クイックサーブの打ち方|笛のあとすぐ打つ奇襲のコツ

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クイックサーブの打ち方と奇襲のコツ
  • 相手が構えきる前に、素早くサーブを打って揺さぶりたい
  • でも急いで打つと、サーブが乱れて入らなくなる
  • 8秒ルールがあるのは知っているけど、いつ打てばいいか迷う

こんな悩みを解決します。

この記事は、笛が鳴ってからすばやく打つ「クイックサーブ」で相手の準備を崩す、という一点にしぼって解説します。

私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。

10年以上スクールで指導してきましたが、素早く打つサーブは、急ぐほどフォームが乱れて逆効果になりがちです。

大切なのは、速さそのものより、いつも同じ動きを短くまとめて、相手のリズムだけを外すことなんです。

ぜひこの記事を参考にしてみてください。

この記事を読むことで得られる3つのこと
  • クイックサーブがなぜ有効なのかがわかる
  • 素早く打っても乱れない準備と打ち方がわかる
  • 使いどころと、やりすぎない注意点がわかる

それでは、くわしく見ていきましょう。

目次

結論:速さより「いつも同じ動き」を短くまとめる

先に結論からお伝えします。クイックサーブは、打つスピードを上げる技ではありません。

笛のあとの準備動作を短くまとめて、相手が構えるより先に打ち出すサーブ。

ねらいは、相手のレシーバーが心と体の準備を終える前に、ボールを送り込むことです。速く腕を振るのではなく、打つまでの「間」を縮めるイメージです。

クイックサーブの3つのポイント
  1. 打つまでの準備を短くまとめる
  2. トスと打ち方はいつも通りのフォームを守る
  3. 相手がまだ構えていない場面を選ぶ
サルくん

速く腕を振って打つサーブってこと?

あげば

ちがうよ。腕は普段どおり。打ち始めるまでの時間を短くするのがコツなんだ。

急いで腕を速く振ろうとすると、フォームが崩れてミスが増えます。速いのは「打ち出すタイミング」で、スイングそのものは普段どおりでかまいません。

ここを取りちがえないことが、クイックサーブ成功の第一歩です。

なぜ早く打つと相手が崩れるのか

そもそも、なぜ早く打つだけで相手のレシーブが乱れるのでしょうか。理由は、人が準備を終えるまでには時間がかかるからです。

バボット

アイテガ カマエルマエニ ウチダス

サーブが打たれる前、相手のレシーバーは立ち位置を決め、声をかけ合い、腰を落として構えます。

この一連の準備が終わる前にボールが飛んでくると、中途半端な体勢でレシーブすることになります。

レシーブが乱れれば、相手はよい攻撃を組み立てにくくなる。

とくに、点を取ったあとやミスのあとは、相手の集中がわずかに切れやすい瞬間です。

そこへ素早くサーブを打ち込むと、相手のリズムを取り戻させないまま次のプレーに入れます。

あげば

完璧なレシーブをさせないだけで、相手の攻撃力はぐっと下がるんだよ。

もう1つの効果は、相手にプレッシャーを与えられることです。いつサーブが来るか読めないと、相手はずっと気を張っていなければなりません。

この心理的な負担も、じわじわと効いてきます。

つまりクイックサーブは、相手の準備の時間を奪い、集中を保たせないための作戦なのです。

相手が「まだ構えていない」「気がゆるんだ」瞬間こそ、クイックサーブのねらい目。

もう1つ知っておきたいのは、相手のレシーバーの心の動きです。

得点した直後は、うれしさや安心で気がゆるみやすい瞬間です。

そこへ素早くサーブが飛んでくると、切り替えが間に合わず、思わぬミスにつながります。

サルくん

相手が油断している瞬間をつくんだね。

反対に、こちらがミスをした直後もねらい目です。

相手が「もらった」と気を抜いた瞬間に、素早いサーブで流れを渡さない、という使い方もできます。

素早く打っても乱れない準備の作り方

ここがいちばん大事な章です。素早く打つときこそ、準備をていねいに整えておく必要があります。

クイックサーブの素早い準備の構え

まず知っておきたいのは、サーブは一度トスを上げたら打たなければならない、というルールです。上げ直しはできません。

だからこそ、急ぐときほどトスを乱さない準備が欠かせません。

急ぐのは「打ち出すタイミング」だけ。トスと構えはいつも通りに整える。

短い準備動作をあらかじめ決めておく

いつも同じ短い動きで打てるように、準備の順番を決めておきましょう。動きが決まっていると、急いでも体が勝手に動いてくれます。

笛が鳴る前から、打つ位置とねらう方向を決めておく
笛が鳴ったら、深呼吸を1回だけして構えに入る
いつものトスを上げて、頂点でいつも通りに打つ
サルくん

順番を決めておけば、急いでも迷わないんだね!

あげば

そう。考える時間をなくすのがコツ。体が覚えた動きをそのまま出すんだ。

普段のサーブでは、ボールを何回かついたり、深呼吸を数回したりと、時間をかけて集中する選手が多いです。クイックサーブでは、この準備を思い切り短くします。

ただし、短くしても順番は変えないことが大切です。

トスは頂点で打つ・高く上げすぎない

急いで打とうとすると、トスを低く小さく上げてしまいがちです。でも、トスが乱れると打点が安定せず、かえってミスが増えます。

トスは高く上げすぎず、頂点で打つ。急いでもここは変えない。

トスは、いつも通りの高さでかまいません。むしろ、いつもと違うトスにすると打点がずれます。トスの頂点でとらえる感覚を守れば、急いでも安定して打てます。

あげば

速く見せたいからって、トスまで急がなくていいんだ。準備を短く、トスはいつも通りだよ。

慣れないうちは、笛のあと少しだけ間をとってから打っても効果はあります。相手より半歩早いだけでも、レシーブは十分に崩せます。

まずは「いつもより少しだけ早く」から始めてみましょう。

準備を短くする練習は、ふだんの練習の中でも取り入れられます。

サーブ練習のときに、ボールをつく回数を1回減らす、深呼吸を1回にする、というように、少しずつ準備を削っていきます。

こうして体が短い準備に慣れておくと、試合でもあわてずに素早く打てます。

準備を削っても、打点は変えない。トスの高さと打つ位置はいつも通りに保つ。

大切なのは、準備を削っても打点だけは変えないことです。準備が短くなっても、トスの高さと打つ位置がいつもと同じなら、サーブは安定します。

逆に、準備を削ったせいで打点までずれてしまうと、ミスの原因になります。ここを分けて考えるのが上達のコツです。

あげば

準備は短く、でも打点はいつも通り。この2つを分けて考えるのが大事なんだよ。

フローターサーブが素早い奇襲に向いている理由

クイックサーブには、無回転で揺れるフローターサーブが向いています。動きがシンプルで、素早く打ち出しやすいからです。

フローターサーブを当てて止める打ち方

フローターサーブは、当てた瞬間に振り抜かず、そこで止めるように打つと無回転になります。腕を大きく振り抜かないぶん、動作がコンパクトで素早くまとまります。

フローターが奇襲に向く理由
  1. 動作がシンプルで素早く打ち出せる
  2. 無回転で揺れて、乱れたレシーブをさらに崩す
  3. 力まず打てるので急いでもミスが出にくい
サルくん

ジャンプして打つサーブじゃダメなの?

あげば

助走がいるぶん時間がかかるからね。素早さを出したいなら、立って打つフローターがおすすめだよ。

ジャンプして打つサーブは威力がありますが、助走をとるぶん、打ち出すまでに時間がかかります。

素早さを最優先するクイックサーブでは、立って打つフローターの方が相性がよいのです。

無回転のボールは空中でわずかに揺れるので、ただでさえ準備が間に合っていない相手のレシーブを、さらに難しくしてくれます。

素早さと揺れ、2つの効果を重ねられるのがフローターの強みです。

もし、まだフローターサーブが安定していないなら、まずはそちらを固めるのが先です。素早さは、いつものサーブがきちんと入るようになってから足していくものです。

まずは、いつものサーブを安定させるのが先。素早さはそのあとに足す。

土台がぐらついたまま急いでも、ミスが増えるだけになってしまいます。

自信のあるサーブがフローター以外の場合は、そのサーブでかまいません。大切なのは、自分がいちばん安定して入れられるサーブを、少しだけ早く打ち出すことです。

無理に打ち方まで変える必要はありません。

サルくん

まずは得意なサーブを固めて、そこに素早さを足せばいいんだね!

あげば

その通り。土台があるからこそ、急いでも乱れないんだ。あせらず順番に進めよう。

クイックサーブの使いどころと注意点

クイックサーブは便利ですが、いつでも使えばよいわけではありません。効く場面と、やりすぎの注意点を知っておきましょう。

クイックサーブが効きやすい場面
  1. 相手が点を取った直後や、ミスをした直後
  2. 相手のレシーバーが交代・移動した直後
  3. こちらが流れをつかみたい大事な場面
相手が構える前に打つクイックサーブ

いちばん効くのは、相手の集中がわずかに切れている瞬間です。得点やミスの直後、選手が入れ替わった直後などは、準備が整いきっていないことが多くあります。

相手が「まだ構えていない」瞬間を選ぶのが、クイックサーブの一番のコツ。

サルくん

タイミングを選ぶのが大事なんだね。いつでも急げばいいわけじゃないんだ。

あげば

その通り。相手の様子をよく見て、すきを見つけて打つんだよ。

ただし、注意点もあります。毎回クイックサーブを打つと、相手も慣れてしまい、常に早めに構えるようになります。そうなると効果はうすれてしまいます。

あげば

たまに使うから効くんだ。いつも急いでいると、相手が身構えてしまうよ。

もう1つ、自分の準備が間に合わないうちに無理して打つのは禁物です。あわてて打点が乱れれば、ただのサーブミスになってしまいます。

あくまで「自分の準備が整った上で、相手より早く打つ」という順番を守りましょう。

普段はゆっくり、ここぞという場面で素早く。この緩急があるからこそ、クイックサーブは武器になります。

相手に「次はいつ急に来るかわからない」と思わせるだけでも、じゅうぶんな効果があります。

普段はゆっくり、ここぞで素早く。この緩急こそが、クイックサーブを武器にする。

また、狙う場所は、いつものサーブと同じでかまいません。素早く打つことに気を取られて、狙いがあいまいになってしまっては本末転倒です。

相手のレシーブが苦手そうな選手や、人のいないスペースを、いつも通り狙いましょう。

素早さと狙いの両方を欲張ると、どちらも中途半端になりがちです。慣れないうちは、まず素早く打ち出すことだけに集中し、狙いはいつも通りで十分です。

慣れてきたら、狙いも少しずつ加えていきましょう。

あげば

最初は「素早さ」だけに集中していいよ。狙いは、慣れてから少しずつ足していこう。

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クイックサーブについてよくある質問

8秒以内なら、いつ打っても反則にはなりませんか?

はい、笛が鳴ってから8秒以内であれば、早く打っても反則にはなりません。ルールの範囲で、打ち出すタイミングを自由に選べます。

急いで打つと、いつもミスが増えてしまいます。

腕を速く振ろうとしている可能性があります。速くするのは打ち出すタイミングだけで、トスとスイングはいつも通りに戻してみてください。

中学生でもクイックサーブは使えますか?

使えます。まずはいつものサーブを安定させ、そのうえで準備動作を少しずつ短くしていくと、無理なく身につきます。

まとめ:準備を短く、フォームはいつも通りで奇襲する

クイックサーブは、腕を速く振る技ではなく、打つまでの準備を短くまとめて、相手が構える前に打ち出す作戦です。

トスとスイングはいつも通りを守ることが、成功のカギになります。

ポイント意識すること注意点
速さ打ち出しのタイミングを早める腕を速く振らない
トスいつも通りの高さで頂点を打つ急いで小さくしない
使いどころ相手の集中が切れた瞬間毎回使うと効果が薄れる

準備を短く、フォームはいつも通り。相手がまだ構えていない瞬間を選んで打つ。

私は元日本代表として、相手のわずかなすきを突くサーブが、試合の流れを大きく変える場面を何度も見てきました。

まずはいつものサーブを安定させ、そこから少しずつ準備を短くしていきましょう。

サルくん

まずはいつものサーブを固めて、それから素早さを足していくよ!

あげば

いい順番だね。土台ができていれば、急いでも乱れないよ。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

サーブについては他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪

この記事を書いた人

バレーボール・ビーチバレーボール元日本代表。
バレーボールスクールを10年間運営。

【保有資格】
日本スポーツ協会公認バレーボールコーチ4

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