
- どこから練習すればいいかわからない…
- 練習してもコートに入らない…
- 試合になると緊張してミスばかり…
こうした悩みは、サーブを練習する人がほぼ必ず通る道です。この記事を読み終えるころには、「次に何を直せばいいか」がはっきりするはずです。
私は元日本代表として活動し、バレーボールコーチ4の資格を保有しています。
大学リーグでのサーブ賞の受賞や、日本代表でピンチサーバーとして出場した経験もあり、サーブには特に自信があります。
10年以上スクールを運営してきた経験から、多くの中高生が「何を直せばいいのかわからない」まま練習している姿を見てきました。
実は、サーブは6つの基本動作に分解できます。闇雲に打ち込むのではなく、この6つのどこでつまずいているかを見つければ、上達はぐっと早くなります。
- サーブの全体像がわかり、何を意識すべきか明確になる
- 6つの動作の役割とつながりが理解できる
- 自分の問題を見つけて、直す順番がわかる
それでは、サーブの打ち方を1つずつ見ていきましょう。
サーブの打ち方は6つの動作で決まる

サーブの成功率は、6つの動作の連動で決まります。
サーブは「構え→トス→体重移動→スイング→ミート→フォロースルー」という流れでできています。このどこか1つが崩れると、サーブは入らなくなります。
サルくん6つも覚えるなんて、大変そう…
そう感じるかもしれませんね。でも安心してください。この6つはバラバラの動作ではなく、前の動作が次の動作につながる「ひとつながり」なんです。
たとえば、構えが不安定だとトスも乱れ、トスが乱れると打点もずれていきます。だからこそ、6つ全部を一度に直す必要はありません。
崩れている1か所を見つけて直せば、その先が自然とそろっていくのです。



まずは全体の地図を頭に入れよう!
サーブを構成する6つの動作
| 順番 | 動作 | 役割 |
|---|---|---|
| 1 | 構え | 安定した土台を作る |
| 2 | トス | 打ちやすい位置にボールを上げる |
| 3 | 体重移動 | 体全体で力を伝える |
| 4 | スイング | 腕を振ってボールに力を加える |
| 5 | ミート | ボールを正確に捉える |
| 6 | フォロースルー | 方向を安定させる |



6ツノ動作ハ全テ連動シテイマス
「ミートだけ練習すればいい」と思われがちですが、そうではありません。構えからフォロースルーまでがそろって、初めて安定したサーブになります。
そして大切なのは、不調の原因は、症状が出た動作ではなく“その前”にあることが多いという点です。
- 構えが悪い → トスが乱れる
- トスが乱れる → 体重移動がずれる
- 体重移動がずれる → スイングが不安定になる
- スイングが不安定 → ミートがずれる
- ミートがずれる → フォロースルーも崩れる
つまり、ミートがずれて悩んでいても、本当の原因はトスや構えにあるかもしれない、ということです。
「どの動作でつまずいているか」を見つけることが、上達への第一歩になります。
それでは、6つの動作を順番に見ていきましょう。
① 構えでサーブの安定は決まる


サーブの安定は、構えという土台で決まります。



構えって、そんなに大事なの?
地味に見えるので、つい飛ばしたくなりますよね。でも私の経験では、サーブが入らない選手の8割は、構えに原因があります。
なぜなら、構えのわずかなズレが、その後すべての動作に伝わっていくからです。体重が前に乗っていればトスは前に流れ、足幅が狭ければバランスを崩します。



構エガ全テノ土台デス
押さえるポイントは、次の3つだけです。
| ポイント | 具体的な方法 | 効果 |
|---|---|---|
| 足の幅と位置 | 肩幅程度に開き、前後にずらす | バランスが安定する |
| 体重のかけ方 | 後ろ足7割、前足3割 | 体重移動しやすくなる |
| ボールのもち方 | 胸の高さで、体から拳1個分離す | トスが安定する |
以前、サーブが10本中3本しか入らない中学生がいました。見ると足幅が狭く、最初から前足に体重が乗っていたんです。
構えだけを直したところ、10本中7本入るようになりました。他の動作は何も変えていません。



構えを制する者が、サーブを制するよ!
土台が整ったら、次はトスです。
② トスが安定すると成功率は大きく上がる


トスは、サーブの成功率を最も大きく左右します。



トスって、そこまで重要なの?
はい、打点はトスで決まるからです。私の経験では、トスさえ安定すれば、初心者でも7割以上はコートに入るようになります。
逆にトスがバラバラだと、毎回違う位置で打つことになり、安定しようがありません。
トスが安定すると、こんな good が生まれます。
- 毎回同じ位置で打てる → 再現性が高まる
- 適切な打点で打てる → ネットミスが減る
- タイミングがとりやすい → 体重移動と連動しやすい
コツは、高く上げすぎないこと。高く上げるほどタイミングは難しくなります。
ボールが上がりきった「頂点」で捉えられる高さに、毎回同じように上げるのが理想です。



トスガ安定スレバ成功率ガ上ガル
トスでつまずく人の多くは、次のどれかに当てはまります。
| よくある症状 | 主な原因 |
|---|---|
| 高さがバラバラ | 手首を使って弾いている |
| 前に流れる | 体重が前にある/腕で押し出している |
| 高すぎ・低すぎ | タイミングが合っていない |



トスは一番、練習の成果が出やすい動作だよ!
毎日5分のトス練習でも、1週間続ければ驚くほど安定します。自分の症状に近いものがあれば、こちらで深掘りしてみてください。
③ 体重移動が飛距離と安定性を生む


「飛ばない」と悩む人の多くは、腕の力ではなく体重移動が足りていません。



相手コートまで届かないんです…力が弱いのかな…
そう思ってしまいますよね。でも原因の多くは「腕の力が弱い」のではなく、「体重を使えていない」ことなんです。
腕の力だけで打つ「手打ち」では、どれだけ振っても飛距離は出ません。下半身の大きな力をボールに乗せて、初めて楽に飛ぶようになります。
イメージは、野球のピッチャーが後ろ足から前足へ体重を移して投げる動きです。
| タイミング | 体重配分 |
|---|---|
| 構えのとき | 後ろ足7割、前足3割 |
| 打つ瞬間 | 前足7割、後ろ足3割 |



下半身ノ力ガボールニ乗ル
利き手と逆の足をしっかり前に踏み込み、その勢いに乗せて打つ。これだけで、力まなくてもボールは前へ伸びていきます。
私の指導でも、体重移動を意識しただけで飛距離が大きく伸びる選手は珍しくありません。



腕でがんばるより、下半身に乗っかろう!
④ 正しいスイングが威力とコントロールを決める


スイングは、威力と方向の両方を決めます。



腕は振っているのに、まっすぐ飛ばないんです…
腕の「振り方」よりも、「軌道」に原因があることがほとんどです。スイングには、大きく2つの役割があるので、分けて考えてみましょう。
スイングの2つの役割
- ① 威力を生む … 腕の振りの速さが、そのまま威力になる。野球のピッチャーのように利き手の肘を後ろに引き、体のひねり戻しを使って、ムチのように振る
- ② 方向を決める … スイングの軌道が、そのままボールの方向になる。腕を体の前にまっすぐ通すように振り抜く
つまり、まっすぐ飛ばないのは「腕力不足」ではなく「軌道のズレ」であることが多いのです。
体が横を向いていたり、腕が体の外を回っていたりすると、ボールは狙いから逸れていきます。



スイング軌道ガ方向ヲ決メマス
力を込めるのは、肘を引いてためを作るところまで。当たる瞬間に向けてムチのように加速させると、力まずに速い振りが生まれます。
なお、無回転で揺れるフローターサーブにしたいときは、当てた瞬間に振り抜かず止めるのがコツです。



力で振るより、しなりで振り抜こう!
サーブの種類によって振り方は変わります。自分に合うサーブを探したい人は、こちらも参考にしてください。
⑤ ミートの瞬間でサーブの結果が決まる


どれだけ構えやトスが完璧でも、最後のミートがずれれば結果は変わります。



ネットにかかったり、アウトになったり…どっちも直したい…
一番つらいところですよね。でも、ネットとアウトでは原因がまったく違うので、分けて考えれば直せます。
「ネットにかかる」のしくみ
ネットにかかると、つい「もっとボールの下を打たなきゃ」と思いがちです。ところが本当の原因は、自分の打点より“前”でボールを叩いていることにあります。
打点より前で叩くと、ボールを奥(コートの奥)へ水平に押し出せず、下へ叩くしかなくなります。だからネットにかかるのです。
対策はシンプルです。**前に上げすぎたトスを、やや前の正しい位置に戻してみてください。
** 体の前でボールを捉えられるようになると、水平に押しながら打てて、ボールは自然とネットを越えていきます。
「アウトになる」のしくみ
逆にアウトは、力が入りすぎたり、打点が高すぎたりして、ボールが上向きに飛んでしまうのが主な原因です。
「強く打たなきゃ」という気持ちが、力みを生んでいることも多いんですよね。



ネットハ打点ノ前、アウトハ力ミスギ
理想的なミートポイント
- 位置:体の前方、頭の斜め上
- 高さ:腕を伸ばして届く、いちばん高い位置
- 捉え方:ボールの中心を、手のひら全体で
このポイントで、視線をボールから離さずに捉えるのがコツです。壁打ちで「中心を捉える感覚」を養うと、精度はぐんと上がります。



ネットとアウトは、原因が真逆だよ!
⑥ フォロースルーでコントロールと安定性が決まる


最後の振り抜きで、ボールの方向と安定性が完成します。



打った後のことまで、考えなきゃダメなの?
「ボールを打ったら終わり」と思いがちですよね。でも、振り抜きまでが1つの動作です。ミートの瞬間に腕を止めてしまうと、力が伝わりきらず、方向もばらつきます。
フォロースルーが止まると、こんな問題が起きます。
- ネット:ボールが下向きの軌道になる
- アウト:力が伝わらず、方向が定まらない
- コントロールミス:毎回ちがう軌道になる
正しい振り抜きは、難しくありません。
- 腕を、狙った方向へ前に伸ばし続ける
- ミートの瞬間で止めない
- 上に振り上げない(ボールも上に飛んでしまう)



打って終わり、じゃない。振り抜いて完成だよ!
ここまでが、サーブを作る6つの動作です。次は、せっかく身につけた動作を「試合でも出せる」ようにする話をします。
試合で安定させるにはルーティンが重要


試合で安定させる鍵は、ルーティンにあります。



練習では入るのに、試合だと急に緊張して…
これは本当に多い悩みです。試合には、練習にはない緊張やプレッシャーがありますよね。だからこそ、毎回まったく同じ動作=ルーティンが効きます。
ルーティンとは、サーブの前に毎回行う一連の動きのことです。
- ボールを受けとる
- 深呼吸を2回する
- 構えの位置につく
- 狙う場所を確認する
- サーブを打つ
この流れを毎回くり返すと、緊張していても「いつもと同じだ」という安心感が生まれます。心が落ち着き、集中でき、動作の再現性も高まる。
だからプロ選手も、必ず自分のルーティンをもっています。



ルーティン化デ成功率ガ安定スル
注意したいのは、ルーティンは練習からくり返してこそ身につくということ。試合だけやろうとしても、体は覚えていません。
普段の練習から、同じ流れを意識してください。



ルーティンは、自分だけのお守りだよ!
サーブのルールも理解しておこう


せっかく良いサーブが打てても、ルールを知らずに反則を取られては、もったいないですよね。最低限おさえておきたいルールをまとめます。
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 8秒ルール | 主審の笛から8秒以内に打つ |
| ライン踏み越し | 打つ瞬間にエンドラインを踏まない |
| サーブエリア | エンドライン後方から打つ |
| 打ち方 | 片手または片腕で打つ |
| ネットタッチ | ネットに触れても相手コートに入ればOK |
試合で特に多いのは、8秒オーバーとライン踏み越しの2つです。



8秒って、思ったより短いですね…
そうなんです。笛が鳴ってからゆっくり準備していると、あっという間に8秒は過ぎてしまいます。笛が鳴ったら、すぐにルーティンを始めるのがコツです。



ルールを知らないだけで失点するのは、本当にもったいないよ!
よくあるサーブの問題と改善方法


ここまで読んで、「結局、自分はどこを直せばいいの?」と思ったかもしれません。そんなときは、今の症状から原因をたどるのがいちばんの近道です。
| 今の症状 | まず疑うところ |
|---|---|
| そもそも入らない | どの動作でつまずいているかを切り分ける |
| 飛ばない | 体重移動が使えていない |
| ネットにかかる | 打点より前で叩いている(トスをやや前の位置に戻す) |
| アウトになる | 力みすぎ・打点が高すぎ |
| トスが乱れる | 手首で弾いている・力みすぎ |



これなら、自分の問題がどれか探せそう!
症状ごとに、原因と直し方を詳しく解説した記事を用意しています。自分に近いものから読んでみてください。



問題ヲ特定シ、1ツズツ直ス
複数の問題が重なっているときも、あせる必要はありません。一度に全部直そうとすると、かえって混乱します。
土台に近い「構え」「トス」から、1つずつ確実に直していきましょう。



焦らなくて大丈夫。1つずつクリアしていこう!
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まとめ


この記事では、サーブの打ち方を6つの基本動作に分けて解説しました。最後に、大事なポイントを振り返ります。
| 動作 | 役割 | 最重要ポイント |
|---|---|---|
| ①構え | 土台を作る | 足幅は肩幅、体重は後ろ足7割 |
| ②トス | 打ちやすい位置に上げる | 高く上げすぎず、頂点で打つ |
| ③体重移動 | 飛距離を生む | 後ろ→前へ、下半身を使う |
| ④スイング | 威力と方向を決める | 肘を引き、ムチのように振り抜く |
| ⑤ミート | 結果を決める | ネットは打点の前すぎ、トスをやや前の位置に |
| ⑥フォロースルー | 安定させる | 止めずに最後まで振り抜く |
上達を早める鍵は、次の3つです。
1. 全体の流れで理解する
サーブは、個別の動作ではなく「構え→トス→体重移動→スイング→ミート→フォロースルー」という一連の流れです。前の動作が次につながることを忘れないでください。
2. 土台から固める
特に大切なのは、構えとトスです。私の指導経験でも、この2つを直すだけでサーブの悩みの8割は解決します。まずは土台からです。
3. 症状から原因をたどる
サーブが入らないのには、必ず原因があります。
「ネットにかかる→打点の前すぎ」「アウト→力みすぎ」「飛ばない→体重移動不足」のように、症状から逆算して1つずつ直していきましょう。



流れを意識して練習すれば、サーブは必ず上達するよ!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
サーブについては他にも記事を書いています。 気になるテーマがあればぜひ読んで、参考にしてもらえたら嬉しいです♪
バレーボールをもっと好きになる「ハイキュー!!」
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