのは、1セットにつき2回までです。



1セット・2回・30秒
1回の長さは30秒。短いように感じますが、ベンチに集まって一言伝えるには十分な時間です。
セットごとにリセットされる
タイムアウトの回数は、セットが変わるたびにリセットされます。
つまり、第1セットで2回使い切っても、第2セットになればまた2回使えるということです。



セットが変われば、また2回もらえるんですね!



そのとおり。だから前半で使い切っても心配いらないよ。
逆に、使わなかった分を次のセットに持ち越すことはできません。「もったいないから残しておこう」と考えすぎる必要はないんです。
30秒は思ったより短い
30秒という時間は、実際に試合で使うと一瞬で過ぎていきます。だからこそ、ベンチに着く前から「何を伝えるか」を1つに絞っておきましょう。
私の指導現場でも、伝えることを1つに絞れているチームほど、タイムアウト後の動きがそろう印象があります。
逆に、ベンチに集まってから何を話すか考え始めるチームは、30秒があっという間に終わってしまい、結局なにも決まらないまま戻ることになりがちです。
もう1つのコツは、話す人を先に決めておくこと。譲り合っているうちに時間が過ぎてしまいます。
選手のほうも、コートを出るときはベンチへ小走りで戻ってみてください。それだけで使える時間が数秒増え、30秒しかない中では大きな差になります。



30秒で伝えるのは、あれもこれもじゃなくて「1つだけ」がコツだよ。
タイムアウトの取り方|誰がどう申告するのか


タイムアウトは、いつでも好きなタイミングで取れるわけではありません。取り方にもルールがあるので、順番に確認していきましょう。
要求できるのは、ラリーとラリーの間です。プレーが続いている最中には要求できません。
タイムアウトを要求できるのは、ラリーが終わってから次のサーブが打たれるまでの間。
誰が要求できるのか
タイムアウトを要求できるのは、基本的に監督(コーチ)です。監督がいないチームでは、コートに立つゲームキャプテンが要求できます。



選手なら誰でも要求できるわけじゃないんですね…



うん。原則は監督か、ゲームキャプテンだけだよ。
ここを勘違いして、プレー中の選手が勝手に手を挙げても認められないので注意してください。選手から「ここで止めてほしい」と思ったときは、ベンチの監督やゲームキャプテンに伝えましょう。
試合に慣れていないうちは、誰が要求する役なのかをチームの中で先に決めておくと、いざというときに迷いません。
どうやって申告するのか
申告のしかたは、大会のレベルによって少し変わります。
公式戦では、専用のブザーを押したり、決められたハンドサイン(両手でTの字を作る合図)を主審・副審に示したりして要求します。



合図ハ手デT字ヲ作ル
部活動の練習試合などでは、はっきり声をかけて審判に伝える形でも問題ないことが多いです。
大事なのは、審判に「タイムアウトを取りたい」という意思がきちんと伝わること。形式そのものより、伝わることを優先しましょう。
テクニカルタイムアウトとは|大会によって扱いが違う
タイムアウトの話でよく出てくるのが「テクニカルタイムアウト」です。これは、決められた点数になると自動的に入る、特別なタイムアウトのことを指します。



自動で入るタイムアウト!? 普通のと何が違うんですか?



いい質問だね。そこがちょっとややこしいところなんだ。
通常のタイムアウトはチームが自分の意思で取りますが、テクニカルタイムアウトはチームの意思とは関係なく、決まった場面で自動的に入ります。
どんな仕組みだったのか
テクニカルタイムアウトが採用されている大会では、各セットで先に一定の点数に達したときに、自動でこの時間が入る形になっていました。
具体的には、どちらかのチームが8点・16点に達したタイミングで入る形が代表的です。
主に、テレビ中継の進行や、より長い作戦の時間を確保する目的で使われてきた仕組みです。



8点・16点デ自動発生スル方式
今は採用しない大会もある
ここがとても大切なポイントです。
テクニカルタイムアウトは、大会や年度によって採用されるかどうかが変わります。近年は採用しない大会も増えています。
つまり「今のバレーには必ずある」とも「もうない」とも言い切れません。出場する大会の要項やルールで、その都度確認するのが確実です。
採用されている大会では、自動で入る分だけ作戦の時間が増えるので、終盤に向けた立て直しがしやすくなります。
一方で、採用されていない大会では、通常の2回のタイムアウトだけで戦うことになります。その場合は、1回1回の使いどころがより重みをもちます。



「テクニカルタイムアウトがあるかどうかは大会しだい」、これだけ覚えておけば大丈夫だよ。
ですので、この記事でも「絶対にある」とは書きません。あなたが関わる試合のルールを、必ずチェックしてみてくださいね。
タイムアウトの効果的な使いどころ|流れを切る


ここからは、ルールから一歩進んで「どう使うと効果的か」を解説します。回数も時間も限られているからこそ、使うタイミングが勝負を分けます。
私の指導経験では、タイムアウトを上手に使えるチームは、競った場面での粘り強さが違うと感じています。
連続失点で流れを切る
いちばん代表的な使いどころが、相手に連続で点を取られているときです。
2点、3点と立て続けに失点すると、コートの空気が一気に重くなります。この悪い流れは、放っておくとさらに広がっていきます。
相手に流れがいっているときこそ、一度止めて空気を変える。
そんなときにタイムアウトで一度止めると、相手のいきおいを断ち切り、自分たちの気持ちを切り替えるきっかけになります。
コートの中の選手だけで空気を変えるのは、思っている以上に難しいものです。だからこそ、外から見ているベンチが早めに手を打つ意味があります。



連続で取られると、なんだか焦っちゃうんですよね…



その焦りを止めるのが、タイムアウトの大きな役目なんだよ。
具体的な指示を伝える
もう1つの使いどころが、はっきりした指示を伝えたいときです。
相手のサーブが特定の選手を狙ってきているときや、特定のスパイカーに点を取られ続けているとき。こうした場面では、守り方を変える指示が効きます。
このときも、伝えることは1つに絞るのが鉄則です。30秒で複数のことを伝えても、選手は覚えきれません。
- サーブで○番の選手を狙う
- 1本目のレシーブを高く返して時間を作る
- 相手のフェイントに前の選手が入る
こうした中から、その場でいちばん効きそうな1つだけを選びます。あれもこれもと欲張ると、コートに戻ったときに全員の動きがバラバラになってしまうんです。
選手の側も、タイムアウトになったら自分から近づいて、聞く姿勢を作っておきたいところ。監督の話が全員に届くまでの時間が短いほど、伝わる中身は濃くなります。



「次はあの選手のスパイクを2枚でブロックしよう」みたいに、1つに絞って伝えるのがコツだよ。
早めに使う?残しておく?
タイムアウトを早めに使うか、終盤まで残しておくかは、よく悩むところです。
私の考えは、悪い流れは早めに止めるほうが効果的だということ。流れが完全に相手にいってしまってからでは、立て直しに時間がかかります。
ただし、セット終盤の勝負どころに1回残しておく考え方も間違いではありません。



流レガ大キク傾ク前ニ止メルガ基本
大切なのは、「なんとなく」ではなく「今ここで止めたい理由」をもって使うこと。目的をもって使えば、2回という回数でも十分に試合を動かせます。
慣れてくると、相手の表情やコートの空気から「ここが止めどきだ」という感覚もつかめるようになっていきます。
試合が始まる前に「どんな場面で使うか」をチームで話しておくと、当日の判断がぐっと速くなりますよ。
よくある質問
まとめ|タイムアウトは「回数」より「使いどころ」
この記事では、バレーボールのタイムアウトのルールと使い方を解説しました。最後に要点を振り返ります。
基本のルールは、各チーム1セット2回まで・1回30秒・セットごとにリセット。要求できるのは監督かゲームキャプテンで、ラリーの合間に申告します。
テクニカルタイムアウトは大会や年度によって扱いが変わるので、出場する試合のルールを必ず確認してくださいね。
そして何より大切なのは、限られた回数を「連続失点で流れを切る」「指示を1つに絞って伝える」という形で、目的をもって使うことです。



回数を覚えるだけじゃなくて、使うタイミングが大事なんですね!



そのとおり。目的をもって使えば、2回でも試合を動かせるよ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ルールや用語については他にも記事を書いています。気になるテーマがあればぜひ読んで、参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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